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Oss magic
- 2. 自己紹介
● 名前→Keigo
● HN→K5, K5_sem
● 職業→情報系技術者(ソフトウェアエンジニア?)
● 専門?
● 以前→データマイニング、機械学習
● 現在→ソフトウェア工学
● 商用ミドルウェアの設計・開発、評価・検証
● 商用OS(UNIX)のサポート
● OSSの評価・検証・サポートなど
● 奇術→テーブル・ホッピング
- 3. はじめに
●
本日の対談での見解は、OSSビジネスに関わる
1個人の見方であり、IT業界における統一見解
ではありません。
●
厳密には正解ではないことを言うこともあるか
もしれませんので、その旨ご了承ください。
●
話題を詰め込みすぎたので、わかりづらかった
らすみませんm(_ _)m
●
「手品とOSS」より「手品とIT」のほうが適切だったかも
- 4. 本日の流れ
●
1.OSS概説
●
2.手品業界とIT業界の比較
●
3.手品業界とIT業界の特徴について
- 6. OSSとは何か?
● 以前
● フリーの人が作る
● 商用ソフトに対する選択肢の一つ(コスト削減)
● ソースコードを公開している
● ソフトウェア開発→販売というビジネスモデルの破壊
● 1強への対抗策
● 最近
● オープンイノベーションの事例
● 理想的なソフトウェア開発(ハッカー至上主義?)
- 7. [補足]Open **について
●
オープンコーラ
●
製法が自由に手に入り、その改変も自由という、ユ
ニークなコーラ。GPL(GNU General Public
License フリーソフトウェアライセンス)のもと、
誰もが作ることができ、レシピを改良することもで
きる
●
OSSの説明のための例え
●
GPLの考え方はソフトウェアに限定していない!!
→オープン二郎、オープン手品etcもOK
- 8. OSSの定義(The Open Source Definition(OSD))
OSI(Open Source Initiative)によるOSSの定義
● (1)自由な再頒布
● (2)ソースコードの自由な再頒布
● (3)派生ソフトウェアの自由な再頒布
● (4)著者のソースコードの完全性
● (5)個人やグループへの差別禁止
● (6)利用分野の差別禁止
● (7)追加的ライセンスの禁止
● (8)特定製品への依存の禁止
● (9)ほかのソフトウェアへのライセンス制限の禁止
● (10)許諾の特定技術への依存禁止
=>「無料でなければならない」「課金不可」という定義はない。
(GPLには「課金する自由」も記載されている)
ライセンスは70種類以上。使用の際は当該ライセンスの原文を把握
- 9. OSSのトレンド
導入するレイヤーが変化している
● 以前
● インフラ
– OS→Linux(Cent OS, Fedora)
– ミドルウェア
● Web/APサーバ→Apache,Tomcat,JBoss
● DB→PostgreSQL, MySQL, Firebird
● 運用・管理→Hinemos, Nagios, Zabbix
● 近年
● クライアント、Webサービス
– Ubuntu、CMS(Contents Management Service)など
● 最近
● ハードウェアとの連携の強化?(後述)
● (マジックは富裕層の娯楽から大衆娯楽になった!?)(後述?)
- 10. OSSビジネスのトレンド
● 市場での扱い
● 市場規模増加、導入事例増加
● ビジネスの形態
● 商用製品→OSSベースに改良したソフトを販売
● テクニカルサービス→システム構築支援
● サポートサービス→問い合わせ対応・障害対応など
● サブスクリプション→一定期間ソフトウェアのアップデート
やサポートを受ける
など。上記の組み合わせなども含めて様々なパターンあり。
- 11. OSSの問題点
●
OSSへの大企業のアプローチ
●
特許を武器にした攻撃、コアメンバの買収
●
非営利団体(orボランティア)による運営
●
運営側の負担増
●
ノブレス・オブリージュ(スポンサー企業)
●
ドキュメントが少ない
●
ソースコードが公開
●
脆弱性の発見&危機にさらされる
- 13. 共通するトピック
●
1.社会における定義や位置づけの変化
●
2.スキルセットの変化
●
3.非営利団体への依存度
●
4.顧客/オーディエンスのニーズの変化
- 14. 1.社会における定義や位置づけの変化
●
IT業界
(大型計算機)→ソフトウェア開発→パッケージ/ライ
ブラリ開発→ソリューション提供/サポートサービ
ス→付加価値(複数レイヤーにまたがった価値創造)
● 手品業界
(宗教・まじない)→ステージ(イリュージョン)
→クロースアップ(バー、ホッピング)
→繰り返し視聴(Webサービス連携?)
→新しい価値(複数レイヤー→単独ライブ?、演技のコ
ンサル)
- 15. 1.社会における定義や位置づけの変化
●
IT業界
●
More is different(フィリップ・アンダーソン博士)
– レイヤーの優劣(すごい/偉い)はない(1972年の
Scienceにて)
●
ハードを持つ意味の変化(まつもとゆきひろ(Rubyのパパ))
– マシンを持つことが資産ではなく負債になる
●
水平分業で勝てるほど、世界は単純じゃない(中央
大学竹内教授)
– ハードからソフト、サービスまで垂直統合した知見
- 16. 1.社会における定義や位置づけの変化
● 手品業界
● 宗教・まじないと共に発展
– 卑弥呼、安倍晴明、空海(弘法大師)
– 魔女狩り
● エンターテイメント/ショービジネス
– 見世物小屋(室町時代~)
– ホール・劇場(近代)
– バー・レストラン
– Webサービス(←今ここ)
– →これからどうする?
- 17. 2.スキルセットの変化
● IT業界
● 要素技術
– 優秀なエンジニアの定義の変化
優れたコードを書く人→ITを使いこなす人
– what(原理探求)よりhow(問題解決)の時代
– コモディティ化によるハード単体の差別化の難化
● 付加価値が必須
● クラウドサービス+ハード?(最近のWebサービス、シリコンバレー)
● マーケティング
– インターネットが中抜き業者の価値を失くした!?
– 営業に任せる→技術営業ができるエンジニア
(ex.名刺に書くのはgithubへ公開しているOSS)
- 18. 2.スキルセットの変化
● 手品業界
● 要素技術
– 手品以外の知識が必要になってきてる?
● タネと技術だけでは無理
● 皆でネタを作る時代!?(個人からチーム)
– ex.シルクドソレイユ、シェークスピア?
– 演じる場の増加
● テレビ、インターネット
● マーケティング
– ファンへの公開情報の変化
● 受賞歴、出演歴etc
→演技動画、Webサービスとの連携(ex.TwitterなどSNS)
- 19. 3.非営利団体への依存度
● IT業界
● 企業
– カンファレンスへの出展→Noblesse oblige(位高ければ徳高きを要す)
● 個人
– コミュニティ運営、OSSという文化振興
→ボランティア。彼らは勝手に好きでやっている?
● 手品業界
● アマチュアの功績
– 創作(作品、技術)
– 運営(コンテスト)
→彼らのバクアップは誰?
- 20. 4.顧客/オーディエンスのニーズの変化
● IT業界
● インフラ
● Webサービス(皆が使うもの)
● 誤った認識
● ソフトウェア=タダ、誰かが実装してくれる
– 電気ガス水道と同じでタダで普通にあるものではない
● タダなのに、なんで金を使う?
– 使いこなすには知識・技術が必要
● 良い食材と調理器具があっても、調理人がダメなら美味しいものは作れ
ない、ということが伝わってない!?
- 21. 4.顧客/オーディエンスのニーズの変化
●
手品業界
●
劇場で見る
●
テレビで見る
●
バー/レストランで見る
●
ネットで見る
●
誤った認識
●
金払ったのになんで騙されないとだめ?
●
タネを知ってるからわざわざ見にいかなくていい?
- 23. モノ作り(IT業界)
●
UNIX哲学
●
ソフトウェア開発に関する文化的な規範と哲学的ア
プローチのまとまりであり、UNIX OSの先駆的な開
発者たちの経験に基づいている。
- 24. モノ作り(IT業界)
● マイク・ガンカーズ(X Window System開発チームの一員が
創出したUNIX哲学
● 小さいものは美しい。
● 各プログラムが一つのことをうまくやるようにせよ。
● できる限り原型(プロトタイプ)を作れ。
● 効率よりも移植しやすさを選べ。
● 単純なテキストファイルにデータを格納せよ。
● ソフトウェアの効率をきみの優位さとして利用せよ。
● 効率と移植性を高めるためにシェルスクリプトを利用せよ。
● 束縛するインターフェースは作るな。
● 全てのプログラムはフィルタとして振る舞うようにせよ。
- 25. モノ作り(IT業界)
● ガー・レイノルズ著「シンプルプレゼン」
● プレゼンの実施期間を4つに分けるべき
– 開始直後
● CONNECT(つながる)
→パンチ(PUNCH)、存在感(Presence)、投影(Projection)
– 中盤前半
● ENGAGE(絆を深める)
→情熱(Passion)、近接性(Proximity)、遊び(Play)
– 中盤後半
● SUSTAIN(維持する)
→ペース(Pace)、参加(Participation)
– 終了
● POWERFUL(力強く終わる)
→一貫性(Persistence)
- 26. モノ作り(手品業界)
● Eberhard Riese(独:エバーハード・リーゼ)
● マジックの演技は以下の6つの順で構成すべし
– ①キャラクター
– ②衣装
– ③全体のデザイン
– ④音楽と見せ方
– ⑤道具(タネ/テクニック)とその道具が引き起こす現象
– ⑥演技のテーマ(中心になる事柄と筋書き)
→(通常のマジック番組よりも種明かし番組が高視聴率をとってしまうのがテレビ
などの実情?ですが)エブズ氏によれば、タネの部分は優先順位は
低い
- 27. モノ作り(手品業界)
●
定評のある理論書
●
アスカニオ「マジックの構造に関する考察」
●
タマリッツ「Five points of Magic」
●
ゲイ・ユンバーグ「オーディエンス・マネジメン
ト」
- 28. OSS(勉強会の文化)
●
「勉強」会
●
切磋琢磨→JCMAアカデミー?
●
情報交換→JCMAマジックサークル?
●
勉強「会」
●
ただのオフ会→MMLオフ会?
●
交流メイン→関東/関西大学奇術連盟?
- 29. おわりに
● 日常生活へのITの浸透やOSSなどの文化の発展は止められな
い
● どんどん変わっていかないとダメ
● 強い者が生き残ったわけではない。賢い者が生き残ったわけでもな
い。変化に対応した者が生き残ったのだ(チャールズ・ダーウィン『種
の起源』…実は違うらしいが)
● 成長につながることはどんどんやりたい
● エンジニアとして
– コアな技術の習得、プレゼンスキルの向上
● マジシャンとして
– 理論書の輪読・勉強会
以上。