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評伝 ジョン・ナッシュ
- 1. 評伝 ジョン・ナッシュ
- 2. 今回のネタ本 ビューティフル・マインド: 天才数学者の絶望と奇跡 ● シルヴィア・ナサー著 ● 1998年 全米批評家協会大賞(伝記部門)受賞 ● 関係者に対するインタビューや手記を元にした、とても詳し い伝記
- 3. ジョン・ナッシュとは ● ゲーム理論の研究でノーベル経済学賞を受賞 した天才数学者として有名 ○ 映画「ビューティフル・マインド」 ● 数学界では、微分幾何学やリーマン多様体の 研究で名を残している。
- 4. ジョン・ナッシュの生い立ち ● 1928年6月13日、ウェストヴァージニア州ブ ルーフィールド生まれ ● 父は電気技術者・母は元教師 ● 幼少期は数学の成績が悪かった。
- 7. 大物に囲まれた研究生活 ● アインシュタイン ○ ナッシュは自宅に乗り込み、量子論を修正するアイディ アを披露するが、あしらわれる。 ● フォン・ノイマン ○ ゲーム理論の創始者 ○ ノイマンの扱っていた2人ゼロ和協力ゲームに対抗し て、ナッシュは非ゼロ和非協力ゲームで定理を証明し、 博士論文にする。⇨ナッシュ均衡
- 8. ランド研究所・MIT・プリンストン ● 軍の基礎研究所であるランド研究所で、ゲーム 理論などの数学を戦略決定に応用する研究に 携わる。 ● 朝鮮戦争(1950年)が始まり、徴兵を逃れるため に奔走する。 ● 代数多様体の研究やリーマン多様体の埋め込 み問題の解決で名を成す。
- 9. 恋愛と逮捕 ● 知的な美青年に惹かれる同性愛者 ○ B^2 + RTF = 0 ● ある男性に振られてから、エレノアという女性と 付き合い始め、子供ができてしまうが、結婚はし なかった。(1953年) ● ランド研究所で警察の罠に掛かり、研究所から 追放されてしまう。(1954年)
- 10. アリシアとの出会い・結婚 ● MITの学生のアリシアに惚れ込まれ、追い回さ れる。 ● エレノアとの騒動などを乗り越え、結婚する。 (1957年) ● この頃から、あまりに難しい問題(量子論・リーマ ン仮説)に取り組み、精神病の兆候を示し出す。
- 11. 統合失調症との闘い ● 激しい妄想 ○ 数霊術 ○ 新聞や聖書からメッセージを読み取る ● アメリカ国籍を捨ててヨーロッパで世界市民にな ろうとする。 ● 入退院を繰り返し、その度に状態が悪くなる。
- 13. 寛解と受賞 ● アリシアとまた一緒に暮らし始める。(1970年頃) ● プリンストン大学で徐々に学生と話し合うように なり、80年頃に寛解する。 ● 1978年、フォン・ノイマン賞を受賞 ● 1994年、ノーベル経済学賞を受賞
- 14. 晩年 ● 数学の研究に復帰する。 ● アリシアをはじめ息子たちや家族と和解 ● 経済的には豊かではなく、慎ましい生活を送っ ていたが、ノーベル賞で改善した。 ● 2001年、アリシアと正式に再婚した。
- 16. ナッシュの性格 ● いたずら好き ○ 学生寮で仲間にひどいいたずらを仕掛けていた。 ● 他人の事は考えない ○ デートでも絶対割り勘 ○ 興味がない女の子は無視 ● 空気を読まないジョーク ○ アリシアを仲間に紹介するとき、乱暴に地面に押し倒し たりした。
- 17. ナッシュの仕事術 1. その問題が難問なのか確かめる。 2. その問題が本当に難問なのか、いろんな人によ く確かめる。 3. 人とアイディアを話し合う。 4. 解ける。
- 18. ナッシュの天才性 ● まず答えから「見える」 ● 答えにたどり着くために、人が考えもつかないこ とを試していく。 ● 名声・評判にはとても敏感だった。自分が一番 頭が良いのだと確信していた。