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増大するリスクと社会的要請の中で
   年賀状に「辰巳」を使ったのが1名、「蛇窪」を
    使ったのが2名いました。(全20通中)
   私について
    しがない大学4年生。家にじっとしていられない
    タイプ。乗り物に乗って出かけ、おいしい日本酒
    を見つけるのが好き。
    本日、気管支炎のため、聴きとりづらい声で恐縮
    です…。

   本日は?
    交通インフラ維持に関して少しお話します。
   都市高2社距離別料金制度へ移行
   スカイツリー開業(東武鉄道営業成績大躍進)
   地方鉄道2路線廃止
   関越道ツアーバス事故
   新東名高速道路(御殿場~三ケ日)開通
   気仙沼線BRT開業
   井笠鉄道廃業
   東京駅リニューアルオープン
   笹子トンネル天井板崩落事故
   131年ぶり鉄道新線開業なし
   NHK 2012年3月31日放送「シリーズ日
    本新生 橋が道路が壊れていく・・・
    インフラ危機を乗り越えろ」
    →インフラ更新費用は全国で9兆円にも。今後16
    兆円まで増える見通し。
    →創意工夫が求められる。 ex.長野県下條村
   十和田観光電鉄
    設備更新費用が捻出できず。乗客も減少。

   長野電鉄屋代線
    設備更新費用が捻出できず。元々貨物用の路線の
    ため、乗客が増えず。年間3億円の赤字。

→安全基準見直しとインフラ設備更新により廃線を
 決断してしまう鉄道路線は増えている。
 ex.近鉄ナローゲージ
   2012年10月12日 突然の廃業宣言
    →原因:資金繰りの悪化
    →この時点で経営引き継ぎ先は決まっていない

   地域の交通の危機に
    →自治体ごとに対応が異なった
    →民営事業者は「公設民託」を提案(リスク回
    避?)
   2012年12月2日発生
    天井板が落下し、9人が死亡。上り線は現在も通
    行止め(2013年1月5日現在)。

   なぜ天井板が落ちた?
    →経年劣化、点検不足(打音検査がなかった)が
    指摘される。

   トンネル開通から35年経過(1975年完
    成)
   人流・物流に多大な影響
    →中央道高速バスは30~60分前後遅れ、中央線
    は混雑。
    →長野県内の工場やamazonにも影響。
    →対面通行で復旧するも、事故多発。

   トンネル一斉点検
    →全国の天井板つきトンネルを一斉点検、問題の
    あるトンネルも
   交通業界のビジネス的な弱さ
    →固定費が高い、場所を移動できない。

   交通は「利用できるのが当たり前」。
    →なにか問題があっても認識してもらいづらい・
    ひとたび事故を起こすと責任問題になる。

   交通網がひとたび寸断されると…
    →人流・物流に滞りが生じる。
   なぜ交通業界はインフラ維持の問題に悩
    まされなくてはいけないのか
    →不動産再開発との違い(高度化できない)
    →低成長社会(投資判断に踏み切れない)
    →道路業界においては会計制度の問題も(減価償
    却しない)

   投資回収が非常に難しいのに社会的要請
    がある
    →安全・新規路線・若返り
   解決策はあるのか
    →中々これといったスキームは見つからない。
    →地域住民に問題意識を持ってもらうこと、官民
    一体となった自主的な取り組みが望まれる。
   新規建設よりもインフラ維持に目を向ける時期に
    来ている。
   交通インフラは「利用できて当たり前」。しかし、
    問題は認識されづらい。
   交通インフラの維持・更新は投資回収が中々でき
    ないので、難しい。
   インフラ維持・更新の問題にもっと目を向け、皆
    で情報を共有していかなくてはいけない。
   「誰かがやってくれる」のではなく、「みんなで
    やる」時代へ
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交通インフラ維持に関する問題

  • 2. 年賀状に「辰巳」を使ったのが1名、「蛇窪」を 使ったのが2名いました。(全20通中)
  • 3. 私について しがない大学4年生。家にじっとしていられない タイプ。乗り物に乗って出かけ、おいしい日本酒 を見つけるのが好き。 本日、気管支炎のため、聴きとりづらい声で恐縮 です…。  本日は? 交通インフラ維持に関して少しお話します。
  • 4. 都市高2社距離別料金制度へ移行  スカイツリー開業(東武鉄道営業成績大躍進)  地方鉄道2路線廃止  関越道ツアーバス事故  新東名高速道路(御殿場~三ケ日)開通  気仙沼線BRT開業  井笠鉄道廃業  東京駅リニューアルオープン  笹子トンネル天井板崩落事故  131年ぶり鉄道新線開業なし
  • 5. NHK 2012年3月31日放送「シリーズ日 本新生 橋が道路が壊れていく・・・ インフラ危機を乗り越えろ」 →インフラ更新費用は全国で9兆円にも。今後16 兆円まで増える見通し。 →創意工夫が求められる。 ex.長野県下條村
  • 6. 十和田観光電鉄 設備更新費用が捻出できず。乗客も減少。  長野電鉄屋代線 設備更新費用が捻出できず。元々貨物用の路線の ため、乗客が増えず。年間3億円の赤字。 →安全基準見直しとインフラ設備更新により廃線を 決断してしまう鉄道路線は増えている。 ex.近鉄ナローゲージ
  • 7. 2012年10月12日 突然の廃業宣言 →原因:資金繰りの悪化 →この時点で経営引き継ぎ先は決まっていない  地域の交通の危機に →自治体ごとに対応が異なった →民営事業者は「公設民託」を提案(リスク回 避?)
  • 8. 2012年12月2日発生 天井板が落下し、9人が死亡。上り線は現在も通 行止め(2013年1月5日現在)。  なぜ天井板が落ちた? →経年劣化、点検不足(打音検査がなかった)が 指摘される。  トンネル開通から35年経過(1975年完 成)
  • 9.
  • 10. 人流・物流に多大な影響 →中央道高速バスは30~60分前後遅れ、中央線 は混雑。 →長野県内の工場やamazonにも影響。 →対面通行で復旧するも、事故多発。  トンネル一斉点検 →全国の天井板つきトンネルを一斉点検、問題の あるトンネルも
  • 11. 交通業界のビジネス的な弱さ →固定費が高い、場所を移動できない。  交通は「利用できるのが当たり前」。 →なにか問題があっても認識してもらいづらい・ ひとたび事故を起こすと責任問題になる。  交通網がひとたび寸断されると… →人流・物流に滞りが生じる。
  • 12. なぜ交通業界はインフラ維持の問題に悩 まされなくてはいけないのか →不動産再開発との違い(高度化できない) →低成長社会(投資判断に踏み切れない) →道路業界においては会計制度の問題も(減価償 却しない)  投資回収が非常に難しいのに社会的要請 がある →安全・新規路線・若返り
  • 13. 解決策はあるのか →中々これといったスキームは見つからない。 →地域住民に問題意識を持ってもらうこと、官民 一体となった自主的な取り組みが望まれる。
  • 14. 新規建設よりもインフラ維持に目を向ける時期に 来ている。  交通インフラは「利用できて当たり前」。しかし、 問題は認識されづらい。  交通インフラの維持・更新は投資回収が中々でき ないので、難しい。  インフラ維持・更新の問題にもっと目を向け、皆 で情報を共有していかなくてはいけない。  「誰かがやってくれる」のではなく、「みんなで やる」時代へ