波動関数の解釈について、後半に既存のシュレーディンガー方程式ではない波動関数の式を提案しています。理論については自信があります。

1. 波動関数の解釈

2. シュレーディンガー方程式
量子は粒子としての性質と、波としての性質を両方持つとさ
れる。
波としての性質の波動関数は、シュレーディンガー方程式に
より解釈が為されていた。

3. 一般的な解釈
一般的なシュレーディンガー方程式からの
量子の波としての性質は以下の式に集約さ
れる。

4. シュレーディンガー方程式の疑
問点
シュレーディンガーの波動方程式には一つ
だけ疑問点があって、xとtを、共通するある
変数の置換と見る(共通する作用素があると
考える)と、xとtで微分したときに不自然な
点が現れるのです。

5. 互いに相関があるxとtによるΨの
導関数
xとtの間に相互作用がある時の微分方法を示す。
以下従来の、シュレーディンガー方程式から
ihdΨ/dx=-pΨを導いて考える論説を特殊な条件下
の論説として話を進める。(以下hはディラッ
ク定数)
ψ(x, t) = A sin(kx − ωt)
をtとの相関がみられるxで微分することを考える時、
tを微分するときには一般にt’=1・dt/dxと置き換えることを考えると思う。(偏微分ではなく常微分
的に考える)
これに従って微分すると、
dΨ/dx=Acos(kx-ωt)(k+ωdt/dx)
Aωcos(kx-ωt)dt/dxという不定項が現れる。
tに関する微分についても同様である。

6. 不定項の解釈をどう考えればい
いか。
粒子のある時間tでの位置をxとすると、実際
的な作用でxとtどちらかにしか影響を与えな
いものが多いとは言えないので、不定項も
含めて古典的な波動方程式が成り立つ可能
性を探る。
シュレーディンガー方程式から示唆される
波動方程式の共通の代数学的性質をヒント
にする。

7. 古典的波動方程式の成立条件
古典的波動方程式の成立条件を考えると、粒子
を表す関数がxとtについて2回偏微分可能で、
の場合と考えられる。
ちなみに、シュレーディンガー方程式のkxとωt
は共にML2T-1の次元であり、
は古典的波動方程式の条件を満たす。
1/s^2・∂2Ψ/∂t2=ΔΨ=∂2Ψ/∂x2+∂2Ψ/∂y2+∂2Ψ/∂z2
(sは位相速度)
ΨAsinmx^2/t

8. 波動方程式の成立条件の再考察
ばね運動は加速度が位置の逆向きの波動方
程式と同じで、弦や膜の振動が同じくsin関
数から得られることを考えて、sin関数と逆
向きの加速度にヒントがあると考える。
sin関数の中で時間項と位置項が同列に語ら
れる違和感を解消することに問題の解決策
があると考えて考察する。

9. 逆向きの加速度
波動方程式を結論だけで見たら、xのみの一次元
の波動方程式では、
と見ることができる。これについては、一次微
分だけで見れば、
この2式は条件を満たす。
また、基本的なsin関数cos関数は、逆向きの加速
度を取る。また、F=-kx(位置の変量分の強さ逆
向きの方向を持つ)で表される運動も、条件を満
たす。
1/s^2∂2u/∂t2=∂2u/dx2
∂u/∂t=s∂u/∂x、∂u/∂t=-s∂u/∂x

10. sin関数とオイラーの公式
ここで、sin関数をオイラーの公式で分析す
るとする。
で示すe^ixの2回微分は元の関数の逆向きの
符号を取り、位置の逆向きの加速度を示す
のに都合が良い。そのため、この公式のxに
角度を加算減算して、sinxを表したものを作
ることを目指す。
e^ix=cosx+isinx

11. 複素空間座標の導入
ここから実数空間座標をそのまま考えると
、虚数の性質による整合性の乱れが出てく
るため、特殊な複素空間座標を導入する。
原点からの長さをr、原点からの方向を示す
ある軸を考えて(基軸)その軸と原点を通る平
面での、軸からの角度をΘ1、同じ軸を通る
垂直面での軸からの角度をΘ2として、Θ2は
必ず0か虚数値を取るとする。(Θ2≦0)

12. 複素空間座標でのベクトル
先に定めた複素空間座標では、(r,Θ1,Θ2)の三次元
で一意に位置が決まる。
xyz座標との対応も成立する。
ただし、実数座標空間と対応させる場合、虚数軸
が実数面に重なる位置を虚数ではなく実数に置き
換える変換が必要である。例えば、虚数軸に先のy
軸に対当たrsinΘ1sinΘ2を対応させる場合、x軸に
当たるrsinΘ1cosΘ2は実数と定義する必要がある
(cosiΘ2=cosΘ2)。
x=rsinΘ1cosΘ2,y=rsinΘ1sinΘ2,z=rcosΘ1

13. オイラーの公式との対応
以下cosi=cos1と定義して、x軸が基軸、y軸
が虚数軸、z軸が実数軸に対応するとする。
オイラーの公式は
と変形できる。よって、Asin(bx-ct)、または
Asinkx^2/tで表される波動方程式(の候補)は
どれも複素空間上で矛盾なくe^ixの形で示す
ことができる。
e^ix=cosx+isinx
=√2sin(x-¼π-½π)

14. オイラーの公式の性質
ところで、オイラーの公式のxの微分に関する係
数、また、指数に対する関係は、両辺で等価で
満たす。つまり、(e^iax)’=aie^ixであり
(sin(ax+Θ))’=acos(ax+Θ)も成り立つ
し(e^ix)^n=e^inxであり、(sinx)^n=sin^(n)x=sinnx
も成り立つ。これの微積分でも崩れません。
(厳密に言うと、この座標系では、i→1、
sinΘ→cosΘ、isinΘ→cosΘが方向が違うだけで
回転として等価です。)

15. sin関数とe^xは本質は同じ
sin関数とe^xは微積分の形が似ており、そ
れぞれの係数、指数法則も似ています。あ
る量に関する関数があり、それが条件を越
えるとe^xとなり、条件を越えないとsin関
数になると考えるのが自然でしょう。

16. 波動方程式の数学的解析
二回微分の形は長くなるので、一回微分だ
けで考えます。互いに関連するxとtに対する
波動方程式を常微分的に考えると、
u(x,t)、x=X(τ),t=T(τ)について、
∂u/dt=s∂u/∂xを常微分的に書き換えると、
du/dt=sdu/dx
s=dx/dt(波動方程式を満たすなら≠0の一定)
この時、du/dt=s・du/dx。これをxについて積分する
と、∫du/dt・dx=suより、∫dx・du/dt=su
∫dxをF(x,t)とおくと、du/dt=su/F
Fはxの位置の変量であり、変量が保存された系では
、一定もしくは線形だが、外からの流入流出を考え
た時、または違う系との相互作用を考えた時、xやtに
応じた変化をする。

17. y’=f(x)・yの解法
より、y’=f(x)yはF(x)を指数とする指数関数
的振る舞いをする。波動方程式では、時間
の変量について、時間に対する位置の変量
が∫s/F(=x1-x0)dtを指数とする指数関数的振
る舞いをする時に成立すると考えられる。
位置の変量については位置と時間を入れ換
える。
y’/y=f(x)と変形する。両辺をxについて微分する。
logy=F(x)より、y=e^F(x)

18. 波動方程式の成立条件
一般に、ihdΨ/dt=HΨとihdΨ/dx=-pΨは量子論
的に成立するとされています。これを波動方
程式的に解釈すると、質量体xの振る舞いが、
時間の変化に対しては∫H/hidtを、位置の変化に
対しては∫-p/hidxを指数とする、指数関数的振
る舞いをする作用を考える場合、または、相
互作用が同じ振る舞いをするときに、波動方
程式が成立できる。

19. ∫H/hidtと∫-p/hidxは次元的には同等で、ニュ
ートンの運動方程式でいう運動量のモーメ
ントに同等である。
今までの考察から、Ψ=Ae^-mvxi=Ae^Etiを
波動関数の解の一つとして提唱します。
ここで置いたmvxは空間ベクトルとして表
せることから、Ψも空間ベクトルとして表
せることを想定します。

20. 先の複素空間上でe^-mvxiが何を意味するか
と言えば、sin-mvxと同等であるので、基軸
に沿った大きさAのベクトルのmvxの回転で
す。e^mn=(e^m)^nの意味するのは、回転さ
せるベクトルの大きさを変えることで、回
転角の大きさを自由に変化させることがで
きることです。

21. dΨ/dt/Ψの意味合い
dΨ/dt/Ψ=f(t)はf(t)の次元を持ち、Ψ=e^f(t)は
f(t)の系への流入、流出を通してΨが大きな
変化を起こすことを表しています。マクス
ウェル方程式でいう、発散(∇・)や回転(∇×)
に近い物理変化を表します。
dlogy/dtでベクトル解析の発散(∇・)をよく表
します。dlogy/dxでベクトル解析の回転(∇×)
をよく表します。

22. 今後の見通し
エネルギー保存の法則から、モーメントの
逆数の和の保存則が導くことができます。
これを使い、光速度不変の原理と、不確定
性原理が等価であることを導けて、さらに
、両原理を破る運動を議論できる可能性が
あります。
相対性理論についても前提条件の検証が可
能な場合があります。
波動方程式の一般化の度合いを上げること
ができそうです。

23. しばらくしたら続きを作っていく予定です
。よろしくお願いします。