JDLA Deep Learning for GENERAL 2017
(所謂、G検定)はどんなだったか。
2018/3/20
ABEJA Cloud AI Night@Nagoya Mar.2018
Nishikawa Communications Co. Ltd.
AI Business Development Unit
Akihiro ITO
軽く自己紹介
● 昔話
○ IBM3090 / MVS / Assembler(証券オンラインとか)
○ HP / HP-UX / C, C++(FS-Xの空戦シミュレータがらみとか)
○ NeXT / NeXTSTEP / Objective-C(購買管理とか)
● 資格
○ 4級アマチュア無線技師( DroneでFPVできます)
○ 証券外務員
○ JAF 国内Aライセンス(鈴鹿サーキット最高 !)
○ 情報セキュリティスペシャリスト(情報処理安全確保支援士 申請中)
○ JDLA DeepLearning for GENERAL 2017
JDLAとは
一般社団法人 日本ディープラーニング協会
http://www.jdla.org/
G検定とは
第一回の結果
2017年12月16日(土)に実施。
受験申込者数 1,500名
受験者数 1,448名
合格者 823名
合格率 56.8%
出題分野(シラバスより)
● 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
● 人工知能をめぐる動向
● 人工知能分野の問題
● 機械学習の具体的手法
● ディープラーニングの概要
● ディープラーニングの手法
● ディープラーニングの研究分野
● ディープラーニングの応用に向けて
簡単?難しい?
当初からの記載内容。
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■受験日時:2017年12月16日(土)13:00~15:00(2時間)
■出題問題数:100問
当初の例題
簡単?難しい?
試験数日前に届いたJDLAからのメールより抜粋。
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■受験日時:2017年12月16日(土)13:00~15:00(2時間)
■出題問題数:100問
  ※小問題(表示される問題数)232問
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株式会社STANDARD 石井社長:(※試験後のFacebookコメントより)
「難易度と反応速度の両面で知識が問われる問題を目指しました。」
!? 7200 ÷ 232 ≒ 30
追加例題
― 人工知能分野の問題 追加例題(2)
以下に挙げる用語は、第二次 AIブームが起こった際に取り上げられた問題である。
それぞれの問題の説明としてふさわしいものをそれぞれ 1つずつ選びなさい。
(ア)フレーム問題
(イ)シンボルグラウンディング問題
選択肢:
1. 人間の持つ膨大な知識を体系化することが難しい。
2. 有限の情報量では、 現実のあらゆる問題に対処することは難しい。
3. 単語の文字列などの記号と、それの表す意味を結びつけることが難しい。
4. 膨大な知識を処理するための計算機の開発が難しい。
5. 十分なデータを取るためのインターネットを整備することが難しい。
解答: (ア)2 (イ)3
追加例題
― ディープラーニングの概要 追加例題(6)
以下の文章を読み、空欄に最もよく当てはまる選択肢を 1つずつ選びなさい。
従来の機械学習で利用されていた最適化手法である最急降下法は、一度の学習にすべてのデータを利用する
ことから(ア)と呼ばれている。しかし、ディープラーニングの場合データが大規模であることからそれが難しい。
よって、確率的勾配降下法という手法が用いられることも多い。ひとつのサンプルだけを利用する手法は(イ)と
呼ばれる。(ア)と(イ)は、どちらにも長所と短所があり、一定数のサンプル群を利用する(ウ)が採用されること
が推奨される。
選択肢:語群
1. セット学習    2. バッチ学習
3. オンライン学習  4. ポイント学習
5. サンプリング学習 6. ミニバッチ学習
解答: (ア)2 (イ)3 (ウ)6
追加例題
― ディープラーニングの手法 追加例題(7)
以下の文章を読み、空欄に最もよく当てはまる選択肢を語群の中から 1つずつ選べ。
画像認識の国際的なコンペティションのひとつに、 ILSVRC(ImageNet Large Scale Visual Recognition
Competition)がある。ここで、2012年にCNNのモデルである(ア)が優勝を飾った。それからというもの、続けざま
にCNNのモデルが高い成果を上げている。 2014年にはインセプションモジュールという構造を利用した(イ)が優
勝し、(ウ)もまたそれに迫る優秀な功績を収めた。また、 2015年には残差学習という深いネットワークの学習を
可能にした(エ)がそれぞれ優勝している。
選択肢:語群
1. AlexNet 2. ElmanNet 3. GoogLeNet 4. ImageNet
5. LeNet 6. ResNet 7. VGG 8. WaveNet
解答: (ア)1 (イ)3 (ウ)7 (エ)6
出題内容は?
歴史(ILSVRCのモデルの名前、黒人をゴリラと判定しちゃった件……)
識者のAIに対する意見(ホーキング博士、イーロン・マスク……)
定理・原理(バーニーおじさんのルール、醜いアヒルの子の定理)
具体的手法、言語処理(形態素解析の基礎知識)
ロボティクス、自動運転(レベル0〜5までの定義の正確な理解)
法律(学習データを利用して作成したモデルの著作権)、倫理、など
※いじわるな引っ掛け問題は一切ない。
計算問題は?
● パーセプトロンで、x1 * w1 + x2 * w2 + b の出力が、1か0か。
● 7x7の行列に、パディング1、ストライド2で、3x3のフィルタで畳み込みを行った場合、
出力される行列のサイズは?
● z = 2y^2 + 3x +1 を、yで偏微分しなさい。
というような程度。
推薦図書(公式)
他に読んだ本
受験時の環境は?
● オフィスで受けました。
● 有線ネットワークで。
● 検索用にもう一台。→検索すれば解答できる問題はある。
● 参考になるであろうサイトはタブで開いておく。→使わなかった。
押さえておくべきポイント
● 幅広く情報を押さえておく。
● 勉強している中で不明な言葉が出てきたら随時調べて理解する。
● 技術的な内容は正確に理解しておく必要がある。
● 法律、倫理、国別の取り組みなど、少ないが出題される。(AI白書後半)
● 時間が足りないので、時間配分はとくに重要。最後まで目を通せるように。
次回の必勝法は?
● 第1回目だったこと。
● 問題と正解が公表されていないこと。
● 様子見の受験者が多かったであろうこと。
● この半年で、新しい情報がたくさん出ていること。
つまり、1回目と同様、確実な受験対策は無さそう。
G検定の本来の目的
東京大学 松尾准教授が、SIX2018のセッションで云われていたこと。
「ユーザが学んで知識レベルを上げれば、自ずとベンダーのレベルも上がる。ユーザ企
業の方々こそがG検定を取っていただくことで、日本のAI開発全体のレベルアップに繋げ
て欲しい。」
次回は、2018年6月16日(土)
■ G検定(ジェネラリスト検定)
名称 : JDLA Deep Learning for GENERAL 2018 #1
概要 : ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを検定する
受験資格 : 制限なし
試験概要 : 120分(予定)、 知識問題(多肢選択式)、 オンライン実施(自宅受験)
出題問題 : シラバスより出題(推薦図書あり)
受験料 : 12,960円(税込)程度
試験日程 : 6月16日(土)13時~15時
申込期間 : 5月予定
ちょっとだけ、導入実践編
上司に
「人工知能でいい感じの成果を出してくれ」
とあいまいな指示をされたとき、本書で学んだこと
が活きてくるに違いありません。
AIへの
幻想・思い違い
● AIにいろんなデータを放り
込んだら何か見えてくる?
● AIは間違わない。
● AIを導入すればもう人はい
らない?
じゃあ、
何をさせれば
いいのか?
AIが得意とするところ
● 同じ作業を延々と、淡々と、高速、大
量、確実に行うこと。
● 一度覚えたことは忘れない。
AIを利用するときに満たすべき条件
● 大量のデータに対して、高速に安定
して判断を求める必要がある。
● 予測結果には、一定数の間違いが
含まれることを許容できる。
労働環境における
競争の本質
「AI vs 人間」ではなく、「データ
やAIの力を使い倒す人と、そう
でない人」の戦いになる。
「人に言われたこと」「前例があ
ること」をきっちりこなす力では
なく、”あったらいいな”を想像
し、それを形にする力が求めら
れる。
※「AI白書」より
最後に。
NICO AI事業開発室の
目指すところ
NICOを、名古屋での
AIソリューションに関する
ヒト(技術・知識・経験)と
情報が集まる”メッカ”
にしていきたい。

JDLA Deep Learning for GENERAL 2017(所謂、G検定)はどんなだったか。