1. ～10-12月期資本市場動向～
2013/02/21
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2. プロフィール
Good News and Companies代表/日経CNBC経済解説委員
崔 真淑 /さいますみ
1983年1月17日生。マクロエコノミスト。
神戸大学経済学部卒業。専攻は計量経済学。 20歳から企業分析、トレーディン
グを始める。在学中に起業をするも、経済のプロの世界を見たいとの思いから
、大和証券SMBC金融証券研究所（現：大和証券）に入社。アナリストとして資
本市場分析に携わる。当時最年少女性アナリストとしてNHK など主要メディア
経済解説者に抜擢される。債券トレーダーも経験した後に 日本の経済リテラシ
ー向上に貢献したいとの思いから29歳で独立。経済学を軸にしたニュース解説
や、マクロ経済、資本市場分析を得意とする。若年層の経済/金融リテラシー向
上のために、証券取引所などへのPRコンサルも行う。2013年４月に日経CNBC
経済解説委員に最年少女性解説者として抜擢。
各種メディアで活動中。
【レギュラー出演】ＣＳ放送日経ＣＮＢＣ「昼エクスプレス「後場ＮＯＷ！」
ラジオＮＩＫＫＥＩ 「マネー女子会」「マーケットプレス」
【連載】日経ＢＰ社/産経新聞出版社/ＡＬＬＡＢＯＵＴ
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3. そもそも、為替市場は何で動くの？
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4. 為替市場を動かす要因
• 長期：通貨の購買力
（例：日本円はデフレで趨勢的に上昇）
• 中期：政策金利/中央銀行ＢＳ変化によ
る長期金利差、経常収支変化による構
造要因…等
• 短期：投資家のリスク姿勢
⇒中短期の為替市場はテーマで決まる
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5. ただし反応の仕方は時代で違う…
例）①湾岸戦争時は、戦争勃発した瞬間に米ドル大幅安に振れた。多
くの投資家が戦争を見越してドル買いを進めていたので、更に買う
投資家が消えてしまった。 ②豪ドルに代表される高金利通貨は政
策金利引き上げで買いの対象になっている。しかし、数巡年前は政
策金利引き上げとなればインフレ＝通貨安を見越して売りで反応し
ていた。 ⇒同じ政策/経済事象が起きても時代によって反応の仕
方は違う。6月には米株/通貨でねじれが起きた。
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6. 資本市場はどう変化している？
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7. 米S&P500(97年1月,13年1月を100とする）
97-98年2月
13-14年2月
98,14年
（出所）QUICK
背景）
13-14年2月:13年12月にFRBはＱＥ縮小を決定。その数か月前からＱ
Ｅ縮小＝米経済回復を交換する動きに。しかし年明けからは新興国及
び米経済失速懸念からリスクオフの動きに。2月～再びリスクオン。
97-98年2月:アジア通貨危機が起きたものの、米ＧＤＰは４％成長を
維持。投資家のリスクオン姿勢も崩れず。
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8. 日米長期金利差（米10年債-日10年債）
↑円安バイアス
↓円高バイアス
QE縮小開始決定
（出所）QUICK
背景）
13年10-12月昨年末から米雇用統計の改善に伴い新興国経済リスクを
消化。米長期金利が3%台まで上昇。しかし、年明けから新興国リスク
と米経済悪化リスクがテーマに台頭。超金利は再び２％台に低下。
（注）景気悪化懸念テーマになると長期金利（債券買）は低下傾向にあります。
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9. 米国経済の現状
（出所）QUICK
背景）
自動車/住宅関連投資で支えられてきた消費は冷え込みつつ…（金利上
昇が原因か、米経済が下振れしているかは判断し難い状況）。世界
マーケットのテーマは米国経済が中心へ。米失業率低下は人口動態要
因による労働参加率低下と言われる。フォワードガイダンスに注目。
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10. ＪＰＹ/USDを巡る環境（→）
• 2013年経常収支過去最少黒字による構造的円安
• 2013年12月コア消費者物価前年比1.3%。追加緩
和は7月以降に持ち越しか。しばらくは米経済が中心
テーマに。
• 日本経済下振れリスクによる実質金利差（名目金
利ー予想物価）縮小から円高リスクも健在。
（例：日本株のみ2014年パフォーマンスは取り残されている。1月景気ウォッ
チャーは野田政権時代に逆戻り）
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11. ＥＵＲ/USDを巡る環境（↓）
• ディスインフレ傾向が続き米欧実質金利差は2012年
後半（米経済回復が鮮明になった時期）から拡大傾
向が続く。ユーロ圏1月コアインフレ率0.8%から更
なる低下リスク。追加緩和の可能性高まる。
• 民間銀行ＢＳ調整が進み、民間銀行貸し出し態度は
2012年から大幅な緩和を示す（38→１）
• 米経済の大幅改善が起きない限り大幅減価は難しい
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12. 新興国/USDを巡る影響
• アルゼンチン/ブラジル/チリ/コロンビア/インドネシア/マレーシア/
ペルー/フィリピン/ロシア/南ア/タイ/トルコ/パキスタン/ベネズエ
ラへの米輸出額はＧＤＰ比1.25%程度（出所：ＩＭＦ）
• 97－98年輸出は前年比―20%。同様の動きになれ
ば0.25％程度。
• 対エクスポージャーは3250億ドル、米民間銀行ＢＳ
２％弱。（出所：ＢＩＳ）
• 株式ＥＴＦ及びミューチュアルファンド運用残高は
4500億ドル。米家計株式運用エクスポージャーは
20兆ドル。（出所：バークレイズ証券）
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