日本の労働生産性は主要先進7ヶ国(G7)中最下位とする調査結果がある 。そして少子高齢化が同時に進行している現在、生産性向上の必要性は多く人が認識してはいるが、有効な施策が講じられているとは言えない状況である。特にホワイトカラーの生産性問題については多様な指摘がありつつも意見の一致は得られていない。そこで本稿では生産性向上が求められている背景の再確認と日本のホワイトカラーの将来像について考察・検証していく。
労働生産性の問題は「経済のグローバル化問題」と「人口減少問題」の2つの側面から避けて通ることのできない課題あり、生産性向上の必要性は今後更なる高まりを見せていくものと考えられる。生産性向上の成果が結果として多数の人々の生活レベルを低下させる結果しかもたらさないのであれば本末転倒であるが、グローバル経済下の現在、ホワイトカラーに求められる生産性は以前より高いものになってきていることは明白である。そして、その実現には日本の組織と個々人の考え方の変革と、労働力の流動化の促進に向けた制度改革も不可避であろう。
他方ホワイトカラーの生産性は低くないとする先行研究も存在する 。だがその職務範囲が幅広く多岐にわたるため一律に生産性を定義できないことが議論を難しくしている。冒頭の調査結果の他、サービス産業はホワイトカラーの割合が高い業種であるが産業別生産性において、農林水産・繊維・サービス産業の分野が下位に位置することも指摘されている 。
そのような背景もあり経団連は「ホワイトカラー・エグゼンプション(WE)」の提言を行った。政府は財界からの要望を請け2007年に当時の安部政権がホワイトカラー・エグゼンプションの導入を試みたが多くの批判を浴び導入を見送った経緯がある。だが2013年から改めて労働市場の流動化に向けた解雇規制の緩和問題などと併せ、ホワイトカラー・エグゼンプションの導入についての議論が行われようとしているのはホワイトカラーの生産性問題が引き続き経営課題とされていることが推測される。
本稿ではこのような現状を受け、生産性問題の背景とホワイトカラーの生産性について検証をおこなっていくのであるが、この問題を取り上げたのには幾つかの理由がある。
普段仕事の現場で出会うホワイトカラーの働きぶりの中で、到底効率を意識した働き方をしているとは思えない場面に遭遇しながら、こういう時間にも給料が支払われ��