対数表による計算、計算尺の紹介

1. 失われた技術
対数表、計算尺

2. かけ算を筆算で
123×456は？

3. 123
× 456
---------
738
615
492
---------
56088

4. 桁数が増えると

5. 1234567
×9876543
---------------
69135801
59259258
49382715
39506172
29629629
19753086
9876543
-------------------------
12193254061881

6. 10のべき乗

7. 1 = 100
10 = 101
100 = 102
1000 = 103

8. 100×10 = 1000
102×101 =103

9. 100×10 = 1000
102×101 =103

10. 100 ÷ 10 = 10
102 ÷ 101 = 101

11. 100 ÷ 10 = 10
102 ÷ 101 = 101

12. 対数
• 10を何乗するとその数になるか
• log 2 なら、10を何乗すると2になるか
• log 3 なら、10を何乗すると3になるか
• log 1234567 なら、10を何乗すると123456
7になるか
• もちろん、整数ではありません

13. 対数で計算
• log 2 + log 3 = 0.3010 + 0.4771 = 0.7782
• 100.7782 = 6
• log 1234567 + log 9876543 = 6.0915 + 6.
9946 = 13.0861
• 1013.0861 = 1.2193 × 1013

14. 対数を計算するには？
• 昔(1614年から1972年まで)は関数電卓など
なかったので、対数を計算するのは大変
• あらかじめ表の形(対数表)で用意しておく

15. 余談
• 自動計算機の先駆けとして知られるチャー
ルズ・バベッジの階差機関は、こうした数表
を早く、正確に作るために考案されたらしい

16. 計算尺

18. 対数目盛の定規を複数用
意して、足し算引き算を機
械的に実行することでかけ
算割り算を行う器具

19. 大まかな計算を手早くや
る。一般的な計算尺で、
有効数字2～3桁。

20. 桁数は暗算。

21. 例えば19×29だったら、
20×30に近いからざっと
600くらい。

22. 実際に操作すると、結果
の目盛りは5.51あたりに
なるので、551。

23. • 比例、反比例
• 三角関数
• 平方根
• 立方根
• 対数
• 共振周波数

24. 1614年、ジョン・ネイピア
が対数の概念を対数表
と共に発表

25. 1620年、ガンターが対数
尺を発明。

26. 1632年オートレッ
ドが計算尺を考案

27. 日本では1895年に
逸見治郎が作成

28. ヘンミの計算尺は竹
ベースの合板にセルロ
イドをコーティングしたも
ので、全盛期には国内
で95%、世界で80%の
シェアを誇ったという。

29. 使用されたのは19
70年代くらいまで。

30. • マンハッタン計画
• アポロ計画
• 新幹線
• 東京タワー
• 写真レンズの設計

31. 中学校(1975年入学)で
教わるかと期待していた
が、もうカリキュラムから
外れていた。

32. 1972年
世界初の関数電卓
HP-35

34. 発売当時395ドル
=14万2200円
(初任給5万4001円)

35. 高校入学時(1978年)に
は、カシオのFX-502Pが
1万円以下。

37. 計算尺も数千円はしたので、
誰も使わなくなりました。

38. 今となっては現存するヘ
ンミですら、両面計算尺
は作れないそうです。

39. ギャラリー