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ICO （Initial Coin Offering）
- 1. ICO （Initial Coin Offering） 2017/9/27 後藤あつし
- 3. プロジェクト （1）ICO（Initial Coin Offering）とは、将来仮想通貨や利用権などのトークンになる可能性のある デジタルアセットの売り出しのことで、発行プロジェクト側は資金調達が可能 （2）投資家は、ビットコイン等の流動性の高い仮想通貨を払込み、対価として発行される “デジタルアセット” を受け取る ※この“デジタルアセット”の位置付けで既存金融規制に該当するか否かが分かれる ※この“デジタルアセット”が、開発されるサービスの中でどう機能していくのかが価値の源泉 ⇒使い道がわからないものに投資することは避けるべき （3）仮想通貨を払込みに利用するためネット上だけで完結し、世界中の投資家を相手に資金調達が可能 であり、従来の株式や社債発行に比較し、非常に手軽でタイムリーに実施可能、証券会社などを 通さないためコストを抑えられる。投資家側も、少額から参加でき、幅広い投資対象を自由に選択 できる。 発行者 投資家 ①仮想通貨の払込み ④“デジタルアセッ トの発行 交換所 ②投資を受けた仮想 通貨の売却 ③現金化しプロジェ クト開発に利用 交換所 ⑤仮想通貨に育てば 売却し、値上がり益の 実現 3 サービス ⑤仮想通貨・利用権 トークンに育てば、 サービスを利用
- 6. ICO 既存金融規制に準じたタイプ 既存金融規制に準じないタイプ ・払込みは金銭、仮想通貨可 ・利払い、償還可 ・投資家へ渡すものは、仮想通貨や電子マネー、ファンド持分など ※プロジェクトからのリターンや支配権を対価に資金調達可能 ・相当程度高い手間が必要 ・既存金融商品でありこれを“既存金融商品でありこれを“既存金融商品でありこれを“既存金融商品でありこれを“ICOICOICOICO”と呼ぶのは変”と呼ぶのは変”と呼ぶのは変”と呼ぶのは変 ・ただし、ブロックチェーンを利用することで、2次流通市場、ネット上での大規模販売、小口化+ 他のサービスとの結合など新しい展開の可能性 ・払込みは仮想通貨のみ ・利払い、償還× ・投資家へ渡すものは、“デジタルアセット”という商品、ICO時点では ≠ 1号/2号仮想通貨 ⇒将来開発が進み、仮想通貨になるかもしれない、サービス利用権になるかもしれない ⇒集めた資金でこの対応を行っていく。ICO後すぐに 値上がりしたり、2次流通したりする ものではない ⇒どのようなサービス・プロダクトなのか、開発が適切に行われるのか、将来を見通す 目利きが非常に重要。なぜ価格が上がるのか、なぜそれが流通するのかをよくよく サービス、プロダクトを見て考える必要 ・適切な情報開示や特定商取引法への配慮 6
- 8. ICOICOICOICOに参加する場合のチェック事項（例）に参加する場合のチェック事項（例）に参加する場合のチェック事項（例）に参加する場合のチェック事項（例） １ 発行されるものの法的な位置付け ・仮想通貨？トークン？有価証券？電子マネー？デジタルアセット？ ・法律や規制への該当有無 ・国際的なICOでは他国の規制状況 2 開発されるサービス内での位置付け、利用用途、外部エコノミーとの連携は？ ・将来の仮想通貨・トークンの利用用途は？発行数量や割当先、上限数などは？ ・どのような人がどういう目的で保有するのか、付与するのか？ ⇒素晴らしいサービスが開発され、スケールしても、素晴らしいサービスが開発され、スケールしても、素晴らしいサービスが開発され、スケールしても、素晴らしいサービスが開発され、スケールしても、ICOトークンの使い道がなければ、トークンの価値は上がらないトークンの使い道がなければ、トークンの価値は上がらないトークンの使い道がなければ、トークンの価値は上がらないトークンの使い道がなければ、トークンの価値は上がらない 可能性も可能性も可能性も可能性も。ICOトークンには利益分配権、会社支配権もないので、開発資金を払い込んだものの、リターンが 得られず、ICO実施会社だけが儲かることもありうる。 4 調達資金の利用用途 5 プロジェクトメンバーや開発力など 6 開発のロードマップ、遅延時の対応、どういう場合に失敗するのかなど 7 投資家の権限、投資家への情報開示 ⇒ICO格付サービスなども検討されている いくら格付けが良くても、集めた資金で開発されるサービス、プロダクトが本当にスケールするのか、 良いものになるのか、アイデアベースのICO時点で将来を見通すことは困難。 8
- 9. 詐欺的な詐欺的な詐欺的な詐欺的なICOICOICOICOをどう見分けるか？をどう見分けるか？をどう見分けるか？をどう見分けるか？ 1 何が詐欺なのか？ （1）まじめに開発に取り組んだ結果、失敗することは？ 明確に詐欺とは言えないが、開発をしているのか開示もなく、怪しいプロジェクトは多数 （2）プロジェクト開始時に資金を集めるため、詐欺案件なのか判別が難しい （3）ホワイトペーパーに書かれていること ≠ 開発し実現できること （4）実施者のコミュニティでの評判など ⇒紹介者ボーナス等の広告でネット上の情報にバイアスがかかる恐れ 2 経験的に、対面やセミナーなど、ネット以外での勧誘や販売を行うケースは怪しい 3 仮想通貨やトークンの値上がり益目的の投資ではなく、開発されるサービスやプロダクト を利用してみたいという、クラウドファンディング的な観点から、納得できるものか 9
- 12. COMSA COREはたぶん以下のような仕組みでは？はたぶん以下のような仕組みでは？はたぶん以下のような仕組みでは？はたぶん以下のような仕組みでは？ 1 現状の課題点：BitcoinとEtherの交換には、交換所を介さないといけない ⇒手数料の問題、手間がかかり使い勝手の悪さ、相対での交換は、相手の信用リスクが問題 ◆交換所を介さない、相手の信用を前提としないで、直接第三者間でBitcoinとEtherの交換を行えるような、ブロック チェーン間のデジタルアセットのダイレクトなSWAP機能が検討されている ◆“アトミック・スワップ”、“分散型交換所”とも呼ばれる ◆仮想通貨、デジタルアセットの流動性が高まる革新的な技術であるが、まだまだ発展途上 現状の商用利用では、完全分散型を待っていては遅い、交換所を介す手間を省き、手数料が低く、シームレスにア セット間の交換が行えると便利 COMSA COREが交換のハブとしてサービスを提供する “アトミック・スワップ”、“分散型交換所” COMSA COMSA ・例えば、BTCで払うと、 COMSA COREを通す と、相手にはEtherや NEMに自動変換され て届く。 ・異なるブロックチェー ン間での“価値”の移 転インフラ ・異なるブロックチェーンを介して、ダイレクト にアセットの交換が可能 ・交換所を介する手間、手数料の削減 12
- 14. COMSA Hubはたぶん以下のような仕組みでははたぶん以下のような仕組みでははたぶん以下のような仕組みでははたぶん以下のような仕組みでは？？？？ 独立して自社内でのみ展開されているトークンサービスを、他社のトークンや仮想通貨などのエコノミーと接続し、 トークン間の流動性を高めたエコノミー圏を提供する。 Aトークン Aトークン A社のトークン エコノミー Bトークン Bトークン B社のトークンエ コノミー COMSA Hub Aトークン サービス提供 BTCしか持っていないがA社のトーク ンサービスを利用したい場合、BTC をCOMSA Hubに送ると、Aトークン に変換してくれ、サービスを利用で きる サービス提供 Bトークンしか持っていないがA社の トークンサービスを利用したい場合、 BトークンをCOMSA Hubに送ると、A トークンに変換してくれ、サービスを 利用できる 14
- 15. 今回の今回の今回の今回のICOはたぶんはたぶんはたぶんはたぶん以下のような仕組みでは？以下のような仕組みでは？以下のような仕組みでは？以下のような仕組みでは？ ⇒ COMSAサービスの開発費用の調達の対価として、購入者に渡される“デジタルアセット” ①ICO時点では、仮想通貨ではなく、単なる“デジタルアセット”と考えられる ※当初は仮想通貨ではなく、COMSA開発が進む中で、Zaif取引所での売買や、利用者間での流通 が可能になっていくものと考えられる。 ②発行時点での機能 ・CMSトークンの保有量に応じて、COMSA上でICOする案件の是非の投票権 ・他のICO案件のトークンセール時に、優遇して参加が可能な権利 ③COMSAプラットフォームが発展し、収益が出るようになると、順次市場から自社株買いのように、 COMSA運営側がCMSトークンを買い入れ、償却（Burn）していく模様。 ⇒ 展開次第 仮に価値が高まるとすると理由としては・・ ・増加していくであろう他のICO案件への優遇的な参加権利が高く評価される場合 ・CMSトークン自体が独立して高い流動性を持ち、仮想通貨として発展していく場合 ・償却（Burn）により流通数量が減少し、希少性が出る場合 など ⇒あくまでICOへの参加は、トークンの値上がり益目的ではなく、開発しようとしているサービスが 魅力的であり、それを応援するつもりで行うもの 今回のICOで、対価として渡されるCMSトークンとは何か？ サービスが発展していった場合、それと連動して、CMSトークンの価値が高まるのか？ 15
- 16. ⇒ 開発力はNEMやMijinの高い実績、豊富な実証実験の経験がある Zaifは登録仮想通貨交換事業者になると予想され、“ロック”、“アンロック”機能箇所での分別管理 は適切になされると思われる。 ⇒ 開発は適切に進められ、 サービスリリースが行われないようなことはないのでは ① 払込み時点で、参加者の保有トークンの裏付け価値は45％+税金分希薄化する？ ⇒そもそも払い込み金がトークンの価値ではない トークンの価値は開発されるサービス、そこでの利用用途の中で育っていくもの ② テックビューロの社員に配布されるトークンの位置付けは？ ⇒ストックオプション的なものと考えられる 開発インセンティブとなるものであり、過大でなければ問題はないのでは？ （1） 1USD相当の購入に対し、1CMSトークンを発行、セール時の上限なし （2） トークンセール同数のトークンが追加発行され、発行総数はそこでロック （3） 追加発行の 10％：紹介者配布（リフェラルボーナス） 40％：テックビューロ社の経営陣、ステークホルダー、開発者、従業員、ICO協議会運営 50％：テックビューロ社が将来の開発、将来の配布、マーケティング、パートナーシップ、報酬、 事業拡大に利用 ホワイトペーパーに書かれているサービスは実現できるのか？ CMSトークンの発行数量、割り当てについてはどう考えるのか？ 16