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Fujiwara.nyuuzemi2019short
- 2. なぜ、経済学を勉強する必要があるのか？ • ビジネス、政策といったすべての経済活動にお いて、最も重要なことは、その背景（要因）を把 握すること。 • しかし、単純にデータを比較したり、相関関係を みるだけでは、因果関係までを知ることはできな い。 • マクロ経済学や計量経済学について、そのエッ センスを理解しておけば、間違った分析や理解 を避けることができる。 – こうしたスキルは、どのような仕事に就いたとしても 役立つはず。 2
- 3. チョコレート消費とノーベル賞 3 The New England Journal of Medicine
- 4. 例：政策金利と経済活動 -30 -20 -10 0 10 20 30 -4 -2 0 2 4 6 8 10 12 14 1980.1 1985.1 1990.1 1995.1 consumption inflation policy interest rate investment (right scale) 4 消費と投資はトレンドからの乖離（％）。
- 6. 識別：相関≠因果性 • 消費、投資、インフレ率が高いときには、政策金利 も高い。 • 経済活動を活発化させるには、金利を引き上げた 方がよい？ • これは誤った経済の見方（しかし、こうした誤りは非 常に多い）。経済活動と政策金利には、2つの関係 が存在する。すなわち、 ① 経済活動が活発化すると政策金利が引き上げられる。 ② 政策金利を引き上げて経済活動を沈静化する。 • 経済理論や計量経済学を用いて、相関関係から 因果関係を見つけ出す必要がある。 • この能力は、様々なことに応用可能。 6
- 7. 7 A C B
- 10. • ①については、様々な経済現象に関する議論（日経ビジネス 「気鋭の論点」のプレゼンなど）や相関関係から因果関係を見出 す手法を学ぶことを通じて、経済学的思考法を身につける。計 量ソフトを利用したPC教室での講義も数回実施。 • ②については、卒論作成を通じて個人として、また、東大青木ゼ ミとのインゼミ、三田祭、などの研究発表を通じてチームとして、 個々が関心あるテーマについて研究に取り組む。 • ③については、海外の大学での教職経験、また、その他の海外 での活動を背景に、例えば、海外トップスクールに在籍する同 世代の学生が、「どのような意識で大学で学んでいるのか」、「ど のような将来展望を持ち、それに向かって準備しているのか」と いったことを適宜紹介。 – 国内外で活躍されている方々による講演（月一回程度）、ゼミ合宿も企画。 10
- 11. ゼミ内での講演 • クレディスイス証券(株)プライベートバンキング 本部人材開発責任者、 伊能綾子さん • NHK、放総・知財展開センター長、 加藤久仁さん • ダートマス大学教授、 堀内勇作さん • 元みずほフィナンシャルグループ副社長、前 日本銀行審議委員 野田忠男さん • リコー経済社会研究所長（元日本銀行審議 役） 神津多可思さん • 日本銀行、国際調査課長（現熊本支店長） 竹内淳一郎さん • 一橋大学教授（前IMFアジア局次長） 武田真彦さん • 南カリフォルニア大学ビジネススクール教授 セラハッティン・イムロホログルさん • 日本銀行調査統計局長 関根敏隆さん • オーストラリア国立大学教授 ジョン・スタハルスキーさん • レノボ・ジャパン社長 留目真伸さん • 日本銀行、経済調査課長 一上響さん 11
- 12. その他訪問者 • 元モルガンスタンレー・トレーダー、 Paul Kitneyさん • FRBシニアエコノミスト兼高麗大学教授、 Jinill Kimさん • 東京大学教授、青木浩介さん 京都大学教授、中嶋智之さん • カリフォルニア大学サンディエゴ校准教授、Alexi Akira Todaさん • オーストラリア国立大学・豪日研究センター所長、Shiro Armstrongさん • 岡本知紗さん（あずさ監査法人、４期生） 12
- 13. 選考方法 • レポートと面接より選考。 • 20名程度を予定。 • レポートのテーマは「ゼミの志望動機」と「経済に関する課題」。 – ゼミの志望動機は、1600字以内で、「これまで行ってきたこ と」、「ゼミで行いたいこと」、「卒業後達成したいこと」の3点 について必ず触れ、これらをうまく流れを持ってまとめる。 – 経済に関する課題は、「まず、日本経済が直面する一番大 きな問題は何か、理由も含めて述べなさい。次に、これに 対する解決策も提示しなさい」。これを 1600字以内にまと める。 • 面接時間は未定（人数に応じて決定、これまでは10分）。 – プレゼンと質疑応答。 • 面接時には、成績表（参考資料）も提出。 13
- 14. ゼミについての私見 • 大学時代のゼミの最も素晴らしいことは、様々なバッ クグランドを持った友人と出会えること。部、サークル、 アルバイト等を通じたつながりも素晴らしいものだが、 ゼミという新しい軸を通じた友人は、その後の人生に とって、かけがえのないものとなるはず。 • 学生時代に、学業だけでない様々な経験をすることは 素晴らしいこと。同時に、大学は、本質的には、将来 に役立つ思考法を身につけるところ。ゼミを通じて、後 者の目的に貢献したい。 • 自分の関心があるテーマを自力で見つけ、これを分 析対象として設定でき、さらに、粘り強くあきらめずに 自身で設定した問いに対する答えを導き出す習慣を をゼミを通じて身につけてほしい。 14
- 15. 私の研究分野など • 私の研究分野は、マクロ経済学、国際金融論 – 経済について、システム全体（一般均衡）で捉えて、その変動の 要因を探求したり、あるべき政策の姿を模索することに関心を 持っている。 – 最近の研究には、「政府の情報伝達のあり方」、「高齢化とデフ レ」、「ロボットは労働を奪ってしまうのか」、「どのようなメカニズム でサービス化が進展するのか」といったものがある。 • 経済活動に関し、新しい視点や考え方を提供すること（研究成果を、 国際的な学会で発表し、国際的な学術誌に掲載すること）がメインの 仕事。 – 研究に対する評価については、（ https://ideas.repec.org/top/top.japan.html、 https://sites.google.com/site/economistsjapan/list2）などを参照。 • 技術支援事業として、ベトナム中銀の経済分析のアドバイザー（JICA プロジェクト）も務めている（2013-）。 • オーストラリア国立大学の教授も兼務（夏休み期間中：７月末から９ 月初、https://crawford.anu.edu.au/people/academic/ippei-fujiwara?）。15
- 17. 2012年-：編集委員 ＜Asia and the Pacific Policy Studies＞、 2010年-：Research Associate＜Globalization and Monetary Policy Institute, Federal Reserve Bank of Dallas＞、 2010年-：Fellow＜Euro Area Business Cycle Network＞、 2012年-：Deputy Director ＜Centre for Applied Macroeconomic Analysis＞、 2014年-：Fellow＜Tokyo Center for Economic Research＞、 2014年-：Co-Director＜Australia-Japan Research Centre＞、 2014年-： Advisory Board Member＜Macroeconomics, Growth and History Centre (MaGHiC), University of Kent＞ 2018年-： Advisor＜Bank for International Settlement＞ 2018年-： Fellow,＜Asian Bureau of Finance and Economic Research (ABFER)＞ 2019年-： ファカルティ・フェロー,＜経済産業研究所 (RIETI)＞ 17