谷崎潤一郎著『夢の浮橋』での登場人物の年齢と流れについて、2011年に作成したものです。 仮説が入っていますので、年立ての参考にしてください。 また、乳母と第2の乳母の『蘆刈』からの繋がりも、再チェックが必要です。 （「私の乳母」と「もう一人の糺の乳母」等の視点）

1. 西暦
（和暦）
経 緯
（仮説を含む）
1906
（明治 39 年）
1911
（明治 44 年）
1912
（明治 45 年
大正元年）
1913
（大正 2 年）
1914
（大正 3 年）
1918
～
1919
1923
（大正 12 年）
1924
（大正 13 年）
1925
（大正 14 年）
1926
（大正 15 年
昭和元年）
1927
（昭和 2 年）
1928
（昭和 3 年）
1929 1930 1931
（昭和 6 年）
1932
（昭和 7 年）
祖父 仏光寺室町辺りに住
み、五位庵は別業と
していたが、後年室
町を人に譲り五位庵
を本邸とした。
父 26 歳 母が 16 歳頃
の 写 真 を 仏
壇に飾るが、
糺 か ら み る
と、 生 前 の
母 と 似 て い
な い。 母 の
死 後 は と き
ど き 出 か け
る
34 歳再婚 44 歳秋、体
調すぐれず、
加 藤 医 院 に
初 診、 夫 婦
生 活 を 禁 じ
られる
加 藤 医 師 の
死 後、 加 藤
医 師 と し て
生きる
加藤医師 寺町今出川で開業医 8 月、起きら
れなくなる
9 月末、遺言、
10 月死亡
糺 加藤医師と茅渟の間
に生まれるが、茅渟
と共に糺の父のもと
に行く
生まれる
数え年 1 歳
6 歳 7 歳
小 学 校 入 学
日 曜 日 に は
父 と 乳 母 と
3 人 で 平 八
や 嵐 山 電 車
で 嵯 峨 方 面
へ行く
8 歳春
経子を見る
6 月
一 緒 に 鯉 に
麩をやる
9 歳 3 月
父 に 再 婚 話
を 聞 か さ れ
る
4 月父再婚
秋 経 子 が 乳
を 吸 わ せ て
くれる
13～14 歳頃
か ら 夜 は 一
人 で 寝 る よ
う に な っ た
が そ の 後 も
経 子 と 一 緒
に 寝 る こ と
があった
高 校 に 入 学
す る 際、 戸
籍 抄 本 で 継
母 の 本 名 を
知る
高校 2 年
19 歳
20 歳 正 月、
経 子 の 妊 娠
を知る
5 月、 父 の
体 調 不 良 を
知る
6 月、 経 子
に 乳 を 飲 ま
さ れ、 抱 き
合う
4 月、 大 学
入学
按 摩 を 一 通
り覚える
11 月、結婚
大学 3 年 銀 行 に 勤
める
春、離婚
先方の条件
をすべて聞
く
鹿ケ谷の法
然院のほと
りにささや
かな一戸を
構える
生母（茅渟）加藤医師の妻だった
が、糺と共に糺の父
のもとに行った
18 歳 23 歳秋
子 癇 で 亡 く
なる
2 番目の母
（経子）
13 歳
舞妓になる
18 歳 19 歳
木 綿 問 屋 の
若 主 人 と 不
縁 と な り 六
条 辺 に 両 親
と逼塞。
21 歳 32 歳 5 月
武を産む
8 月 か ら 9
月 の 間 に 添
水を止める
添水を復活
疲れが出る
（不眠か？）
沢子が注射を
していたか
6 月 27 日百
足 に 刺 さ れ
て シ ョ ッ ク
死
乳母（お静）お遊様の死後、乳母
として糺の父を育て、
い っ た ん 下 が る が、
糺・武を育てるため
に出てきた
糺が 13～14
歳 の 頃 か ら
下がる
8 月 か ら 手
伝い
初 七 日 が 終
わると帰る
11 月、 糺 の
結 婚 式 に 加
藤 氏 の 妻 と
し て 出 席 す
る
65 歳、武の
面倒を見る
ために戻る
長浜の乳母 加藤医師の乳母だっ
たが、静が下がった
後、糺の家で働く
静 の 代 わ り
に 乳 母 役 を
務める
58 歳 10 月
下 旬、 経 子
の 生 い 立 ち
を 語 り、 長
浜に帰る
10 月、1 周
忌（本当は 3
回 忌 ） に 親
戚 の 心 象 を
語る
武 経子が産んだ子 5 月、 生 ま
れる
6 歳 7 歳 小学校
1 年
第二の武 生まれる 6 歳 7 歳
沢子 糺と離婚後、加藤医
師（元糺の父）の息
子に嫁ぐ
盂 蘭 盆 に 糺
の 家 で 風 呂
に漬かる
7 月、飲酒や
池に足を浸す
ことを断る
第 二 の 武 を
産む
10 月糺の父
（ 元 加 藤 医
師 ） の 一 周
忌 に 成 人 式
を行う