社内の勉強会に使った資料（社内秘事項は削除）

1. 測地系・衛星画像と それにまつわる問題 位置情報・地図・ GIS 講座１

2. 測地系とは 地球は球ではなく、回転楕円体（赤道半径の方が大きい）。さらに表面はデコボコのじゃがいものような形なので、それをどのような回転楕円体に近似して経緯度を算出するか（＝測地系）によって、算出結果に差が生じる 地球 重心 地球（水色の形状）を、重心が同じでも 赤い楕円体として近似するか、緑色の 楕円体として近似するかで、同じ場所でも 経緯度は異なる値になる。 実際には、測地系制定時の測定誤差による 測地系毎の重心ズレ等もあり、なかなか カオス。

4. 準拠楕円体は Bessel 楕円体、世界測地系との重心ズレが存在

5. 測地系自体の差の他に、測量精度による非線形誤差も

7. 事実上の世界標準

9. 準拠楕円体は GRS80 （≒ WGS84 ）、事実上 WGS84 と一致

10. 日本の法的用語としてはこれが『世界測地系』

12. Google Maps も、当初は旧日本測地系の地図を使っていたため、衛星画像と地図が派手にズレていた

16. それを幾何的に補正する処理を

17. オルソ補正と呼ぶ

18. 建物のオルソ化は行わず、地表

19. 面起伏の補正のみを行ったもの

20. を簡易オルソと呼ぶ

21. 未オルソ画像の例（建物） 五反田、高層ビル 撮影点の方向が違う 2 つのビルが 衛星画像の切れ目で向かい合って います 視点 視点 ※ ちなみに私が 3 月まで 住んでいた区民住宅です 視点 視点 姫路、中学校 撮影点の方向が違う衛星画像の切れ 目で校舎が寸断されています ※ ちなみに我が母校です この体育館の地下に姫路城の 外京口門遺構があります

22. 未オルソ？画像の例（地表） 奈良、東登美ケ丘付近 中央のバス停付近より西は 地図と衛星画像がぴったり 一致するのに対し、東は 衛星画像が 15m ほど北に ずれています おそらく、東側の衛星画像が 未オルソであり、平城山の 起伏で投影位置がズレている と推察されます。

24. 測地系変換してみるが⇒一致しない

25. ズレる理由は不明。一説には、政治的配慮で衛星側、地図側ともに座標値をジャミングしているとの話も？ 地図上の同一点 衛星画像側の 測地系変換後の経緯度 衛星画像側の 同一点