1. ソーシャルメディアと法律
2012年12月13日(木) 21:00〜22:00
法律事務所オーセンス代表弁護士
元榮 太一郎

2. ■本日のアジェンダ／全60分
①ソーシャルメディアを使う上で、法律を学ぶ理由
②３つの事例で学ぶ、ソーシャルメディアと法律
③では、こんな「よくある事例」だとどうなる？
いっしょに考えてみよう！
④これだけは気をつけたい法的観点
⑤質疑応答

3. ①
なぜソーシャルメディアを利用するために
法律を学ぶ必要があるのか？

4. 法律を知らないと、
取り返しのつかない行為をしてしまう
可能性がある。

5. ■名誉毀損
・ 第三者に対する誹謗中傷コメント
■著作権侵害
・ コピー＆ペースト機能を活用して転載
・ 画像の無断転載
■プライバシー権の侵害
・ 第三者の個人情報を発信

6. ②
３つの事例で学ぶ、
ソーシャルメディアと法律

7.  ちなみに、「刑事」と「民事」とは・・・
「刑事」とは
国家権力による刑事罰を受けるか否かという問題であり、
代表的な刑事罰は、懲役刑や罰金刑である。
「民事」とは
民間人の間における権利関係に関する問題であり、
多くの場合は、金銭的な給付について争われる。

8. それでは３つの「よくある事例」を
紹介していきますので、
ぜひ「考えながら」聞いてみてください。

9.  事例Ⅰ
Ｔｗｉｔｔｅｒで某有名人の名前でアカウントを
取得。その人になりすまし、たくさんのツ
イートを行った。
この場合、なりすましを行った人は
何らかの法的な責任を問われるか？

10.  事例Ⅱ
Twitterで某ＩＴ経営者を名指しで攻撃する
ツイートを行った場合、ツイートを行った
人は、何らかの法的責任を問われるか？
例）「Ａさんは、妻子持ちにも関わらず、愛
人をつくり遊んでばかりいる。」

11.  事例Ⅲ
Facebookで写真を自分のウォールに投
稿する際、一緒にいる友人をタグ付け。
その写真で友人の浮気が、友人のパート
ナーに発覚。その友人が離婚することに
なってしまった場合、写真投稿者は何ら
かの法的な責任を問われるか？

12. ③
では、こんな「よくある事例」だとどうなる？
あなたの考えをチャットで聞かせて！
（全３問）

13.  問題Ⅰ
Ｔｗｉｔｔｅｒで某政党の立候補者に対して
投票を呼びかける行為は公職選挙法に
違反するか？
例）「Ａさんが今回の都知事選に立候補し
ています！このツイートを読んだ人は絶
対Ａさんに投票してくださいね！」

14.  問題Ⅱ
あなたは某WEBサイトを閲覧しており、
そのサイト内の「詳細を見る」ボタンをク
リック。
するとあなたの許可なく勝手に、あなたの
Facebookのウォールに、そのページを
見たことが投稿されてしまった。
この場合、サービスの運用者は刑事罰に
問われるか？

15.  問題Ⅲ
某ＩＴ企業が、個人のソーシャルメディアで
企業秘密を流出した社員を解雇。
その解雇された社員が元雇用主の企業
に、不当解雇である旨を主張して、何ら
かの法的措置を取ることは可能か？
例）「今度Ａ社と提携して、こんな事業を
始めることになったぜ！これでＢ社には
負けないなー」

16. 法的観点で危険な（良くありがちな）
ソーシャルメディア上の振る舞いとは?

17. 危険な振る舞い
第三者が公開して欲しくない情報を
公開してしまう（悪意の無い情報公開）

18. ④
どのような観点でソーシャルメディアを
利用すれば、法的観点で問題がないか？

19. 注意すべき５つのポイント
①予測できない不特定多数の第三者に閲覧される
危険性があることを認識する。
②他人を名指しするようなコメントをしない。
③第三者の写真は同意を得てからアップ（タグ付け
）する。
④企業や個人の秘密をソーシャルメディア上で公開
しない。
⑤Facebookの場合は、プライバシー設定（タイム
ラインとタグ付け）で、許可なく自分の情報を共有さ
れないように設定する。