生態学会自由集会にて発表させていただいた資料です。 ドローンに関しての注意点や構造、種類などを紹介しました。

1. UAVと飛行の際の注意点
Speaker: そら工房ドットコム 岩井

2. AGENDA
• UAVとはなにか
• ドローンの種類
• 航空法改正
• ドローンの操作について
• ドローンの使用用途と今後の展望

3. UAVとはなにか
ラジコンヘリとドローンの違い

4. UAVとは何か
• Unmanned Aerial Vehicleの略称
• 日本語では、無人航空機
と翻訳されています
• つまり、UAVはラジコン飛行機、ラジコンヘリ、ドローンなど無人で飛行するもの全般を指します
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E4%BA%BA%E8%88%AA%E7%A9%BA%E
6%A9%9F

5. ラジコンヘリとドローンの違い
• ラジコンヘリコプター
• ローター（プロペラ）の羽のピッチ角度（ねじれ具合）を変えて機体を制御し飛行する
• ピッチ角度はサーボなどの機器を使って機械的に制御する
• ドローン
• 主翼ローター（プロペラ）が複数必要
• ローターの回転速度をそれぞれ変えることで電子的に機体を制御する
出典：http://hatayan.blog.eonet.jp/heli/2014/07/zxx-b9c

6. それゆえ
• ラジコンヘリコプターはコンピュータを使用して電子制御をしなくても人間が
操作をすることで飛行可能
• ドローンは回転数を制御するので、コンピュータが必須。コンピュータがな
ければ浮かせることさえできない

7. 逆に言えば
• ドローンの性能はハードとソフトの完成度によって左右される
• 現状のハードとソフトはまだまだ安価なホビーレベルが多く、高度な利用に
はハード、ソフト共に開発の余地は大きい
• ドローンの自動制御などのソフトもハードと共に日本国内に適した形、精度
に開発することが望ましい

8. ドローンの種類
出典：
http://recreation.pintoru.com/dro-ne

9. ドローンの種類
• 一般的には以下3つが使用される
• クワッドコプター
• プロペラが4つ
• ヘキサコプター
• プロペラが6つ
• オクトコプター
• プロペラが8つ
• 前後左右対象であるため設定が比較的容易
• プロペラ数が多いほど安定度と安全性が増す
• どれか一つのプロペラが停止した場合に安全に着陸できるのはオクトコプター以上の多数枚プロペラ要

10. 市場で主流の製品
出典:
http://www.dji.com/
http://www.helipal.c
DJI社製 Phantom
現在はPhantom4になり4代目になります（写真はPhantom3）
主にホビー用途

11. 市場で主流の製品
出典:
http://www.dji.com/
http://www.helipal.c
DJI社製 Inspire1
空撮がメイン

12. 市場で主流の製品
出典:
http://www.dji.com/
http://www.helipal.c
DJI社製 コンセプトモデル（未発売）
農薬散布がメイン

13. 市場で主流の製品
出典:
http://www.dji.com/
http://www.helipal.c
Helipal製 SRD250
ホビー用途、ドローンレース向け機体

14. 航空法の改正
• そもそもなぜ航空法が改正されたのか
• ドローンの急速な普及により全国各地で事故事例がでてきたため
• 決め手は、世間を賑わしたドローンの首相官邸落下事件

15. 航空法の改正のポイント
• 以下の場所などでの飛行は原則禁止となった
• 空港から10km圏内
• 皇居、首相官邸、大使館付近
• 国の定める人口密集地
• 夜間飛行、目視外飛行
• 人や物の30m未満の飛行
• イベント会場上空での飛行
• 危険物輸送のための飛行
• 物体投下のための飛行

16. どうしても飛ばさざるをえない時は？
• 国土交通省に届け出を提出し、許可を得てから飛行してください
ということになりました。
• 3/17にドローン法が可決され、無許可で重要施設などの上空を飛ばした
場合、1年以下の懲役、または50万以下の罰金刑になります

17. ドローンの操作について

18. ドローンの操作は簡単じゃありません
• ドローンの操作は、ラジコンヘリコプターとほぼ同じである為、自由自在に
操作するのは容易なことではありません。
しかし、プロペラが複数ついている特性上簡単に浮上させることができるた
め、簡単に操作できると誤認（そういった広告も見られます）されてます。
• 最低でも４つの操作を同時に行う必要があります（これがかなり困難）
• 機体の向きがラジコンヘリより分かりづらいため操作も実は困難です

19. 想像してください1
• 皆さんは今車のラジコンを操作しています。
• ラジコンは自分の手前を走っており、向こう側からこちら側に向かってきて
います。
• ここでラジコンのハンドルを右に切ってみましょう。
• 自分から見てどちらに動くと思いますか？
出典: http://hobbynavi.com/?tag=
%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%9D
http://rajitu.com/kyosho/

20. 想像してください2
• 自分から見て左と皆さん答えることができたと思います。
しかしおそらく少し考えてから答えが出たと思います。
• ドローンは考えてから操作したのでは墜落させてしまう可能性が
非常に大きいです。
• 感覚的に（考えずに）操作できるようになるまで繰り返し訓練が必要です。

21. なぜ事故が起きるのか
• 9割以上が人為的ミスにより落ちています
• 先ほど想像していただいた通り、操縦が未熟なうちに飛ばしてしまい、混乱して意図しない
動き（操作司令としては正しい動作）をしてしまい墜落させてしまうものが殆どです。
• もちろん、機体の整備不良やCPUの暴走などもあります
• つまり飛行技能不足と機器の理解不足による事故が非常に多い
のが現状です

22. 対策は？
• 繰り返し繰り返し技能習得のため練習
• おおよそ自由に飛ばせるようになるためには半年は要すると
考えてください
• 飛行技能養成機関でのスキルアップ

23. ドローンの使用用途と今後の展望

24. ドローンの使用用途は？
• 主な用途
• 研究機関、実用としても使用事例が増えています
• 空撮
• 測量
• 運搬
• 農薬散布
• 人命救助補助
• など
• 趣味として
• ドローンレースが日本でも各地で開催され始めています。ドバイではドローンレース世界大会が3/12
に開かれました。

25. 実際の動画を少しお見せします

26. ドローンで何ができるか
• これまで利用していなかった空間（150m以下）での活用が可能
• GPSなどの各種センサー活用で高度な利用が可能
• 活用分野によっては自動操縦も可能

27. 例えば
赤外線カメラ利用でメガソーラーの
監視や故障の早期発見などにも利用され始めている
出典: http://okini-news.com/business/taiyoko-hatsud
赤外線カメラ利用で湖沼の富栄養化調査に
利用されている

28. 研究目的では
• 森林などの生育状況など
• 生態系の空からの観察、研究など
• 人が行くことが困難な場所の空からの観察、研究など
• さらに、それらを撮影し、マシンによる深層学習を行うことで未知の問題の
発見などにも期待されています。

29. ドローンレースについて
• 3/12にドバイにて世界規模のドローンレースが開催されました！
• 日本チームは日本予選を勝ち抜いた2チームが出場するが決勝進出までは至らな
かった

30. レース用ドローンの特徴
• 機体は自作するのが一般的
• プロペラ制御コンピュータ、ソフトウェアも複数の中から選択可能
• 姿勢安定制御用のセンサーは内蔵されていないか無効化されている
• ソフトウェアの設定が経験を要する
• 機体の一番先頭にカメラが付いており、そのカメラからの画像を電波で送信する
送信機が付いている
• 反応が非常にクイックで大きな舵が打て、宙返りなどもできる
• 100km/h程度の速度が出る

31. レース用ドローン
CCD カメラ
ビデオ送信機
ビデオ送信アンテナ
制御コンピュータ
出典: http://www.helipal.com/storm-racing-drone-rtf-srd250-

32. レース用ドローンの飛ばし方
出典: http://gigazine.net/news/20141015-drone

33. 最後に
• ドローンはこれからの技術で、ソフトもハードもまだまだホビーレベルです。
信頼性や精度の向上をこれから期待したいところです。

34. お問い合わせ
• 各種機体のご相談など
• そら工房ドットコム 廣瀬 岩井
• コンピュータを利用した各種相談
• そら工房ドットコム 岩井
Web: http://www.sorakobo.com/
Email:
rollmaster@ybb.ne.jp（廣瀬）
developer.waiwai@gmail.com（岩井