美容院を経営し続けるには

1. 外部環境が変わる中で
美容院を経営し続けるには

2. 現状ヒアリング内容
あなたはある美容院の経営者です。
【今まで】
10年前の開店当時の立地は、ＪＲの駅からは徒歩圏内の距離。近隣には古くからの居
住者が多く、人口の変化もなく、限定された市場の中での競争であった。
【最近】
ＪＲと連絡する地下鉄が開通することになり、ＪＲの駅と連絡する駅を合わせて３駅
が徒歩圏内になるなど交通の便も良くなり、近隣に新しい居住者も増えた。
通学のために店舗の前を通って駅に行く人の数も増え、人口の増加とともに美容院も
増えた。競合として駅前には、低価格カットハウス、個人経営の美容院が２店舗あり、
駅近くのホテルには高級美容院がネイルやフェイシャルエステも行っている。

3. 今までの外部環境はどうだっただろう？
どんな戦略が有効的だっただろう
地元、沿線に住む住民が主に利用する
大型ショッピングモールの近く
ショッピングモールの客は子連れ客が
多い
ショッピングモール内のヘアサロン
地元の馴染のある美容院
・顧客の個人情報の詳細な把握
・ポイントカード
・地元民の口コミ(噂)

4. これからの外部環境はどうみる？
どんな戦略が有効的になるだろう
・新築住宅による家庭の増加
・固定客(子ども)の成長
・地元の見知った美容院
・高級美容院
（ネイル、フェイシャルエステ有り）
・新規固定客(子ども)の獲得
・新規市場へ参入
・低価格の競争へ参加しない

5. 4P分析で戦略を考えてみよう
製品(Product & service) 子ども(0～6歳)の、特にヘアカットが難しい年代の幼児専門の美容院
晴れ着用のセットや着付けを必要としない簡単なドレスの貸し出し
場所／流通(Place/Channels) 既存店舗(保育園のような内装に少し改装)
価格(Pricing)
カット3500円 他、パーマ3000円～12000円、トリートメント2000円～10000
円
衣裳貸し出し3000円～12000円
販促(Promotion) チラシ配布、Facebook やtwitterなど、 メールマガジン

6. 店舗のコンセプトは何？
0～6歳を対象にした、幼児向け美容院
・予約優先制で、ちょっとしたカットから特別な日用のセット、衣裳の貸し出しによる
簡単な記念撮影まで提供する。
・絵本、アニメのDVD、人形の貸し出しなどを使ったサービスで子どもに快適にカットを楽しんでもらう。
・お父さんお母さんがそばにつきながらのカットも可能で安心。
・育児雑誌や飲み物の提供など、子供のカットの待ち時間をお母さんもゆっくり過ごせるように配慮する。
・子どものカットが終わった後、小さなおもちゃやお菓子のプレゼントを渡して、
「あそこのお店に行けばおもちゃやお菓子をくれる」と思わせて、次も行きたくなるようなサービスを心掛ける。

7. 強みと弱みを洗い出そう
強みの強化・弱みの克服のためにできること
これまで培ってきた技術を幼
児に対応。
対象年齢の幅が狭い。
少子化による顧客の減少。
・ただカットやパーマをする店ではなく、子どもが楽しめるような空間の提供を重視したサービスを
徹底する。
・キャンペーンやクーポンなどの発行、お誕生日イベント、初回割引制度の導入

8. 利益率を考えてみよう
売上 155万円
原価（商品の原価） 60万円
粗利益 96万円 商品やサービスで儲かった
販促費（広告・人件費） 70万円
営業利益 26万円 本業で儲かった
家賃15万円＋スタッフ１名25万円アシスタント２名（15×2）広告5万
客単価平均8,000円x196人（１日7人客見込み）

9. まとめ
・子ども(0～6歳)対象の美容院
・低価格競争には参加しない。
・ショッピングモールで服を買いにきたついでの子連れのお客さんによってもらう。
・お誕生日、七五三、ピアノの発表会、パーティのおめかしなど、ちょっとした特
別な日に対応したセット内容、割引制度を導入。
・記念撮影、店のキッズモデルの募集をかける。