〜あなたが情報漏洩者にならないために〜

1. クラウド・リモートワーク時代の
「個人情報とプライバシー」の
向き合い方
∼あなたが情報漏洩者にならないために∼
副島 智子
SmartHR 人事労務研究所 所長

2. はじめに

3. この研修は、業務で個人情報やプライバシーに
関する情報の閲覧権限のある方が対象です。

4. あなたの振る舞いやアクションによっては、
あなた自身が情報漏洩者になってしまう可能性が
あることを認識いただき、そのようなことにならな
いようにするためのものです。

5. いきなりですが結論です

6. あなたが業務上で知り得た
個人情報やプライバシーに関する情報
（給与・評価含む）は、
個人利用してはいけません。

7. あなたが業務上で知り得た
個人情報やプライバシーに関する情報
（給与・評価含む）は、
個人利用してはいけません。

8. 業務で必要な場面のみ
利用ができるものです。

9. 各種情報が頭の中に入った後は、
ルールや仕組みで制御できません。

10. 倫理観と業務に対する高いプライド
でしか制御できないんです。

11. 「業務」と「個人」

12. なぜ会社は「個人情報」を
従業員に提供してもらうのか？
会社が担う義務や業務を
果たすため

13. CONFIDENTIAL
例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
これらの情報を
なぜ提供してもらうのか

14. 例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
採用判断するための情報
面接日時調整や採用可否連絡を
するための情報
通勤に関する情報

15. CONFIDENTIAL
例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
面接に携わるあなたは
採用業務のために
情報を閲覧している

16. 例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
「御社のAさん、うちに応募してきたよ∼」
個人的に連絡をする
飲み会でAさんが住んでいる駅が話題になり
「Aさんが住んでるよ∼」

17. 例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
こういった発言
振る舞い

18. 例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
それ、業務ですか？

19. 例えば採用面接時の履歴書・職務経歴書
スキル・資格
氏名
過去の経歴
個人メアド
住所・最寄り駅
etc…
あなたが
個人情報漏洩者に
なっていませんか？
ハラスメントにつながる可能性も

20. あなたが業務上で知り得た
個人情報やプライバシーに関する情報
（給与・評価含む）は、
個人利用してはいけません。
おさらい

21. CONFIDENTIAL
「業務」と「個人」の例をもう1つ

22. Bさんのデスクに忘れ物があることをCさんが
見つけました。Bさんの次の出社はかなり先
です。従業員の住所情報の閲覧権限を持つあ
なたに「Bさんの住所教えて」とCさんから言
われました。
教える 教えない

23. ①
【観点】
それ、業務ですか？
従業員の忘れ物を自宅に送ることは業務です
か？ ちょっと冷たい言い方ですが、個人情報
の利用という観点で考えると、ここはきっち
り切り分けたいところ。業務でないのであれ
ば閲覧権限があっても住所情報を閲覧すべき
ではありません。

24. ②
【観点】
忘れ物をしたBさんはCさんに住所が
知られることを了承していますか？
そのやりとりをBさんCさん間で行われているの
なら、BさんからCさんに直接住所を教え、送付
をお願いすることで二人の間だけで完結させら
れるはず。BさんはCさんに住所を知られること
を望んでいない可能性もあります。

25. 観点を何も意識せずに
教えてしまえば、
あなたは個人情報漏洩者と
なってしまいます。

26. Bさんの忘れ物に「あなた」が気づいて送っ
てあげようと思う場合も同様です。
業務でなく、個人的好意によるものであれば
閲覧権限があるからといって何でも見たり、
利用したりしてよいわけではありません。

27. 業務で必要な場面のみ
利用ができるものです。
おさらい

28. 個人情報やプライバシーに
関する情報との付き合い方

29. 個人情報やプライバシーに関する情報
（給与・評価含む）は取り扱いになれないうちは
とても魅力的な情報に映るかもしれません。
感情が揺さぶられてしまう方は「その情報を
なぜ私は閲覧できるのか」を徹底的に
考えてみましょう。

30. なぜ、閲覧できるのか？

31. 「業務で必要だから」ですよね。

32. 閲覧した情報は
「業務目線」に変換していきましょう

33. こんな気持になったら？
この人、持ち家なんだ
すごーい！

34. 閲覧した情報は
「業務目線」に変換していきましょう
通勤時間長めだけど
大丈夫かな？
業務目線に変換/

35. この人給与高いなあ！
いいなあ！
こんな気持になったら？

36. 閲覧した情報は
「業務目線」に変換していきましょう
配偶者控除は対象外
になるかも？
年末調整の時、気をつけて
もらわないと。
業務目線に変換/

37. Aさんって
持ち家なんだよ！
Bさんの給与
すごい高いんだよ！
興味の赴くままに業務外で情報を使うと

38. Aさんって
持ち家なんだよ！
Bさんの給与
すごい高いんだよ！
興味の赴くままに業務外で情報を使うと
この人たちに
個人情報見られたくない
プロ意識ないの？

39. クラウド・リモートワークの便利さは
信頼があってのこと
どこからでもアクセスできる 家で個人情報を見ている

40. おさらい
各種情報が頭の中に入った後は、
ルールや仕組みでは制御できません。
倫理観と業務に対する高いプライド
でしか制御できないんです。

41. 個人情報は
私たちが
守る
これやっちゃいけない
（倫理観）
これできてないと
かっこ悪い
（プライド）

42. クラウド・リモートワーク
時代に対応すべきこと

43. 時代が大きく変わりました。以前ならパソコンを外に
持ち出すことも少なく、個人情報にはオフィス内から
しかアクセスできないという状況も多くありました。

44. クラウドソフトウェアにより、スマホからでも情報を
閲覧できるようになったり、リモートワーク、
ワーケーションによりパソコンを持ち運ぶ機会も増え
ました。

45. チャットツールやSNSにより、情報の拡散も容易に
なっています。

46. 便利になった反面、今まで以上に気をつける必要も
出てきました。「個人情報は私たちが守る」意志を、
アクションに変えましょう。

47. ① ローカルに落としたデータは削除を
• パソコンの持ち運びはリスクを伴
います。
• ローカルに落としたデータをその
ままにしておくのは、どのような
状況においてもリスクです。
• 今まで以上の対応をしましょう。

48. ② 家でも離席時はパソコンにロックを
• 従業員の個人情報は家族に知られ
て良いものではありません。
• 子供が知らない間にパソコンを
触ってしまって・・・となったら
大変です。
• オフィスにいる時と同様に、家で
も離席時はロックをしましょう。

49. ③ zoomで画面共有する時の注意点
• ブラウザ、給与ソフトなど、必要の
ないものは閉じてから画面共有をし
ましょう。
• 画面共有をしたらうっかり・・・な
んてこと、それは「個人情報漏洩」
です。
• 個人情報は私たちが守りましょう。