DATE
“つばめBHB株式会社”の設立について
~世界初となるオンサイトアンモニア生産技術の実用化を目指す~
27APR2017
味の素株式会社
ユニバーサル マテリアルズ インキュベーター株式会社
国立大学法人 東京工業大学
国立研究開発法人 科学技術振興機構
DATE No.本日の発表内容 27APR2017 2
味の素㈱およびユニバーサルマテリアルズインキュベーター㈱
が 管 理 運 営 を 行 う U M I 1 号 投 資 事 業 有 限 責 任 組 合 は 、
東京工業大学の元素戦略研究センター長の細野秀雄教授らと共
に、科学技術振興機構の支援の下、細野グループが発明した触媒
を用いた、世界で初めてとなるオンサイト型アンモニア合成システ
ムの実用化を目指す新会社である、つばめBHB株式会社を設立し
2017年4月25日に事業を開始しました。
DATE No.Contents
1. つばめBHBについて
2. 細野教授による技術解説
3. 味の素㈱における位置づけ
4. 産学連携の意義
5. UMIについて
27APR2017 3
DATE No.つばめBHB株式会社概要
設立 2017年4月5日
事業開始 2017年4月25日
資本金等 4.5億円
事業内容 オンサイトアンモニア生産システム・触媒の研究開発・製造
代表取締役 中谷 秀雄
所在地
本 店 :東京都中央区
R&D拠点:神奈川県横浜市緑区
(東工大すずかけ台キャンパス内)
27APR2017 4
DATE No.つばめBHB株式会社の事業モデル
つばめBHB
知財実施権
出資
触媒製造
メーカー
エンジメーカー
ユーザー企業
次世代
開発委託
知財
製造委託 供給
触媒・装置供給
ライセンス料等
アライアンスパートナー
細野教授ほか
 東工大発エレクトライド触媒の応用による世界初の「オンサイトアンモニア生産技術」の実現
 アカデミアや様々な企業が連携することで画期的なアカデミア技術を実用化に繋げる
27APR2017 5
DATE No.アンモニアとは?・・・人々の生活に欠かせない物質 27APR2017 6
DATE No.アンモニアの用途・・・食品や肥料、化成品など様々な用途 27APR2017 7
DATE No.
55%
7%
12%
13%
3% 10%
尿素 燐安 硝安
硫安 直接利用 工業用
分野別世界のアンモニア需要 (2012年)
世界のアンモニア市場・・・肥料向けを中心とする巨大市場 27APR2017 8
 世界のアンモニア生産量の合計は1億6,500万トン=約5兆円*の市場
 世界のアンモニア生産量は増加傾向→全体の約84%は肥料向け
ほとんどが
肥料向け
データ出典:MCTR、NEXANT
*アンモニア平均市況を$300/トン、1ドル=110円として計算
DATE No.ハーバー・ボッシュ法とは・・・100年変わらない産業の基礎 27APR2017 9
 農作物を育てるために不可欠である窒素を供給する肥料の生成に利用
→独・カールスルーエ工科大学の教授であったフリッツ・ハーバーとドイツの化学メーカー
であるBASFの技術者であったカール・ボッシュが実用化
(1913年に最初の生産ライン稼動)
 本方法による化学肥料の供給により、世界の農作物の収穫量が飛躍的に増加
 水と石炭と空気からパンを作る方法と言われる
・・・2人はこの偉業によりノーベル化学賞受賞
 本方法によるアンモニア生産が発明から100年以上経過した現在でも主流
カール・ボッシュ
フリッツ・ハーバー
ハーバー・ボッシュ法によるアンモニア生産プラント
(100年前と現在)
出所:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bundesarchiv_Bild_183‐57339‐0003,_VEB_Leuna‐Werke.jpg
DATE No.ハーバー・ボッシュ法とその課題・・・一極集中&大量生産 27APR2017 10
DATE No.今回技術・・・オンサイトアンモニア生産による“分散型生産”の実現 27APR2017 11
DATE No.つばめBHBが実現を目指す未来 27APR2017 12
オンサイトアンモニア生産技術により「一極集中&大量生産」の常識を打ち破る
技術を確立し、海を越えて環境負荷の低い分散型生産を広め、社会へ貢献
DATE No.Contents
1. つばめBHBについて
2. 細野教授による技術解説
3. 味の素㈱における位置づけ
4. 産学連携の意義
5. UMIについて
27APR2017 13
DATE No.27APR2017 14これまでの技術
+
NH3
(1.7億トン/年)
肥料
水素キャリア
H2N2(空気)
燃料電池など
ハーバー・ボッシュ法(1910)
化学製品の
中間体高温・高圧
(400‐500℃、
100‐300気圧) 液化
(化学者、大学)+(技術者、BASF)
1910
産学連携ならではの大成果
世界人口の推移
新たなニーズ
●水素の得られるところでの
オンサイト合成(低圧化が必須)
鉄触媒
DATE No.27APR2017 15アンモニア合成のキー
反結合性軌道
結合性軌道
高い電子供与性
&
化学的安定性
=
強固な窒素ー窒素結合の切断がキー
DATE No.27APR2017 16C12A7エレクトライド触媒
N 
N 
‐
Ru
C12A7:e−
H− H−
e−
e−
H
H
H H
Nature. Chem. 2012, 4, 934
水素の吸蔵,放出
窒素の開裂を促進
エレクトライドの強い電子供与の力により,低温においても,
N2分子の開裂が促進されることを見出した.
C12A7電子化物のユニークな特徴:
金属カリウムと同じくらい電子を出しやすく,しかも化学的に安定.
DATE No.27APR2017 17その他様々なエレクトライド触媒
Ca2NH, Ca(NH2)2
Y5Si3 LaH2‐x
CaH2
DATE No.27APR2017 18低温低圧でのアンモニア合成プロセスの構築
100
10
1
0.1
300 400 500 600 700 800
NH3concentration (%) 
Temperature (K) 
P=1 atm
P=10 atm
我々のターゲット
(new process)
現状の工業プロセス
(Haber‐Bosch process)
P=100 atm
エレクトライド触媒を利用して、低温・低圧でのアンモニア合成プロセスを構築
Fe系触媒
エレクトライド系触媒
DATE No.Contents 27APR2017 19
1. つばめBHBについて
2. 細野教授による技術解説
3. 味の素㈱における位置づけ
4. 産学連携の意義
5. UMIについて
「日本人の栄養状態を改善したい」
と強く願っていた東京帝国大学
池田菊苗博士が「うま味」を発見。
最初の「味の素®」池田博士が抽出した
グルタミン酸
1908年
世界初のうま味調味料
「味の素®」を
二代目鈴木三郎助が発売。
1909年
◇産学連携による日本発ベンチャーの草分け
味の素(株)の成り立ち
1909年
世界初のうま味調味料(アミノ酸)
事業を創業
No.20
アミノ酸とは
◇カラダの約20%はタンパク質≒アミノ酸
アミノ酸
○ カルボキシル基とアミノ基の両方の官能基
を持つ有機化合物
○ カラダを構成するタンパク質の材料
※アミノ基はアンモニアに由来
No.21
アミノ酸をベースとした事業拡大
うま味物質
の発見
グルタミン酸
各種アミノ酸
核酸
油脂事業
加工用食品事業
(スープ・マヨネーズ・冷凍食品など)
調味料事業
(「味の素® 」「ほんだし® 」「Cook Do® 」等)
うま味調味料事業
甘味料事業
医薬用・食品用アミノ酸事業
化成品事業
製薬カスタムサービス事業
動物栄養事業
ウエルネス事業
スポーツニュートリション事業
1908年 池田菊苗博士が
アミノ酸(グルタミン酸)が
だしの中心的味成分
であることを発見
うま味の相乗効果
植物油の利用
用途開発
加工利用
発酵法の登場
No.22
アミノ酸の製造法(発酵法)
◇糖を主原料、アンモニアを副原料とする発酵法により生産される
原料はサトウキビ 糖蜜を搾る
発酵菌と副原料(窒素分)
等を加える
アミノ酸が
作られる
乾燥する
発酵菌
窒素分
結晶にする アミノ酸
No.23
アミノ酸発酵生産のバイオサイクル
肥料(窒素分など)
※窒素分:尿素、アンモニア、アミノ酸など
尿素、アンモニア
原料となる農作物から発酵法によりアミノ酸を製造する過程で、発酵液からアミノ酸を取り出した後に
残る栄養豊富な副生物(コプロ)を有機質肥料として地域の農業に還元。
この仕組みに「オンサイトアンモニア生産」モデルを組み込む。
有機窒素
No.24
味の素グループの世界の発酵生産拠点
米国
ペルー
ブラジル
日本
フランス
タイ
ベトナム
インドネシア
中国
◇味の素グループの世界の発酵生産拠点は9ヵ国、20拠点
必要な量のアンモニアを必要な場所で生産する、世界初の「オンサイトアンモニア生産」モデルの実現
安定供給、コスト競争力強化と同時に、輸送におけるエネルギー消費、環境負荷を抑制
No.25
DATE No.27APR2017 26Contents
1. つばめBHBについて
2. 細野教授による技術解説
3. 味の素㈱における位置づけ
4. 産学連携の意義
5. UMIについて
DATE No.27APR2017 27(アカデミアにおける位置づけ)
アカデミアにおける位置づけを解説
追加予定
DATE No.Contents 27APR2017 28
1. つばめBHBについて
2. 細野教授による技術解説
3. 味の素㈱における位置づけ
4. 産学連携の意義
5. UMIについて
DATE No.UMI=素材・化学産業における新事業創出プラットフォーム 27APR2017
 官民ファンドである産業革新機構、一部上場の大手素材・化学企業9社が出資参画し、100億円
のファンドを運営・・・次世代の産業を担う、有望な技術・技術者に投資し、事業化を支援
29
大企業ニーズアカデミアシーズ
国内素材・化学ベンチャー企業
A社
B社
C社
D社
・・・
E社
起業 出資
カーブアウトシーズ
出資・
人材派遣
素材・化学企業
出資
運営会社
連携
国内外素材・化学
産業各社
ユーザー側産業各
社(自動車、エレ
キ、半導体、医療、
エンジニアリング
etc)etc
 産業のプロによる運営
 強固な素材企業ネットワーク
 事業ポートフォリオ交換促進
 積極的な大企業との連携
 強固なアカデミアネットワーク
 開発・生産技術フェーズに特化
有望シーズ
連携
DATE No.UMIの投資思想 27APR2017 30
ニーズ思考 発想の転換
将来の産業のニーズに合致する
「何故その技術なのか」説明できる
自分が欲しいと思える「何か」に繋がる
どうしても欲しいという「誰か」がいる
人類の普遍的な欲求に合致する
「出来ない」「難しい」前提を覆す
敢えて業界の常識「外」にチャレンジする
「高付加価値」という言葉の呪縛から解放
他の業界の常識を当てはめてみる
敢えて流行と逆行した視点で見る
×
産業の共通知見
スケールアップ・製造のリソース
マーケティングチャネル・キーパーソン
+
DATE No.UMIの投資対象
Stage1
R&D
Stage2
開発
Stage3
生産技術
Stage4
量産開始
11~年5~年0年 15~年 20~年8~年
事業ステージと投資対象の類型投資検討軸
非起業フェーズ Exitフェーズ
3
1 2
アカデミア発
スタートアップ
カーブアウト
既存ベンチャー
ベンチャー類型
アカデミア発
スタートアップ
カーブアウト
既存ベンチャー
1
2
3
ポイント
Exitまでの
想定期間
 起業から支援
 アップサイド狙えるが必要時
間もリスクも大
 事業化前テーマを別会社化
 Exit先が見えている為、アップ
サイド狙えないがリスク低
 スタートアップからレーターま
でステージはミックス
 ポートフォリオバランスを考慮
5~7年
3~4年
3~7年
 10年後の業界ニーズ+普遍的なニーズ
マテリアル
合成
プロセス
加工技術
(素材に関する)
デバイス
サービス
×
ニーズキーワード
安全・安心・便利・食糧・人口・予防医学・高齢
・省エネ・温暖化対策・省資源・宇宙
 素材・化学に関連するサプライチェーン軸
×
 事業に対する(特に技術的な)インパクト軸
Only1
No.1
になり得るか
既存技術を
圧倒的に
凌駕するか
(これまでと)
全く異なった
視点か
ユーザーの
「うれしさ」が
明確か
 素材・化学をスコープに「サプライチェーン軸」「イン
パクト軸」の2軸に合致するテーマに投資
27APR2017 31
Stage5
量産効率化
DATE No.27APR2017 32

“つばめBHB株式会社”の設立について