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© 2024 Kyuzan Inc.
ROSCAFE TECH NIGHT #4
今、CTO / VPoEに求められる事とは?
2024/01/29 取締役CTO 小宮山凌平
© 2024 Kyuzan Inc.
01. 自己紹介
目次
02. 会社紹介
03. 日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
04. 今、CTO / VPoE スタートアップの創業 CTO に
求められる事とは?
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自己紹介
© 2024 Kyuzan Inc.
小宮山 凌平 (こみー)
株式会社Kyuzan
Co-founder / 取締役CTO
2018年にCTOとしてKyuzanを共同創業。
NFTゲーム「EGGRYPTO」、All in ONE Web3開発ソリューション
「MOUNTAIN」を開発。
エンジニア組織をリード。
@ryoheikomy
自己紹介
東京大学大学院卒。学生時代はコンピュータビジョンとARを用いた
テレプレゼンスを研究。
卒業後はRhizomatiksにて、深層学習を用いたスポーツ映像のリ
アルタイムビジュアライゼーションシステムの開発に従事。
Education / Experience
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会社紹介
© 2024 Kyuzan Inc.
解決する課題
Web3開発はコストが高く、新しい事業を作る試行回数を増やせていない。
会社紹介
事業者側のWeb3開発が難しい Web3のユースケースが少ない
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MOUNTAIN:All-in-One Web3開発ソリューション
Web3活用に必要な機能をワ
ンストップで提供。
MOUNTAINは、Web3アプリケーションを簡単に構
築できるAPI、スマートコントラクト、それらをノー
コードで運用可能な Dashboardを提供し、企業や
ブランドのWeb3開発から運用までサポートします。
会社紹介
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All-in-Oneの開発ソリューションの提供によりWeb3開発を簡単に。
各産業のリーダーとの協業により新しいユースケースの共創を可能に。
解決する方法
Web3開発ソリューション Web3ユースケースの共創
会社紹介
世界的な企業のWeb3活用をサポート
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解決する方法
Web3開発ソリューション Web3ユースケースを自社開発
会社紹介
● DL:150万
● MAU:10万人
● ARPPU:3万円
世界最大級のNFTゲームに成長
NFTゲームの自社開発で、より直接的なユースケースの創造も。
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日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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Kyuzanエンジニアチームのグローバル化
元々は日本人のみのエンジニアチームだった 2022年に1人目の海外メンバーが加わり、2024年1月現在では
6割が海外メンバーのグローバルなエンジニアチームになった
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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グローバル化の必要性
優秀なエンジニアの採用コストを下げる
Web3は新しい領域であり、日本だけに限定してしまうとWeb3エンジニアがほとんどいない
海外の最新の情報をキャッチアップしやすくなる
日本人メンバーだけでコミュニケーションをし、日本語だけで情報をキャッチアップをしていると、
自然と国外に目を向ける時間が減ってしまい、視野が狭くなりやすくなる
視座を高く保つ
日本人メンバーだけでコミュニケーションをし、日本語だけで情報をキャッチアップをしていると、
海外のプロダクトに気後れしやすく、視座を高く保ちづらい
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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グローバル化への課題
現メンバーの英語力不足
⭕ テキストコミュニケーション (Reading, Writing)
❌ 口頭でのコミュニケーション (Listening, Speaking)
Listening, Speakingを苦手とする日本人メンバーも
引き続き活躍できるように、
まずは
「英語を話す必要がないグローバルチーム」
を目指す。
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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キー戦略1: リモートワーク
リモートワークによって、日本にいなくても仕事ができる環境
をつくる。
Kyuzanでは創業時(2018年)からずっとリモートワークをし
ていたが、以下のようにルールを定めた。
● 基本的にフルリモート
● 任意で出社可能
● 水曜日は出社推奨(非強制)
地理的な制約を解放して、採用の母数を増やす。
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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キー戦略2: ドキュメンテーション
会社や開発のルールを全てドキュメントにまとめ、
最小限のコミュニケーションでプロダクト開発を開始できるようにする。
Kyuzan Engineering Handbook を作成
● 会社について
● プロダクトについて
● コミュニケーションについて
○ タイムトラッキング方法
○ 開発ステータスの可視化
○ ツール
● 採用やロールについて
● セキュリティについて
● プロダクト開発について
○ 開発環境のセットアップ
○ 開発ワークフロー
参考: The GitLab Handbook (https://handbook.gitlab.com/)
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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キー戦略3: ステータスの可視化
「プロダクトの開発進捗」と「メンバーが何に時間を使っているか」を、
コミュニケーションなしでいつでもわかるようにする。
1. プロダクトの開発進捗
Kanbanのチケット上でタイムトラッキングをすること
で、どのチケットにどれくらい時間を使っているのかを
分かるようにしている。
ClickUp というタスク管理ツールを使用している。各メンバーはKanban内のチケットに時間を記録しているが、
メンバーごとのViewを作成することで、各メンバーが何に時間を使ったかを一目で確認することができる。
プロジェクトごとにKanbanを作って毎週のリリース項
目を整理している。
2. メンバーが何に時間を使っているか
<Member Name>
<Task Name 1>
<Task Name 2>
<Task Name 3>
<Task Name 4>
<Task Name 5>
<Task Name 6>
<Task Name 7>
<Task Name 8>
<Task Name 9>
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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非同期コミュニケーションの効率化・高精度化
リモートワーク
ドキュメンテーション 情報の可視化
3つのキー戦略は全て非同期コミュニケーションの精度と効率を上げていくためのものであり、互いにシナ
ジーがある。
非同期コミュニケーションの
効率化・高精度化
どちらかが不十分だと結局会話が必要にな
るので、両方とも整備したい
その場で直接聞けないので
分かりやすいドキュメントが欲しい
その場で直接聞けないので
ステータスを常に見えるようにしたい
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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海外メンバーの採用
1人目の採用
初めての「日本語が話せないメンバー」であること、ドキュメントや仕組みがまだ不十分な可能性が高いことを伝えた上で、海外
メンバーが働きやすい環境を一緒に作って欲しいと頼んだ。
2人目以降の採用
1人目のメンバーと一緒にドキュメントや仕組みをブラッシュアップしていった結果、それ以降のメンバーは比較的楽にオンボー
ディングができた。人数が増えるにつれて、徐々に英語がメインのチームもできていった。
オフショア開発の活用
チーム単位で契約するオフショア開発のメンバーは英語が話せないことも多い。しかし、Slackに招待してテキストベースでコミュ
ニケーションを取ることで、他のメンバーと同じように働いてもらうことができる。
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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日本人メンバーにとっての副次的なメリット
非同期コミュニケーションの効率化・高精度化は、日本人メンバー同士の不要なコミュニケーション削減に
も繋がった。
非同期コミュニケーションの効率化・高精度化は、口頭のコミュニケーションを禁止するものではなく、あくまで不要なコミュニケーショ
ンを削減するためのもの。チームワークを高めるようなコミュニケーションは残すようにしている。
必要なコミュニケーション例: Daily Standup Meeting
- 毎朝「おはようございます、今日はこんなことやります」という挨拶をしている。
- 一緒に働いている感・チーム開発感を醸造。
- ここでプロダクト開発のためのコミュニケーションをやり切る必要はないので、英語での会話にも気軽にチャレンジできる。
不要なコミュニケーション例: 同じ内容が繰り返されるコミュニケーション
- ローカルの環境作るのってどうすればいいですか?どこかにドキュメントありますか?
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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まとめ
より良いプロダクトを開発していくために、日本人だけのエンジニア
チームを、6割が海外メンバーのグローバルなエンジニアチームにし
た。
その際、Listening, Speakingを苦手とする日本人メンバーも引き続
き活躍できるように、まずは「英語を話す必要がないグローバルチー
ム」を目指した。
3つのキー戦略は全て非同期コミュニケーションの効率化・高精度化を
進めるものであり、互いにシナジーがある。
- リモートワーク
- ドキュメンテーション
- ステータスの可視化
これらの取り組みは、日本人だけの開発においても効果的で、不要な
コミュニケーションを削減し、開発力の向上に繋がった。
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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その他のTips
1. 並行して英語の勉強は必要
マネージャーの立場だと1on1などで英語を話せたほうが良いので、なんだかんだ勉強が必要なメンバーもいる。1年間は毎日2時間
ほど勉強して、その後は毎日30分くらい勉強している。
2. バイリンガルのメンバー
クライアントやユーザーが日本にいる場合には完全に日本語を排除することはできないので、一定の割合でバイリンガルメンバーが
必要。
3. 思い立ったらすぐ行動
1人で出来ることはとりあえずやってみるのが良かった。例え
ば、突然宣言して全てのSlackのメッセージを英語で書くよう
にしたが、徐々にみんな英語で返してくれるようになって社内
のSlackが英語で溢れるようになった。
日本人だけのエンジニアチームが、
6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
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今、CTO/VPoE スタートアップの創業CTOに
求められる事とは?
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なぜこのテーマ?
Idea Seed Early Middle Later
画像参照: https://www.embroker.com/blog/startup-stages/
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
CTO/VPoEは、会社のステージによって求められる事が全く違う。
この部分を明確に分けたかったのと、自分が経験した部分だけ話したかったのでこのテーマにした。
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スタートアップのステージについて
1. Idea/Founding Stage (アイデア/創業ステージ)
● 特徴: ビジネスアイデアの生成と概念化。市場のニーズと機会の評価。ビジョンとミッションの確立。
● 焦点: コアチームの形成。ビジネスプランと初期戦略の策定。プロトタイプの開発と初期フィードバックの取得。
2. Seed Stage (シードステージ)
● 特徴: 最初の資金調達。製品開発と市場テストの初期段階。ビジネスモデルの検証と修正。
● 焦点: MVP (最小限の機能製品) の開発とテスト。初期市場の探索。初期の顧客との関係構築。シード資金の調達。
3. Early Stage (アーリーステージ)
● 特徴: 市場適合性の検証。顧客基盤の拡大。初期の収益流れの確立。組織構造と運営プロセスの整備。
● 焦点: 製品改善と市場フィードバックの統合。販売とマーケティング活動の強化。チームの拡大と人材育成。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Idea Seed Early
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スタートアップのステージについて
4. Middle Stage (ミドルステージ)
● 特徴: 成長の加速。市場での地位の確立。製品ラインとサービスの拡張。組織のスケーリング。
● 焦点: 市場シェアの拡大。運営効率の向上。新規市場への進出。技術革新と製品開発の継続。経営層の強化。
5. Later Stage (レイターステージ)
● 特徴: 市場での確固たる地位。安定した収益と成長。業界内での影響力の増大。持続可能なビジネスモデル。
● 焦点: 持続的な成長と収益性の確保。戦略的パートナーシップと提携。新技術への投資。イノベーションによる市場リーダー
シップの維持。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Middle Later
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各ステージでのCTOの業務内容は全く違う
初めはCEOと同じようなことをしつつ開発をしている。
次はひたすら開発をするようになる。
その後、1人の力では開発スピードに限界がくるので、
採用やマネジメントが増えてくる。
組織づくりの時間もどんどん増える。
…
スタートアップの創業CTOは、
全てのステージを順番に経験していく。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
順番に経験していく
Idea Seed Early Middle Later
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Kyuzanで何をしたか?
1. 色々な技術を学び、小規模なサービスやプロダクトを色々開発してみた
● Computer Vision / AR / VR / Machine Learning / Drone / Blockchain / NFT / etc.
参考:https://ryokomy.com
2. スタートアップについて学んだ
● アイディア / チーム / プロダクト / マーケット / 顧客 / セールス / メトリクス / 共同創業者
● PMF / グロース / ピッチ / 資金調達 / 分析 / 価格設定 / PR / メディア / 働き方 / 時間の使い方 / etc.
参考:FoundX / 起業の科学 / イシューからはじめよ / etc.
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Idea/Founding Stage (アイデア/創業ステージ)
Idea
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Kyuzanで何をしたか?
1. NFTゲーム開発に必要な技術を全て学んだ
● Blockchain / Bitcoin / Ethereum / NFT / Solidity / Smart Contract
● Server / Infrastructure / Cloud / Unity / etc.
2. 日本でNFTサービスをリリースする際に注意する法律について学んだ
● 資金決済法 / 金融商品取引法 / 著作権法 / 景品表示法 / 個人情報保護法
3. エンジニア組織の作り方について学んだ
● エンジニア組織論への招待 / Google re:Work / etc.
4. 採用 / マネジメント / マーケティング / 会計 / 財務 について学んだ
5. その他いろいろ学んだ
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Seed Stage (シードステージ)
Seed
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Kyuzanで何をしたか?
1. 技術は常に学んでいる
2. 最新の事例や市場についても常にキャッチアップしている
3. 新しいプロダクトの立ち上げをしている
4. 一部の既存プロダクトの開発をリードをしている
5. 会社全体のエンジニアチーム(25人程度)を、直接的/間接的にマネジメントしている
6. 権限移譲を進めている
7. 仕組みづくりやドキュメンテーションを進めている
8. エンジニアチームのグローバル化に取り組んでいる(現在6割ほどが海外メンバーになった)
9. その他いろいろしている
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Early Stage (アーリーステージ)
Early
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Kyuzanで何をしたか?
まだ経験していない。
引き続き様々なことを学び続けながら、必要なことを全てやっていく予定。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
Middle/Later Stage (ミドル/レイターステージ)
Middle Later
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学び続ける必要がある
スタートアップの創業CTOは、ステージによって全く異なる全ての役割
に対応する必要がある。
重要なのは「初めから全てのステージに対応する能力を持っ
ている人はほとんどいない」 というのを認識すること。
とにかく学び続ければ良い。
逆にいうと、
とにかく学び続ける必要がある。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
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学べる量 = 効率 x 時間
とにかく学び続ける必要がある以上、「学べる量」が
「スタートアップの創業 CTOに求められる事」になる。
1. 効率
● 学力的な頭の良さが必要かもしれない → 一旦無視
2. 時間
● 無理して長く働くと、精神をすり減らしてしまう
● 怒ってくる人もいないので、サボろうと思えばサボれる
● 与えられた業務ではないので、
「ここまでやればいい」という区切りもない
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
健康的に多くの時間を使うためには何が必要?
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自分にとって遊びに感じることをやる
自分にとって遊びに感じることをやる のが良い。
もしそれが他人にとっては仕事に見えることであれば、その人
たちよりも自分のほうが優れた結果を出せる可能性が高い。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
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まとめ
CTOの役割はスタートアップのステージによって全く異なり、
それぞれの役割で必要な能力も全く異なる。
スタートアップの創業CTOは全てのステージを順に辿ることになるので、
それら全ての能力が求められる。
全ての能力が元々備わっていることはまずないので、
とにかく学び続けられることが重要になってくる。
その際、学べる量はかけれる時間に比例するので、
健康に多くの時間を使えるように、
自分にとって遊びに感じることをやる のが良い。
もしそれが他人にとっては仕事に見えることであれば、
その人たちよりも自分のほうが優れた結果を出せる可能性が高い。
今、CTO/VPoE スタートアップの創業
CTOに求められる事とは?
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採用
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🔥フロントエンドエンジニア(React, Next)
https://boards.greenhouse.io/kyuzan/jobs/4353230005
バックエンドエンジニア
https://boards.greenhouse.io/kyuzan/jobs/4028326005
その他のポジション
https://boards.greenhouse.io/kyuzan
採用
エンジニア積極採用中🚀
プロダクトをリードできるシニアなエンジニアを積極的に採用しています!
裁量と責任を持ってWeb3領域でチャレンジしたい方は是非一緒に働きましょう!
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  • 4. © 2024 Kyuzan Inc. 小宮山 凌平 (こみー) 株式会社Kyuzan Co-founder / 取締役CTO 2018年にCTOとしてKyuzanを共同創業。 NFTゲーム「EGGRYPTO」、All in ONE Web3開発ソリューション 「MOUNTAIN」を開発。 エンジニア組織をリード。 @ryoheikomy 自己紹介 東京大学大学院卒。学生時代はコンピュータビジョンとARを用いた テレプレゼンスを研究。 卒業後はRhizomatiksにて、深層学習を用いたスポーツ映像のリ アルタイムビジュアライゼーションシステムの開発に従事。 Education / Experience
  • 5. © 2024 Kyuzan Inc. 会社紹介
  • 6. © 2024 Kyuzan Inc. 解決する課題 Web3開発はコストが高く、新しい事業を作る試行回数を増やせていない。 会社紹介 事業者側のWeb3開発が難しい Web3のユースケースが少ない
  • 7. © 2024 Kyuzan Inc. MOUNTAIN:All-in-One Web3開発ソリューション Web3活用に必要な機能をワ ンストップで提供。 MOUNTAINは、Web3アプリケーションを簡単に構 築できるAPI、スマートコントラクト、それらをノー コードで運用可能な Dashboardを提供し、企業や ブランドのWeb3開発から運用までサポートします。 会社紹介
  • 8. © 2024 Kyuzan Inc. All-in-Oneの開発ソリューションの提供によりWeb3開発を簡単に。 各産業のリーダーとの協業により新しいユースケースの共創を可能に。 解決する方法 Web3開発ソリューション Web3ユースケースの共創 会社紹介 世界的な企業のWeb3活用をサポート
  • 9. © 2024 Kyuzan Inc. 解決する方法 Web3開発ソリューション Web3ユースケースを自社開発 会社紹介 ● DL:150万 ● MAU:10万人 ● ARPPU:3万円 世界最大級のNFTゲームに成長 NFTゲームの自社開発で、より直接的なユースケースの創造も。
  • 10. © 2024 Kyuzan Inc. 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 11. © 2024 Kyuzan Inc. Kyuzanエンジニアチームのグローバル化 元々は日本人のみのエンジニアチームだった 2022年に1人目の海外メンバーが加わり、2024年1月現在では 6割が海外メンバーのグローバルなエンジニアチームになった 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 12. © 2024 Kyuzan Inc. グローバル化の必要性 優秀なエンジニアの採用コストを下げる Web3は新しい領域であり、日本だけに限定してしまうとWeb3エンジニアがほとんどいない 海外の最新の情報をキャッチアップしやすくなる 日本人メンバーだけでコミュニケーションをし、日本語だけで情報をキャッチアップをしていると、 自然と国外に目を向ける時間が減ってしまい、視野が狭くなりやすくなる 視座を高く保つ 日本人メンバーだけでコミュニケーションをし、日本語だけで情報をキャッチアップをしていると、 海外のプロダクトに気後れしやすく、視座を高く保ちづらい 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 13. © 2024 Kyuzan Inc. グローバル化への課題 現メンバーの英語力不足 ⭕ テキストコミュニケーション (Reading, Writing) ❌ 口頭でのコミュニケーション (Listening, Speaking) Listening, Speakingを苦手とする日本人メンバーも 引き続き活躍できるように、 まずは 「英語を話す必要がないグローバルチーム」 を目指す。 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 14. © 2024 Kyuzan Inc. キー戦略1: リモートワーク リモートワークによって、日本にいなくても仕事ができる環境 をつくる。 Kyuzanでは創業時(2018年)からずっとリモートワークをし ていたが、以下のようにルールを定めた。 ● 基本的にフルリモート ● 任意で出社可能 ● 水曜日は出社推奨(非強制) 地理的な制約を解放して、採用の母数を増やす。 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 15. © 2024 Kyuzan Inc. キー戦略2: ドキュメンテーション 会社や開発のルールを全てドキュメントにまとめ、 最小限のコミュニケーションでプロダクト開発を開始できるようにする。 Kyuzan Engineering Handbook を作成 ● 会社について ● プロダクトについて ● コミュニケーションについて ○ タイムトラッキング方法 ○ 開発ステータスの可視化 ○ ツール ● 採用やロールについて ● セキュリティについて ● プロダクト開発について ○ 開発環境のセットアップ ○ 開発ワークフロー 参考: The GitLab Handbook (https://handbook.gitlab.com/) 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 16. © 2024 Kyuzan Inc. キー戦略3: ステータスの可視化 「プロダクトの開発進捗」と「メンバーが何に時間を使っているか」を、 コミュニケーションなしでいつでもわかるようにする。 1. プロダクトの開発進捗 Kanbanのチケット上でタイムトラッキングをすること で、どのチケットにどれくらい時間を使っているのかを 分かるようにしている。 ClickUp というタスク管理ツールを使用している。各メンバーはKanban内のチケットに時間を記録しているが、 メンバーごとのViewを作成することで、各メンバーが何に時間を使ったかを一目で確認することができる。 プロジェクトごとにKanbanを作って毎週のリリース項 目を整理している。 2. メンバーが何に時間を使っているか <Member Name> <Task Name 1> <Task Name 2> <Task Name 3> <Task Name 4> <Task Name 5> <Task Name 6> <Task Name 7> <Task Name 8> <Task Name 9> 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 17. © 2024 Kyuzan Inc. 非同期コミュニケーションの効率化・高精度化 リモートワーク ドキュメンテーション 情報の可視化 3つのキー戦略は全て非同期コミュニケーションの精度と効率を上げていくためのものであり、互いにシナ ジーがある。 非同期コミュニケーションの 効率化・高精度化 どちらかが不十分だと結局会話が必要にな るので、両方とも整備したい その場で直接聞けないので 分かりやすいドキュメントが欲しい その場で直接聞けないので ステータスを常に見えるようにしたい 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 18. © 2024 Kyuzan Inc. 海外メンバーの採用 1人目の採用 初めての「日本語が話せないメンバー」であること、ドキュメントや仕組みがまだ不十分な可能性が高いことを伝えた上で、海外 メンバーが働きやすい環境を一緒に作って欲しいと頼んだ。 2人目以降の採用 1人目のメンバーと一緒にドキュメントや仕組みをブラッシュアップしていった結果、それ以降のメンバーは比較的楽にオンボー ディングができた。人数が増えるにつれて、徐々に英語がメインのチームもできていった。 オフショア開発の活用 チーム単位で契約するオフショア開発のメンバーは英語が話せないことも多い。しかし、Slackに招待してテキストベースでコミュ ニケーションを取ることで、他のメンバーと同じように働いてもらうことができる。 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 19. © 2024 Kyuzan Inc. 日本人メンバーにとっての副次的なメリット 非同期コミュニケーションの効率化・高精度化は、日本人メンバー同士の不要なコミュニケーション削減に も繋がった。 非同期コミュニケーションの効率化・高精度化は、口頭のコミュニケーションを禁止するものではなく、あくまで不要なコミュニケーショ ンを削減するためのもの。チームワークを高めるようなコミュニケーションは残すようにしている。 必要なコミュニケーション例: Daily Standup Meeting - 毎朝「おはようございます、今日はこんなことやります」という挨拶をしている。 - 一緒に働いている感・チーム開発感を醸造。 - ここでプロダクト開発のためのコミュニケーションをやり切る必要はないので、英語での会話にも気軽にチャレンジできる。 不要なコミュニケーション例: 同じ内容が繰り返されるコミュニケーション - ローカルの環境作るのってどうすればいいですか?どこかにドキュメントありますか? 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 20. © 2024 Kyuzan Inc. まとめ より良いプロダクトを開発していくために、日本人だけのエンジニア チームを、6割が海外メンバーのグローバルなエンジニアチームにし た。 その際、Listening, Speakingを苦手とする日本人メンバーも引き続 き活躍できるように、まずは「英語を話す必要がないグローバルチー ム」を目指した。 3つのキー戦略は全て非同期コミュニケーションの効率化・高精度化を 進めるものであり、互いにシナジーがある。 - リモートワーク - ドキュメンテーション - ステータスの可視化 これらの取り組みは、日本人だけの開発においても効果的で、不要な コミュニケーションを削減し、開発力の向上に繋がった。 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 21. © 2024 Kyuzan Inc. その他のTips 1. 並行して英語の勉強は必要 マネージャーの立場だと1on1などで英語を話せたほうが良いので、なんだかんだ勉強が必要なメンバーもいる。1年間は毎日2時間 ほど勉強して、その後は毎日30分くらい勉強している。 2. バイリンガルのメンバー クライアントやユーザーが日本にいる場合には完全に日本語を排除することはできないので、一定の割合でバイリンガルメンバーが 必要。 3. 思い立ったらすぐ行動 1人で出来ることはとりあえずやってみるのが良かった。例え ば、突然宣言して全てのSlackのメッセージを英語で書くよう にしたが、徐々にみんな英語で返してくれるようになって社内 のSlackが英語で溢れるようになった。 日本人だけのエンジニアチームが、 6割海外メンバーのグローバルチームに変わるまで
  • 22. © 2024 Kyuzan Inc. 今、CTO/VPoE スタートアップの創業CTOに 求められる事とは?
  • 23. © 2024 Kyuzan Inc. なぜこのテーマ? Idea Seed Early Middle Later 画像参照: https://www.embroker.com/blog/startup-stages/ 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? CTO/VPoEは、会社のステージによって求められる事が全く違う。 この部分を明確に分けたかったのと、自分が経験した部分だけ話したかったのでこのテーマにした。
  • 24. © 2024 Kyuzan Inc. スタートアップのステージについて 1. Idea/Founding Stage (アイデア/創業ステージ) ● 特徴: ビジネスアイデアの生成と概念化。市場のニーズと機会の評価。ビジョンとミッションの確立。 ● 焦点: コアチームの形成。ビジネスプランと初期戦略の策定。プロトタイプの開発と初期フィードバックの取得。 2. Seed Stage (シードステージ) ● 特徴: 最初の資金調達。製品開発と市場テストの初期段階。ビジネスモデルの検証と修正。 ● 焦点: MVP (最小限の機能製品) の開発とテスト。初期市場の探索。初期の顧客との関係構築。シード資金の調達。 3. Early Stage (アーリーステージ) ● 特徴: 市場適合性の検証。顧客基盤の拡大。初期の収益流れの確立。組織構造と運営プロセスの整備。 ● 焦点: 製品改善と市場フィードバックの統合。販売とマーケティング活動の強化。チームの拡大と人材育成。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Idea Seed Early
  • 25. © 2024 Kyuzan Inc. スタートアップのステージについて 4. Middle Stage (ミドルステージ) ● 特徴: 成長の加速。市場での地位の確立。製品ラインとサービスの拡張。組織のスケーリング。 ● 焦点: 市場シェアの拡大。運営効率の向上。新規市場への進出。技術革新と製品開発の継続。経営層の強化。 5. Later Stage (レイターステージ) ● 特徴: 市場での確固たる地位。安定した収益と成長。業界内での影響力の増大。持続可能なビジネスモデル。 ● 焦点: 持続的な成長と収益性の確保。戦略的パートナーシップと提携。新技術への投資。イノベーションによる市場リーダー シップの維持。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Middle Later
  • 26. © 2024 Kyuzan Inc. 各ステージでのCTOの業務内容は全く違う 初めはCEOと同じようなことをしつつ開発をしている。 次はひたすら開発をするようになる。 その後、1人の力では開発スピードに限界がくるので、 採用やマネジメントが増えてくる。 組織づくりの時間もどんどん増える。 … スタートアップの創業CTOは、 全てのステージを順番に経験していく。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? 順番に経験していく Idea Seed Early Middle Later
  • 27. © 2024 Kyuzan Inc. Kyuzanで何をしたか? 1. 色々な技術を学び、小規模なサービスやプロダクトを色々開発してみた ● Computer Vision / AR / VR / Machine Learning / Drone / Blockchain / NFT / etc. 参考:https://ryokomy.com 2. スタートアップについて学んだ ● アイディア / チーム / プロダクト / マーケット / 顧客 / セールス / メトリクス / 共同創業者 ● PMF / グロース / ピッチ / 資金調達 / 分析 / 価格設定 / PR / メディア / 働き方 / 時間の使い方 / etc. 参考:FoundX / 起業の科学 / イシューからはじめよ / etc. 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Idea/Founding Stage (アイデア/創業ステージ) Idea
  • 28. © 2024 Kyuzan Inc. Kyuzanで何をしたか? 1. NFTゲーム開発に必要な技術を全て学んだ ● Blockchain / Bitcoin / Ethereum / NFT / Solidity / Smart Contract ● Server / Infrastructure / Cloud / Unity / etc. 2. 日本でNFTサービスをリリースする際に注意する法律について学んだ ● 資金決済法 / 金融商品取引法 / 著作権法 / 景品表示法 / 個人情報保護法 3. エンジニア組織の作り方について学んだ ● エンジニア組織論への招待 / Google re:Work / etc. 4. 採用 / マネジメント / マーケティング / 会計 / 財務 について学んだ 5. その他いろいろ学んだ 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Seed Stage (シードステージ) Seed
  • 29. © 2024 Kyuzan Inc. Kyuzanで何をしたか? 1. 技術は常に学んでいる 2. 最新の事例や市場についても常にキャッチアップしている 3. 新しいプロダクトの立ち上げをしている 4. 一部の既存プロダクトの開発をリードをしている 5. 会社全体のエンジニアチーム(25人程度)を、直接的/間接的にマネジメントしている 6. 権限移譲を進めている 7. 仕組みづくりやドキュメンテーションを進めている 8. エンジニアチームのグローバル化に取り組んでいる(現在6割ほどが海外メンバーになった) 9. その他いろいろしている 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Early Stage (アーリーステージ) Early
  • 30. © 2024 Kyuzan Inc. Kyuzanで何をしたか? まだ経験していない。 引き続き様々なことを学び続けながら、必要なことを全てやっていく予定。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? Middle/Later Stage (ミドル/レイターステージ) Middle Later
  • 31. © 2024 Kyuzan Inc. 学び続ける必要がある スタートアップの創業CTOは、ステージによって全く異なる全ての役割 に対応する必要がある。 重要なのは「初めから全てのステージに対応する能力を持っ ている人はほとんどいない」 というのを認識すること。 とにかく学び続ければ良い。 逆にいうと、 とにかく学び続ける必要がある。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは?
  • 32. © 2024 Kyuzan Inc. 学べる量 = 効率 x 時間 とにかく学び続ける必要がある以上、「学べる量」が 「スタートアップの創業 CTOに求められる事」になる。 1. 効率 ● 学力的な頭の良さが必要かもしれない → 一旦無視 2. 時間 ● 無理して長く働くと、精神をすり減らしてしまう ● 怒ってくる人もいないので、サボろうと思えばサボれる ● 与えられた業務ではないので、 「ここまでやればいい」という区切りもない 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは? 健康的に多くの時間を使うためには何が必要?
  • 33. © 2024 Kyuzan Inc. 自分にとって遊びに感じることをやる 自分にとって遊びに感じることをやる のが良い。 もしそれが他人にとっては仕事に見えることであれば、その人 たちよりも自分のほうが優れた結果を出せる可能性が高い。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは?
  • 34. © 2024 Kyuzan Inc. まとめ CTOの役割はスタートアップのステージによって全く異なり、 それぞれの役割で必要な能力も全く異なる。 スタートアップの創業CTOは全てのステージを順に辿ることになるので、 それら全ての能力が求められる。 全ての能力が元々備わっていることはまずないので、 とにかく学び続けられることが重要になってくる。 その際、学べる量はかけれる時間に比例するので、 健康に多くの時間を使えるように、 自分にとって遊びに感じることをやる のが良い。 もしそれが他人にとっては仕事に見えることであれば、 その人たちよりも自分のほうが優れた結果を出せる可能性が高い。 今、CTO/VPoE スタートアップの創業 CTOに求められる事とは?
  • 35. © 2024 Kyuzan Inc. 採用
  • 36. © 2024 Kyuzan Inc. 🔥フロントエンドエンジニア(React, Next) https://boards.greenhouse.io/kyuzan/jobs/4353230005 バックエンドエンジニア https://boards.greenhouse.io/kyuzan/jobs/4028326005 その他のポジション https://boards.greenhouse.io/kyuzan 採用 エンジニア積極採用中🚀 プロダクトをリードできるシニアなエンジニアを積極的に採用しています! 裁量と責任を持ってWeb3領域でチャレンジしたい方は是非一緒に働きましょう!