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Takeshi HASEGAWA
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ほとんど使い回しの資料でぬるく話しただけですが、一部ネタを追加したりしています
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IkaLog Presentation at qpstudy 2015.11
1.
IkaLogとはなんぞや Nov 14, 2015 qpstudy Takeshi
Hasegawa (@hasegaw) 本スライド中に登場するスプラトゥーン関連画像は任天堂株式会社の著作物からの引用です。
2.
@hasegaw is 誰 長谷川 猛
(HASEGAWA Takeshi) twitter: @hasegaw Ø もともと、インフラエンジニア(2004-2011) SEとしてシステム構築、客先のシステム運用、提案 気付いたらプリセールス∼PMを担当するインフラエンジニア (ざっくりデザイン、工数/導入物品見積もり、 構築プロジェクトの管理、保守等の問い合わせ対応) Ø フラッシュストレージを軸とした、アプリケーション高速化を 支援するセールスエンジニア(2011-2014) Ø ファブレス半導体ベンチャーでコンピュータ関連なんでも 2
3.
著書/寄稿 3
4.
(会場のみ) 4
5.
スプラトゥーンとは • 第三者視点(TPS)のシューティングゲームの一種 • インクで自分たちのナワバリを広げないと進めない •
シューティングが苦手でも バケツやローラータイプのブキで気軽に楽しめる • 本気でやってる人たちは怖い 5
6.
IkaLog誕生秘話
7.
IkaLog開発の経緯 • スプラトゥーン プレイヤー同士で モツ鍋を食べていたら、戦績の統計の話に •
ゲームには、戦績の統計機能は存在しない • 手動でExcelを使い戦績を整理している人も 7
8.
とあるイカの戦闘記録 8
9.
とあるイカの戦闘記録 9
10.
とあるイカの戦闘記録 10 0" 2" 4" 6" 8" 0" 1" 2"
3" 4" 5" 6" 7" 8" 9" 10" Kill Win/Lose Win" Lose" 0" 1" 2" 3" 4" 5" 1" 2" 3" 4" 5" 6" 7" 8" 9" 10" 11" Death Win/Lose" Win" Lose" 0.0%$ 2.0%$ 4.0%$ 6.0%$ 8.0%$ 10.0%$ 12.0%$ 14.0%$ *5$ *4$ *3$ *2$ *1$ 0$ 1$ 2$ 3$ 4$ 5$ K*D
11.
11
12.
IkaLog 、誕生 • それ、手作業ってあまりに面倒なのでは? •
ツールを作ろう! • ということで、作りました 12
13.
IkaLog を使ってゲームを遊ぶと 13 HDMIキャプチャ IkaLog 実行用PC
14.
戦闘記録がログとなって残ります(゜Д゜) 14 {'rank_in_team': 2, 'weapon':
'デュアルスイーパーカスタム', 'result': 'win', 'kills': 1, 'time': 1444491154, 'cash_after': 1820744, 'players': [{'rank_in_team': 1, 'weapon': 'プライムシューター', 'kills': 2, 'deaths': 1, 'udemae_pre': 'B-', 'team': 1}, {'rank_in_team': 2, 'weapon': 'デュアルスイーパーカスタム', 'kills': 1, 'deaths': 0, 'udemae_pre': 'B', 'team': 1}, {'rank_in_team': 3, 'weapon': 'プライムシューター', 'kills': 1, 'deaths': 0, 'udemae_pre': 'C+', 'team': 1}, {'rank_in_team': 4, 'weapon': 'スプラシューターコラボ', 'kills': 1, 'deaths': 0, 'udemae_pre': 'B-', 'team': 1}, {'rank_in_team': 1, 'weapon': 'ジェットスイーパーカ スタム', 'kills': 1, 'deaths': 2, 'udemae_pre': 'C', 'team': 2}, {'rank_in_team': 2, 'weapon': '3Kスコープ', 'kills': 0, 'deaths': 1, 'udemae_pre': 'B-', 'team': 2}, {'rank_in_team': 3, 'weapon': 'プロモデラーRG', 'kills': 0, 'deaths': 1, 'udemae_pre': 'B-', 'team': 2}, {'rank_in_team': 4, 'weapon': 'ダイナモローラーテ スラ', 'kills': 0, 'deaths': 1, 'udemae_pre': 'B+', 'team': 2}], 'rule': 'ガチホコバトル', 'event': 'GameResult', 'deaths': 0, 'udemae_pre': 'B', 'map': 'アロワナモール', 'team': 1}
15.
IkaLog の画像認識例 15
16.
IkaLog の画像認識例 16
17.
IkaLog の画像認識例 17
18.
IkaLog の画像認識例 18
19.
(会場のみ) 19
20.
IkaLog のイメージ 20 HDMIキャプチャ IkaLog 実行用PC
21.
プラガブルで様々な使い方に対応 21 録画ソフト 自動制御 AmaRecTV カラーLED連動 Fluentd 転送 スプラトゥーン戦績記録SNS CSV/JSONファイル保存
スクリーンショット保存 SNS投稿 IkaLog
22.
Embed IkaLog (ライブラリモード) •
IkaLog 自体が Python モジュールとして実装されている • Python コードから IkaLog を実行して、情報を受け取れる • 作ってみたアプリケーションの例 22 アプリケーション 説明 IkaRename.py スプラトゥーンのビデオを分析 ステージ/ルール/勝敗のついた ファイル名にリネームする IkaClips.py スプラトゥーンのビデオを分析 敵を倒した/倒されたシーンだけクリップし、 “忙しい人”向けのサマリムービーを生成
23.
マスク画像を使った 画像認識
24.
ツールを作ろう(検討編 1) その晩から、720p 1プレイ分の動画を相手に 検討開始 •
非圧縮 5分 → 20GB OpenCV のテンプレートマッチングで試行錯誤 • 判ったこと:使えなそう – 誤検出が多い – マッチングアルゴリズムが遅い 24
25.
IkaLog の画像認識例 25
26.
IkaLogの画像マッチング (第一世代) 26 ソース映像 マスク画像
加算画像 + = = 正しいマスクを加算すると画像が真っ白になる 違うマスクを加算すると画像が真っ白にならない
27.
入力画像から目的の色だけを取り出す 27 入力画像 黄色のみ 白のみ 黒のみ
28.
RGB色空間とHSV色空間 28 RGB色空間 HSV色空間 引用元 hIps://ja.wikipedia.org/wiki/RGB
hIps://ja.wikipedia.org/wiki/HSV%E8%89%B2%E7%A9%BA%E9%96%93 ©Wapcaplet ©Marc_Mongenet
29.
数字の認識と機械学習
30.
数字の認識 • ゲーム中で使われているフォントは2種類 • 認識対象になる数字フォントは1種類 •
フォントが判っているのだから、認識できるはず • 試行錯誤の末、既存OCRエンジンの利用は断念 • 機械学習ベースの認識エンジンを実装 30
31.
既存OCRでの問題点 • Tesseract OCRを評価 –
認識率が安定しない – もともと文章を読み取るためのもの – 1∼2文字の文字、数字の認識は苦手 – 0, 8, 3 などを間違えることがある – 今後問題があったときにアルゴリズムに 対して手が出せない – Python 3.x スクリプト上から利用しづらい • 既存の文章向けOCRエンジンよりも 単純で目的に適した認識方式を検討 31 文字として 認識されないことも
32.
kNN(K近傍法)の考え方 32 ● ● ● ● ■ ■ ■ ■ ? ▲ ▲ ▲ ▲ ? ? ? ? とてもシンプルな機械学習 標本 の傍にあるサンプルが どれかで分類する。
K=1 の場合は最寄りのサンプルが あるクラスに分類される。 K=3 の場合は近くに3つのサンプル があるクラスに分類される。
33.
kNNによる図形マッチングのデモ(1/2) • GitHub にソースあり –
https://github.com/hasegaw/opencv_knn_example/ • 三つのパターン ○ △ □ で画像を生成し、 kNNで学習する • ランダムに ○ △ □ から画像を生成し、その画像 の種類を判定する – KNN を用いてそれに近い画像を見つけ出す – 見つけた画像の種類から、答え(標本の種類)を特定 33
34.
kNNによる図形マッチングのデモ(2/2) 34 問題図形をランダムに 生成 K近傍法を用いて、学習済みの 図形から、もっとも近い図形を調べる 仕分ける ○ △
□ ○ 学習済み図形 ○ △ □
35.
デモ風景 35
36.
36 kNN による数値認識を実装後、はじめての テスト結果。10の位は文字画像の位置ズレで
誤認識が生じているが、1の位は100%認識 できた
37.
数字の認識 1)画面上の数字部分(位置固定)を切り抜き 2)縦・横のヒストグラムを生成し各文字の位置を特定 3)文字を検出用サンプルのサイズ(等幅)にリサイズ、 二値化 4)KNNにより既知の検出用サンプルと照らし合わせて 認識する 37
38.
38
39.
死因の認識
40.
死因の認識 40
41.
死因の認識 • 「数値が認識できているから、 死因もなんとかなるだろう」 • 数字認識との共通点 – 目的の情報が白色なので二値化しやすい – 文字列の位置を特定し、切り抜きできる •
数字認識との相違点 – アニメーションにより、常にサイズが変化 41
42.
死因の認識(3) 死因のリスト 42
43.
死因の認識(3) • 基本は数字の認識と一緒 – 1文字単位ではなく文字列を一組として処理 –
文字列は左寄せして処理(したほうがいいのかはよく判っていない) • 認識率はそれほど高くないが、認識回数で精度を確保 – IkaLogは現在毎秒10フレームほど解析している – 下記例では、死因のメッセージ合計49fを解析し、 最多頻度は96gal_deco (18f, 36%) だった → 結果的に正解 43 votes={ 'supershot': 6, 'carbon_deco': 1, 'bucketslosher': 1, 'octoshooter_replica': 1, 'splashshield': 1, 'sshooter_collabo': 5, 'hotblaster': 2, 'pablo': 1, 'nzap89': 6, 'sharp_neo': 3, 'hotblaster_custom': 2, '96gal_deco': 18, '52gal': 1, 'hokusai': 1 }
44.
ブキの認識
45.
スプラトゥーンのブキ • スプラトゥーンでは、50種類を超えるブキから 好きなものを選んで利用できる • 全体的にバランスが取れているゲームだが 戦略や戦術、ブキの選択で優劣が発生する •
分析したい -> 画像認識 45
46.
スプラトゥーンのブキ画像リスト 46 スプラトゥーンのブキ 59種類(現時点)
47.
画像判別においてのチャレンジ • ブキ画像が小さい(47x45ドット・外枠込み) • 表示条件(背景・被る画像)が変わる •
誤判定すると後の統計結果に多大な影響が出る • 一回の判定に使えるのは画像1枚のみ 47 他の装備品が被っている 保護色(まだマシ) 保護色(マジつらい)
48.
スペクトラムによるブキ特徴量の算出 48 (まだバグがあった頃のバージョンの表示なので色がずれているけども) こんなかんじで特徴量を抽出していた → 認識率97%台
49.
ブキ認識テストの様子(かなり初期) 49
50.
ブキ認識の正答率があがらない • アルゴリズムの改善を繰り返して 認識率97%台に。しかし、その先で伸び悩み – 戦績画面一回あたり、認識対象となるブキが8個登場 –
98%だと12 3ゲームに1回は認識ミスする計算 • モツ鍋を食べながらアルゴリズムの 改善方法を議論 – ラプラシアンフィルタの活用を提案される – トレーニングデータで.xxガロンの分類が間違っていたの を修正 50
51.
ラプラシアンフィルタを用いた ブキ画像 特徴量の算出 • 新アルゴリズムを導入(@itoooon
作) • ラプラシアンフィルタを利用し、 最終的に64次元の特徴量を算出 • ブキ1000個の事前学習で11000個以上の分類(正 答率99.99%以上)を達成! 51 入力画像 ラプラシアン フィルタ適用 グレースケール 輪郭情報 特徴量画像 (合計64ドット) @itoooon
52.
新しい特徴量算出方法での分類結果(1) 52
53.
新しい特徴量算出方法での分類結果(2) 53 テストデータは12000弱 正解の一覧は作っていないので目視で確認 多分、分類できている
54.
Webcam サポート ※ ソースコードは
GitHub にありますが、現在開発中の 機能であり、一般ユーザー向けには提供していません。
55.
Webcamサポート • HDMIキャプチャデバイスを持っている人は 少ない – ゲーム実況をするニコ生主などなら 持っているが… – 新たに購入しようとすると、約2万円の投資 • HDMIキャプチャの代わりにWebカメラを利 用できないか? 55
56.
Webcam サポート(イメージ) 56 1) TV、ディスプレイに
Webcam を向ける 2) WiiU のホーム画面を表示 3) IkaLog で Webcam を介して ワープ キャリブレーション 4) 以後 IkaLog は画面と認識した範囲に対して処理を行う デモムービー hIps://www.youtube.com/watch?v=d91xyyA-‐exA
57.
OpenCVサンプル find_obj.py (1) 57
58.
OpenCVサンプル find_obj.py (2) 58
59.
HDMIキャプチャと間接キャプチャの比較 59 HDMIキャプチャ (H264録画) Webcamによる間接キャプチャ 雑なカラーコレクション適用済み
60.
データの活用
61.
stat.ink (戦績SNS) • IkaLogユーザのひとり
@fetus_hina さんが 開発、運営する Web サイト • IkaLog からのプレイデータを受け取り、表 示・集計する 61
62.
62
63.
63
64.
stat.ink (全ユーザのプレイ結果からの統計) 64 自分が4回以上死ぬと 試合への勝率が大きく下がる
65.
IkaLog + stat.ink
のDAU、処理ゲーム数 65 データソース hIps://twiIer.com/fetus_hina/status/654681918131142657 【ピーク】 120ユーザ/日 5,000ゲーム/日を分析、ログ出力 毎日 約70ユーザが利用 24時間あたり1500ゲーム以上を処理
66.
入門方法
67.
必要なもの 67
68.
必要なもの 68 HDMI キャプチャデバイス HDMI スプリッタ HDMI
ケーブル x2
69.
スプラトゥーンの始め方 • 必要なものを揃えられる アフィリエイトリンク集を作りました 69 http://d.ballade.jp/2015/10/IkaLogStore.html
70.
(会場のみ) 70
71.
(会場のみ) 71
72.
ありがとうございました。 72
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