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Gisa学術研究発表web大会
- 1. 中央分水嶺の流域区分と中央分水嶺の抽出 －中央分水嶺ロングトレイル構想に向けて－ 地理情報システム学会 GISA学術研究発表Web大会 2013年11月20日 京都学園大学 原 雄一 片山GIS研究所 片山 篤
- 2. 研究の背景 • 日本は山と川の国であるが、河川の流域とい う境界の認識は希薄であった • 河川の管理や生態系を流域単位で考える流 域思想が展開しつつある • まず、全国の流域界を一級水系、二級水系、 その他の複合水系に区分・表示した • 流域界の象徴的存在である日本列島を縦貫 する中央分水嶺に着眼した
- 3. RAND McNally社のThe 2014 Road Atlas アメリカでは通常の 道路地図にも、大陸 分水嶺（Continental Divide)が表示されて いる 日本で中央分水嶺が表示 された図書は、日本国勢 地図（国土地理院）、日本 の河川環境Ⅱ（環境庁）、 中央分水嶺踏査報告書 （日本山岳会）、日本の分 水嶺（ヤマケイ文庫）、日 本の屋根（世界文化社） Continental Divide
- 6. 日 本 の ロ ン グ ト レ イ ル みちのく潮風 トレイル 国東半島峰道 ロングトレイル 日本ロングトレイル評議会 （2011設立）より トレイル名称 長さ 管理、運営団体 北根室ランチウェイ ７０ｋｍ 中標津に歩く道をつくる会 十勝ロングトレイル ２００ｋｍ とかちロングトレイル推進協議会 信越トレイル ８０ｋｍ 浅間ロングトレイル １７０ｋｍ 浅間ロングトレイル制作委員会 八ヶ岳山麓スーパートレイル ２００ｋｍ 特定非営利活動法人八ヶ岳スーパートレイルクラブ 塩の道トレイル １２０ｋｍ アルプス塩の道交流会議 NPO法人信越トレイルクラブ 霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル ３８ｋｍ 信州・長和町観光協会トレイル運営部会 高島トレイル 高島トレイル運営協議会 ８０ｋｍ
- 8. 世界のロングトレイル トレイル名称 長さ km アパラチアントレイル AT 3500 アメリカ コンチネンタルデバイドトレイル CDT 5000 アメリカ パシフィッククレストトレイル PCT 4300 アメリカ ノースカントリートレイル NCT 7400 アメリカ ジョンミューアトレイル JMT アメリカンディスカバリートレイル ADT グレイドディバイドトレイル GDT 340 アメリカ 11000 アメリカ 1100 カナダ チルクートトレイル 53 アメリカ・カナダ インカトレイル 43 ペルー ウエストハイライドウェイ 154 イギリス オートルート 180 フランス、スイス 国
- 10. 全国の流域区分 全国の流域区分は、国土交通省の国土数値情 報（水文・流域界・非集水域（面））を利用し、以 下の分類で区分を実施した • 一級水系（109） • 主要二級水系（2723の一部） • 複合水系（主要二級河川以外の二級水系、 準用河川、普通河川など）
- 12. 日本山岳会百周年記念事業 • 日本山岳会の創設100周年記念事業で、中 央分水嶺の全区間踏破が実施された。 • 延べ参加人数は、サポート隊を含めて4,918 人に及ぶものであり、3年の歳月をかけて実 施された • 踏破隊はGPSを持参し、三角点、山頂、峠な どの位置確認を行うほか、中央分水嶺が実 際に歩行可能であるかどうかのチェックをお こなった
- 14. 中央分水嶺上の百名山、百名峠 日本百名山 14峰、日本百名峠 30峠 日 北海道 トムラウシ山、十勝岳 本 八幡平、蔵王山、安達太郎山、至仏山、平ヶ岳、巻機山、四 本州 百 阿山、浅間山、金峰山、瑞牆山、八ｹ岳、霧ヶ峰 名 山 九州 九重山、霧島山 北海道 石北峠、狩勝峠 日 本 百 本州 名 峠 九州 発荷峠、八幡平、国見峠、花立峠、笠谷峠、苅田峠、金山 峠、板谷峠、三国峠、碓井峠、十石峠、十文字峠、大門峠、 和田峠、権平峠、鳥居峠、野麦峠、木の芽峠、物見峠、人形 峠、四十曲峠、根峠 仲哀峠、八木山峠、岳減鬼峠、鉾立峠、高森峠、湯山峠 2 12 2 2 22 6
- 18. 中央分水嶺 水分れ公園（兵庫県）
- 23. トムラウシ山ルート
- 24. 八幡平ルート
- 25. 蔵王山ルート
- 26. 谷川岳ルート
- 27. 金峰山・甲武信岳ルート
- 28. 中央分水嶺ロングトレイルに向けて • 学会発表や地図作成などを通じて、中央分水嶺の存在と魅 力とロマンをアピール • 同時に中央分水嶺上の山頂、峠などに刷り込まれた歴史・ 文化・風土を紹介する（地蔵峠、野麦峠など） • 現在登山道として整備されている約1,000kmの区間の中から, 数10km単位でまとまってトレイルが設置可能な場所を特定 する（今回発表の5つの優先整備ルート） • 特定できたルートの地元の自治体や山岳会の方々と協議し, アプローチルート、エスケープルート、その他のトレイルに必 要な施設の可能性を検討して、さらに候補トレイルを絞り込 む。地元と協議する際は、地域おこしの視点でロングトレイ ルを考える • 中央分水嶺ロングトレイルの部分ルートの候補を第一段階と して発表し、徐々に現在藪の中のルートも含めて未開通の 地区に関しても範囲を広げ、日本列島全体につなげていく