電気自動車

1. 電気自動車産業
～規格と普及について～
２班 王・田中・三又・吉田
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2. 発表の流れ
•動機
•産業分析
•先行研究
•仮説
•ケーススタディ
•考察
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3. 動機
日本で重要な産業の１つとし
て自動車産業が挙げられる。
（日本自動車工業会より）
2012年の主要製造業の製造品出荷額等
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4. 環境保護やエネルギー問題が話題になる中で注目
されているのが電気自動車であり、日本企業がこの
製品で主導権を握れるかに関心を持ったため
ＶＷ、ＥＶ普及へ勝算あり 日本市場の条件そろう
・フォルクスワーゲン（ＶＷ）は10月14日、人気２車種
の電気自動車（ＥＶ）版を2015年に発売すると発表。
・ＶＷは充電インフラの拡充や電池性能向上を背景
に近く本格拡大期に入るとにらみ、投入を決めた。
（日本経済新聞 2014/10/14）
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5. Five Force分析とは？？
マイケル・ポーターが提唱した分析方法。
ある業界の競争の程度、あるいは収益性の程度を分析するもの。
業界の競争の
程度に影響を
及ぼす要因
 既存業者間の敵対関係
 新規参入の脅威
 代替品の脅威
 売り手の交渉力
 買い手の交渉力
総合的な収益性
や競争関係の
特性を決める
キー・ファクター
が明らかになる
(経営戦略の経済学 浅羽茂 2004/9/20)
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6. FiveForce分析（電気自動車業界）
業者間の敵対
関係に着目
競争業者間の敵対
関係
・日産
・三菱自動車
・テスラ
新規参入の脅威
代替品の脅威
・ガソリン車
・ハイブリッド車
・PHV
売り手の交渉力
・バッテリーメー
カー
買い手の交渉力
・一般消費者
・企業
・国や地方公共団
体
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7. ・市場成長率
→現在の成長率は高く、インフラの整備が進むことでより
一層の需要増加も予想される
市場成長率が高い⇒収益性↑
・費用構造
→生産設備や研究開発費に多額の投資がされ、規模の経
済が働きやすい。つまり、より普及すれば1台当たりから得
られる利益が増す。
固定費用の割合が高い⇒収益性↓
EV産業で重要な要因
競争業者間の敵対関係
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8. 生産能力の不分割性
→大規模で高額な生産設備を用いるため、小さな単位での生産は難しく、
需要を上回っても企業は大量生産を行う場合がある
不分割性がある⇒収益性↓
・競争業者との戦略の異質性
→国内で販売している企業はいずれも差別化戦略をとっており、異質性は
小さい。より多様な価格帯やデザイン・性能の車種を揃えることが必要
異質性がない⇒収益性↑
・戦略と成果の関連性
→普及により利益を上げるだけでなく、環境へ配慮するといったブランドイ
メージの定着や、持続可能なモビリティ社会を推進する包括的活動を行い
自動車産業以外に市場を開拓することが可能
関連性が大きい⇒収益性↓
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9. 先行研究レビュー
「競争と協力の戦略 業界標準をめぐる企業行動」 著：浅羽 茂
ネットワーク外部性の間接的効果
・・・ユーザー数の増加が
当該財の補完財を介在して利益を増大させる
当該財のユーザー数が増える
→ 補完財が低価格、多様に
→ 当該財利用の便益が上がり、更にユーザー数増加
→ 補完財需要増加 規模の経済が働けば、価格低下
→ さらに当該財の便益上昇
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10. 先行研究レビュー
ビデオディスク産業の事例
ディスク（補完財）がなければ使えない・・・システム製品
→ ネットワーク外部性の間接的効果が働く
※同じ財を使用する人の数が増えるほど便益が高まる
異なる企業から部品を買い集め組み立てるには、
互換性がなければならない。
→ ある部品のフォーマットが業界標準になる必要性
業界標準が未決定のうちは、消費者は購入をためらう。
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11. 先行研究レビュー
●電気自動車業界に応用
充電インフラが整っていない環境では利用が難しい。(システム製品)
⇒充電器の規格で標準を獲得できれば、
ネットワーク外部性の間接的効果が働き、製品の普及が進むと考えられ
る。
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12. 仮説
充電器の
規格を獲
得
企業が大量
生産に踏み
切る
規模の経済
が働き低価
格化を実現
消費者増
このような連鎖が生ま
れるのではないか
ネットワーク外
部性が発生
大幅に充電
インフラが
整備される
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13. 自動車が先か？インフラが先か？
• 日経テクノロジー 2014/11/18
EVがなければ充電器を置いても意味がない一方、充電器がないと消
費者はEVを購入しようと思わない。⇒「鶏と卵」の問題
2006～2009年に東京電力が実験
急速充電器を狭い範囲に大量設置してみた結果、電欠の不安が払拭
され、EVの月間平均走行距離が伸びた。
200km 1500km
EVを普及させる
にはインフラを整
備することが有効
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14. 急速充電器とEVの普及見通し
チャデモ協議会より引用
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15. CHAdeMOとコンボ
日本で開発された
充電器規格
（CHAdeMO）を世界
標準にしようという
活動が本格化
欧米メーカーが中心
となり別規格である
コンボを世界標準に
するよう提案
IEC(世界電気標準
会議)でチャデモは
ほかの規格ととも
に国際標準として
認可される
CHAdeMO
vs COMBO
2009年 2014年4月
（引用元：CHAdeMO協議会）
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16. CHAdeMO承認までの背景
1. 最初に実用化された規格はCHAdeMOであり、COMBOは標準化を
提唱する段階でも未だに実用化されていなかった。
2. 実際に市場で利用されているため提示するデータや資料に説得
力を持たせることができた。
3. 充電器の生産では日本メーカーにこだわらず、現地メーカーの協
力を得られた。
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17. 地域別急速充電インフラの見通し（2013年末まで） 世界中でのチャデモ採用数
（引用：チャデモ協議会）
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18. ケース分析
HDとBDの規格争い
● 両規格は互換性がないため、互いにソフトの供給元である映画大
手の囲い込み合戦を続けていた。
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19. 東芝（ＨＤ）
東芝の08年３月期同事業は、数百億円規模の赤字になる見通し。
東芝が２００９年２月19日、「ＨＤ－ＤＶＤ」方式の開発・生産を全面停
止すると発表した。
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20. DVDの普及がソニーに与えた影響
ＰＳ３の前機種であるプレイステーション２（ＰＳ２）が普及した要因：
ＤＶＤ機能が搭載される。
ＢＤが普及期に入れば、同様のケースがＰＳ３にも当てはまる可能性
がある。
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21. BDの普及がソニーにもたらした影響
ＢＤが普及期に入れば、ゲーム部門の黒字化のみならず、黒字額の
増大により、ソニー全体の業績を好転させる可能性もある。（２００９年、
予測）
ソニーは5月26日、2010年度のゲーム事業は５年ぶりに営業黒字に
転換したことを明らかにした。（2009年HD生産停止）
PS３値下げ
29,980円（2009年9月3日発売） 24,980円（2011年8月18日発売）
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22. BDの普及率
２０１０年→２０１１年：１１．９％↑
２０１１年→２０１２年：８．６％↑
（http://www.garbagenews.ne
t/archives/2058711.html）
国の市場成長率と、BDの成長率に着目（２０１２年）
アメリカは-5.4%（BDは+8.9%）、ドイツは-2.5%(BDは+26.6%)
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23. ネットワーク外部性の間接的効果
ユーザー数の増加が当該財の補完財を介在して利益を増大させる。
当該財：BD 補完財：PS3
BDが規格争いに勝つ（２００９年） ソニー、ゲーム事業黒字に転換
（２０１０年） PS3値下げ （２０１１年） BDがさらに普及（２０
１２年）
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24. 考察＆推測
先行研究やケース分析から
規格の獲得は製品の普及と大量生産を喚起し、低価格化を実現し
ている
ビデオディスクやソニーの例から補完財が普及することでネットワー
ク外部性が生じ、売り上げが伸び、利益を得ることに繋がる
標準規格化に成功したため、インフラ整備と大量生産が
進み普及と低価格化、ネットワーク外部性によりEVメー
カーは今後、大きな利益を得られるということを予想 24

25. 参考文献
• 日本経済新聞
• 日経テクノロジー
• CHAdeMO協議会HP：www.chademo.com/wp/japan/
• 経営戦略の経済学 浅羽茂
• http://money.mag2.com/invest/soubanote/2008/02/post_75.html
• http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1105/26/news089.html
• http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20130215_587995.html
• http://media.dezaegg.com/?p=250
• http://www.garbagenews.net/archives/2058711.html
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