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Salesforceのほんとにあった怖い話
井上 徹
自己紹介
井上 徹 (Inoue Toru)
所属: 株式会社テラスカイ(2020.5~)
居住地:大阪 出身地:岡山
Salesforce歴:約4年
ロール:Salesforce開発プロジェクトのPM、アーキテクト、プログラマー
その他:6x Salesforce Certified / Trailhead 10x Ranger
@tiaug30
https://trailblazer.me/id/toru
それでは本題へ
こわれた組織
それはとあるSalesforce保守案件の担当になったときの話。
ユーザからApexトリガの改修をお願いされました。
開発はさほど難しいものではなく、順調に進みました。
移行リハーサルもOK!!
Apexクラスもテストクラス
も作成完了
リリース日 当日
余裕www
リリース作業は順調に進みます。
リリース終わりました!!
無事完了しました。
余裕www
帰宅しようとした、その時
お客さんから一本の電話が・・・
利用者から結果がおかしいって
クレーム入ってきました!!
とりあえずすぐに元に戻してくれますか?
クレームの電話が・・・
こんなこともあろうかと
ちゃんとバックアップは
とってますよ!!
リリースっと!!
ここで予期せぬ事件が起こりました。
なにやら不吉なマークが・・・
エラー
エラー
ERRORエラーエラー
エラー
ERROR
エラー エラー
ERROR
ERROR
えらー
えらー
えらー
ラー
エ
ERR
えらー
ERROR
ERROR
ROR
ERRORえらー
障害
記者会見
損害賠償 業務停止
懲戒免職 倒産
コンプライアンス違反
破滅
赤字
逮捕
スキャンダル
訓告
処分厳重注意
減給
降格
謹慎
すぐに元に戻さないと
いけないのに・・・
なんでーーー
急いで原因を調べます。
テストクラスのカバレッジ不足で
エラーになってる
原因はすぐにわかりました。
※Apexクラスはテストクラスで75%以上のカバレッジを確保しないとリリースできません。
一度リリースできている
プログラムがなぜ
リリースできないの?
しかし、ここで一つの疑問が
実は当初カバレッジが確保されていたプログラムは
度重なる改修と時間の経過と共に
カバレッジ不足になっていたのでした。
2018 2019 2020
リリース 改修 改修 改修
80% 75% 70% 66%カバレッジ
改修前のカバレッジ:66% < 75%
改修後のカバレッジ:90% ≧ 75%
改修前のプログラム:リリース(ロールバック)できない
改修後のプログラム:リリースできる
こわれた組織
爆誕
その後は・・・
改修前のテストクラスを修正し、カバレッジを確保。
なんとかロールバックすることができましたが
ロールバックに大きく手間取ってしまいました。
今回の問題点
• テストクラスが過去の改修のタイミングで適切にメンテされていなかった。
• 改修前のカバレッジを把握していなかった。
• 移行リハーサルは実施したが、ロールバックの確認ができていなかった。
得られた教訓
• テストクラスは定期的にメンテナンスすること!!
改修したプログラム以外のテストクラスも確認しましょう。
改修が他のプログラムへ影響を与え、予期せぬところでカバレッジの低下が起こることもあります。
• 移行リハーサルはロールバックできることまで確認すること!!
通常のリリースだけでなく、問題発生時の対応まで検証しましょう。
• 宣言的開発をうまく使うこと!!(※Apex開発の優位性もあります)
標準機能で実装すればテストクラスは不要。メンテナンスの手間も減ります。
Apexクラスは本番環境では修正できませんが、宣言的機能なら修正ができます。
あなたの組織はこわれていませんか?・・・
Thank you
for your attention!!

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