Crystal method 2019 11 23 Luncheon seminar2
- 16. 感情変化の手法
• Google API モード
Google社が公開しているAPIを利用してAIの表情を制御する
• Image モード
Google APIモードに画像解析を組み合わせてAIの表情を制御する
• None モード
表情を変化させずに朗読を行う
- 17. 感情変化の手法
Google API モード
1 文章全体の感情極性値を取得=「主パラメータ」
2 文章を句点で区切り、分割された1文ごとの感情極性値を取得
3 「主パラメータ」との和を利用して、AIの表情を変化させる
Googleの提供するAPIに単語・文章を入力し、「-1~+1」の範囲でパラメータを出力
-1 +1
-1に近いほどNegative = Sad
+1に近いほどPositive = Happy
- 18. 感情変化の手法
Google API モード
• 「Positive – Negative」の軸のみでの評価しか行えない
→多様な感情を表現することができない
• 必ずしも人間に近い感情の捉え方をしているとは言えない
Google APIモードの問題点
(例) 「彼は9月の世界選手権53キロ級で勝って, 前回までの55キロ級と合わせて12連覇し,
五輪3連覇を含む自身の連続世界一を更新した.」 という文章をgoogle APIに入力
得られた感情極性値が-0.90
文章がかなりネガティブな内容であることを表しており、
人間とは違った感情の捉え方をしている
- 19. 感情変化の手法
Image モード
sad, happy, angry
のスコアを取得
1 文章全体の感情極性値を取得=「主パラメータ」
2 文章内の単語からイメージされる画像をVGG-16*1によって感情判定
3 感情スコアと「主パラメータ」との和をもとに、AIの表情を変化
*1 ILSVRC 2014 でトップの成績を修めた16層CNNモデル
Google APIによるテキストの感情判定 + 単語からイメージされる画像の感情判定
-1 +1
画像
朗らかに笑う
- 20. 感情変化の手法
Image モード
sad, happy, angry
のスコアを取得
1 文章全体の感情極性値を取得=「主パラメータ」
2 文章内の単語からイメージされる画像をVGG-16*1によって感情判定
3 感情スコアと「主パラメータ」との和をもとに、AIの表情を変化
*1 ILSVRC 2014 でトップの成績を修めた16層CNNモデル
Google APIによるテキストの感情判定 + 単語からイメージされる画像の感情判定
-1 +1
画像
朗らかに笑う
どのようにして画像の
感情スコアを得るのか…?
- 22. 感情変化の手法
Image モード
*2 オープンソース形態素解析エンジン[3] *3 文章に含まれる単語の重要度を表す指標[4]
単語と対応する画像をセットで保存したデータベースの作成
1 Mecab*2を使って文章に対して形態素解析を行い、名詞, 形容詞, 動詞の
みを抽出
2 抽出した単語において、TF-IDF*3の計算を行い、文章内の重要単語を選
出
3 選出した単語の中から画像をイメージしやすいものを人間の主観で選出
4 単語と画像をセットにし、ワードイメージセットというデータベースを
作成
- 23. 検証
表1 「sad」な文章タイトル
表2 「happy」な文章タイトル
表3 「angry」な文章タイトル
1 数名の登録者が「sad」,「happy」,「angry」な内容で
あると感じた文章を選出(表1~表3)
2 それぞれの文章を”HAL3”に朗読させ、20名以上の被験
者に聞かせた後、以下の質問を行なった
検証方法
①朗読文をどのような内容だと感じたか?
②AIによる朗読を聞いて心を動かされたか?
③朗読を聞いて, AIに対してどのような感情を抱いたか?
④AIに対してどのくらい親しみを感じたか?
→それぞれの質問に対して4~5段階の評価で回答