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GDPの順位以外に言うことのないの？
- 2. GDPに関する批判 国力や発展度を表現するのに、GDPや1人当りのGDPが使われ る事が多いように思う。ただ、以下のような弱点もある。 # 項目 備考 1 幸福とは逆のベクトルの活動もカ ウントされる ・犯罪が増えて対策費増大 ・大気汚染で医療費増大 2 持続可能性（持続性）は無考慮 ・天然の熱帯雨林を無計画に大量伐採 （当年のGDPは浮上、長期的には自然破壊のコスト） ・燃費の悪い車、使い捨て食器・・・ 3 商取引されないものが測定でき ず、しかもそれは国の文化でマチ マチ 家事労働でどこまでが家庭外から調達されてるくか？は いろいろな文化圏でマチマチだが、外部から調達される 場合は取引の対象となりGDPを押し上げる。 4 所得分配が無考慮 ごく一部の人が大きく稼いで居てもGDPを押し上げる（分 布が分からないでの幸せになっていってるか分からな い） 5 進歩や開発に関しては別の指標 の方が良い GDPの分布が投資（教育の含めて）に十分振り分けられ てるか分からない 6 最終的な製造物・役務とは異なる ものもカウントされる 販管費、広告費・・・ 7 コスト側が無考慮 どれだけの時間的な対価を支払って獲得したGDPか分 からない（１時間／日の労働で生み出したものなのか、２ ０時間／日の労働でなのか）
- 3. 21世紀の指標まとめ 社会の発展をGDPでは無いやり方で指標化する試み （背景にはGDPが高い国での精神疾患、自殺の大きさがあると思われる） # 指標 説明 1 国民総幸福度指数 （GNH：Gross National Happiness） 200項目を超えるアンケートを国民をサンプリングして実施。1.心理的 幸福、2.健康、3.教育、4.文化、5.環境、6.コミュニティー、7.良い統 治、8.生活水準、9.自分の時間の使い方の9つの構成要素。 ブータンが国家規模で実施。 2 人間開発指数 （HDI：Human Development Index） GDPに加えて人間（人材）に関するパラメータを加えたもの 人間開発指数 ＝ （余命指数 ＋ 教育指数 ＋ GDP指数）／３ 3 「真の進歩」指数 （GPI：Genuine Progress Indicator） GDPから以下のパラメータの金額換算分を差し引き補正したもの。 人類の幸福に対してポジ/ネガで符号は判定される。 ①家事、ボランティア活動、高等教育、②所得分配、③犯罪、 ④汚染、⑤長期的な環境破壊、⑥余暇時間の変化、⑦防御的 支出、⑧耐久消費財と公共インフラの寿命、⑨外国資産への依存 日本でも兵庫県で測定しているようだ 4 エンゲル係数 古い指標。ただし物質的な生活水準と言うことでは、エンゲル係数は 非常に代表的な指標。同一国家の時系列トレンドには使えそうだが、 国家間比較は無理そう。 地球幸福度指数というのもあるようだが、定義や・測定方法が分からず
- 4. メモ # 指標 説明 1 GDP（or 1人当りのGDP） 計算が割りと簡便（他の統計を合わせれば良い） ＧＤＰ＝最終消費支出＋投資＋在庫増加＋輸出－輸入 だたし、前述のような弱点があり、実際の社会進歩を捉えてると は言い難いようだ。 2 GNH アンケートを取るのが大変そうだ。大きな国家では難しそう。 アンケート項目自体が国家間で比較できないようだ。 ただ先進諸国でネット環境などが整備できているので、その辺 と相まってもっと踏み込めるか？と。 3 HDI 割りと簡便に計算できそうだ。ただ、人間開発の項目が余命と 教育だけからなり単純過ぎるかもしれないとも。 4 GPI GDPよりも真の価値へ切り込んでいるように思えるが、生活的 な側面が金額にしている時点で見えにくくなってる。控除科目に いろいろな観点で恣意性が入りそうだ。価値観による部分。 少し突っ込んで考えるとこれって、金融資産の増加分と均衡し ない？ GDPとGPIの差に意味が出そうだ。 （１）GDP＞GPIはロスが大きい、その場限りの欲に目が眩んだ世界 （２）GDP＜GPIはロスが小さく、ボランティアに溢れた世界 関連した項目として、主観的幸福度（≠GNH）とGDPの相関であるが、決定要因でない事が既に わかっているようだ。宗教や社会道徳は人生の刻苦を緩和すると言う効果があるためである。