2018年 グライダー曲技飛行
世界選手権 遠征
競技曲技飛行とは?
• フィギュアと呼ばれる曲技飛行科目を10~15個
組み合わせた「シーケンス」をBOXと呼ばれる1辺
1000mの立方体で空域で飛行します。
採点方法は?
飛行姿勢、描いたフィギュアの形状を地上の
ジャッジが採点して順位が決まります。
「ジャッジが見た物が全て」の世界です
基礎点は10点満点からの減点方式
ループの半径が変わると減点
点数はどうやって計算されるの?
 飛行姿勢が5°ずれると1点減点
BOX中央から離れて端っこで飛ぶと減点
形が綺麗でないと減点
まぁ、、、事あるごとに減点されまくりです
基礎点、難易度点、ペナルティで計算
フィギュア毎の難易度点(k点)は?
• もちろん「簡単なフィギュア」と「難しいフィギュア」では難易度
点が異なり、
  各フィギュアのk点はカタログに記載されています。
代用的なフィギュアを見てみると、、、
点数計算方法は、、、
①各ジャッジが採点した基礎点×難易度点で各フィギュア
毎の点数が決まり、
  全てのフィギュアの合計得点が計算されます
  (不公平が出ないように最高点と最下点は除外される)
②全てのフィギュアの合計点数から 
 「競技空域(BOX)逸脱」
 「競技開始、終了時のウイングロックx3忘れ」
  等のペナルティを引いた残りが獲得点数になります。
• 基礎点×難易度点 -ペナルティ
競技科目は何があるの?
• 大きく分けて2種類の競技で出来ていて
①選手権期間前に公表されて練習できる   
「Free Known」
②競技会期間中に提示されて練習無しで挑む
「Unknown」
• 提示されたFreeknownフィギュアはこの5つ
各競技者がこの5つのフィギュアを組み込んだシー
ケンスを作り提出し、競技を行います
2018年のFreeknown
僕のFreeknownは、、、、
2018年 トレーニングキャンプと競技日程
• 1次遠征 トレーニングキャンプ&ポーランド選手権
  ポーランド・トルン滑空場
  日程:2018年 6月21日~7月17日
  ポーランド選手権 6月26日~ 7月1日
  
・ 2次遠征 世界選手権 
   チェコ ズブラスラヴィツェ
 日程:2018年 7月26日~ 8月14日
   世界選手権 7月29日~ 8月11日
航空券を購入後にポーランド選手権が日程変更 泣き入りました
ワルシャワ着の翌日から3日間だけトレーニング キツイなぁ、、、
遠征前半 ポーランド選手権
車で1時間半くらい
トルンはワルシャワの北西200km
1辺1000mのBOXがすっぽり入ります
ポーランド選手権の使用機は、SWIFT
Vne 292km/h
最大荷重倍数 ±10g
ロールレート 90°/s
L/D 30.0 107km/h
Solo FOXより高性能ですが、、、
低速安定性がイマイチでテールスライドが難しい
ポーランド選手権は、、、
• スケジュール変更で練習日数が4日しか取れない状況
  追い討ちを掛けるように天候が悪く練習できない
 競技前日の午後に天候が回復して複座FOXで後席に
インストラクターを乗せての技量チェックフライトのみ実施
 練習なしで2017年8月の世界選手権以来のSWIFTで
ポーランド選手権を戦うことになりました。
ポーランド選手権の結果は
4046.10点 62.910%で 4/4位 
 練習なしで10ヶ月振りの競技フライトでは、競技についていく
のが精一杯でした。
見方を変えると、
2010年からの経験での「習得し固まった技量」の評点です。
遠征後半 オストルフでのトレーニング
 SoloFOXの修理が予定より大幅に遅れて、
 遠征後半でようやくロールアウト
 3日間のトレーニング期間は修理上がりの機体チェック&手直
しと並行しての機種転換&競技トレーニングとなりました。
「工場修理上がりの機体」って、結構ボロボロなんですね、
飛ぶ度に調整、交換、再固定、取り外し、現物修理、、、
世界選手権の使用機は、SoloFOX
Vne 250km/h (じつは280km/hまで使える)
最大荷重倍数 +9g -6g
L/D 30.0 126km/h
複座FOXより高性能ですがSWIFTよりロールレートが遅い
安定しているので低速系のフィギュアでふらつきにくい
昨年の事故の修理から帰ってきたばかり、、、
グライダー曲技飛行世界選手権
チェコ ズブラスヴィツェ滑空場
2015年に訪れて2度目の世界選手権になります。
前回も連日30度オーバーで暑かったですが、
今年も変わらず暑かった
普段は涼しいが、世界選手権の年は何故か暑くなるらしい、、、
ワ
ル
シ
ャ
ワ
南
西
750km
くら
い
2015年は一晩でワルシャワから約750km
を一晩で走覇しましたが、
今年はオストルフからなので約350km
楽勝 8時間くらいで到着しました♪
R/W 1000mくらい 標高493m
何故か選手権の年は気温が高く、湿度も高い
しかも、R/W15だと 強烈な登り勾配
つまり、ハズレ曳航機を引くと離陸チョー怖い!!
やぁ!久しぶり♪
FOX JA20KAがリトアニアでリペイントされ
リトアニアチーム機として世界選手権に参戦です。
世界選手権開幕
今年の世界選手権は参加12カ国
 Advancedクラスは36人
 Unlimitedクラスは22人
 58人での競技となりました。
競技1 Freeknown
 SWIFTで飛ぶのシーケンスなので、ロールスピードの遅い
SoloFOXだとNo,4~6で距離を喰いBOXから飛び出すかもしれない
Freeknown 34/35位 45.731%
No,6&7で風上にOut of BOX
Out of BOXに焦ってNo.7のテールスライド失敗 (0点)
No,9で降下加速中にBOX下限を割る –70点
競技2 Unknown
最初にスピン1+1/4回転からスタート、 後半エネルギー不足に陥らな
いように可能な限り高高度(競技空域上限)からスタートしたい
Unknown 24/35位 60.092%
No,1でスピンに向けて減速中にBOX上限を超える -70点
スピンの停止後にヨーが残り大減点
風に流され、全体的に風下に寄ってしまい基準点が伸びない
競技3 FreeUnknown
殆んど不可能なのがNo.3のループ頂点で2回転エルロンロール
楕円になってしまうのを「如何に丸く見えるように飛ぶか」がポイント
ついにSoloFOX 飛べなくなる
  右翼のダイブブレーキ リンケージが破損してしまい、
 現地での修理が不可能
  競技中にSWIFTへの機種変更は操縦特性の違いに対応
 出来ないので不具合対応しながらSoloFOXで飛んでいました
 がついに限界、、、、
 競技離陸予定10分前に
 ①「ここでSoloFOXと一緒に選手権を終える」
 ②「不利を承知でSWIFTに乗り換えて競技継続」
 の2択を迫られる
 もちろん飛べる機体があるのにリタイヤを選ぶ訳が無い!!
離陸直前に急遽SWIFTへ乗り換えて競技続行
FreeUnknown 35/35位 13.612%
No,2のループ頂点の4x8ロールを4x4で飛んでしまい0点
No.2以降のフィギュアを逆向きに飛んでしまい全て0点
No.1 フィギュア 「4ポイントロール」しか点数が残らず
競技4 Unknown.2
要注意なのはNo.3のテールスライド、垂直上昇した後に胴体1本分後退
させてから反転垂直降下ですが、Swiftは安定性が悪いので
僅かでも垂直姿勢が崩れると綺麗に後退せずに倒れてしまいます
Unknown.2 15/35位 68.560%
No,3のテールスライド SWIFTの低速不安定にビビって垂直が甘い
機体との一体感は無いけど ノートラブル&ノーペナルティ
No,5のループのポイントロールの精度が悪くスコアが伸びない
競技5 Unknown.3
スピン、背面系が多くロールも殆んどがポイントロール
風下に流されるシーケンスなのでOut of BOXの可能性が高い
Unknown.3 30/35位 49.639%
強風条件での競技でスタート位置の調整に失敗 高度を失う
スピン特性が「入りにくく止めにくい」 スコアが伸ばせない
強風に流されNo,7&8がOut of BOX とBOX下限を割る -70点
Overall
• 最終総合順位は34/35位 47.493%
目標としていた70%以上(上位5位以内)は達成できませんでした
①BOX内でのポジショニングとスタート
 高度に関するペナルティを3回 210点
 Out of BOX 3回 基礎点から3~5点は引かれている
③Freeunknownの姿勢を見失い全て逆向きに飛ぶミスは
 競技として致命的
 機体が変わっても視覚で姿勢を見ているのでコントロール
 出来たはず
• 競技フライト全般での問題点は、
②機体姿勢制御の甘さ
スピン停止やハンマーヘッドなどの低速時のヨー制御が甘く機体が動く
低速ロール時のフライトパス変化が大きい(最後に沈む)
遠征費用は、、、
ご支援ご声援ありがとうございました
 最終成績は残念ながらFreeUnknownでの失敗
が響き34位/35人と良くありませんでしたが
 今年も貴重な経験を得る事ができました。
 多大なるご支援 ご声援に感謝いたします.
来年も更なる技量向上を目指し挑戦を続けます。
 もちろん目標は「世界選手権優勝」です。
今後ともよろしくお願いいたします!!
ポーランドでの曲技トレー二ングと選手権への道
・ 10日50発程の集中トレーニングを行う事でAdvanced
クラスの基礎曲技飛行を習得することが出来ます。
・ ポーランド選手権にあわせてスケジュールを組めば、
  技量次第でポーランド選手権に参戦することも可能です
・ 曲技飛行は普通のフライトに比べ極端に難しいイメージ
がありますが、
  基本的には通常のエアワークの延長にあります。 
・ マクラ氏の率いる「マクラ エアロバティックチーム」で
  トレーニングの受け入れ可能で、
  トルンにて複座FOXを使ってのトレーニングを受けること
  が出来ます。
• トレーニングに必要な経歴は
自家用操縦士技能証明を有すること
有効な身体検査証明を有すること
100回程度の発航経験
となっています
• 短期トレーニング費用
ポーランドまでの旅費(エコノミーで10~25万円)
機体レンタル料(1シーズン3000EURですが、短期なら調整可能)
曳航料金 (5500~7000円/1250m)
宿泊費 (ホテルなら 6000円/泊くらい)
10日で50発のトレーニングなら60~70万円ほどになると思います
おまけ 「色々なグライダー」
Gear Downレバー位置にあわせてキャノピーとレバーに
青三角形を貼る
機体により操作方向や位置が異なるので
目に付く場所にシンプルな「色と形の表記」を追加
ファイナルターン後に最後の「チェックギアグリーン」
おまけ 「久しぶりのグライダー」
離脱直後に可能な限り低速で飛び、左右旋回する
 スローフライトより更に低い速度で飛び、失速付近の飛行特
性を掴む
 剥離領域が広がり機首が下がったら僅かにスティックを緩め
て「気流をくっ付ける」リカバリー感覚を掴む
直線飛行で安定したら左右旋回、
  殆んどエルロンが効かない領域なので、緩バンク旋回をラダーで
バランスさせる感覚
  剥離領域が広がり「フラっ」と斜め後ろに零れ落ちるようなスピン
初動感覚で
  カウンターラダー&僅かにスティックを緩めて「気流をくっ付ける」
リカバリー感覚を掴む
 
おまけ 「色々な曳航機」
  エンジンパワー、飛行姿勢、低翼だったり高翼
だったり、色々な飛行機に曳航されます
 自分が知っている曳航機よりハイパワー機だとフライト
パスが異なり、「吊り上げ気味」になります
知らない機体に曳かれる時はプロペラ後流に一度触る

05_酒井グライダー曲技飛行世界選手権2018報告会