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サイボウズ株式会社
kintone新機能開発の
お仕事
kintone 新機能開発チーム
和渕 諒汰
自己紹介
2
3
自己紹介
和渕 諒汰
所属 kintone新規能開発チーム (アプリ設定領域)
役割 Webアプリケーションエンジニア
入社 2023年4月新卒入社
所属 大阪オフィス所属
趣味 カメラ、読書、映画
kintone とは?
4
5
kintone(キントーン)とは
kintoneは現場の人が主体の業務改善を支援するプラットフォームです。
直感的なUI/UXで、データや業務プロセスを管理するための「アプリ」を作成で
きます。
ノーコード
コードを書かずに
アプリケーションを
開発できる
ローコード
少ないコードで
アプリケーションを
開発できる
×
6
kintone(キントーン)とは
プログラミングの知識がなくても業務アプリを簡単に作ることができる
ドラッグ & ドロップで簡単に作成可能
エンジニアでなくても、現場で欲しいアプリを
自分で作成できる
7
kintone(キントーン)とは
お金・時間をかけて
エンジニアや社内外の開発チームに依頼
自身でアプリを開発・改善できる!
業務改善したい
業務改善したい
kintone新機能開発チーム とは?
8
9
kintone新機能開発チームって何をするの?
• kintoneの新機能を開発
• お問い合わせ対応
• 社内外から来る製品に関するお問い合わせに対して調査、回答
• 例) カスタマーサポートからのエスカレーション
10
kintone新機能開発チームとは
ソフトウェアエンジニア
47人
QAエンジニア
17人
デザイナー&リサーチャー
17人
プロダクトマネージャー
8人
プロダクトライター
7人
チーム運営
2人
エ ン ジ ニ ア ( P G )
新 機 能 開 発
メ ン テ ナ ン ス
フ ロ ン ト エ ン ド 刷 新
AW S 版 k i n t o n e . c o m
k i n t o n e D X
今 日 紹 介 す る の は
コ コ !
125人
11
kintone新機能開発チームについて
• データ登録
• グラフ
• JS API
• システム管理
• Oauth
• ファイル読み込み・書き出し
• スペース、スレッド、
メッセージ
• ポータル
• モバイルビュー
• ビュー設定
• グラフ設定
• アプリ設定
アプリ アプリ設定
システム管理・
外部連携
ナビゲーション・
コミュニケーション
新機能開発の流れ
12
13
新機能開発の流れ
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
14
仕様書修正
新機能の仕様を仕様書に追記する
• 仕様書は誰が読んでも同じ解釈ができるように書く
• 開発チーム内で新機能に対する共通認識を持てる
• PGがPMの意図通りのものを作れる
• QAが試験項目を考えられる
• プロダクトライターがヘルプページを作れる
• お客様からのお問い合わせに答えられる
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
15
実装
• 基本的にはモブプログラミングで進める
• 実装内容によっては個人で進めることもある
• サーバーサイドもフロントエンドも書く
下記のようなことを意識することが多い
• 今後機能追加するときに破綻する設計になっていないか
• 他の機能への影響はないか
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
16
試験実装
• 回帰試験を実装する
• 新機能に対する主要なテストを自動化する
• マージのたびにCIで実行してデグレードを防ぐ
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
17
受け入れ確認
プロダクトマネージャーに意図した通りの機能が
実装できているか確認してもらう
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
18
QAによる試験
QAエンジニアの方が試験を設計・実施する
ここで不具合が確認されると再度修正を行う
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
19
リリース
リリース後には楽しみがたくさん!!
• お客様の喜びの声が何より嬉しい!!
• アンケート、お問い合わせ、SNS (X, note...) などで嬉しい
コメントをいただけることが多い
• お客様のフィードバックをもとに新機能の検討が始まることも
仕様書修正
実装
試験実装
受け入れ確認
QAによる試験
リリース
最近取り組んだ仕事
20
21
最近取り組んだ仕事①
「同じ名前のアプリの存在を知らせる機能」の実装
アップデート情報 : https://kintone.cybozu.co.jp/update/main/2023-09.html
アプリを作る際に、似たアプリの存在に気づかなかった場合…
• 同じ用途のアプリが増えてしまう
• 利用する際に、どのアプリが最新の情報を持っているのか分かりづらくなる
作成中に気づけるようになると手間がかかりづらくなる!
対策 : アプリを作る前に似たアプリがないかを検索したり、内容を確認する必要がある
Aさん : 顧客情報アプリ
Bさん : 顧客管理アプリ
Cさん : 顧客アプリ
例
22
最近取り組んだ仕事①
「同じ名前のアプリの存在を知らせる機能」の実装
アップデート情報 : https://kintone.cybozu.co.jp/update/main/2023-09.html
• 作成しようとしているアプリと似た参考に
できそうなアプリを見つけられる
• 同じ用途と思われるアプリが既に存在している
ことに気づきやすくなる
不要なアプリや見分けづらい名前のアプリが
増えてしまう可能性を減らすことができる
23
最近取り組んだ仕事②
複雑性に立ち向かうためのサーバーサイドコード分割 (Cybozu Inside Out)
https://blog.cybozu.io/entry/2023/03/14/110000
• kintoneがリリースされて 10 年経過し、コードの複雑性が増してきた
• それにより、新しく参加した人がコードの把握に時間がかかり始めた
• 影響範囲の把握も難しくなってくる
サーバーサイドリファクタリング (コード分割)
kintone
アプリ アプリ
設定
設定
アプリ
同じ部分を使っている
懸念点
• 変更した時の影響がわかりづらい
• アプリと設定のどちらの知識も必要なケース
24
最近取り組んだ仕事②
複雑性に立ち向かうためのサーバーサイドコード分割 (Cybozu Inside Out)
https://blog.cybozu.io/entry/2023/03/14/110000
• kintone の機能に従ってコードをまとめる
• 性質上関わらない機能の場合、対応するコードも関わらないようにする
サーバーサイドリファクタリング (コード分割)
kintone
アプリ アプリ
設定
アプリ
目指す形
kintone
アプリ アプリ
設定
設定
アプリ 設定
25
まとめ
• kintoneはエンジニアでなくても、現場で欲しいアプリを自分で作成できる
• 新機能開発チーム
• 様々な職種の方がいて、協力し合いながら1つの機能を完成させる
• 機能開発以外にも探求時間で改善なども行える
こんな人におすすめ!
• 1 を 100 にしていくのが好きな人
• より使いやすく、より便利にしたい人
26
27
kintoneのコードについて
言語・フレームワークなど
サーバーサイド : Java, Spring Boot
フロントエンド : JavaScript, TypeScript, Closure Library, React
Closure Library は React へ置き換え中!
kintoneの内部を(こっそり)Reactに置き換えるチームがあるってホント?
https://blog.cybozu.io/entry/2022/04/14/110000
規模間
サーバーサイド : 350,000 行以上
フロントエンド : 370,000 行以上

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