SlideShare a Scribd company logo
1 of 37
ブランドとは?
ブランド(Brand)という言葉は
ノルウェイ語の〝Brandr”(焼く)に由来している
 昔、人々が自分の羊に焼印をつけたことからきている
 自分の所有物を他人の物と区別するためのもの
ブランドとは
消費者にとって
 明確に一つの商品を識別できる唯一の手段(名前、ロゴ、商標、デザ
イン、シンボル)である
 一定水準の品質・製品機能を約束・保証するもの、または購入による
失敗の危険性を回避させるもの
 所有や使用することによって、ブランド・パーソナリティを用いた自
己表現手段・象徴となるもの
商品購入時のブランド重視度
ブランドとは
企業にとって
 イメージ、評判、品質などを伝達して品質保証や他社との差別化
 消費者が愛着を持ち反復購入、継続購入する顧客固定化効果
 固定化により価格競争の回避、プレミアムプライスを可能にする
 流通業者の販売意欲促進、プロモーションコストの効率化
 ブランド力を使い関連分野、新規事業へのブランド展開
ブランドの問題点
企業にとって
 不祥事発生時に消費者の信頼を一気に失う
 ブランド維持のため多大な広告宣伝費がかかる
 製品の革新やイメージの変更が困難となる
消費者にとって
 ブランド信奉者以外にとっては価格が高いことが多い
(価格>機能)
なぜブランドが注目されるのか?
 市場の成熟や情報社会の進展により、消費者の嗜好が多様化し、従来の
マスプロダクション&マスマーケティングではない、ブランドを軸とし
た商品・サービスの差別化戦略を図る必要が生まれた
 企業サイドとしても技術の発展により、類似商品が大量に生産され、製
品間の差が以前より少なくなり、品質面での差別化が困難となった
 経済のグローバル化により、世界的なブランドと競争する必要性が生じ
、かつ世界市場で競争するためのブランドが必要となった
 発言力を強めた流通のバイイングパワーに対抗する必要性が出てきた
ブランドの種類
 個別/独立ブランド
 企業・コーポレートブランド
   キャノン、三菱、SONY、サントリー、花王、ヤマハ、日立
 デュアルブランド(二階建てブランド)
   麒麟端麗、サッポロ黒ラベル、大正漢方胃腸薬
 親ブランドと子ブランド(サブ・ブランド)
   ブルーバード・シルフィからシルフィ
   エメロン・植物物語から植物物語
 上位ブランドと下位ブランド(ディフュージョンブランド)
   ジョルジョ・アルマーニとエンポリオ・アルマーニ
 事業ブランド(イメージの分散)
   トヨタ-レクサス、GM-サターン、au/UQモバイル
ブランドの種類-その他の分類法
• 世界的に通用するメガブランド
– コカ・コーラ、ケロッグ、IBM、デルモンテ、アップル
• 世界的に通用するニッチブランド(プレミアムブランド)
– ルイ・ヴィトン、バーバリー、ダンヒル、ゴディバ
• ナショナルブランドに対するプライベートブランド
– プレジデントチョイス、トップバリュ、セブンプレミアム
• カテゴリーブランド(リスクの分散)
– グッドニューズ(ジレットのディスポーザブル)、セイコーとアルバ
プレミアムブランドとは
売り上げ規模は決して大きくはないが、価格競争とは無縁で
プレミアム価値をベースとしたプロフィット・モデルにより
長期にわたって高収益を謳歌しているブランド
プレミアムブランドに必要な要素
 独自の個性、アイデンティティを保持している
 歴史に裏付けられたブランドの原点を持つ
 歴史の中で語り継がれる象徴的な伝説がある
 時代のトレンドに適応した今日的な原点の解釈がされている
短期的には確立することが困難な「血統」のようなもの
プレミアムブランドであり続けるために
 最高峰の舞台で存在感を持ち続ける
F1グランプリ、パリコレクションなどの競争の激しい舞台で常に頂点
としての評価を獲得し続けること
 プレミアム利益、プレミアム価格
コストから価格を規定するのでなく、ブランドに共感する人たちにとっ
てのブランド価値が価格となる(顧客とのブランド価値の共創))
 生産量・販売量のコントロール
購入したくても容易には買えない状態を維持し、利益を確保するために
需要を上回らない供給量をコントロールすることが必要になる
ブランド・エクイティとは
 ブランドの名前やシンボルと結びついたブランドの資産と負債の集合。
製品やサービスに価値を加えたり、逆に減じたりするもの(D.アー
カー)
 消費者のブランドに対する態度・行動を決定せしめる知覚的価値(ブ
ランドの持つ強さと表現力 )
 そのブランド名が付いていることによって生じる価値の増加分
 ブランドの市場価値の経済的評価(ブランドネーム売買時等に用いら
れる財務的価値 : のれん代) 資産額からそれを取得するのに要した
負債の額を引いたもの
世界の企業ブランド価値ランキング
1. アップル 1,781億ドル
2. グーグル 1,333
3. コカコーラ  731
4. マイクロソフト  728
5. トヨタ  536
6. IBM  525
7. サムソン  518
8. アマゾン  503
9. メルセデスベンツ   435
10. GE  431
出典:インターブランド「グローバル企業価値ランキング2016」
ブランド・エクイティ : 経済的価値
 Philip MorrisによるKRAFTの買収
KRAFTの有体資産 20億ドル
KRAFTの買収価格 130億ドル
 ネスレはロントリー(キットカットのメーカー)の買収で、帳簿価格
の5倍以上の45億ドルを支払った
 この差額がブランド・エクイティの価値(将来の利益の正味価値、又
は同様なブランドを作るためにかかる費用-ブランド構築の時間を買
う)
高ブランド・エクイティのベネフィット
 高いブランド・ロイヤルティが確保できる
 ユーザー流出防止・リピート購入によるマーケットシェアの拡大
 新規の顧客の誘因
 性能・品質を担保、安心感の提供
 高い価格設定が可能になる
 幅広いブランド展開(ライン・エクステンションや多角化)を容易にす
る
 プロモーション、特に価格訴求型プロモーションへの依存の軽減
 取り引きにおける優位性の拡大
 トップブランドは品揃えに必須、大幅値引き不要
 新規参入ブランドに対するバリアの設定
 参入コストの割にはリターンが少ないことを知らせ参入を躊躇させる
どの位の価格差でブランドスイッチが
BRAND EQUITY ー ブランド価値
Awareness
ブランド認知
Identity
ブランド連想
Perceived Quality
知覚品質
Brand Loyalty
ブランドロイヤルティ
Brand Name
Symbol
1.ブランド認知(Awareness)
  あるブランドが、ある製品カテゴリーに属していることを、顕在・
潜在消費者が認知・想起すること
 Top of Mind(トップ・オブ・マインド)
 非助成想起で最初に挙げられたブランド
 想起されるブランドが一つの時は支配ブランドと呼ぶ
 Unaided Awareness 非助成想起(純粋想起)での認知率
 あるカテゴリーでのブランドの自発的想起率
 Aided Awareness 助成想起での認知率
 提示されたブランドを知っている比率
ブランド認知の重要性
 ブランド認知は親しみ・好意・安心感・確信を与える
 企業が長期間その製品を製造・販売している
 企業が広範囲に流通させている
 企業が大量の広告でサポートしている
 たくさんの人がその製品を使っている-成功ブランド
 故に、ブランド認知がないということは、最初から購入の選択肢から
外れる事を意味する
 ブランド認知は二つのファクターから生成される
 経験(購買・使用経験、店頭での目撃)
 情報(広告、PR、口コミ)
2.ブランド連想(Identity)
 ブランド連想とは、ブランドに関する記憶、イメージなどと関連してい
るすべての事柄
 よいブランド連想は信頼性や確信を与えることにより、購入決定やブラ
ンド・ロイヤリティの基礎となる
 ボルボの安全性、プリウスの経済性・環境性、ダイソンの革新性
 “ ”うまい、やすい、はやい の吉野家
 識別が難しい製品(ワイン、香水など)では、ブランド連想が差別化の
有力な武器となる
 シンボル・ロゴやタレント、創業者からの連想で肯定的・好意的感情を
生み出すことがある
 アップルのりんご、スティーブ・ジョブズ、不二家のペコちゃん
3.知覚品質(Perceived Quality)
 知覚品質とは、顧客の知覚レベルでの、ある製品やサービスの品質や機
能を代替品と比較したうえの評価(差別化のポイント)
 知覚品質は、購入意志決定と結びつきマーケットシェアに影響する
(ブランドロイヤルティに最も直結する要素)
 知覚品質の高い製品は高い価格を設定できる
 お掃除ロボ・ルンバ、ダイソン、パナソニックのななめドラム洗濯
機
 知覚品質は、そのブランド名で新しい製品カテゴリーに参入するときの
成功率をあげることができる
 知覚品質は販売業者の扱い意欲を促進する
知覚品質に影響する要素
 製品の基本性能、機能、効能・効果、パフォーマンス
 競合品と比べた製品の特徴
 低い不良品率、安定性、安全性
 製品の信頼性、耐久性、寿命、有効期限、保存性
 サービス能力、体制
 出来具合いと完成度(見た目の美しさ)
 ブランド名(高品質を暗示、連想させる)
4.ブランド・ロイヤルティ(Loyalty)
 ブランド・ロイヤルティとは、他の選択肢があるにもかかわらず、
消費者がある特定のブランドの購入を繰り返し続けること
 偶然ではなく、選好によって特定のブランドを購入する
 ブランドへの忠誠心
 製品の機能などへの信頼度が強い場合に形成されやすい
 ロイヤルティは、高い継続購入率、低い離脱率、高い他人への推奨率
で測ることができる
ブランド戦略
1.ブランド構築・強化
 競合と比べてどこが優れているのか(差別的優位性)を明らかにす
る
 製品への信頼、評判を高めることでブランドを構築する
(商品を作るのは工場、ブランドを作るのは消費者)
2.ブランド管理
 評判や信頼が低下しないように管理しブランドを守る
 ブランド使用の基準を設ける
 類似製品による悪影響をさけるため登録商標をする
3.ブランド拡張
 高い品質を保ちつつ新しい商品やサービスを提供すること
 関連あるカテゴリーへのブランド展開
1.ブランドの構築・強化
 新しいブランドを構築する
 Feature (製品特徴-存在理由)
 Advantage (対競合差別的優位性)
 Benefit (消費者が使って感じる便益)
 既存ブランドのイメージをよくする
 消費者が持つイメージや評価の把握、競合との比較
 ロイヤルカスタマーを作る
 20%のユーザーが80%のセールスを占める
 誰が真のユーザーか、彼らのニーズやウォンツは?
 ブランドの強みを植えつける
2.ブランドの管理
 消費者の期待を裏切らない
 企業の不祥事、事故、不良品、副作用
(三菱自動車、東芝、東京電力、雪印、パロマ、リンナイ)
 ブランドを浪費しない
 同一ブランドを使ってのやみくもな新製品発売
 関連性の薄い分野へのブランド拡張
 ブランドを腐らせない
 時代、消費者の変化に合わせた製品改良
 類似商品、類似銘柄によるブランドイメージの低下
ブランドの価値を守る戦略(1)
 限定低価格戦略
一部の顧客や限定された場所で「ファミリーセール」などのバーゲン
 非価格訴求戦略
価格を維持したままポイントやプレゼントなどを付与する
 限定流通戦略
アウトレットストアや外商経由で低価格で販売する
 低価格アイテム戦略
限定数の低価格アイテムを「特別規格品」として一定期間販売する
 値引き正当化戦略
チャリティや社会貢献にからめて低価格で販売する
ブランドの価値を守る戦略(2)
 原産地差別化戦略
(中国産など)一部の製造国・原産地製品のみを低価格で販売する
 限定顧客戦略
最初からバーゲンハンターを相手にしない(高級ブランドがとる戦
略)
 サブブランド戦略
親ブランドのイメージを残しセカンド(ディフュージョン)ブランド
を作る
 コアユーザー戦略(インフルエンサー戦略)
初期にコアユーザーを形成し口コミや影響力で顧客を拡大する
 知覚価値向上戦略
3.ブランドの拡張
 ブランドのコンセプト(存在理由)を守りつつ拡張を図る
 共通したひとつのコンセプト、ベネフィットを提供する
 無計画なブランド拡張をしない
 拡張したブランドの悪い評判は親ブランドにもおよぶ
 プレミアムブランドのブランド力は流通量と反比例する
 親ブランドの知覚品質やブランド連想を維持する
 親カテゴリーと近しいカテゴリーがのぞましい
 しかし近すぎるとカニバリゼーション(共食い)がおこる
ブランド拡張時の注意点
  新ブランドを育てるための投資が増大し、成功率が減少しているため、
消費財市場では頻繁に使われる。が、ブランド拡張が有効なのは・・・
 その商品の市場が飽和し、その分野では市場の拡大が期待できない時
 親ブランドが十分強く、成長中で知覚品質(優位性)があり、かつ製品
カテゴリーが関連する場合は成功する確率が高い
 上位ブランドから下位ブランドへの方が可能性が高い
 ライセンシングもエクステンションのひとつ
 リスクとしては、拡張されたカテゴリーが元のカテゴリーとの関連が薄
いと、本家のブランド・エクイティを損なう
ブランド名
 名前は認知やコミュニケーションの基礎
– 品質、機能等によって形成されるブランドイメージの媒介とな
る
 ブランドのコンセプトのエッセンスを形成する
– ほんだし、毎日骨太、G-Shock、カップヌードル
 認知されたブランドは未知のブランドより選択されやすい
 確立された名前は競合の参入障壁となりうる
– セロテープ、バンドエイド、サランラップ、ホッチキス
 企業ブランド・サブブランド、デュアルブランドによるコスト効率化
 法的に守られるべく措置されなければならない
– 商標登録(トレード・マーク)
ブランド名作成時の留意点
 商標として登録可能か
 記憶しやすい名前か
 書きやすさ、発音しやすさ、視覚的イメージは?
 製品クラス・カテゴリーにふさわしい名前か
 コミュニケーション能力を持っているか
 製品の属性を表現できているか・マッチしているか
 長期的使用に耐えうるか
 サブ・ブランドでは駄目なのか
 既存のブランド名と十分区別できるか
 ネガティブな印象を与えないか(国外でも流通する場合)
シンボル・スローガン
 製品やサービスが差別化しにくい場合に、シンボルはブランド・エクイ
ティの中心的要素になる
 シンボルは、ロゴ、デザイン、キャラクター、パッケージ、シーン、人
物などから構成される
 ナイキのスウォッシュ、佐藤製薬のサトちゃん、グリコのランナー
 シンボルがブランド名と結合し、ブランド名が製品クラスを連想させれ
ばより強力な武器となる
 時代遅れになることもあるので、遺産を損なうことなくアップデートす
る必要が生じる
 ポジショニングに乗っ取ったスローガンと一緒になることでシンボル・
ブランド名は強固になる
森永エンゼルの変遷
失墜したブランドを立て直す
 スズキ自動車のサムライ(日本名:ジムニー)
 アメリカで急カーブで転倒することが報じられ、販売激減
 他の車も同様に転倒することを、自動車専門誌の推薦状つき広告で
反論した
 J&JのタイラノールとSKBのコンタック
 毒物混入により犠牲者がでた
 製品回収を即実行し、開封できないパッケージに改良した製品を再
導入し、広告と販促でサポートした
強いブランドとは
 明確なコア・ベネフィットを持つ
 コンセプト(存在理由)が強いブランド
 独自の技術を基盤とした優位性(USP)を持つ
 品質、コストで持続的な対競合優位性を保持する
 ベネフィットを伝えるコミュニケーション能力を持つ
 上記の機能的又は情緒的、自己表現的ベネフィットを伝達し続ける
 一貫したIdentifier(識別できるもの)を持つ
 ブランド名、ロゴ、パッケージデザイン、スローガンの継続使用
 市場変化への積極対応
 コアを維持しながら、可変部分を変え市場変化に対応

More Related Content

More from Mooming

退職時に仲間に書き残したメモ.doc
退職時に仲間に書き残したメモ.doc退職時に仲間に書き残したメモ.doc
退職時に仲間に書き残したメモ.docMooming
 
広告について Oct. 15, 2022
広告について Oct. 15, 2022広告について Oct. 15, 2022
広告について Oct. 15, 2022Mooming
 
外資で生き残る
外資で生き残る外資で生き残る
外資で生き残るMooming
 
What Do Vague Adjectives Mean?
What Do Vague Adjectives Mean?What Do Vague Adjectives Mean?
What Do Vague Adjectives Mean?Mooming
 
Managing Complex Change
Managing Complex ChangeManaging Complex Change
Managing Complex ChangeMooming
 
International humor
International humorInternational humor
International humorMooming
 
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料Mooming
 
Job description for product manage1
Job description for product manage1Job description for product manage1
Job description for product manage1Mooming
 
プロダクト・マネジャーの仕事
プロダクト・マネジャーの仕事プロダクト・マネジャーの仕事
プロダクト・マネジャーの仕事Mooming
 
パッケージングについて
パッケージングについてパッケージングについて
パッケージングについてMooming
 
広告について
広告について広告について
広告についてMooming
 
セールスプロモーションについて
セールスプロモーションについてセールスプロモーションについて
セールスプロモーションについてMooming
 
マーケティング・リサーチについて
マーケティング・リサーチについてマーケティング・リサーチについて
マーケティング・リサーチについてMooming
 
プロダクトマネジャーという仕事
プロダクトマネジャーという仕事プロダクトマネジャーという仕事
プロダクトマネジャーという仕事Mooming
 
新製品開発について
新製品開発について新製品開発について
新製品開発についてMooming
 
マーケティングのはなし
マーケティングのはなしマーケティングのはなし
マーケティングのはなしMooming
 

More from Mooming (16)

退職時に仲間に書き残したメモ.doc
退職時に仲間に書き残したメモ.doc退職時に仲間に書き残したメモ.doc
退職時に仲間に書き残したメモ.doc
 
広告について Oct. 15, 2022
広告について Oct. 15, 2022広告について Oct. 15, 2022
広告について Oct. 15, 2022
 
外資で生き残る
外資で生き残る外資で生き残る
外資で生き残る
 
What Do Vague Adjectives Mean?
What Do Vague Adjectives Mean?What Do Vague Adjectives Mean?
What Do Vague Adjectives Mean?
 
Managing Complex Change
Managing Complex ChangeManaging Complex Change
Managing Complex Change
 
International humor
International humorInternational humor
International humor
 
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料
テレビ広告の購入に関する競合入札説明会のプレゼンテーション資料
 
Job description for product manage1
Job description for product manage1Job description for product manage1
Job description for product manage1
 
プロダクト・マネジャーの仕事
プロダクト・マネジャーの仕事プロダクト・マネジャーの仕事
プロダクト・マネジャーの仕事
 
パッケージングについて
パッケージングについてパッケージングについて
パッケージングについて
 
広告について
広告について広告について
広告について
 
セールスプロモーションについて
セールスプロモーションについてセールスプロモーションについて
セールスプロモーションについて
 
マーケティング・リサーチについて
マーケティング・リサーチについてマーケティング・リサーチについて
マーケティング・リサーチについて
 
プロダクトマネジャーという仕事
プロダクトマネジャーという仕事プロダクトマネジャーという仕事
プロダクトマネジャーという仕事
 
新製品開発について
新製品開発について新製品開発について
新製品開発について
 
マーケティングのはなし
マーケティングのはなしマーケティングのはなし
マーケティングのはなし
 

ブランドとは

Editor's Notes

  1. 消費者が購入に当たり商品の評価をするのに専門的な知識を必要とする場合、長期の使用をする商品や高価格の商品の場合はブランドの影響は大きい。(不安ブランドと呼ぶ) 一方所有することによる優越感などの心理的価値を求めるブランドを満足ブランドと呼ぶ
  2. 車や家電製品ではメーカーロイヤルティが高い(約80%) 医薬品や食品・飲料ではメーカーよりブランドへのロイヤルティが高い(約50%)
  3. 固定化、プレミアムプライス、効率化、これらはすべて企業の利益と利益率を改善する ブランドと消費者の購入とは関連があることが多いが、時として、革新的な商品の場合は商品がブランドを凌駕することがある。消費者が真に求めているものは商品でありブランドでないからである
  4. 車やカメラなどの精密機器の機能差はほとんど無くなった ダットサンからニッサン、ビクターからJVC
  5. 技術や革新性の高い会社が評価される(花王、ソニー、アサヒビール) 日本では企業やブランドの売買が一般的でないので、企業=製品でもリスクが少ない。例外的に、パンテーン、コーラック等のBrand売買あり または企業名がエンドーサー(アンブレラー)として機能する(ブランドがドライバー) 松下電器はブランド使用基準というものを1988年に制定 富士通FMシリーズ、SONYハンディカム、ウォークマンはカテゴリーブランド
  6. サブブランド(下位ブランド) Seiko Alba スプーン
  7. 1980年中旬までは ブランドイメージ(どう見られているか)、ブランドロイヤルティ 1985年くらいから ブランド・エクイティ 1996年から ブランド・アイデンティティ(どのように見られたいか) がよく用いられるようになった
  8. 「財務力」「ブランドが購買意思決定に与える影響力」「ブランドによる将来収益の確かさ」という3つの観点からブランドを評価している。 フォーブスも同様のランキングを作っている フェイスブックが5位に ディズニーが8位に マクドナルドが9位に入り サムソン、アマゾン、ベンツが11位以下に 過去3年間の税引き前利益と売上高を精査し、これらに各ブランドがそれぞれの業界において果たす役割に基づいた割合を加 味した。さらにこれらに過去3年間の平均株価収益率を加味し、最終的なブランド価値とした。
  9. ヴィトンのバッグはプレミアムプライスでも定価販売、ディスカウントでも2ー5%引き マッハIIIの価格は高い、i-Podは値引きしない グリコのポッキーのマネは困難(技術、価格面で) バリアの設定が独禁法の対象になる国もある(キンパリーとスコットの合併時)
  10. バッグでは5%の価格差で5%ノユーザーが逃げ、10%では25%が逃げ、20%では55%のユーザーを失う(ロイヤリティが高い) 医薬品では5%差で15%が、10%で40%が、20%で70%のユーザーがシフトする
  11. デビッド・アーカー曰く 日本では知覚品質より、知覚された人気のほうがブランド尊重(エスティーム)に影響する ソニーのVaioはその薄さ軽さで対競合ベネフィットを持ち、後発ながら想起に市場に浸透した しかし液晶TVでは評価の良くないベガをあきらめブラビアを投入した
  12. トヨタのプリウスはエコカーとしての機能、効用を十分に伝えている ハーゲンダッツのアイスクリーム:決めの細やかさ(低エアレーション)なめらかさで高イメージで参入した。いまは官能的なイメージをつけようとしている(情緒的ベネフィットへ) ブランド名 ほんだし、極みの青汁、毎日骨太
  13. トヨタのプリウスはエコカーとしての機能、効用を十分に伝えている ハーゲンダッツのアイスクリーム:決めの細やかさ(低エアレーション)なめらかさで高イメージで参入した。いまは官能的なイメージをつけようとしている(情緒的ベネフィットへ) ブランド名 ほんだし、極みの青汁、毎日骨太
  14. 競合商品と比べて利点や特徴があるときにブランドは有効になる。見劣りがするのなら見分けがつかないほうが好都合。 ブランド使用の基準 – イメージの拡散を防ぐ、一貫したコンセプトを守る
  15. アラウーノ 自動洗浄機能付きのトイレ(掃除が3週間で1回、重さ半分、同じ値段) ロイヤリティはブランドに対する執着心、将来の購入を約束する
  16. ブランドは消費者がつくるもの。裏切られたと思ったらもう買わない。 不祥事の後の対策も大事。石油ファンヒーターでナショナルは膨大な費用でをかけて7年間も告知をしているた。 ピエールカルダン、アーノルドパーマーの失敗 ソニーが洗濯機やトースターを出したらおかしい スーパードライも明治の板チョコも味を変えている 関さばにはタグがついている、万能ねぎもラップに印刷してある
  17. アリナミンドリンク ジョルジュアルマーニとエンポリオアルマーニ GAPからGAP KIDS ヨシエイナバとレキップ・ヨシエイナバ
  18. ワインのセカンドラベルは? シャトーマルゴーと、パビヨン ルージュ ドュ シャトーマルゴー (親ブランドの希少性、プレミアム性を守る)
  19. ほぼ同一の製品を作り出すことは困難ではないが、ブランドのネーミングやロゴが醸し出すオリジナルなイメージは単純な模倣を許さない
  20. Durban と Nabrud 名前を変えることもある KFC(ケンタッキー・フライド・チキン) Fedex(フェデラル・エクスプレス) GE(ジェネラル・エレクトリック) ツムラ(津村順天堂) Seiko(精工舎) マンダム(丹頂) ネガティブを利用する エゴイスト、ポワゾン
  21. クリニークの白衣(スキンチェック診断と製品が信頼できそう) キャラクター シーンマルボロの西部のカウボーイ 人物KFC、ビル・ゲイツ アップルコンピューターのりんご グリコのランナー 初恋の味カルピスー(黒人の女の子がストローでカルピスを飲んでいる) マルボロ・カントリー お口で溶けて手で溶けない
  22. クリニークの白衣(スキンチェック診断と製品が信頼できそう) キャラクター シーンマルボロの西部のカウボーイ 人物KFC、ビル・ゲイツ アップルコンピューターのりんご グリコのランナー 初恋の味カルピスー(黒人の女の子がストローでカルピスを飲んでいる) マルボロ・カントリー お口で溶けて手で溶けない
  23. FAB (Feature, Advantage, Benefit) 独自の技術、なければ情緒的ベネフィット(私のためのブランド)を強化する Identified-継続したスローガン、キャッチコピー、ジングル 強いロゴ(コカ・コーラ、Canon,Sony) 市場変化への対応(ブランドの鮮度を保つ) 小型化(ビデオカメラ) 簡便化(袋麺からカップ麺、シャンプーのポンプ化)