ゼネラルエレクトリック社のリーダーシップ開発の教育機関であるクロトンビルについて書かれた本のまとめ

1. GE
CROTONVILLE

2. 今回の題材
クロトンビル 世界最高のリーダーを育てる組織
田口 力 (著) KADOKAWA (2020/6/2)
概要
GEにおけるリーダ育成機関であるクロトンビルにつ
いて、歴史、環境、プログラムなどいくつかの切り口
から解説されている。
書籍から学べること
・クロトンビルとは何か
・GEにおけるリーダーシップ教育の考え方
・LIGの位置づけ

3. 目次
GEとクロトンビルについての概要
リーダーシッププログラムの概要
LIGの位置づけ

4. クロトンビルの概要

5. クロトンビル(Crotonville)について
- 当時のGEで「中央集権」から「分権化」への変革が行われる中で、
マネジャー教育への課題を抱えていた
- 1956年ニューヨークの土地を購入(クロトンビル隣のオシニング)
マネジャー向けのトレーニング施設を新設
- クロトンビルというのは地名で、”クロトン”とは植物の名前
- 設立当初のCEOは5代目ラルフ・コーディナー
- 世界初の企業内大学が誕生
- ジャック・ウェルチによりリーダーシップに特化した教育機関に方向転換
- GEのCEOはクロトンビルを経験した内部昇進のみ(2018年まで)
- GE内では同じ研修出身者同士でネットワークが築かれている
- 世界中にクロトンビルが運営する教育組織が存在している
クロトンビルにある施設

6. Asia Pacific
アジア太平洋
Americas
北米・中南米
EMEA
ヨーロッパ・中東・
アフリカ
中国
上海
ドイツ
ミュンヘン
インド
バンガロール
アラブ
アブダビ
ブラジル
リオデジャネイロ
アメリカ
ニューヨーク
(クロトンビル)
世界のクロトンビル主要拠点
3つの地域区分
6つの主要拠点
世界各国に
研修施設を持つ

7. リーダーシッププログラムの概要

8. クロトンビル
リーダーシップ
ビジネスナレッジ基礎スキル
GEのグローバル教育
GEにおける教育の3つの柱
・GEは教育に年間1,000億円以上投資している
・クロトンビルでのリーダーシップ教育はそのうちのひとつ
・『世界最高のリーダー育成機関』と言われている

9. 合計:約29万人
CEO:5
Officers:190
Senior Executive Band:450
Executive Band:4,200
Senior Professionals:33,000
Professionals:112,000
Other Associate:137,000
GEの組織階層

10. 合計:約29万人
CEO:5
Officers:190
Senior Executive Band:450
Executive Band:4,200
Senior Professionals:33,000
Professionals:112,000
Other Associate:137,000
Executive以上
5,000人(約2％)
Professionals以上
150,000人(約50%)
GEの組織階層

11. 合計:約29万人
CEO:5
Officers:190
Senior Executive Band:450
Executive Band:4,200
Senior Professionals:33,000
Professionals:112,000
Other Associate:137,000
Executive以上
5,000人(約2％)
Professionals以上
150,000人(約50%)
GEの組織階層
ジュニアレベルコース
AMC(Advanced Manager Course)
MGE(Managing at GE)/LDC
FoL(Foundations of GE Leadership)
エグゼクティブコース
EDC(Executive Development Course)
BMC(Business Management Course)
BMC(Manager Development Course)
※エグゼクティブコースはニューヨークの
クロトンビル本部のみで開催
個人向けリーダーシップ研修
LIG
(Leadership, Innovation & Growth)
CEOを頂点として上位40チームのみ
が参加できる
チーム向けリーダーシップ研修

12. GEにおける研修の位置づけ
1. 義務ではなく選ばれた者だけの権利であり、研修コストは事業体持ち
2. 座学は少なく、実際の組織課題を題材にしたフィールドワークが中心
3. 戦略を提案するだけでなく、実行まで責任を持たせるため人事と直結
リーダーシップ研修の特徴

13. 対象バンド 世界各国 NYのみ 備考
EDC:35名程度の選抜
CEOの課題解決
期間は3週間
BMC:50名程度の選抜
特定事業の課題解決
3週間で一つの国に全員を派遣
MDC:4万人中600名の選抜
期間は2週間
AMC:1クラス50名
世界各国で開催、経営シミュレーション
期間は5日間(月~金)
MGE:管理職昇格後研修
オンライン+4日間
コーチングやマネジメント基礎
Officers
Senior Executive Band
Executive Band
Senior Professionals
Professionals
EDC①
BMC③
AMC
MDC⑧
MGE
FoL
個人向けの各研修と対象者

14. LIGの位置づけ

15. GEにおけるLIGの概要
- ニューヨークのみ。上位40チームだけが実施できる唯一のチーム研修
- 期間は4日間で、1チーム平均16名が参加
- CEOもしくはゼネラルマネージャーをリーダーとして、
財務、人事、セールスマーケティングの最高責任者は参加必須
LIG(Leadership, Innovation & Growth)の特徴

16. LIGでの大まかな流れ
1. 自分たちの事業のグローバルな成長における課題を特定
2. 各分野の第一人者からの講義を受ける(1～2時間)
3. チームに分かれ学んだ内容を中期経営計画に生かすための議論(2時間)
4. チームとして実行する新たなアクションを選ぶ
5. 1～4を1セットとして3日間で8セット繰り返す
6. 最終日にCEOに対してプレゼン＆コミットメント
LIG(Leadership, Innovation & Growth)の4日間

17. まとめ

18. LIGは経営レベルの意思決定を行っている
高いレベルの個人教育があるからこそチームワークを発揮できる
一流のアウトプットを出すには一流のインプットが必要である