Cassandraにおけるスロークエリ検知機能の概要と、マージに至る経緯の説明です。 弊社で先日開催させていただいた、Cassandra meetup http://datastaxjp.connpass.com/event/41068/ にて行ったプレゼンの資料です。

1. ヤフー株式会社 データ＆サイエンスソリューション統括本部
開発３部NoSQL
星井 祥吾
SlowQueryログ
開発秘話
2016年10月19日

2. 2
自己紹介
- 2011年ヤフー中途入社
- 広告関連部署で４年ほど開発
とPM業務に従事
- 2015年10月よりCassandra運
用チームに参画
- クラスタ構築自動化推進担当
- Cassandraコントリビュータ
- 趣味：
庭仕事、風景写真
水泳、TVゲーム
PSN ID: kobuchizawa0102
(フレンド申請お願いします)

3. アジェンダ
3
- SlowQueryログ概要
- パッチがマージされるまで
- まとめ

4. SlowQueryログ 概要

5. SlowQueryログ概要
5
プロダクトエンジニア
(システム)
NoSQLチームマルチテナント式
クラスタ
Slow query
?

6. 6
SlowQueryログ概要
- V.3.10から利用可能
- レプリカノード側でログ出力される
- NW遅延の影響を切り分ける
- slow_query_log_timeout_in_ms を超
えた実行時間のクエリがdebug.logに
出力される
- 5分おきに出力される
- 詳細はJIRAチケットへ
- https://issues.apache.org/jira
/browse/CASSANDRA-12403

7. 7
吉報
- oranieさんのブログにてご紹介いた
だきました
- http://oranie.hatenablog.com/entry
/2016/09/01/205436
- 上記ブログより抜粋
- この機能は自分も運用時に待
望していた機能でもありました
ので、今Cassandraを運用して
いる方はリリースされたらアッ
プデートをする事により、より素
晴らしいCassandra運用ライフ
を送れるのではないでしょうか。

8. パッチがマージされるまで

9. CASSANDRA-6226
9
- 起票日: 2013年10月
- 提案内容：
- MySQLと同様のSlowQueryログ機能がCassandraにも欲しい
- クエリのトレーシングでは代用できない
- スローでないクエリにも効いてしまうので
- チェアマンの回答
- Tracing works fine at 0.1% or similar.
(サンプリング率0.1%くらいのトレーシングで同様のことができ
る)
- https://issues.apache.org/jira/browse/CASSANDRA-6226
-> 不慣れなユーザがアドホックに投げたクエリなど、
少数を捉えることができない

10. CASSANDRA-7392
10
- 起票日: 2014年6月
- 完了日: 2015年9月
- 提案内容：
- 実行に時間がかかっているクエリは、実行中でも処理を落とす
- 課題点
- 「タイムアウト時間内に実行はできているが、遅いクエリ」
を検知できない
- 遅いクエリを抽出するためにタイムアウト時間を短くすると、
ユーザ影響が出る

11. 事前確認
11
- SlowQueryログはDSEにもある機能だが、OSSのほうに実装しても問
題はないか？
- 弊社とDatastax社様の定例にて、問題ないという回答をいただく
- （DSEに有ってOSSに無い機能でも、どんどんパッチを送ってよ
い！）
画像：アフロ

12. CASSANDRA-12403
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- 起票日: 2016年8月
- 提案内容：
- 実行に時間がかかっているクエリをログに出す
- ユーザ定義データモデルに問題があるなど、運用者がユーザ
にアドバイスをするための参考情報の追加として提案
- 備考
- 実装はCASSANDRA-7392を参考に実施
- レビュアーは、CASSANDRA-7392の実装を担当されていた
Stefania氏
- 最初のパッチではコーディネータノードでのログ出力をしてい
たが、
レビュアーのアドバイスに従い、レプリカノードでの出力に変更
- チケット起案からresolvedまで10日間
Thanks!

13. 裏話
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- 事前に、Cassandra関連カンファレンスで、
レビュアーと挨拶をしていた
- 提出後は、他の業務を止めてスピーディにレビュー結果反映実施
- 議論が紛糾する前にマージしてもらえた
画像：アフロ

14. まとめ

15. まとめ
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- パッチ提出後はそのチケットに張り付いて対応した方がマージされ
る確率が上がりそう（鉄は熱いうちに打て）
- コードの質だけではなくて、人間関係も大事
画像：アフロ

16. EOP
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ご静聴ありがとうございました