2021年10月15日に社内でLTした内容をパブリックに公開できる形に修正したスライドです。

1. zxでシェルスクリプ
トから逃げよう

2. シェルスクリプト、
辛くないですか？

3. シェルスクリプトは辛い
- 関数の返り値に制限が多い
- 文字列は`echo`で返す…？
- シェルスクリプト以外の言語を知らなければいけない
- awk, sed, jq ...
- 総じて罠が多く、可読性が低い
※参考: シェルスクリプトを書くのをやめる

4. google/zxを使おう

5. 今日のゴール
・zxの雰囲気を知る
・zxに逃げるという選択肢を持ってもらう

6. google/zx
- Google謹製のJavaScriptで書けるシェル
- といいつつ、実態はchild_processのラッパー
- Top Level await
- Markdown Script
- TypeScript Support

7. Getting Started
- インストール
- $ npm i -g zx
- 直接実行する
- shebang(#!/usr/bin/env zx)と実行権限が必要
- $ ./hello.ts
- 拡張子はjsでもmjsでもtsでもいい
- (Optional) 型情報を使えるようにする
- $ npm link zx
- import ‘zx/globals’を追記すると型情報が入る（importしなくても実行は可能）

8. Syntax
- $`command`
- 与えられた文字列を実行する
- awaitでProcessOutputを取り出せる
- exitCode, stdout, stderrを持つオブジェクト
- .pipe()でコマンドをProcessを繋ぐことができる
- ex:

9. Functions
- cd()
- 現在の作業ディレクトリを変更する。
- ex:
- fetch()
- node-fetchのラッパー。HTTPリクエストができる
- ex:
- question()
- readlineのラッパー。ユーザーからの入力を受け付ける
- ex:

10. Markdown scripts
- zxでは、.mdファイルを実行できる
- sh/bash/jsコードブロックだけを実行する
- その他の言語のコードブロックは無視される

11. 所感
- やっぱりJavaScriptは書きやすい！(※)
- Promise.allでシェルの非同期処理がサクッと書ける
- 面倒なimportなしでシェルコマンドが実行できる
- $``とfetchがあれば大体なんでもできる
- Python, Rubyでもいいけど、import subprocessしたくない
- kotlinscriptも気軽には使いづらい
- npm環境前提なのでポータビリティは悪い
- Dockerfileでzxインストールしておけばコンテナでmjs実行し放題にはなる
- TypeScriptが使いにくい
- npm linkが必要だったり、fetchが見つけられなくてコンパイルエラーが起きる
- グローバルのnpmライブラリとの相性が悪そう
- TopLevel awaitもできない
※ 個人差があります