SlideShare a Scribd company logo
1 of 87
社会倫理学講義用スライド
担当:稲葉振一郎
(明治学院大学社会学部社会学科教授)
2017年春学期
第1部の
宇宙植民からのアプローチ
1.リベラリズムと宇宙開発
• 政治哲学としてのリベラリズムの要諦
1.人間的な生には私的な側面と公的な側面の二つがある。
1.リベラリズムと宇宙開発
• 政治哲学としてのリベラリズムの要諦
1.人間的な生には私的な側面と公的な側面の二つがある。
2.人間は本来的に、私的な生――「私生活」、私人としての人生――を公的な生
――開かれた領域としての市民社会の中での、社会人=市民=公民としての生
活、ことによったら公人としての政治活動――よりも優先するものである。
1.リベラリズムと宇宙開発
• 政治哲学としてのリベラリズムの要諦
1.人間的な生には私的な側面と公的な側面の二つがある。
2.人間は本来的に、私的な生――「私生活」、私人としての人生――を公的な生
――開かれた領域としての市民社会の中での、社会人=市民=公民としての生
活、ことによったら公人としての政治活動――よりも優先するものである。
3.さらに踏み込んでいえば、そもそも公的な生において人々が追求するべき公共
的な価値の核心は、人々がそれぞれに私人として追求する多種多様な私的価値
のできる限りの共存共栄を目指すことにこそあって、私的価値と対立しそれに優
先するような別の何かがそこにあるわけではない。
1.リベラリズムと宇宙開発
• リベラリズムにとって宇宙開発とは?
1.私人が私的事業として展開する場合には、原則的には容認される。事故や環
境汚染などによって、無関係な他者への被害がもたらされるかどうか、が問題とな
る。
1.リベラリズムと宇宙開発
• リベラリズムにとって宇宙開発とは?
1.私人が私的事業として展開する場合には、原則的には容認される。事故や環
境汚染などによって、無関係な他者への被害がもたらされるかどうか、が問題とな
る。
2.公的事業として、つまり事業主体の私的な費用・リスク負担を越え、広く公衆に
費用・リスク負担を求めてまで追求するに値するかどうか、については疑問なしと
しない。
1.リベラリズムと宇宙開発
• リベラリズムにとって宇宙開発とは?
1.私人が私的事業として展開する場合には、原則的には容認される。事故や環
境汚染などによって、無関係な他者への被害がもたらされるかどうか、が問題とな
る。
2.公的事業として、つまり事業主体の私的な費用・リスク負担を越え、広く公衆に
費用・リスク負担を求めてまで追求するに値するかどうか、については疑問なしと
しない。
3.従来の宇宙開発事業は軍事・安全保障目的と切り離すことはできず、民生事
業としても放送・通信事業や地球観測など、公的なインフラ構築としての色彩が強
かったため、公的に営まれてきた。しかしながら状況は、他のインフラ産業と同様
に変化しつつある(宇宙活動の商業化)。
2.宇宙開発における宇宙植民
• 宇宙植民の暫定的定義:
「ただ単に地球外の宇宙空間、他天体への科学的探査や資
源の活用が恒常的になされるだけではなく、無視しがたい数の
人間が、恒常的に生活する拠点――より具体的に言えば、世代
的な再生産を行う共同体としての「植民地colony」――地球外空
間や他天体上に確立すること」
2.宇宙開発における宇宙植民
ポイント:
• 有人宇宙活動であること
• 長期的、持続的な生活拠点を地球外に建設すること
2.宇宙開発における宇宙植民
問い1:宇宙植民の経済的望ましさ
• 長期的、持続的な生活拠点を地球外に建設すること
↓
• 長期的、持続的な生活拠点を地球外に建設することは採算
がとれるのか? 取れるとしたらどのような形態?
2.宇宙開発における宇宙植民
問い2:宇宙植民
• 有人宇宙活動であること
↓
• そもそも植民以前に有人宇宙活動それ自体が経済的に採算
が取れるのか、また人権の尊重に抵触しないのか?
3.宇宙植民の実現可能性
• どのような宇宙植民地(space colony)が考えられるか?
• 古典的イメージ1:
地球型(固体)惑星・衛星地表の
「ドーム都市」「地下都市」
3.宇宙植民の実現可能性
• どのような宇宙植民地(space colony)が考えられるか?
• 古典的イメージ2:
独自軌道をとる人工衛星・惑星
(狭義のspace colony)
3.宇宙植民の実現可能性
• どのような宇宙植民地(space colony)が考えられるか?
• 古典的イメージ3:
地球型惑星(具体的には火星)の
環境改造・地球化(terraforming)
3.宇宙植民の実現可能性
1.地球型(固体)惑星・衛星の地表の「ドーム都市」「地下都市」
↓
「重力井戸」の底になり、離着陸に過大なエネルギーを要する
3.地球型惑星(具体的には火星)の環境改造・地球化(terraforming)
↓
収容可能人口は大きいが、それにしても莫大な時間(と費用)を要する
3.宇宙植民の実現可能性
2.独自軌道をとる人工衛星・惑星(狭義のspace colony)
利点:
・重力井戸の心配がいらない
・環境維持のコストも相対的に低い?
問題点:
高エネルギーの宇宙線被曝
4.スペースコロニーの類型論
• 広い意味でのオニール型スペースコロニー、つまり人工天体によ
る宇宙植民地にもいくつかのタイプが考えられる。
• 完全人工建造物か、小惑星掘り抜きか
↓
小惑星掘り抜きの方が低コスト、宇宙線遮蔽上も有利
• 素材となる小惑星を地球周回軌道上に移送か、自然軌道のまま
とするか?
4.スペースコロニーの類型論
• 3タイプの比較――コスト的にも安全性の上でも自然軌道上の小惑星掘
り抜き型がベスト?
• 問題――地球圏から遠く、リアルタイム通信は不可能
5.宇宙植民の理由
• ――しかし、仮に小惑星コロニーによる宇宙植民が可能だとしても、
一体何のために?
• 考えられる理由1:
地球環境の悪化・大規模災害による人類滅亡リスクのヘッジ
↑
直観的に強力な理由だが、リベラリズムの観点からは人類存続へ
の公的コミットメントの正当化は実は案外難しい。今回はこれについ
ては問わない。
5.宇宙植民の理由
• ――しかし、仮に小惑星コロニーによる宇宙植民が可能だとしても、
一体何のために?
• 考えられる理由2:
人口爆発による地球環境の悪化・自然枯渇を回避して、人口増
加・経済成長を持続させるため
↑
一見もっともらしい。ジェラード・オニールの論法もこれ。実際歴史
上のほとんどの植民活動はこうした理由によるものであった。しかし
――
5.宇宙植民の理由
• リベラルな社会の下で人々の多元的な利害を調整するためには、
社会的総生産においてはともかく、一人当たりの生産ベースでは
成長が持続した方がよい。となれば、人口を抑制ないし減少させ
ない限りは、総生産レベルでの成長も必要となる。
• しかしながら、ここで「生産」とは人間にとっての価値の生産のこと
であり、この意味での価値の生産を増加させつつ、物理的な資
源・エネルギー利用の効率は上げて、その使用総量を抑制するこ
とは可能である。
5.宇宙植民の理由
• 問題は、そうした資源・エネルギー節約型技術革新投資と、宇
宙植民投資とでは、どちらが費用対効果がよいか、である。
• そもそも人口爆発は緩和し、人口は定常状態に近づいている
のであるから、経済成長はともかく、住空間の問題はそれほ
ど気に病む必要はない。あるとしても、小惑星コロニーと例え
ば洋上都市とでは、どちらが安価か?
5.宇宙植民の理由
• 「宇宙に人間の生活拠点を作る」ことが自己目的化できないと
して、それなしには不可能であるような宇宙事業があるの
か?
• 科学的探査のみならず、資源開発や安全保障上の宇宙利用
においても、無人機主体、有人としても短期間・小規模で構わ
ないのではないか?
5.宇宙植民の理由
• そもそも宇宙空間は生身の自然人がそこで生涯を送るには
苛酷に過ぎる。しかし、そのための人間改造は道徳的にどこ
まで正当化できるか?
• リベラルな社会の下では、公的な価値として宇宙植民を立て、
それに向けて人々を強制することはできない。では、リスクを
自己負担して自発的にそれに就く人々がどれくらい出てくるの
か?
5.宇宙植民の理由
• 仮に自然軌道をたどる小惑星掘り抜き型コロニーが最も合理
的だとして、それは何を意味するか?
• 輸送においてのみならず、通信においても地球圏から莫大な
距離を隔てる――有史以来のメガトレンドとしてのグローバル
化(いったん適応放散した人類の、文明化以降の一つの社会
への再統合)に逆らう?
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• ここまでは、現在の地球環境や宇宙技術の状況や、リベラルな社
会の持続という前提の下では、本格的な宇宙植民事業への動機
がほとんどないのでは、と考えてきた。もちろん他にも暗黙の前提
はいくつかあるだろう。
• この「暗黙の前提」のうちでも重要なのは、「宇宙に行くことを自己
目的化する人々は極少数であり、何らかの利益に(あるいは不利
益の回避に)なると期待できない限り、人は宇宙を目指すまい。」
という想定、乱暴に言えば「人間性はあまり変わらない」という想
定。これをひっくり返せるか?
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• リベラリズムは特定の「あるべき人間像」への積極的なコミット
を避け、人間のあるがままを尊重しようとする。
• これはいわゆる「自然主義」であるとは限らない。「自然主義」
の中には「本来の人間性(人間的自然)human nature」を「あ
るべき人間像」の基準とするものもある。
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• リベラリズムが具体的な人間性の概念を持たないわけではな
いが、できるだけそれを形式的で幅の広いものとしておこうと
する。
• 人間は合理性といったいくつかの性質を共有している一方で、
その生きる環境や来歴に応じて多様な性質を持つ。そうした
多様性を尊重しようとする。
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• 即ち――リベラリズムの観点からは、具体的な人々に特定の
「あるべき人間像」を押し付け、その方向に向けて人間を改造
しようとすることは戒められる一方で、
• 現実の人間たちが、外からの強制によらず、自分自身の選択
や不作為の成り行きによってその性質を変えていくことに対し
ては必ずしも否定的ではない。
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• リベラルな社会の下で、意図的な人体改造やその累積的効
果によって、人類社会の多様性が現状の文化的なそれの域
を超えて、身体的なレベルにまで及ぶことになる可能性はど
の程度か?
• そうした改造人間・人造人間の中に、好んで宇宙事業に乗り
出し、宇宙植民にまで至るような人々は登場するだろうか?
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• 実現可能性の高いコロニープランが自然軌道小惑星型だった
とした場合、それはほぼ不可避的に、地球圏のグローバル統
合社会(リアル双方向通信による)から一定程度断絶したもの
にならざるを得ない。
• そうした独立コミュニティができれば、長い時間のうちには、文
化的のみならず身体的にも地球圏とは異なった世界が出来
上がっていく可能性が高い。
6.宇宙植民からポストヒューマンへ
• そこまでして宇宙植民をあえて行おうという人々が登場するだ
ろうか? また周囲の社会は、それがリベラルな体制であれ
ば、そうした植民事業を禁じはしないまでも、奨励もまたしな
いだろう。では、どのように対応するだろうか?
第2部
ロボットからのアプローチ
・以下の議論はとりあえず(できるかどうかも分からない)
人間並みの自律性を備えた知能ロボットに限定する。
・以下の議論はとりあえず(できるかどうかも分からない)
人間並みの自律性を備えた知能ロボットに限定する。
・そのようなものが果たして原理的に可能かどうかはい
まのところわからない。
今わかっているのは「原理的に不可能だとは論証され
ていない」というだけのこと。
・以下の議論はとりあえず(できるかどうかも分からない)
人間並みの自律性を備えた知能ロボットに限定する。
・そのようなものが果たして原理的に可能かどうかはい
まのところわからない。
今わかっているのは「原理的に不可能だとは論証され
ていない」というだけのこと。
・原理的に可能だとして、技術的に可能、あるいは作る
甲斐があるのかはわからない。
作る甲斐があったとして、作るべきかどうかはまた別の
問題である。
・少なからぬロボット学者、ことに実用的なロボット技術
の研究者は、「作れたとしても作るべきではないし、大し
て意味はない」と考えている。
人間にできることは人間にやらせることが一番効率が
良いのであり、わざわざ人間に似たロボットを作る必要
はない。
Cf.広瀬茂男
『ロボット創造学入門』
(岩波ジュニア新書)
・「人間並みの自律性を備えつつ、なおかつ人間には似てい
ないロボット」は作れないか?
おそらく困難であるか、あるいはできたとしても深刻な問題
がある。
・「人間並みの自律性を備えつつ、なおかつ人間には似てい
ないロボット」は作れないか?
おそらく困難であるか、あるいはできたとしても深刻な問題
がある。
・「人間並みの自律性を備えつつ、なおかつ人間には似てい
ないロボット」は作れないか?
おそらく困難であるか、あるいはできたとしても深刻な問題
がある。
・ロボットが「人間並み」の自律性や知能を備えるためには、
何が必要か?
・「人間並みの自律性を備えつつ、なおかつ人間には似てい
ないロボット」は作れないか?
おそらく困難であるか、あるいはできたとしても深刻な問題
がある。
・ロボットが「人間並み」の自律性や知能を備えるためには、
何が必要か?
・最低限、そのロボットを取り巻く「社会」が必要である。ロボッ
トの周囲に、ロボットと交際する多数の他者(ほかのロボットと
人間たち)のネットワークがなければ、「人間並み」にはなれな
い。
・「人間並みの自律性を備えつつ、なおかつ人間には似てい
ないロボット」は作れないか?
おそらく困難であるか、あるいはできたとしても深刻な問題
がある。
・ロボットが「人間並み」の自律性や知能を備えるためには、
何が必要か?
・最低限、そのロボットを取り巻く「社会」が必要である。ロボッ
トの周囲に、ロボットと交際する多数の他者(ほかのロボットと
人間たち)のネットワークがなければ、「人間並み」にはなれな
い。
・となれば、「人間に似ていない」ロボットに「人間並み」の知性
や感受性は持たせられまい(「怪物」になってしまう)。
・以上のような理路からの「実用型ロボットには自律的な知
能を持たせるべきではない」という提言には、相応の合理
性がある。ロボットはあくまで心を持たぬ機械か、せいぜい
高等動物並みの知能に抑え込む方がよい、というわけだ。
(逆に、自律型ロボットは非実用的な贅沢品、ということに
なる。)
「彼らはペットを作ったのだ」
クリフォード・D・シマック
『小鬼の居留地』(ハヤカワ文庫)
・ところで、浦沢直樹・手塚治虫のまんが『PLUTO』では、多
くの自律型ロボットは人間型である。
戦闘ロボットや土木作業ロボット等、人間のかたち・サイ
ズが不適合な力仕事や極限作業、特殊作業用のロボットさ
えも、作業用ボディの他に人間型の生活用ボディを持つ。
――なぜか?
浦沢直樹・長崎甚志・手塚治虫『PLUTO』
第3巻192頁
・『PLUTO』世界のロボットは自律的存在であり、権利上は
「人間」である。
・『PLUTO』世界のロボットは自律的存在であり、権利上は
「人間」である。
そこではロボットたちは人間社会の一部をなし、人間と付き
合いながら生活している。そのためには人間サイズ、人間型
である必要がある。
・『PLUTO』世界のロボットは自律的存在であり、権利上は
「人間」である。
そこではロボットたちは人間社会の一部をなし、人間と付き
合いながら生活している。そのためには人間サイズ、人間型
である必要がある。
――しかしその一方で、わざわざロボットを作る以上、人間
にはできない仕事をさせるのでなければ割に合わない。→そ
のための複数ボディ乗り換え
・『PLUTO』世界のロボットは自律的存在であり、権利上は
「人間」である。
そこではロボットたちは人間社会の一部をなし、人間と付き
合いながら生活している。そのためには人間サイズ、人間型
である必要がある。
――しかしその一方で、わざわざロボットを作る以上、人間
にはできない仕事をさせるのでなければ割に合わない。→そ
のための複数ボディ乗り換え
・疑問:なぜサイボーグ=改造人間や、人間が遠隔操縦する
非自律ロボットではだめなのか?
・なぜサイボーグ=改造人間や、人間が遠隔操縦する非自律ロ
ボットではだめなのか?
・なぜサイボーグ=改造人間や、人間が遠隔操縦する非自律ロ
ボットではだめなのか?
→ありうべきひとつの答えーー
遠隔操縦では対応できない種類の仕事、いくら改造したとして
も生身の脳神経を保持した人間の速度では対応できない種類
の仕事、であり、なおかつリアルタイムの自律的判断を必要とす
る仕事――どのような?
・なぜサイボーグ=改造人間や、人間が遠隔操縦する非自律ロ
ボットではだめなのか?
→ありうべきひとつの答えーー
遠隔操縦では対応できない種類の仕事、いくら改造したとして
も生身の脳神経を保持した人間の速度では対応できない種類
の仕事、であり、なおかつリアルタイムの自律的判断を必要とす
る仕事――どのような?
一例――深宇宙活動
・なぜサイボーグ=改造人間や、人間が遠隔操縦する非自律ロ
ボットではだめなのか?
→ありうべきひとつの答えーー
遠隔操縦では対応できない種類の仕事、いくら改造したとして
も生身の脳神経を保持した人間の速度では対応できない種類
の仕事、であり、なおかつリアルタイムの自律的判断を必要とす
る仕事――どのような?
一例――深宇宙活動
・現に科学的な深宇宙探査の主役はロボット
(しかしもちろん非自律的)
・有人宇宙ミッションの困難さ、割に合わなさ
・有人宇宙ミッションの困難さ、割に合わなさ
期待できるリターン?
・有人宇宙ミッションの困難さ、割に合わなさ
期待できるリターン?
資源? 輸送コストを考えれば、わざわざ地球まで
持って帰る甲斐のある資源はない
・有人宇宙ミッションの困難さ、割に合わなさ
期待できるリターン?
資源? 輸送コストを考えれば、わざわざ地球まで
持って帰る甲斐のある資源はない
植民? 地球化の困難を考えれば、地球はそこまで人
口過剰ではない
・有人宇宙ミッションの困難さ、割に合わなさ
期待できるリターン?
資源? 輸送コストを考えれば、わざわざ地球まで
持って帰る甲斐のある資源はない
植民? 地球化の困難を考えれば、地球はそこまで人
口過剰ではない
科学的成果? 非自律・低自律ロボット探査機で十分
・将来的には、宇宙利用が進むにもかかわらず「有人
宇宙飛行は非実用的な贅沢品」となるかもしれない。
Cf. パトリック・コリンズ『宇宙旅行学』(東海大学出版会)
Ex. ヴァージン・アトランティック
・将来的には、宇宙利用が進むにもかかわらず「有人
宇宙飛行は非実用的な贅沢品」となるかもしれない。
――あれ? どこかで聞いたような……。
・現に科学的な深宇宙探査の主役はロボット(しかしもち
ろん非自律的)
・現に科学的な深宇宙探査の主役はロボット(しかしもち
ろん非自律的)
・人間並みの自律性を備えたロボットを必要とするような
深宇宙探査はありうるか?
・現に科学的な深宇宙探査の主役はロボット(しかしもち
ろん非自律的)
・人間並みの自律性を備えたロボットを必要とするような
深宇宙探査はありうるか?
ひとつの可能性――能動的SETI(地球外知性探査)
・現に科学的な深宇宙探査の主役はロボット(しかしもち
ろん非自律的)
・人間並みの自律性を備えたロボットを必要とするような
深宇宙探査はありうるか?
ひとつの可能性――能動的SETI(地球外知性探査)
ただしSETIの現状からすれば、あくまでも地球からの観
測が主体であり、万が一有力な候補が発見された場合に
のみ、探査機による現地踏査が有意味となる。
・ここで問題――既にみたとおり、「人間並みの自律性を備
えたロボット」は法的道徳的にも「人間並み」に扱われねば
ならないのではないか?
・ここで問題――既にみたとおり、「人間並みの自律性を備
えたロボット」は法的道徳的にも「人間並み」に扱われねば
ならないのではないか?
→ だとしたら、帰還不能の一方通行的ミッションに、強制
的に送り出せないのではないか?
・人間だったらどうなるか? 既に人間は数多く存在し、その
中には奇特なもの好きもいるから、自殺的ミッションにも志願
者を募ることはできるし、自発的志願者には責任を負わせら
れる。ただ、どうしても人間というハードウェアの限界上、深
宇宙ミッションには不向き(ことに恒星間飛行には全く使えな
い。しかし能動的SETIは当然に恒星間飛行になる)。
・人間だったらどうなるか? 既に人間は数多く存在し、その
中には奇特なもの好きもいるから、自殺的ミッションにも志願
者を募ることはできるし、自発的志願者には責任を負わせら
れる。ただ、どうしても人間というハードウェアの限界上、深
宇宙ミッションには不向き(ことに恒星間飛行には全く使えな
い。しかし能動的SETIは当然に恒星間飛行になる)。
・ロボットの場合、ミッション専用に開発された機械であれば、
そこには生き方の自由な選択の余地がない。自律性の低い
ロボットなら問題はないが、自由意思や権利を帰属させうる
「人間並み」のロボットの場合そうはいかない。
・ロボットの場合、ミッション専用に開発された機械であれば、
そこには生き方の自由な選択の余地がない。自律性の低
いロボットなら問題はないが、自由意思や権利を帰属させう
る「人間並み」のロボットの場合そうはいかない。
(人間よりもロボットに気を使わねばならないというこの逆説
的な状況は、ロボットが人間の後見的庇護下にある存在で
あるということに由来する。子どもや奴隷、ペットや家畜の
アナロジーが当てはまる。)
・ロボットの場合、ミッション専用に開発された機械であれば、
そこには生き方の自由な選択の余地がない。自律性の低
いロボットなら問題はないが、自由意思や権利を帰属させう
る「人間並み」のロボットの場合そうはいかない。
・むろんロボットの方が人間に比べて改造の可能性は著しく
大きいので、人間の志願者よりもロボットの志願者の方が
深宇宙ミッションには好適である。ただその場合でも、あくま
でも「自発的に志願」してもらわなければならない。
・ところで、そのような社会――帰還可能性のない深宇宙
ミッションに、わざわざ自発的に志願するような、もの好きな
自律型ロボットが存在するような社会とは、どのような社会
なのか?
・ところで、そのような社会――帰還可能性のない深宇宙
ミッションに、わざわざ自発的に志願するような、もの好きな
自律型ロボットが存在するような社会とは、どのような社会
なのか?
人間と交際できる程度には人間に似ているが、明らかに
人間とは異なる者たちが、日常的にたくさんいる社会。
・ところで、そのような社会――帰還可能性のない深宇宙
ミッションに、わざわざ自発的に志願するような、もの好きな
自律型ロボットが存在するような社会とは、どのような社会
なのか?
人間と交際できる程度には人間に似ているが、明らかに
人間とは異なる者たちが、日常的にたくさんいる社会。
そしておそらくは、そのような社会では、本来の人間、つま
り自然人の少なからずも、本来の身体を「改造」しているの
ではないか。
人間と交際できる程度には人間に似ているが、明らかに
人間とは異なる者たちが、日常的にたくさんいる社会。
そしておそらくは、そのような社会では、本来の人間、つま
り自然人の少なからずも、本来の身体を「改造」しているの
ではないか。
そのような社会において、つまり「自然人」も「改造人間」も
そして「人造人間(≒高度自律型ロボット)も共存しているよう
な社会において「人間」の意味は?
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
1.一時的にではなく、恒常的に異質な空間に適応するため
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
1.一時的にではなく、恒常的に異質な空間に適応するため
そのコストは? 多数派の人間社会に適応できなくなるおそ
れ。
多数派の人間社会への適応という選択肢を断たれるか、あ
るいは人間社会と絶縁してでも生き延びたいという理由がな
ければ、踏み切るまい。
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
2.趣味。美意識。娯楽。
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
2.趣味。美意識。娯楽。
多数派の人間社会と絶縁してでも追求したいという美意識
とは、どのようなものか?
ところで、人間が自己の身体を改造するとしたら、何のため
か?
2.趣味。美意識。娯楽。
多数派の人間社会と絶縁してでも追求したいという美意識
とは、どのようなものか?
あるいは、単なる趣味や娯楽である程度なら(美容整形の
延長として)身体改造を人々がしてもよいと思う社会、とは?
――かくして自律型ロボットーー人工物サイドから人間
へと接近していくプロセス――についての考察は、宇宙
開発を経由して、ヒューマン・エンハンスメント、ポスト・
ヒューマン――人間の側からの人工物への越境・自己
変容――の問題系へとつながっていく。
Cf.グレッグ・イーガン『ディアスポラ』(ハヤカワ文庫)
*参考文献
• 小惑星堀抜型コロニーについては
野田篤司『宇宙暮らしのススメ』(学研)
*参考文献
• 全体については
稲葉振一郎『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版)

More Related Content

Recently uploaded

UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScript
UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScriptUniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScript
UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScriptyuitoakatsukijp
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライドKen Fukui
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライドKen Fukui
 
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024The_Five_Books_Overview_Presentation_2024
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024koheioishi1
 
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライドKen Fukui
 
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdf
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdfTEAMIN Service overview for customer_20240422.pdf
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdfyukisuga3
 
TokyoTechGraduateExaminationPresentation
TokyoTechGraduateExaminationPresentationTokyoTechGraduateExaminationPresentation
TokyoTechGraduateExaminationPresentationYukiTerazawa
 
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学ssusere0a682
 
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライドKen Fukui
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライドKen Fukui
 

Recently uploaded (10)

UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScript
UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScriptUniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScript
UniProject Workshop Make a Discord Bot with JavaScript
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座2スライド(スタッフ共有用)『人を致すも人に致されず』についてのスライド
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座1(スタッフ共有用)『兵は詐をもって立つ』についてのスライド
 
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024The_Five_Books_Overview_Presentation_2024
The_Five_Books_Overview_Presentation_2024
 
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座2スライド(スタッフ共有用)『両雄の強さの秘密』についてのスライド
 
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdf
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdfTEAMIN Service overview for customer_20240422.pdf
TEAMIN Service overview for customer_20240422.pdf
 
TokyoTechGraduateExaminationPresentation
TokyoTechGraduateExaminationPresentationTokyoTechGraduateExaminationPresentation
TokyoTechGraduateExaminationPresentation
 
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学
ゲーム理論 BASIC 演習105 -n人囚人のジレンマモデル- #ゲーム理論 #gametheory #数学
 
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 事前講座1スライド(スタッフ共有用)『川中島の謎』についてのスライド
 
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライドリアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライド
リアル戦国探究in米沢 当日講座3スライド(スタッフ共有用)『糧は三度はさいせず』についてのスライド
 

Featured

Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsProduct Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsPixeldarts
 
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthHow Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthThinkNow
 
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfAI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfmarketingartwork
 
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024Neil Kimberley
 
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)contently
 
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024Albert Qian
 
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsSocial Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsKurio // The Social Media Age(ncy)
 
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Search Engine Journal
 
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summarySpeakerHub
 
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd Clark Boyd
 
Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Tessa Mero
 
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentGoogle's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentLily Ray
 
Time Management & Productivity - Best Practices
Time Management & Productivity -  Best PracticesTime Management & Productivity -  Best Practices
Time Management & Productivity - Best PracticesVit Horky
 
The six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementThe six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementMindGenius
 
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...RachelPearson36
 
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Applitools
 
12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at WorkGetSmarter
 

Featured (20)

Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage EngineeringsProduct Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
Product Design Trends in 2024 | Teenage Engineerings
 
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental HealthHow Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
How Race, Age and Gender Shape Attitudes Towards Mental Health
 
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdfAI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
AI Trends in Creative Operations 2024 by Artwork Flow.pdf
 
Skeleton Culture Code
Skeleton Culture CodeSkeleton Culture Code
Skeleton Culture Code
 
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
PEPSICO Presentation to CAGNY Conference Feb 2024
 
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
Content Methodology: A Best Practices Report (Webinar)
 
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
How to Prepare For a Successful Job Search for 2024
 
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie InsightsSocial Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
Social Media Marketing Trends 2024 // The Global Indie Insights
 
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
Trends In Paid Search: Navigating The Digital Landscape In 2024
 
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
5 Public speaking tips from TED - Visualized summary
 
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
ChatGPT and the Future of Work - Clark Boyd
 
Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next Getting into the tech field. what next
Getting into the tech field. what next
 
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search IntentGoogle's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
Google's Just Not That Into You: Understanding Core Updates & Search Intent
 
How to have difficult conversations
How to have difficult conversations How to have difficult conversations
How to have difficult conversations
 
Introduction to Data Science
Introduction to Data ScienceIntroduction to Data Science
Introduction to Data Science
 
Time Management & Productivity - Best Practices
Time Management & Productivity -  Best PracticesTime Management & Productivity -  Best Practices
Time Management & Productivity - Best Practices
 
The six step guide to practical project management
The six step guide to practical project managementThe six step guide to practical project management
The six step guide to practical project management
 
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
Beginners Guide to TikTok for Search - Rachel Pearson - We are Tilt __ Bright...
 
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
Unlocking the Power of ChatGPT and AI in Testing - A Real-World Look, present...
 
12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work12 Ways to Increase Your Influence at Work
12 Ways to Increase Your Influence at Work
 

2017社会倫理学(宇宙とロボット)