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導入
仮想化環境構築をトータルサポート
設計
• 設計
– サーバ、ストレージからネットワークまでアプリ
ケーションまで考慮した設計
– キャパシティプランニング(ベンチマーク)
• 導入
– 仮想化ソリューションパッケージの提供
– 仮想化統合(P2Vレガシーマイグレーション)
• 運用保守
– エンジニア教育
– 技術サポートの提供
– Xenソースコードレベルサポート
運用保守
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ベンダーニュートラルなワンストップ・サポートをご提供
最近の主な実績
• パイオニア/パイオニアシェアードサービス様 仮想化環
境構築支援(Xen)
• e-ラーニングサービス会社様 サービス提供用仮想化環
境構築支援(VMware ESX)
• AP開発会社様 開発用仮想化環境構築支援(Xen)
• 食材流通会社様 基幹業務システム用仮想化環境構築
支援(VMware ESXi)
• 書籍・雑誌寄稿多数
– 『すべてわかる仮想化大全2009』寄稿
– 『仮想化技術Xen−概念と内部構造』監訳
• 仮想化技術に関する講演多数
– 日経BP主催 仮想化フォーラム2008 特別講演
– 日経BP主催 ITpro EXPO 仮想化Special 基調講演
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4. 4
本日のアジェンダ
• 仮想化 最新動向
• 仮想化でコスト削減するには
– 現行システムインフラの課題と仮想化
– サーバー仮想化のコスト削減効果
• 仮想化環境の設計手法
– 仮想化環境設計の流れ
– 性能を考慮したハードウェア選択
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仮想化 最新動向
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最新動向サマリー
• Citrix XenServerが無償化
– 有償サポートと管理ツール「Citrix Essentials」
で収益を上げるモデルに転換
• Hyper-V 2.0のベータ版がリリース
– Live Migrationのサポート
• 次期VMwareの機能が明らかになってきた
– vCenter Server for Linux
– vCenter ConverterのLinux環境P2Vサポート
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今後の展望
• コスト削減圧力
– 仮想化技術のコモディティ化
– 仮想化ソフトウェア自体の無償化が加速
• クラウド対応
– 小規模から大規模にターゲットが移行
– 基礎技術を押さえておかないとトレンドについ
て行けなくなる?
• 省電力化
– ハードウェア対応と合わせて
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仮想化でコスト削減するには
いろいろなコスト削減
1. 調達コストの削減 ← 分かりやすい
– 従来100円だったものが50円で買える
2. ランニングコストの削減 ← 感覚的
– 毎月100円かかっていたものが50円で済む
3. 作業効率の向上 ← 仮想化の当面の目標
– これまで1ヶ月かかった作業が1日で終わる
4. 不可能を可能にする ← システム課題解決
– 予算の制約、技術障壁で不可能だったことが可能になる
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求められているのはコスト部門としてのITではなく、
ビジネスに貢献するIT
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サーバ仮想化のコスト削減効果
項目
詳細
仮想化の効果
ハードウェア
CPU・メモリ・ストレージ・I/O
◎
ソフトウェア
OS・アプリケーション
△
構築
設定作業など
○
監視
死活監視・性能監視
○
運用
メンテナンス・障害対応
◎
設置
データセンター・マシンルーム
◎
電気
ハードウェア・冷房
◎
ネットワーク
LAN・インターネット
△
サーバ仮想化によるコスト削減効果は、項目によっ
て異なります
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仮想化で実現するコスト削減
• 導入コストの削減
– ハードウェアのコストパフォーマンス向上
• 管理コストの適正化
– 管理の標準化と集中化
• 「攻め」のITへの対応
– サービスレベル向上によるビジネスへの貢献
– IT本来の役割であるビジネスコストの削減
– 耐障害性確保によるBCPの実現
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11. 11
設計フェーズ
論理設計
• 要求仕様を論理システムにマッピング
• システムを機能単位で捉える
仮想化設計
• 論理システムを仮想化にマッピング
• システムを仮想マシン単位で捉える
物理設計
• 仮想システムを物理H/Wにマッピング
• システムのサイジングや冗長化など
ギリギリまで物理的なことは考えない
Point!!
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システムB
システムA
仮想化→物理マッピング
VM
H/W
VM
H/W
H/W
Resource Pool
Resource Pool
VM
VM
VM
VM
Phy M
Phy M
Phy M
Phy M
Phy M
Phy M
P2V移行
リソース要求
リソース提供
複数H/WでResource Poolを
構成することで冗長性を確保
要求リソースが限定的で
冗長性が不要な場合には
単独H/Wで構成
Resource Pool
Resource Pool
Resource Pool
Resource Pool
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12. 12
仮想化物理マッピングの注意点(1)
• 最終的な物理設計を行うまで仮想マシンと物理マシ
ンの紐付けは行わない
• 仮想化環境にとって「位置の透過性」が重要
– 仮想マシンに物理マシン、物理リソースを割り当てるの
は仮想化環境の仕事
– 動作させる仮想マシンに対する物理リソースの総量だ
けを考慮すればよい
– 仮想マシンはリソースプール内の「どこか」で動いてい
ると考える
– どのH/Wで動いているかは考慮しないでもよい
– 障害発生時はリソースプール内で相互にカバーする
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仮想化物理マッピングの注意点(2)
• 仮想マシン・グループにリソースプールを紐
づける
– 仮想マシン・グループ=リソースプール≦物理
マシン群
– 複数マシンで構成したクラスタ上にリソース
プールを配置することで自然と冗長化される
– リソースプール単位で仮想マシン群を管理
• 本番用リソースプール:最優先・リソース潤沢
• 開発用リソースプール:後回し・リソース限定
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CPU使用率の計算方法
• CPUクロック数の世代間性能差に留意
– CPUの性能指標であるクロック数は製品の世
代によって性能が異なる
– 実質的なクロック対性能は大きく変わっていな
いので、クロック数比で計算してもよい?
CPU
コア数
MHz
実質MHz
SPECint2000
MHz/SPECint2000
Xeon 3.0GHz(推定)
1
3000
3000
1,429
2.10
Xeon 3.4GHz
1
3400
3400
1,617
2.10
Xeon 3.0GHz
1
3600
3600
1,718
2.10
Xeon 5110(1.6GHz)
2
1600
3200
1712
1.87
Xeon 5160(3GHz)
2
3000
6000
3,025
1.98
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CPU使用率の計算例
• CPU使用率30%の物理マシンを、ほぼ同性
能・同クロックの仮想マシンホストに移行
– CPU使用率60%まで可能なので、2VMまで収
容可能
収容可能VM目安=CPUコア数×2
むしろメモリ容量の制約の方が大きい
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大雑把な計算で言えば
17. 17
ブレード or ラックマウント?
• 仮想化環境を組むなら最低3台構成
– RAID 5の考え方と同じ(最低HDD3台)
– 60%ルールを基準にCPU、メモリなどを選定
• 4台以上ならブレード?
– 以後の増設計画にも左右される
• ブレードの弱点も克服されつつある
– HP BL495cではメモリスロット16本、最大
128GBメモリ搭載可能、10Gb Ethernet標準
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その他サーバ選定のポイント
• 高クロックよりもコア数
– CPUロックが減少し、仮想マシンの実行並列
度が高まる → 全体の性能が向上
– 低消費電力型を選択できる → ランニングコス
トの削減
• スタンバイサーバは不要
– 物理的な区切りで考えず、全体のリソース容
量で考えること
– 60%ルールの徹底
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CPUの仮想化
OS OS
OS OS
OS OS
OS OS
仮想CPU割当を減らす
物理CPU数を増やす
VM1がCPUリソースを専有
VM切替でVM2がCPUリソース確保
or
VM1
VM2
VM1
VM2
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ネットワーク構成例
仮想マシンホスト
仮想マシンホスト
ストレージ
ストレージ用
管理用
ライブマイグレーション用
管理端末
クライアントネットワーク
少なくとも4系統は
考える必要がある
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ストレージの選定
• 仮想化時のコストインパクト大
• できるだけ高速なストレージを選定
– 必要な速度を推測する
– I/Oの性質は?(I/Oブロックサイズの大小)
– HDDの台数をできるだけ増やす
• 接続方法は?
– FC接続:高速だが気軽ではない
– iSCSI接続:小規模向けに人気急上昇
– NFS接続:扱いやすい、意外と高速
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ストレージ比較表
扱いやすさ
性能
コスト
規模
DAS
簡単
普通
安い
小規模
NAS
普通
やや速い
安い
小 大規模
FC SAN
難しい
速い
高い
中 大規模
iSCSI
やや難しい
やや速い
やや高い
中 大規模
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大まかな比較(構成によって例外あり)
• 性能:FC SAN>NAS≧iSCSI≧DAS
• 扱いやすさ:DAS>NAS>iSCSI>FC SAN
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食材流通会社様 事例概要
• 受発注処理用ERPのインフラ新規構築
• USB起動のVMware ESXiを採用
– ディスクレスで低コスト
– 障害発生時は手動切り替え
• DBサーバー用にFCストレージ
– 初期データ量300GB程度
– データの電子保存も考慮
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要求レベルを少し下げるだけで
数百万円のコスト削減効果
ミドルレンジクラスのストレージを
有効に活用
ERP用ブレード
HP c3000
BL460c x 3
VMware ESXi
HP EVA 4400
FC接続
管理監視用ブレード
BL460c
Windows+VMware Server
Linux+Hinemos
基本構成
事例 詳細
• 要求レベルを明確化した設計作業
– 仮想化のメリットを100%追求する必要はない
– DB中心のシステムなので、性能・無停止・バッ
クアップを中心に設計を行う
• 可用性設計
– H/W障害発生時の切り替えは手動
– Hinemosを使用してシステム監視
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