More Related Content
More from FINE PIECE (20)
コンパクトミグ マニュアル
- 2. 2
■1. 一般説明
■2. 安全上のご注意
■3. 組み立て方法①
「キャスター」
「電源接続」
「トーチ」
「ワイヤースプール」
■4. 組み立て方法②
「アースケーブル」
「ガスボンベ接続」
■5. ユニットの構成
■6. 本体フロントパネルの名称について
■7. 溶接方法
■8. 電圧の設定
■9. 溶接条件例
「アルミの MIG 溶接」
「MIG ブレージング(CuSi3)」
■10. 故障と対策
■11. 定期点検について
■12. パーツリスト
■13. 電気接続図
3 ページ
4 ページ
6 ページ
7 ページ
8 ページ
9 ページ
10 ページ
11 ページ
12 ページ
13 ページ
14 ページ
15 ページ
16 ページ
17 ページ
■本製品を日本国外に設置、移転する場合のご注意
・本製品の設計、製作は、日本国内の法令および基準
を達成しています。
・本製品を日本国外に設置、移転する場合、その国の
定めた法令や基準に適合しないケースもありますの
で、ご注意ください。
・本製品を日本国外へ移転や転売される際は、必ず当
社へ事前にご相談ください。
■免責事項
下記のいずれかに該当する場合は、弊社ならびに本製
品の販売者は免責とさせていただきます。
・正常な設置・保守・整備および定期点検が行われな
かった場合の不都合。
・天変地異、その他不可抗力による損害。
・弊社納入品以外の製品・部品不良、または不都合に
伴う本製品の問題、さらには本製品と弊社納入品以外
の製品、部品、回路、ソフトウェア等との組み合わせ
に起因する問題。
・誤操作・異常運転、その他弊社の責任に起因せざる
不具合。
・本製品の使用(本製品の使用により製造された製品
が紛争の対象となる場合を含みます)に起因する、知
的財産権に関する問題。(プロセス特許に関する問題)
・本製品が原因で生じる逸失利益・操業損失等の損害、
またはその他の間接損害・派生損害・結果損害。
【本製品廃棄上のご注意】
本製品を廃棄される場合は、認可を受けた産業廃棄物
処理業者と廃棄処理委託契約を締結し、廃棄処理を委
託してください。
・本書の記載内容は、2012 年 10 月現在のものです。
・本書の記載内容は、改良のため予告なしに変更する
ことがあります。
- 5. 5
■溶接電源:重大な人身事故を避けるため、必ず次のことを
お守りください。
(1) 本製品のご使用にあたり注意項目を必ず守ってください。
(2) 入力側の動力源の工事、設置場所の選定、溶接後の製造物
の保管、廃棄物の処理などは、法規および貴社の社内基準に
従ってください。
(3) 溶接機、溶接作業場所の周囲に不用意に人が立ち入らない
よう、注意・保護してください。
(4) 本製品の据付、保守点検、修理は、有資格者または溶接装
置の仕組みなどをよく理解した人が行ってください。
(5) 本製品の操作は、取扱説明書などの内容をよく理解し、安
全な取扱ができる知識と技術のある人が行ってください。
(6) 本製品は溶接以外の用途に使用しないでください。
■感電
(1) 溶接電源、母材などには、電気工事士の資格を有する人が法規 ( 電
気設備技術基準 ) に従って設置工事を実施してください。
(2) 溶接電源の据付、保守点検は全ての入力側の電源を切り、
10 分以上経過待機したうえで、本体内部に電気がないことを
確認してから作業してください。
(3) 各ケーブルは容量不足のものや、損傷により導体がむき出
しになったものは使用しないでください。
(4) 各ケーブルの接続部は、確実に締付け、絶縁してください。
(5) 本製品のケース、カバーを取り外した状態で使用しないで
ください。
(6) 破れたり、ぬれた手袋を使用しないでください。
(7) 定期的に保守点検を実施し、不具合のある部分は修理して
から使用してください。
(8) 使用しない際は、全ての装置の入力側電源を切ってください。
(9) 作業者は感電から身を守るため、腕時計、指輪などの貴金
属を外してから作業してください。
■分解禁止
修理は販売店にご相談ください。
■廃棄施設や保護具
(1) 法規 ( 労働安全衛生規則、酸素欠乏症等防止規則など ) で
定められた場所では、充分な換気をするか、空気呼吸器等な
どを使用してください。
(2) 法規 ( 労働安全衛生規則、粉じん傷害防止規則 ) で定めら
れた局所排気装置および、呼吸用保護具を使用してください。
(3) タンクやボイラー、船倉などの狭い場所では、必ず充分な
換気をするか、空気呼吸器を使用し、訓練された監視員の監
視のもとで作業してください。
(4) 脱脂、洗浄、噴霧作業などの近くでは、溶接作業をしては
いけません。
(5) 被覆鋼板を溶接すると、有害なガスやヒュームが発生しま
す。必ず充分に換気するとともに、呼吸用保護具を使用して
ください。
■火災や爆発、破裂
(1) 飛散するスパッタが可燃物に当たらないよう、可燃物を除
去するか、不燃性カバーでしっかりと養生してください。
(2) 可燃性ガスの近くでは、溶接しないでください。
(3) 溶接直後の熱を帯びた母材を可燃物に近づけないでください。
(4) 溶接する母材の裏面、または周囲に可燃物が付着している
場合は、可燃物を取り除いてください。
(5) ケーブル接続部は、確実に締付けて絶縁してください。
(6) 母材側のアースケーブルは、できるだけ溶接する場所の近
くに接続してください。
(7) 内部にガスの入ったガス管や、密閉されたタンクなどの容
器を溶接してはいけません。
(8) 溶接作業を行う場所には近くに消火器を配置し、万一の場
合に備えてください。
(9) 凍結したパイプの溶解に溶接電源を使用しないでください。
帯電部に触れると、致命的な電撃や火傷を負う
ことがあります
火災や感電、故障につながります。分解や改造
をしないでください。
狭い場所での溶接作業は酸素の欠乏により、窒
息する危険性があります。
溶接時に発生するガスやヒュームガスを吸引す
ると、健康を害する原因になります。
火災や爆発、破裂を防ぐために、必ず次のこと
をお守りください。
危 険・警 告
- 12. 12
※Φ0.8mm ワイヤーは不可。
Φ1.0mm ワイヤーを使用してください
使用
ガス
ア
ル
ゴ
ン
ガ
ス
板厚
0.8mm
1.2mm
2.0mm
3.0mm
4.0mm 以上
ワイヤー径
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ1.0mm
本体設定
電圧調節ダイアル No
①
トーチの送り速度に
注意 !! 点付け
①
②
③∼④
⑤
溶接条件
重ね
突き合せ
T 型隅肉
T 型隅肉
T 型隅肉
T 型隅肉
ワイヤー送給速度
5.0 ∼ 6.0
6.0 ∼ 7.0
7.0 ∼ 8.0
8.0 ∼ 9.0
9.0 ∼ 10.0
『アルミの MIG 溶接』
アルミの MIG 溶接をされる前の注意点
1. アルミの溶接時には必ず専用トーチ(ビンツェル・トーチ 型式:MB25AL)を使用してください。
2. 溶接ワイヤーはアルミ専用ワイヤー(型式:A5356)を使用してください。
板厚に応じた溶接電圧および、ワイヤー送給速度調節の目安表
【※注意:上記表はあくまで目安です。作業の前に必ず溶接テストを実施し、最適な状態に設定してください】
- 13. 13
使用
ガス
ア
ル
ゴ
ン
ガ
ス
板厚
∼ 0.8mm
0.8mm ∼
1.0mm ∼
1.5mm ∼
2.0mm ∼
ワイヤー径
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
Φ0.8mm
本体設定
電圧調節ダイアル No
①
②
③
④
⑤∼⑦
ワイヤー送給速度
4.0 ∼ 5.0
※トーチ送り速度に注意 ! 点付け、
または早めのトーチ送り
5.0 ∼ 7.5
5.0 ∼ 8.0
6.0 ∼ 10.0
『MIG ブレージング(CuSi3)』
MIG ブレージング(CuSi3)溶接をされる前の注意点
1. アルミの溶接時には必ず専用トーチ(ビンツェル・トーチ 型式:MB15)を使用してください。
2. 溶接ワイヤーはブレージング専用ワイヤー(型式:CuSi3)を使用してください。
板厚に応じた溶接電圧および、ワイヤー送給速度調節の目安表
【※注意:上記表はあくまで目安です。作業の前に必ず溶接テストを実施し、最適な状態に設定してください】
【注意 !! ワイヤーのガイドライナーをアルミ用に必ず交換してください】
- 14. 14
[症 状 ]ワイヤー送給不良について、ワイヤーがスムーズにトーチから送給されない
[対策 1 ]
トーチ内部のコンジェットチューブ内に汚れが付着し、ワイヤーに干渉している場合があります。ノズル先端のチッ
プを取り外しチューブ内に圧縮エアーを流し内部の汚れを外に押し出してください。
[対策 2 ]
溶接機本体のワイヤー送給装置にほこりなどの汚れが付着し、ワイヤーに干渉している場合があります。圧縮エ
アーやブラシなどで汚れを除去してください。
[対策 3 ]
溶接機本体のワイヤー送給装置にワイヤーをセットする際に、ワイヤースプールサポートの固定用ハンドルが締
めすぎ、または締めがゆるいとワイヤーはスムーズに送給されません。ワイヤースプールサポートの固定用ハンド
ルの締め付け状態を確認してください。
[対策 4 ]
ワイヤーの径が本体のワイヤー送給ローラーの溝のサイズと一致しないと、ワイヤーはスムーズに送給されませ
ん。ワイヤーと送給ローラーの溝のサイズを確認してください。
[対策 5 ]
トーチの形状がゆがんでいたり、変形しているとワイヤーはスムーズに送給されません。トーチを新たにお買い
求めください。
[症 状]溶接不良が起こる
[対策 1]
コンタクトチップの穴が変形、または内側にスラッジなどの付着がある場合は、チップを新たにお買い求めくだ
さい。
[対策 2]
正しい溶接条件を選択していますか。母材の材質や板厚などを再確認してください。
[対策 3]
ガスの流量が適正値の 10 ∼ 12ℓ/ 分になっているか、また、ガスに空気が混入していないか確かめてください。
[対策 4]
母材の溶接前処理はきちんとできているか確認してください。
[対策 5]
ワイヤーに錆が付いてないか確認してください。長期間ワイヤーを使用しない場合は、ワイヤーを本体から取り
外し、さびないように保管してください。
- 15. 15
【 危険】
本体の電気部品を点検される際には、必ず主電源を OFF にした状態で作業してください。
■日常点検項目
1. ワイヤー送給ローラーの溝にワイヤーのクズやホコリなどが付着すると、スムーズにワイヤーが送給されません。
こまめにエアブローやブラシなどで清掃してください。また、ローラーの溝は磨耗しますので、溝が減ってきたら
ワイヤー送給ローラーを交換してください。
2. トーチのライナーにワイヤーのクズやホコリなどが付着し、ワイヤー送給の妨げになる場合があります。使用前
にはエアブローなどでゴミを除去し、スムーズにワイヤーが送給されていることを確認してください。
■半年(6 ヵ月)点検項目
1. 電源プラグおよびアース接続部の点検について
電源プラグやアースなどの端子に、
①異常な発熱がないか
②ゆるみがないか
③コード類の配線がむき出しになっていないか
④錆が発生していないか
を確認してください。
2. アースについて
電源のアースが完全に接地しているか、確認してください。
3. 本体内部の清掃について
本体内部に付着したチリやホコリを除去してください。とくに整流器、トランス、電流調整スイッチは常にきれ
いな状態を維持してください。これらの汚れが付着した状態が続くと故障の原因となります。
■1 年(12 ヵ月)点検項目
・ワイヤー送給モーターについて
本溶接機は、モーターでワイヤーを送給する仕組みを採用しています。モーターに内蔵されたブラシは消耗しま
す。このため、ワイヤー送給モーターは定期的な交換が必要となります。本溶接機の使用状態により、ブラシの消
耗度合いは異なるものの、目安としては、400 時間(毎日 4 時間使用したと仮定すると約 3 年)です。
モーターブラシの消耗度合いは概観から判断するのが困難ですので、異常を感じたらお買い求めいただいた販売
店にご相談ください。