センサー技術です。

1. センサー技術

2. IoTは、身の回りにあるあらゆるモノを、インターネットに接続す
ることで、生活や仕事を便利にする画期的な仕組みのテクノ
ロジーです。
この技術のしくみは、主に次の３つで成り立っています。
①情報の収集・転送
②情報の蓄積
③情報の分析・活用
①の情報の収集では、センサーを利用します。
センサーは、IoTには欠かせない機器です。

3. モノに搭載されたセンサーから、モノ（デバイス:機器）の周り
の状況や動きなどといった情報を取得します。
今は昼なのか？夜なのか？
人を検知した？

4. 例えば、IoT機器を搭載したウェアラブルデバイスであれば、
身につけるだけで、心拍数や血圧などのデータを自動で取得
できます。

5. ＜ウエアラブルデバイスとは＞
使用者が身につける端末のことです。
眼鏡や時計、服など様々な形、素材のデバイスがあり、社会
の認知も進んでいます。
「人生100年時代」と言われるようになり、健康への関心が
ますます高まっています。IoTの世界でも健康の分野で
たくさんの製品やサービスが登場しています。
デバイスから収集できる情報を集めて
大量のデータとつきあわせAIと活用することで、多角的に分析することが可能となる。
将来的には
蓄積された数万人のバイタルデータから、高度な示唆の提示が可能と考えられている。

6. センサーには、音や照度、圧力、超音波、電磁気、顔や
指紋などの人感センサーなど、人間の五感に相当する感覚、
自然界の物理現象、科学的性質などを読み取るものなど、
ありとあらゆる種類のセンサーがあります。
こうしたセンターから検出した情報は、インターネットを介して
クラウドに送信されます。

7. IoTは総合的にみれば、情報を収集して蓄積し、分析して
その結果に基づいた情報を活用することです。
それを実現するためにはさまざまな技術要素が必要です。
その中でも、情報を収集・分析するIoTの要素である「モノ」
「センサー」「ネットワーク」「クラウド（情報処理）」のうち
センサーは、モノ自体と、その周辺環境の状態を感知しデータ
を収集するために、欠かせないものです。

8. モノの形状や位置を検知することができるセンサーもあれば、
光や音、温度・湿度、加速度を、検知できるセンサーも
あります。
IoTでは、センサーを「モノ」と組み合わせることで、どのような
対象からどういったデータを取得できるのかが重要になります。
つまり、モノとの組み合わせ方によって、得られるデータの質も
幅も広がるのです。

9. IoTに対応した「モノ」にはセンサーが組み込まれ、
モノそのものや周辺状況の情報を収集することが可能
です。
モノの状態を検知したり、モノを操作したり、さらには
モノ同士で通信して制御することもできます。
センサーには、モノの有無や形状などを読み取るセンサー
から、重量や圧力を検出するセンサー、速度、音声、
振動、熱、光、電圧、においや味覚などを読み取る
センサーなど多岐にわたります。

10. 例えばスマートフォンに搭載されているセンサーには、
加速度センサー、音声を感知して検索する音センサー、
画面の明るさを調整するために端末周辺の明るさを検知
する光センサー、指紋を認識する指紋センサーなどが
あります。

11. IoTデバイスの普及に伴ってセンサーの受容も急速に拡大
してきており、今後も発展が期待されます。
センサー名 用途
光センサー 自動ドア、リモコン装置、外灯など
温度センサー エアコンなどの空調関連機器、給湯器、エンジンなど
湿度センサー エアコンなどの空調関連機器、農業用の水やりの自動化
圧力センサー 洗濯機や風呂の推水位測定、血圧計、体重計、掃除機など
加湿度センサー エアバック、カーナビなど
画像センサー 車載カメラ、ドローンなど
距離センサー 自動運転、ロボットなど
地磁気センサー カーナビなど
ジャイロセンサー カーナビ、スマートフォン、デジタルカメラなど
GPS カーナビ、スマートフォンなど

12. センサーによって収集できるデータの種類は多種多様です。
例えば目や耳、鼻や舌といった「人間の感覚器」に例える
と把握しやすいです。
デバイス（センサー） 感覚 人間の（感覚器）
カメラ・赤外線 視覚 目
マイク 聴覚 耳
圧力センサー・温度センサー 触覚 皮膚
味覚センサー 味覚 舌
香気・臭気センサー 臭覚 鼻
加速度・ジャイロセンサー 平衡感覚 三半規管
センサーの種類と人間の感覚器のたとえ

13. センサー技術がさらに進化した将来は、新たな製品、
サービスが世の中にあふれていくでしょう。
米国では、センサーを埋め込んだインターネットにつながる
錠剤の開発が行われています。

14. この錠剤を服用すると胃液と反応してセンサーから信号が
送られ、患者の服薬状況をモニタリングできます。
薬の飲み忘れや、過剰摂取を防止することができます。

15. モノの表面に、センサーを印刷する技術も研究されています。
この技術を用いれば、薄くて軽いセンサーを服のように着て、
装着の不快感なく、体温や脈拍などのバイタルデータを体に
負担をかけずに接種することができます。
センサーのみならず、電源や通信機能などの技術もおなじく
進化し続けています。
バイタルデータとは、
主に脈拍・血圧・体温などの
記録データのこと。

16. 電磁気を読み取るセンサーをつかえば、磁界強度や磁場の
強さを計測できます。
磁界のつよさから電線内部の電流を計測したり、磁気の
有無を検知して、モノの有無や形状を認識したりすることが
できます。
電磁波を用いて、人間の
皮下の間質液から、グルコース
(ブドウ糖)濃度を測定する
センサーがあります。
出典元：
https://www.rd.ntt/dtl/technology/sd_product-noninvasive-glucose.html

17. 金属を変形させたときの電気抵抗の変化を読み取り、材料の
ゆがみや伸縮を検出する歪みセンサーも、
電磁気を読み取るセンサーを応用した技術です。
光を読み取るセンサーは、赤外線を読み取るサーモグラフィや、
放射熱を検知して温度を計測する光高温度センサーなど、
画像認識とはまた異なったセンサーとしても利用されています。
その他にも、ガスやにおい、味覚など、それぞれのもととなる
物質を化学的に検出するセンサーがあり、様々な場面
での活用が考え出されいます。

18. センサーを検出の対象で分類すると、「内界センサー」と
「外界センサー」に分けられます。
内界センサーは、機器の内部状況を検出します。
加速度センサー、ジャイロセンサー、マイクロスイッチ、角度
センサーなどです。
機械内部の状態を検出。
移動ロボットの傾きや位置姿勢を
計測する傾斜計、ジャイロなど

19. 外界センサーは、機器の外部状況を検出するもので、
「接触型」と「非接触型」に分類できます。
そのうち、接触型は例えば圧力センサーのように、物理的に
何かと接触することでデータを収集するセンサーです。
一方、非接触型は光センサーやマイクロフォン、超音波、
温度などが挙げられ、これらは光や音など実際に何かに接触
することなく、外界の状況からデータを取集するタイプです。

20. さらに知識として押さえておくべきポイントは、センサーの出力
形式です。
各種センサーの出力形式を、次にまとめます。
電圧出力：物理量の変化を電圧の変化を、出力
電流出力：物理量の変化を電流の変化を、出力
抵抗変化型：物理量の変化を抵抗の変化を、出力

21. 【要点まとめ】
内界センサー
機器の内部状況を検出
外界センサー
機器の外部状況を検出
９軸センサー
(加速度・ジャイロ・磁気コンパス)
タクトスイッチ
ポテンショメーター
(角度を検知)
接触型 非接触型
圧力
センサー
マイクロ
フォン
CdS
(光)
超音波
(距離)
温湿度＋気圧

22. 最後にIoTでよく使われるセンサーを、紹介します。
検出対象
使用例
感覚例
街灯、カメラの露出計、スマートフォン
光
視覚(明暗検知)
検出対象
使用例
感覚例
冷蔵庫、エアコン、パソコン
温度
触覚
検出対象
使用例
感覚例
スマートフォン、ゲーム機、ドライブレコーダー、ナビ、車両
加速度
平衡感覚(衝突検知)
検出対象
使用例
感覚例
携帯電話、サウンドレベルメーター、コンデンサマイク
音
聴覚
CdSセル
(光センサー)
温度＋気圧
センサー
マイクロフォン
3軸加速度
センサー

23. 超音波
距離センサー
圧力センサー
焦電型赤外線
(人感)センサー
検出対象
使用例
感覚例
車両衝突防止
超音波
視覚・聴覚
検出対象
使用例
感覚例
車の座席、古い自動ドア
圧力
触覚
検出対象
使用例
感覚例
フロアライト、公衆トイレのライト
人感
視覚

24. 以上