SqlDataAdapterを使用してデータを取得する方法について説明します。

1. C# Database操作5
～SqlDataAdapterを使用したデータの取得～
Microsoft MVP Hiroki.T
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2. SqlDataAdapterを使用したデータの取得
 今回は、SqlDataAdpterとDataSetを使用したデータの取得方法に
ついて学びます。
 SqlDataAdapterを使用すると、データベースから取得したデータを
DataSetオブジェクトやDataTableオブジェクトと呼ばれるメモリ上の
器にデータを格納することができます。
 必要なデータはDataSetオブジェクトに格納されるので、データの取
得完了後はデータベースから切断しても問題ありません。
 データベースに接続しっぱなしということはなくなるため、データベー
スのリソースを必要以上に使用することがなくなります。これを非接
続型と呼びます。一方、前回までのように切断されるまで常時接続し
ておく方式を接続型と呼びます。
 SqlDataAdpterを使用すると、DataSetに変更があった内容をデータ
ベースに反映させることも可能です（次回以降で説明します）。

3. SqlDataAdpterとDataSetのイメージ
データベース DataSetSqlDataAdapter
DataTable

4. 画面のデザイン
 「DatabaseSample2」という名前で新規でプロジェクトを作成します。
 画面のデザインは以下のようにします。
 画面起動時に任意のSELECT文を実行して、取得結果を表（DataGridView）に表
示するサンプルアプリケーションを作成します。
（）内はコントロール名
Name：grdData
(DataGridView)

5. 必要フィールドの宣言
 必要なフィールドの宣言をします。
public partial class Form1 : Form
{
private readonly string CONN_STRING = "Data Source=サーバー名;Initial Catalog=データベー
ス名;User ID=ユーザー;Password=パスワード"; -----①
SqlConnection _sqlConn = new SqlConnection(); -----②
SqlCommand _command = new SqlCommand(); -----③
DataSet _dtSet = new DataSet(); -----④
SqlDataAdapter _adapter = new SqlDataAdapter(); -----⑤
}
①接続文字列（サーバー名、データベース名、ユーザー、パスワードは使用環境に合わせること）
②DB接続/解除に使用
③SQL実行用
④取得データ格納先
⑤データの取得/更新用に使用

6. データ取得処理の実装
 フォームのコンストラクタのコードを以下のように編集します。
public Form1()
{
InitializeComponent();
_sqlConn.ConnectionString = CONN_STRING; -----①
_command.Connection = _sqlConn; -----②
_command.CommandText = "SELECT * FROM USER_MST"; -----③
_adapter.SelectCommand = _command; -----④
_adapter.Fill(_dtSet); -----⑤
grdData.DataSource = _dtSet.Tables[0]; -----⑥
}

7. データ取得処理のコード解説
 ①は、接続文字列を設定しています
 ②は、実行するコマンドに①で作成したコネクションを紐づけていま
す。
 ③は、SqlDataAdapterを介してデータを取得するためのSELECT文
をSqlCommandとして設定しています。
 ④は、作成したSqlCommandをSqlDataAdapterに設定しています。
SqlDataAdapterはこのコマンドを実行してデータを取得します。
 ⑤は、データを取得してDataSetに格納する処理です。データベース
への接続からデータ取得、格納までを行います。
 ⑥は、DataSetに格納されたデータをDataGridViewコントロールへ
表示する処理です。DataSetには複数のDataTableオブジェクトが格
納されています。SqlDataAdpterのFillメソッドを実行するとインデック
スが0のDataTableオブジェクトにデータが格納されます。

8. 動作確認
 コードの編集が完了したら、実行して動作確認をしましょう。
 画面が起動するとSQLが実行されて、DataGridViewにデータが
表示されます。

9. End