マーケッターの独り言 Vol 6 ACCESS 2019年1月号
- 1. 国別のブランド選択において、日系と
韓国系を求めるベトナム人の価値観に
違いがあることはご存じだろうか? 今
回は、2 0 1 6 年 弊社自主調査(A sia
Insight Research)300サンプルから、様
々な商品・サービスにおける日韓ブラン
ドの購入意向者を分析した。今回の統
計手法では、販売促進向けによく使わ
れる「CHAID分析」を活用した。
まずは日系ブランドでの共通点。日系
自動車・旅行・アルコールの商品・サー
ビスを求めるベトナム人共通価値観項
目のトップは「趣味を大事にする」。他の
商品・サービスでは、日系家電購入意向
者は「着実な生活」、日系レストラン利用
意向者は「合理的な生活」、日系コスメ
ティック購入意向者は「結婚しなくては
ならない」。全体的に、日系ブランド購入
意向者は「多少余裕がある層ではある
が、保守的な性格」と分析できる。
一方、韓国系ブランドの共通点。韓国
系ファッション・家電・コスメティックの
商品・サービスを求める、ベトナム人の
共通価値観項目のトップは「社会とのつ
ながり」。韓国系パーソナルケア・加工食
品では「新しいことに積極的にチャレン
ジする」、韓国系自動車では「他人とは
違う」。全体的に、韓国系ブランド購入意
向者は「集団主義の中で生きているが、
多少エッジが効いている性格」が見え隠
れする。
また、日韓の違いではなく「日韓連合」
としての分析をすると、「日系の加工食
品」と「韓国系のファッション・電機・コ
スメティック」を求めるベトナム人共通
価値観項目は、ともに「社会とのつなが
り」だった。この商品・サービスでの日韓
の連携は、可能性が充分にあると思わ
れる。
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マーケッターの
Vol.6
INTAGE VN Managing Director。INTAGE
Japanで海外調査担当後、INTAGE INDIAの
支援に従事。その後INTAGE VNへ赴任して
2015年11月から現職。講演や学会論文多
数。MBA取得。レポートの詳細はWebサー
ビスのSlideShareで「VIEVIEW」と検索。
根岸正実 Masami Negishi
価値観がこれだけ分かれる日・韓ブランド
共通項目からの異業種連携も可能?
独り言