最新のITトレンドとビジネス戦略
ビジネス戦略編
2021年2月版
ご案内
2
知識の定着は、ネットを眺め、資料を読むだけでは不十分です。実際に第三者
を相手に自分の言葉で説明してみるのが最も効果的です。
また、本プレゼンテーションは、ロイヤリティ・フリーです。ご自身の資料と
して、加工編集して頂いても構いません。
知識の確かな定着と仕事の生産性向上のために、ご活用下さい。
ネットコマース株式会社
斎藤昌義
http://libra.netcommerce.co.jp/
最新のアップデートは、「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」にて随時更新しております。
デジタル化によって生みだされる2つのビジネス領域
デジタル化できることは
全てデジル化される
デジタルの渦
Digital Vortex
デジタル化できないことの
価値が高まる
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
ビジネス発展のサイクル/デジタル化領域の拡大
デジタルの渦
Digital Vortex
コスト・バリュー
 無料/超低価格
 購入者集約
 価格透明性
 リバース・オークション
 従量課金制(サブスクリプション)
エクスペリエンス・バリュー
 カストマー・エンパワーメント
 カストマイズ
 即時的な満足感
 摩擦軽減
 自動化
プラットフォーム・バリュー
 エコシステム
 クラウド・ソーシング
 コミュニティ
 デジタル・マーケットプレイス
 データ・オーケストレーター
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
ビジネス発展のサイクル/体験・感性価値の提供
デジタルの渦
Digital Vortex
ビジネスの主役が
モノからサービスへシフト
デジタル化
領域の拡大
体験/感性
価値の提供
平安保険のデジタル活用
快速問診
オンライン(チャット)で医師と直接
問診できる機能。病院に行くべきか、
行くならばどの診療科に行けばいいの
かを尋ねることができる。
探医生
クチコミの評価を見ながら、医師を選
び受診を予約できる機能。
閃電購薬
処方薬のオンライン販売の機能。
健康商城
サプリや処方不要の漢方薬のオンライ
ン販売の機能。
健康頭條
健康に関する様々な情報を確認できる
機能。
行動データ、アクセ
ス履歴などの健康や
医療についてのタイ
ムリーな個人データ
データ
 いまの状況
 適切な保険商品
活動支援
状況に応じたタイムリーな応対・的確な保険商品の提案
感動・信頼・ファン
ハイタッチ(1対1:丁寧な顧客個別の対応)
デジタルタッチ(1対多:効率よく顧客の裾野を拡大)
圧倒的な利便性
的確なタイミング
顧客に関する情報
「平安好医生」からの学び
便利・お得・楽ちんで、顧
客とのタッチ・ポイントを
効率よく大量に増やす。
デジタルと人間の最適なバランスと組合せが、事業を拡大することに大きく貢献
ひとり一人の顧客に丁寧に接
して感動・信頼・ファンを作
る。
 顧客の困っていること、関心ごとを的確に捉え、まずはそれを解決することに注力し、
アプリを介して、顧客との接点を劇的に増やすことに成功した。
 年齢や性別、家族構成などの静的な属性データだけではなく、その時々の状況を動的
な行動データとして捉え、タイミングを逸することなく、いまの最適を顧客に提供し
て、顧客の体験価値を高めることで、ファンを増やすことに成功した。
 顧客に関わる活きたデータを活用して、顧客ごとに最適化された保険商品を選択し、
論理的な裏付けに基づく説得力のある提案により、成約率を高めることに成功した。
デジタル技術を前提にした新しい保険ビジネスの登場
香港・ブル(blue)
英国・Avivaと中国・大手IT企業テンセント(騰訊)が設立した企業で、Avivaの保険ノウハウとテンセン
トの持つ消費者についての膨大なデータを活用し、あらゆる契約手続きをウェブやモバイルアプリで実現
しています。
契約のために顧客が入力を求められるのは、生年月日などの最低限の基本項目と希望する保険プラン、告
知に関する情報など合計18項目のみで、入力は5分程度で完了、24時間いつでも手続きが可能など、顧客
の利便性を劇的に向上させています。
ドイツ・アリアンツ(Allianz)
スマートホーム向けのサービスで、保険とは異なる業種の企業と連係し、火事や漏水などの発生時に、同
社が警備会社や修理業者を保険加入者の家へ直接派遣するなど、アフターケア分野でのトータルサービス
を実現しています。
英国・シトラ(Cytora)
SNSやニュース、建築情報をはじめとする外部・内部データを使い、顧客企業の損害リスク・プロファイ
ルを保険会社へ提供しています。保険会社は、損害率の改善やコスト削減を実現するとともに、顧客主導
型リスク対応サービスの実現を支えています。
イタリア・ネオシュランス(Neosurance)
バーチャル保険代理店で、わずか10秒で手続き完結できるオーダーメイド型の保険を提供しています。例
えば車上荒らしの多い地域に出かけた顧客向けに、駐車する数時間だけの保険を提案するといったサービ
スを提供しています。
事例から戦略を読み解く
常識の変化
デジタル技術の発展
潜在的な課題やニーズ
が顕在化する
対応できない/遅い競合企業
の排除・撤退を促す
圧倒的なビジネス・スピードで
既存の顧客やポジションを守る
守りの戦略
新たなビジネス・モデル
が実現可能になる
早期のノウハウ蓄積と
顧客の囲い込み
新らしい競争ルールを持ち込み
新規顧客や競争優位を創出する
攻めの戦略
Withコロナ時代のITビジネス環境の変化
不確実性の増大
Before コロナ
不確実性の常態化
With コロナ
コロナ禍
ITへの期待・役割
IT利用形態・運用方法
働き方・リテラシー
起こりうる変化 求められる対応
 意志決定の迅速化のためのデータ活用ニーズの増大
 収益に直結するシステム開発の拡大
 働き方変革に対応するため環境整備投資の増加
 クラウド・ネイティブへの移行
 ゼロトラスト・ネットワークへの移行
 運用の自動化・省力化上の拡大
 雇用形態のメンバーシップ型からジョブ型への移行
 自律した個人・チームと会社との信頼関係を前提
 リモートワーク・ペーパーレスへの対応
成果をコミットし、どこに居ても高い目標を達成できる人材への期待
社員の個人事業主化・会社を跨ぐジョブローテーションの増加・ニューノーマルに対応できない企業からの人材流出など
 業務のデジタル化とERPの次世代化・ペーパーレス化
 内製化(アジャイル・DevOps・ローコード開発など)
 デジタル・ワークプレイスの整備と物理オフィスの削減
 オンプレも含めたクラウド・ネイティブ環境の整備
 ゼロトラスト・ネットワークを前提にした環境整備
 SaaS/FaaS/PaaSの適用拡大と構築運用負担の削減
 ミッション・ステートメントの明確化と企業との契約
 心理的安全性・情報の徹底したオープン化と共有
 在宅ワーク・リモートワークのための手当や投資
Withコロナ時代のITビジネス環境の変化(〜3年)
不確実性の増大
Before コロナ
不確実性の常態化
With コロナ
実行環境 付加価値を生みださないインフラから
アプリケーション・ロジックへ
IaaS
仮想化
PaaS
サーバーレス
コンテナ
ネットワーク 用途に応じたネットワークから
あらゆるネットワークが5Gへ
専用線
IP-VPN
4G/LTE
など
5G(キャリア)
ローカル5G
セキュリティ 後付けのセキュリティから
アーキテクチャーとしての
セキュリティへ
社外NW
社内NW
FW 社内NW
クラウド
境界防衛型
ゼロトラスト
階層構造
アーキテクチャ 安定性×高品質から
柔軟性×俊敏性へ
マイクロ
サービス
開発・運用 予測と計画に対応することから
現場にニーズに即応することへ
アジャイル+DevOps
時間・日・週/成果連動
ウオーターフォール+運用・保守
半年〜数年/工数積算
開発 運用
保守
顧客 業務の生産性やコスト削減への対応から
事業の差別化や競争力の強化へ
情報システム部門 事業部門・経営者
工数提供の対価 価値実現の対価
売上=人数×単金の最大化 利益=利益率×回転数の最大化
 人数を増やす
 コストをおさえる
 できるだけ作る
 技術力を高める
 単金を上げる
 できるだけ作らない
コロナ禍
Withコロナ時代のITビジネス環境の変化(〜3年)
不確実性の増大 不確実性の常態化
実行環境 付加価値を生みださないインフラから
アプリケーション・ロジックへ
IaaS
仮想化
PaaS
サーバーレス
コンテナ
ネットワーク 用途に応じたネットワークから
あらゆるネットワークが5Gへ
専用線
IP-VPN
4G/LTE
など
5G(キャリア)
ローカル5G
セキュリティ 後付けのセキュリティから
アーキテクチャーとしての
セキュリティへ
社外NW
社内NW
FW 社内NW
クラウド
境界防衛型
ゼロトラスト
階層構造
アーキテクチャ 安定性×高品質から
柔軟性×俊敏性へ
マイクロ
サービス
開発・運用 予測と計画に対応することから
現場にニーズに即応することへ
アジャイル+DevOps
時間・日・週/成果連動
ウオーターフォール+運用・保守
半年〜数年/工数積算
開発 運用
保守
顧客 業務の生産性やコスト削減への対応から
事業の差別化や競争力の強化へ
情報システム部門 事業部門・経営者
 ロケーション・フリー化
 サービス化
 ペパーレス化 など
工数提供の対価 価値実現の対価
売上=人数×単金の最大化 利益=利益率×回転数の最大化
 人数を増やす
 コストをおさえる
 できるだけ作る
 技術力を高める
 単金を上げる
 できるだけ作らない
スピード
×
アジリティ
×
スケール
Withコロナ時代に求められるITベンター/Sierの能力
不確実性の増大 不確実性の常態化
実行環境 付加価値を生みださないインフラから
アプリケーション・ロジックへ
PaaS
サーバーレス
コンテナ
ネットワーク 用途に応じたネットワークから
あらゆるネットワークが5Gへ
5G(キャリア)
ローカル5G
セキュリティ 後付けのセキュリティから
アーキテクチャーとしての
セキュリティへ
社内NW
クラウド
ゼロトラスト
アーキテクチャ 安定性×高品質から
柔軟性×俊敏性へ
マイクロ
サービス
開発・運用 予測と計画に対応することから
現場にニーズに即応することへ
アジャイル+DevOps
時間・日・週/成果連動
顧客 業務の生産性やコスト削減への対応から
事業の差別化や競争力の強化へ
事業部門・経営者
 ロケーション・フリー化
 サービス化
 ペパーレス化 など
価値実現の対価
利益=利益率×回転数の最大化  技術力を高める
 単金を上げる
 できるだけ作らない
業務や経営、事業戦略と
IT/デジタルの一体化
インフラの再定義
事業への戦略的活用
場所やデバイスを制限しない
セキャリティ対策
変更を積極的に受け入れ
事業に貢献するシステム開発
圧倒的ビジネス・スピードを
手に入れるための前提
事業部門主導の内製化
圧倒的技術力への期待
IT/デジタルを
事業の成果にできる能力
お客様と目的を共有して
共創/Co-Creation
ビジネスを成功に導く重要な3つの要件
14
情報
Intelligence
戦略
Strategy
運用
Operation
徹底した収集と頻繁なアップデート
お客様の事業の成功や貢献
をゴールに据えた物語
圧倒的なスピードと俊敏さにより
イニシアティブを確保
UI/UXとは何か
UI
人とデジタルをつなぐ窓口
User Interface
 直ぐに分かる
 使い易い
 迷わない など
UX
人とデジタルがつながることで得られる体験
User Experience
 とても便利
 もっと使いたい
 感動した など
UI UX
UI/UXとは何か
UI
人とデジタルをつなぐ窓口
User Interface
 直ぐに分かる
 使い易い
 迷わない など
UX
人とデジタルがつながることで得られる体験
User Experience
 とても便利
 もっと使いたい
 感動した など
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×良くないUI 〇良いUI
×良くないUI
ケチャップだとは直ぐ
に分からない。
×良くないUX
口を汚しやすく、少な
くなると使いにくい。
〇良いUI
ケチャップだと直ぐ分
かる。
×良くないUX
口を汚しやすく、少な
くなると使いにくい。
〇良いUI
ケチャップだと直ぐ分
かる。
〇良いUX
口を汚さず、最後まで
使い切ることができる。
クラウド・サービスなどで使われる料金制度
サブスクリプション/サブスク
従量課金
月額定額制の料金制度
*もともとは、雑誌や新聞などの定期購読を意味することば
使った量(使用量)に応じて支払う料金制度
*電気料金や水道料金などのような支払い方
プラットフォーマーと言われる企業の略称
GAFA
Google,Amazon,Facebook,Apple
FANGAM
Facebook,Amazon,Netflix, Google,Apple,Microsoft
GAFAM
Google,Amazon,Facebook,Apple,Microsoft
BAT
Baidu,Alibaba,Tencent
BATH
Baidu,Alibaba,Tencent,Huawei
米国系企業
中国系企業
FAANG
Facebook,Amazon,Apple, Netflix,Google
デジタル技術を駆使し、ビジネスでの圧倒的な支配力を持つ企業を、下記のように
まとめて呼ぶことがあります。
デジタルとフィジカル
19
アナログ/Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
デジタル/Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
現実世界(フィジカル世界)
のものごとやできごと
コンピュータで扱えるカタチ
デジタル化
Digitize
デジタルとフィジカル
スピード
複 製
組合せ・変更
遅い
劣化する
困難
早い
劣化しない
容易
フィジカル
Physical
デジタル
Digital
IoT
IoT
状況を即座に
把握し即応できる
エコシステムが
容易に形成
規模の拡大が
容易で早い
デジタルによってもたらされる
ビジネス価値
イノベーション
を加速する!
デジタル化とは何か
アナログ/Analog
連続量(区切りなく続く値を持つ量)
デジタル/Digital
離散量(とびとびの値しかない量 )
人間のやっていたことをコンピュータでできるようにすること
 これまで1週間かかっていた申し込み手続きを5分で終わらせる
 顧客の行動(いま、どこで、何をしているのか)が分かる
 他のデジタル・サービスと一瞬にして連係できる
 膨大なデータの中にビジネスに役立つ規則や関係を見つけることができる
 業務の進捗、人の動き、ビジネスの状態が、リアルタイムに見える化される
デジタル化でできること
デジタル化で目指すこと
顧客満足が向上すること 業績か改善すること 社員が幸せになること
イノベーション
新しい財貨の生産 :プロダクト・イノベーション
新しい生産方法の導入 :プロセス・イノベーション
新しい販売先の開拓 :マーケティング・イノベーション
新しい仕入先の獲得 :サプライチェーン・イノベーション
新しい組織の実現 :組織のイノベーション
新しい体験の創出 :感性のイノベーション
イノベーション
Innovation
これまでにはなかった
新しい組合せを見つけ
新たな価値を産み出すこと
インベンション
Invention
これまでにはなかった
新しい「もの/こと」を創り
新たな価値を産み出すこと
「イノベーション」と「インベンション」の違い
イノベーション
Innovation
これまでにはなかった
新しい組合せを見つけ
新たな価値を産み出すこと
インベンション
Invention(発明)
これまでにはなかった
新しい「もの/こと」を創り
新たな価値を産み出すこと
高速な試行錯誤
高速なフィードバック
高速なアップデート
知識の蓄積
試行錯誤の繰り返し
ひらめき・洞察
イノベーションの本質
曖昧
不思議
疑問
思いや欲を持たない
禅/マインドフルネス
既存の枠組みで分析しない
デザイン思考
新しい枠組み・新しい組合せ
イノベーション
2つのデジタル化:デジタイゼーションとデジタライゼーション
デジタイゼーション
Digitization
 アナログ放送→デジタル放送
 紙の書籍→電子書籍
 人手によるコピペ→RPA
効率化
ビジネス・プロセス
改善・改良・修正
コストや納期の削減・効率化
ビジネス・モデル
デジタライゼーション
Digitalization
 自動車販売→カーシェア/サブスク
 ビデオレンタル→ストリーミング
 電話や郵便→SNS・チャット
変革
事業構造の転換
新しい価値の創出
既存の改善
企業活動の効率向上と持続的な成長
既存の破壊
新たな顧客価値や破壊的競争力を創出
デジタル化と変革
変革前
写真屋
変革後
プロセスをそのままに効率化するのではなく
プロセス を再定義して新しい価値やビジネス・モデルを創出する
変革を伴うデジタル化
デジタライゼーション
デジタイゼーション
製造業におけるデジタル化
調整や連携:打合せ
調整や連携:打合せ
調整や連携:打合せ
Input :人間→紙の書類
Output:紙の書類→人間
Input :人間→コンピュータ
Output:コンピュータ→人間
Input :機械→コンピュータ
Output:コンピュータ→機械
デジタル化前
人間が主体で行う仕事を
機械が支援する
機械が支援して人間が仕事をする
調整や連携:機械同士
Input :機械→機械
Output:機械→機械
管理 :コンピュータ
目標設定:人間
デジタル化後
自律制御
監視・指示
データ+機械学習
機械にできることは
徹底して機械に任せ
人間しかできないことを
人間が行う
機械と人間が一緒に仕事をする
デジタルとデジタル化とDXの関係
デジタル・テクノロジーを当たり前に使いこなし
その価値を最大限に活かせる、企業の文化や風土への変革
DX Digital Transformation
デジタル・トランスフォーメーション
デジタル化
人や組織の変革
デジタライゼーション
変革のためのデジタル・テクノロジーの活用
デジタイゼーション
効率化のためのデジタル・テクノロジーの活用
デジタル・テクノロジー/ITについての知識と理解
デジタルを前提とした業務と意志決定のプロセス
デジタルを事業に活かすことへの興味や関心
デジタル/デジタル・テクノロジー/IT
コンピュータ・半導体・センサー・通信・ネットワーク・プログラミング など
インターネットに接続されるデバイス数の推移
億人
億台
台/人
2003年 2010年 2015年 2020年
世界人口
インターネット
接続デバイス数
一人当りの
デバイス数
63 68 72 76
5 125 250 500
0.08 1.84 3.47 6.50
「データの時代」とはどういうことか
加速度計センサー ジャイロセンサー
磁気センサー GPSセンサー
生体(指紋/顔)認証センサー
近接センサー
赤外線センサー
Soli(レーダー)センサー
LiDAR(レーザー・レーダー)センサー
CMOS(カメラ)センサー
ソーシャル・メディア
オンライン・ショッピング
オンライン英会話 など
現実世界のデジタルコピー
デジタル・ツイン
ビッグデータ
膨大・多様・加速度的増大
現実世界のものごとやできごとは
意図する/しないに関わらず
デジタル・データに置き換えられ
ネットに送り出される時代になった
サイバーフィジカルシステムとDX
データ収集
モニタリング
データ解析
原因解明・発見/洞察
計画の最適化
データ活用
業務処理・情報提供
機器制御
ヒト・モノ
クラウド・コンピューティング
日常生活・社会活動 環境変化・産業活動
現実世界/Physical World
サイバー世界/Cyber World
Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
高速
×
最適
デジタル
トランスフォーメーション
最適解
機器制御
指示命令
アドバイス
ものごと・できごと
データ
ものごと・できごと
データ
DXを支えるテクノロジー・トライアングル
現実世界/Physical World
Cyber Physical System/現実世界とサイバー世界が緊密に結合されたシステム
サイバー世界/Cyber World
予 測
最適解
ビジネス
の最適化
データ解析 データ活用
AI・機械学習 クラウド
機械学習・深層学習
AIチップなど
サーバーレス・コンテナ
SaaS・PaaSなど
データ収集
デジタル
ツイン
IoT
センサー・モバイル
自律制御など 現実世界の
デジタルコピー
5G
第5世代信システム
DXとテクノロジー・トライアングルの関係
データ解析 データ活用
AI・機械学習 クラウド
機械学習・深層学習
AIチップなど
サーバーレス・コンテナ
SaaS・PaaSなど
データ収集
IoT
センサー・モバイル
自律制御など
5G
第5世代信システム
DX : Digital Transformation
デジタルを使いこなし
その価値を最大限に活かせる
企業の文化や風土への変革
 ビジネス・プロセスのデジタル化に
よる現場の見える化
 徹底した情報の公開による相互信頼
の醸成
 相互信頼を前提とした現場への大幅
な権限委譲
 心理的安全性の担保
 意志決定プロセスの簡素化と高速化
高速に見える化
高速に実行
高速に判断
圧倒的なビジネス・スピード
変化をいち早く予測・変化に即座に対応
ビジネスに大きな影響を与える3つの要因と対処方法
テクノロジー
の急速な発展
モノからサービスへ
ビジネスの主役がシフト
情報の伝達力・拡散力
のスピード・アップ
不確実性の増大
長期予測が困難・状況が直ぐに変化
DXとビジネス・プロセス
35
見える化
グラフ・モニター・イメージなど
データ化
ビジネス・プロセスのデジタル化
分析
統計・機械学習
機械 人間
高速に結果を出す 考察して目的を決める
こうしたい!
目的・テーマの設定
なぜ?どうして?
疑問・仮説
IoT・Web・Mobileなど
判断・実行
何を見たいか
を決める
DXとPurpose
 企業は、利益のためだけに存在してるので
はない。
 利益は、企業や事業の目的ではなく、条件
である。
 企業の最大の目的は、永続的に成長し続け
る過程で社会的責任を果たすことだ。
purpose beyond profit
企業の存在意義は利益を超える
2018年・IIRC(国際統合報告委員会)レポート「purpose beyond profit」
Purpose:不確実な社会でもぶれることのない価値の根源
Purpose/企業の存在意義
不確実性の高まる社会にあっても
ぶれることのない自分たちの価値
People・Organization/人と組織
人の考え方や組織の振る舞いを
変化に合わせてダイナミックに対応
Product/提供する商品やサービス
データやテクノロジーの変化・発展
に応じて高速に改善・対応
WHY
HOW
WHAT
織機 → 自動車 → 移動サービス → 生活サービス → ?
書籍販売→モノ販売→映像・音楽・クラウド・物流 ほか →?
トヨタウェイ
地球上で最もお客様を
大切にする企業である
何のためのDXなのか
デジタル・トランスフォーメーション
変化に俊敏に対応できる企業の文化と体質への変革
圧倒的なビジネス・スピード
社員の幸せな働き方と
最高のパフォーマンスを両立する
 失敗を許容し試行錯誤を奨励
 どこでも仕事ができる仕組み
 自動化の領域を拡大
企業体質
顧客満足を維持し
競合他社を凌駕し続ける
 戦略や実践を自分たちで主導
 セルフマネージメントと心理的安全性
 チャレンジを誘発し新しいことを誘発
企業体力
企業のPurpose(目的・存在意義)は何か?
なぜやるのか
Purposeを脅かす問題を解決すること
デジタル・トランスフォーメーションとは何か
39
デジタル トランスフォーメーション
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
 従業員の思考方法・行動様式
 組織・体制・意志決定プロセス
事業の継続と成長
企業の存続
 従業員の幸せ
 パフォーマンスの向上
 圧倒的競争優位の確保
不確実性の増大
予測不可能なビジネス環境 と 競争原理の流動化
状況
手段
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
高速に見える化 高速に判断 高速に行動
対策
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
「何を?」 変革するのか
40
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
ビジネス・プロセス
 業務プロセスのリストラ・スリム化
 徹底したペーパーレス化
 働く場所・時間の制約からの解放 など
企業の風土や文化
 データ活用を重視する経営へのシフト
 社内における「情報」の透明性を担保
 戦略に応じた多様な業績評価基準の適用
 階層的組織から自律的組織への転換
 心理的安全性の確保
 大幅な現場への権限委譲
 時間管理から品質管理への転換
 多様性を許容する企業風土の醸成 など
ビジネス・モデル
 事業目標の再定義
 マーケット・顧客の再定義
 収益構造の変革
 売買からサブスクリプション
 手段の提供から価値の提供 など
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
「”デジタル”を駆使する」とは、何をすることか
41
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
クラウドの利用制限を撤廃
 コモディティ・アプリケーションのSaaSへのシフト
 ゼロトラスト・ネットワークによるVPNやファイヤーウォールの撤廃
 VDIやPPAP等の時代遅れ、無意味、生産性を損なうIT活用の撤廃
 FIDO2を使ったSSO環境の整備 など
クラウド・ネイティブの利用拡大
 戦略的アプリケーションのクラウド・ネイティブへのシフト
 プラットフォーム・サービスの活用
 アジャイル開発やDevOpsの適用 など
組織の意志が直ちに反映されるITの実現
 戦略的アプリケーションを中心に内製化の適用範囲を拡大
 ITに精通した経営幹部の配置 など
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
AI クラウド
IoT
5G
データ
トレンドを見据えたテクノロジーの適用
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
「共創」とは、何をすることか
42
デジタル トランスフォーメーション
手段
企業の存在意義を貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
目的
“デジタル”を駆使して 変革する
誰が? 何を? 何のために?
自分たち
事業主体
事業の継続と成長
企業の存続
ビジネス・プロセス
ビジネス・モデル
企業の文化や風土
共創
圧倒的な技術力
信頼される人格
お客様についての理解
「一緒に取り組みたい」
相手に惚れさせること
内製化支援 新規事業
の創出
自分たちがDXを実践し、
その体験から得たノウハウやスキルを
模範を通じて提供すること
受発注型取引と共創型取引
受発注型取引
どうなれば成功なのかを予め決められる
 既存の業務プロセスの改善
 既存システムの改修や機能の追加
 既存業務の効率化や利便性の向上のための社内
ユーザーを対象としたシステム など
主従関係
ルールや手順に従う
効率を追求する
失敗は許さない
横並び・同質性を求める
リーダーの指示に従う
 言われたとおりやりました
 言われなかったのでやりませんでした
 仕様書通りに作りました など
管理者が進捗や成果を管理する
ローコード開発、自動化やクラウド化で
誰もができるようになろうとしている
共創型取引
どうなれば成功なのかを予め決められない
 新しいビジネス・モデルの立ち上げ
 新しい業務プロセスのための新規システム
 新規顧客の獲得や売上/利益の拡大のための社
外ユーザーを対象としたシステム など
チーム関係
ビジョンの達成を目指す
事業の成果を追求する
トライ&エラーを評価する
多様性を認め・補完しあう
対話や議論をして答えを探す
 こうした方がいいと思います
 事業の成果に貢献するには、こちらですよ
 状況が変わったのでこちらにしましょう など
権限を委譲し自分たちで進捗や成果を管理する
専門家としての経験の蓄積と
最新トレンドへの体験的理解がなければできない
デジタル・トランスフォーメーションのまとめ
44
不確実性の常態化
予測不可能なビジネス環境 と 競争原理の流動化
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
高速に見える化 高速に判断 高速に行動
企業の存在意義/Purposeを貫くこと
自分たちは何者なのか?いかなる価値を社会や顧客に提供するのか?
デジタル・トランスフォーメーション
デジタル技術を前提に
考え方や働き方、ビジネス・モデルやビジネス・プロセスを変えてゆくこと
CX : Customer Experience
お客様の事業の成果に貢献し
お客様の社員の幸せを支える
EX : Employee Experience
従業員のやり甲斐を与え
自己の成長の喜びを感じさせる
いまの社会や
ビジネスの状況は?
この状況に
対処するには?
そのために
実現すべきことは?
目指すべき
あるべき姿は?
デジタル・トランスフォーメーションの構造
45
事業の継続と企業の存続
目的
環境 不確実性の高まり(予測不可能なビジネス環境)
目標 圧倒的なビジネス・スピードの獲得
戦略 変化に俊敏に対応できる企業文化や体質への変革
作戦 ビジネス・プロセスのデジタル化 × 心理的安全性
戦術  アジャイル開発・DevOps:俊敏な
開発や運用の実現
 クラウド:どこでも必要なシステム
の機能・性能を調達・利用
 ゼロ・トラスト・ネットワーク:資
源や場所の制約からの解放
 ERP:ビジネスの可視化とリアルタ
イム経営の実現 など
成果  体質の強化:従業員の幸せと最高のパフォーマンスを引き出す
 体力の強化:顧客満足を維持し、競合他社を凌駕し続ける
 新規事業の開発:新しい事業価値と
市場の創出
 業績評価基準の変更:新しい戦略や
戦術にふさわしい評価方法の多様化
 ワークスタイルの変革:従業員のパ
フォーマンスを最大限に引き出す
 現場への権限委譲:現場の判断で意
志決定、自律分散型組織 など
デジタル・トランスフォーメーションの3つのフェーズ
第1
フェーズ
第2
フェーズ
第3
フェーズ
われわれ人間の生活に、何らかの影響を与え、
進化し続けるテクノロジーであり、その結果、
人々の生活をより良い方向に変化させる
生産性向上
コスト削減
納期の短縮
スピードの加速
価値基準の転換
新ビジネス創出
2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱
IT利用による業務プロセスの強化
ITによる業務の置き換え
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
支援
支援
人間による業務プロセス
人間による業務プロセス+機械による自動化
情報システム
情報システム
データ活用の前提はData Virtuous Cycle を実装すること
プロダクトやサービスを
提供する
プロダクトやサービスを
使用する
データを
収集する
データから
学ぶ
プロダクトやサービスを
改善する
IoT・Mobile・Web
AI(機械学習)
クラウド+デバイス
データ
生活データ
行動データ
属性データ
DXの実装
最適解の導出
機械学習・シミュレーション
アプリケーション
データ収集 機器制御・指示命令・情報提供
など
サービス利用
現実世界(Physical World)
デジタル・ツイン(Digital Twin)
デジタル・ツイン/現実世界のデジタル・コピーで
起こりうる未来を予測(機械学習)し
実験(シミュレーション)を繰り返し
最適解を導出し、アプリケーションを実行する
デジタル・ツインを使ってビジネスを最適化
最適解を使って実行したアプリケーションを
現場で実行(機器制御・指示命令・情報提供)し
その行動や状態・変化をデータとして収集し
デジタル・ツインをアップデートする
最適化されたビジネスを実行してデータを収集
デジタルとフィジカルが一体となって
高速に改善活動を繰り返す状態を実現
DXを支えるテクノロジー・トライアングル
AI クラウド
IoT
5G
データからの
予測・推測と
最適解の導出
データの
蓄積と処理の
リソース提供
データの収集
と自律制御
データの伝達と
サービス間連係
データ
可視化
DXとERP
統合データ
営業・販売
倉庫・物流
経理・財務
調達・管理
経営
可視化・分析・計画
アプリケーション
アナリティクス
営業・販売
アプリケーション
倉庫・物流
アプリケーション
経理・財務
アプリケーション
調達・管理
アプリケーション
ERPシステム
倉庫・物流 調達・管理
生産・製造
アプリケーション
人事・給与
アプリケーション
ERPシステムのもたらす価値
1. 効率的義務運営
2. リアルタイム経営
3. 内部統制
ERPパッケージ利用のメリット
1. ベストプラクティスの活用
2. 法律・制度変更への迅速な対応
3. 構築に関わる期間とコストの削減
企業活動の
デジタル・ツイン
DX実践のステージ
51
Stage Ⅲ
自律
Autonomy
Stage Ⅱ
自動
Automation
Stage Ⅰ
操作
Operation
Stage 0
監視
Monitor
事実
把握
実行
適用
判断
ルール
設定
修正
最適化
目的
設定
自動車ビジネスの直面する課題
ニーズ
コスト &
パフォーマンス
差別化
確実な移動
安価・安全・快適
魅力的な独自性
競争力のある
ビジネス
移動手段の多様化
 ライドシェア・バイクシェア・自動運転車など
移動機会の減少
 地方の過疎化・少子高齢化・在宅勤務の拡大など
移動目的の個別最適化
 通勤・行楽・物流など
自動車のコモディティ化
 ハードウェアの汎用部品化・モジュール化
 ソフトウェアの比重拡大と専業会社の台頭
 グローバル・サプライチェーンの拡大 など
利益の減少
 電動化とデジタル化による部品点数の減少
 個別最適化に対応したコストの上昇
 自動車所有者の減少
デジタイゼーション/デジタライゼーションとDXの関係
既存事業の改善・最適化 企業文化やビジネス・モデルの変革
デジタライゼーション
デジタイゼーション
デジタル
トランスフォーメーション
技術
ヒトと組織
自分たちのポジション 及川卓也 著「ソフトウェア・ファースト」p.196を参考に作成
DXの実践
技術
ヒトと組織
 業務プロセスのリストラ・スリム化
 徹底したペーパーレス化
 クラウド利用の制限撤廃
 働く場所や時間から解放されるデジタ
ル・ワーキング・スペースの整備
 IT価値を毀損する使い方の排除
 VDI → 高性能PC
 FW・PW・VPN → ゼロトラスト・FIDO2・SSO
など
 日常業務のSaaS適用範囲を拡大
 デジタルを駆使した戦略的サービスの
拡充
 戦略的(売上や利益に直結)サービス
の内製化
 スピード・スケーラビリティ・アジリ
ティの追求
 アジャイル開発とDevOps
 PaaS・サーバーレス/FaaS・SaaS
など
 徹底した現場への権限委譲
 “Purpose Beyond Profit”経営に基づ
く経営ビジョンの再定義
 プロセスの効率化ではなくデータ活用
を重視する経営へのシフト
 「心理的安全性」の担保
 社内における「情報」のオープン化
 戦略に応じた多様な業績評価基準
 時間や場所に制約ない目標・成果の評
価とセルフマネージメント
など
デジタライゼーション
デジタイゼーション
デジタル・トランスフォーメーション
企業の文化と体質
の変革
ビジネス構造の転換
人と組織
ビジネス・モデル
テクノロジー
サービス
モノ
ビジネスの基盤
価値創出の源泉
附帯する取り組み
ビジネスの実態
自律・分散型・小規模
統率・集中型・大規模
グッズ・ドミナント・ロジック
モノを介して顧客価値を手に入れる
顧客価値
Before DX
企業の存在意義 Purpose・Vision・Passion
モノのビジネスを支援
購入して価値を消費する
データ
ビジネス・モデル
サービス
モノ
サービス・ドミナント・ロジック
サービスを介して顧客価値を手に入れる
After DX
継続的に使って価値を共創する
サービス実現の手段/デバイス
テクノロジー
差別化の手段
コロナ・ショックで「デジタル・シフト」が加速
56
デジタル・シフト
クラウド・シフト
コモディティ・アプリケーションはSaaSへ
ストラテジック・アプリケーションはコンテナ、
FaaS、PaaSへと移行する。
ワーク・シフト
ワーク・スタイルの多様化が進み、雇用機会の
拡大によって、社員のパフォーマンスとエン
ゲージメントが高まる
オーナー・シフト
DXやビジネスのデジタル化に伴い、事業部門
のITに関わる意志決定権限が拡大し、彼ら主導
での内製化が拡がる。
コロナ・ショックがデジタル・シフトを
加速させる!
変化に俊敏に対応できる
企業文化や体質への転換
デジタル・トランスフォーメーション
 ビジネス・モデルの転換
 ビジネス・プロセスの変革
 ビジネス・スピードの加速
いま直面する変化の潮流
WithコロナのSI戦略
リモート
コラボレーション
スピード
非接触
投資抑制
クラウド
シフト
心理的安全性
と透明性
ペーパーレスと
デジタル・ワークプレイス
ゼロ・トラスト
ERP
変化の導因 注力すべき領域
変化への対処
https://www.netcommerce.co.jp/blog/2020/04/19/15358
「回避すべき未来」と「選択すべき未来」
コロナ禍で直面する現実を、変革を一気に推し進
める好機と捉えられず、これまでの取組を活かす
ことなく、不十分なものに留まり 「現状維持も
困難になる停滞経済」とも呼べる未来
 多様な能力が認められず、働き方も画一的で、新し
い発想やイノベーションが生まれない社会
 男性中心の硬直的な働き方や社会構造が変わらず、
所得が伸びずワークライフバランスも実現できない
社会
 危機時の負担が女性や高齢者等の社会的に弱い立場
の人に集中し、生活の質における格差も広がり、個
人が幸せを感じられない社会
 企業が従来以上にリスクに慎重となり、雇用や投資
を行わず、イノベーションも不活発、持続的な成長
が実現できない社会
長年解決できなかった課題を解決するとともに、
通常 10 年かかるであろう変革を、将来を先取り
する形で一気に進めることができる「新たな日常
(ニューノーマル)」を目指していく未来
 創造力を持ちあわせた多様な人材が次々とイノベー
ションを起こせる、自由かつ柔軟性に富み、変化を
取り入れ、失敗への許容力の高い社会
 個人が自由度の高い働き方や暮らしができ、ワーク
ライフバランスを実現して豊かさを感じる社会
 デジタル技術の活用により、高付加価値の財・サー
ビスを創出するとともに、個人情報等が保護され、
効率性、利便性、安心を皆が享受できる社会
 性別等に関わらず人への投資を行うとともに、十分
な所得再分配機能、セーフティネットが提供される
中で全ての人が能力を伸ばし発揮できる包摂的な社
会
 地域社会やコミュニティ等において必要な人との交
流やつながり、支え合いの価値を大切にする社会
 各国が国内に不安定さを抱え、閉鎖的な対応をとり、
より国際協調が難しくなる中、新しいモノや人の流
れの在り方が求められる世界において、自由で公正
な貿易・投資の基盤を支え、そのメリットを享受す
る社会
回避すべき未来 選択すべき未来
内閣府・2020年7月8日令和2年第10回経済財政諮問会議
「選択する未来2.0」中間報告
イノベーション
Innovation
新たな競争力の源泉
や事業領域の創出
DXの実現を支える3つの取り組み
デジタライゼーション トランスフォーメーション
Digitalization Transformation
変化に俊敏な企業の
文化や風土への変革
デジタルにできること
は全てデジタルに移行
 新しいテクノロジーの探索と適用
 全社員デジタル・リテラシーの向上
 ビジネス・プロセスの見直しと流水化
 新しい組合せによる新しい価値の創出
 新しいビジネス・モデルの創出
 他者との連係・提携による新事業への参入
 オープンな情報の共有
 大胆な現場への権限委譲
 アジャイルな組織の振る舞い
DX
実現
アジャイルとは
 現場からのフィードバック
 反復的なデザインと実践
 継続的な改善
PDCAサイクルとOODAループ
不確実性
命令のタイプ
タスク
対応の重点
データ
専門性・特殊性の要求
行動に関する判断
効果的なケース
Plan
計画
Do
実行
Check
評価
Action
改善
Observe
観察
Orient
情勢判断
Decide
意志決定
Act
行動
PDCA
サイクル
OODA
ループ
低い
タスク型命令
反復的
事前対応
予測データ
低い
中長期的経営・財務・投資計画等
上位判断
高い
ミッション型命令
創発的
事後対応
事実データ
高い
新規事業開発・共創・トラブル対応等
現場判断
OODA LOOP(東洋経済新報社) p.328を参考にして作成
圧倒的なスピードで
形勢を呼び込む
計画と準備で
確実に遂行する
DXの実現に立ちはだかる課題
情報システムの部分最適化や複雑化
 各事業の個別最適化優先した結果、システムが複雑となり、企業全体での情報
管理・データ管理ができず、全体最適が困難になっている。
 業務に合わせ1からシステムを開発することが多用され、カスタマイズするこ
とが好まれ、その結果、個々のシステムの独自化/特殊化(ガラパゴス化)が
進み、新しい技術を取り込むことが困難になっている。
先送りを許容する意識の定着
 現状は問題なく稼働しているので誰も困っていないとの認識があり、時代遅れ
(レガシー)になってしまっていることに自覚がない。
 レガシーが問題であるとの自覚があっても、根本的な解決には長時間と膨大な
費用が要するうえ、失敗のリスクもあるため、刷新に着手しない。
経営者のコミットメントが不十分
 改善して使い続けた方が安全であるという意識が強く、デジタル技術を前提に
したビジョンが不明瞭で、コミットが稀薄である。
 DXやビジネスのデジタル化に取り組む組織を作るも、デジタル技術やそのビジ
ネスへの影響についての理解が不十分で、かれらに明確な指示をだせない。
『DXレポート 〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開〜 経済産業省・2018年9月』の指摘を参考に作成
DXの環境整備に必要な5つの企業内改革
意識
権限
制度 組織
人材
DX
変革を促進させる制度の採用
と阻害する制度緩和
予算、人事、組織連携などに
関する権限の委譲
経営や現場の危機感と
変革に対する意識付け
DX推進人材の
確保と育成
専門組織の設置や既存組織の
役割の再定義
「未来IT図鑑・これからのDX(p.89)」/内山悟志 著
DX推進で陥りやすい5つの罠
あとは
よろしく
総論賛成
DX
ごっこ
カタチ
から入る
過去の
常識
DXの
罠
何のためにDXをやるのかが
分かっていない
自分の部門や業務に影響が及ぶ
各論になると反対する
経営者などがDX推進組織を
起ち上げた後支援を怠る
先行事例をよりどころにして従来の
成功体験に縛られる
DXに取り組む姿勢を見せるが
活用されず使えない
「未来IT図鑑・これからのDX(p.89)」/内山悟志 著
価値基準の転換が求められる時代
モノからコト
ビジネスがモノが主役の時代からサービスが主役の時代へ転換
外注から内製
圧倒的な俊敏性が競争優位に必須となりITはビジネスと一体化
所有から使用
不確実性の高まる時代に所有はリスクとなり使用が基本となる
ビジネスにおける価値基準の転換
提案よりも提言
依頼に応えるのではなく、あるべき姿を提言し依頼を創出する
失敗よりも改善
バクをなくすことではなく高速なアップデートこそ最高の品質
利己よりも利他
自分たちの業績や事業ではなく顧客の業績や事業の成果に貢献
お客様との関係における価値基準の転換
DXと企業文化とアーキテクチャ
法律 :法律を定め、違反者に罰則を課すことで影響を与えること
規範 :社会的常識や世間の評価などで影響を与えること
市場 :製品の魅力や料金の高低、市場の評価などにより影響を与えること
アーキテクチャ :暗黙の決まりごと、行動習慣で、影響を与えること
人のふるまいに影響を及ぼすもの ハーバード大学教授・法学者/Lawrence Lessig
「アーキテクチャ」は、本人が意識することなく、自動的にふる
まいを規制してしまう。また、その規制力を放置しておけば限り
なく大きくなってしまい、行き過ぎると、思考停止に陥り、無自
覚に振る舞ってしまい、結果として、自由が奪われてしまう。
企業文化とはまさにこのアーキテクチャ。つまり、あるインプットがあれば、
どのようにアウトプットをするかを意識することなくやってしまうこと。
DXとは、この企業文化=アーキテクチャを変革すること
「デジタルが前提」を当然のことと受けとめ、実践する企業文化
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
IT
デジタル
業務
フィジカル
配送・リアル店舗・接客
カスタマー・サービスなど
受発注・配送手配・商品管理
レコメンデーションなと
業務にITは埋没し、渾然一体となってビジネスの成果を達成する
デジタル・トランスフォーメーションとOMO
IT
デジタル
業務
フィジカル
企業
アナログ デジタル
顧客
課題/ニーズ
フィジカルとデジタルを
区別することなく
ひとつの仕組み
として動かす
デジタライゼーション
データを駆使して
UI/UXとプロダクト
の改善を高速で繰り返す
OMO(Online Merges with Offline)
コア・コンピタンス/ケイパビリティ
データ
アナログ デジタル
デジタル・トランスフォーメーションを加速するサイクル
サービス
を利用する
データ
を収集する
機械学習
で分析する
戦術的施策(短期)
 魅力的で便利な顧客体験
を提供
 買いたくなる品揃えや
サービスを充実
 個々人の趣味嗜好や購買
動向に基づき推奨
戦略的施策(長期)
 顧客の期待に応える事業
施策
 サービスの質や効率を高
める仕組み作り
 新たな市場や顧客を開拓
するための施策
デジタル・トランスフォーメーションの実現とは
69
自分たちのビジネス・プロセスにデータの収集・分析・活用のサイクルを埋め込む
ビジネス・スピードを加速
ジャストインタイムでビジネスの現場にサービスを提供
現場のリアルタイム把握・徹底した権限委譲・開発や運用のスピードアップで対処する
デジタル・トランスフォーメーションとは
 ビジネス・プロセスに関わる
人間の制約を排除し
 品質・コスト・期間などの
限界をブレークスルーして
 ビジネスに新しい価値基準
をもたらす取り組み
人間を前提に最適化された
ビジネスの仕組み
から
機械と人間が一体化された
ビジネスの仕組み
への転換
意志決定や業績評価
働き方や組織・体制など
デジタル
トランス
フォーメーション 製品やサービス
事業目的や顧客価値など
経営の変革 事業の変革
デジタル・トランスフォーメーションとは
 ビジネス・プロセスに関わる
人間の制約を排除し
 品質・コスト・期間などの
限界をブレークスルーして
 ビジネスに新しい価値基準
をもたらす取り組み
人間を前提に最適化された
ビジネスの仕組み
から
機械と人間が一体化された
ビジネスの仕組み
への転換
ビジネス環境への対応 競争優位の確立
不確実性の増大・スピードの加速
製品やサービスをジャストインタイム
で提供できる即応力
常識や価値基準の転換
生産性・価格・期間における
これまでの常識を覆す破壊力
デジタル
トランス
フォーメーション
デジタル・トランスフォーメーションの実際
UBER
airbnb
NETFLIX
Spotify
PayPal
タクシー・レンタカー業界
レンタル・ビデオ業界
ホテル・旅館業界
レコード・CD業界
銀行業界(決済・為替)
VUCAへ対処するには圧倒的スピードを獲得するしかない
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
現状の理解
結
果
の
予
測
困
難
困難
テクノロジーの進化や社会常識の変化など、価値観や
社会の仕組みなどが猛烈なスピードで変化し、先の見
通しを立てることが困難。変化の度合いや割合も大き
く、変動性を予想するのは難しくなっている
Uncertainty(不確実性)
Volatility(変動性)
イギリスのEU離脱、米中貿易戦、民族間紛争など、現
代を取り巻く情勢は、予断を許さなない状況であって、
さまざまなリスクに対応しなければならない状況に置
かれている。
Complexity(複雑性)
一つの企業、一つの国で解決できる問題が極端に少
なくなった。地球規模でパラメータが複雑に絡み
合っているため、問題解決は単純ではなく、より一
層困難なものになりつつある。
変動性、不確実性、複雑性がり、因果関係が不明、
かつ前例のない出来事が増え、過去の実績や成功例
に基づいた方法が通用しない時代となりつつある。
Ambiguity(曖昧性)
VUCA(ブーカ): 2016年のダボス会議(世界経済フォーラム)で使われ、注目されるようになった。昨
今は、ビジネスシーンでも一般的に使用されており、コロナ禍によって我々は身をもって体験している。働き
方や組織のあり方、経営などの方針に関わる考え方の前提にもなっている。
予測不可能な変化に
俊敏に対処できる
圧倒的スピードの獲得
時間感覚の変化がビジネスを変えようとしている
 3年間の中長期計画
 1年に一度の年度計画
 半年に一度の設備投資
 月例の定例役員会
 週次の部門会議
ビジネス・モデル お客様との関係 働き方 情報システム
階層化された
ビジネス・プロセス
機能分化した組織
段階的意志決定
社会環境の変化が緩やかで中長期的な予測が可能
 戦略を動かし続ける
 現場に権限委譲する
 現場での判断を重視
 結果を迅速に事後報告
 対話の頻度を増やす
圧倒的な
ビジネス・スピードで
変化に俊敏に対応する
社会環境が複雑性を増し将来の予測が困難な状況
デジタル化された
ビジネス・プロセス
自律したチーム
大幅な権限委譲
VUCA
中長期的な計画を元に
PDCAを回し
確実に目標を達成する
時間感覚の変化がビジネスを変えようとしている
ビジネス・モデル お客様との関係 働き方 情報システム
社会環境の変化が緩やかで中長期的な予測が可能 社会環境が複雑性を増し将来の予測が困難な状況
DXとは予測できる未来と予測できない未来に対応すること
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
VUCA
既存のビジネスの状況変化 競争原理や産業構造の変化
データから最適解を求め
プロセスを自動化する
データからインサイトを得て
イノベーションを創出する
統計的に予測できる未来 統計的に予測できない未来
圧倒的なビジネス・スピードで
変化に即応する
誰も思いつかないことを考え
誰もやらないことをやる
変化に俊敏に対応するためには
両者を同時に実践できる企業
デジタル・トランスフォーメーション
DXと2つの未来に対応する方法
ものごとやできごとの
デジタル・データ化
IoT、モバイル、Webなど
知的力仕事からの解放
イノベーションの創出
未来予測・最適解
日々のオペレーショナルな
業務の自動化
インサイト/示唆・洞察
人間にしかできないことへの
意識と時間の傾注
新しいテーマ
の付与・設定
感性と暗黙知
創造的組合せ
高速に回す
時計の速さと時代の変化
時計の速さ
時代
1990年 2007年
インターネットの登場
iPhoneの発売
Webやソーシャルメディアの普及
 意志決定や行動変容スピードを加速
ソフトウェア・ファースト時代
機能や性能、UXをソフトウエアで実装すること
で変化に俊敏に対応できる圧倒的なビジネス・
スピードを手に入れることができる。
ビジネスの主役がモノからサービスへ
アジャイル開発、
DevOps、クラウド、
コンテナ、サーバーレス
の必然
圧倒的なビジネス・スピードが求められる時代
 情報伝達スピードを加速
 社会変化と人々の動きの同期化
 行動変容スピードをさらに加速
ソフトウエア・ファーストの必然性
ソフトウェアで実装
変化に俊敏に対応できる圧倒的スピードを獲得
アジャイル開発、DevOps、クラウド、コンテナ、
サーバーレスなどの高速化のための手段を適用
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
VUCA
モノ/資産の所有がリスク 顧客/社会のニーズが急変
モノ/資産を所有せずサービスとして
必要な時に利用料金を払って利用する
独自開発に拘らず汎用品の適用範囲を拡げ
低コスト・短期間・頻繁に製品をリリース
競合他社の参入障壁が低下
業界という枠組みを超えての参入を容易にする
サービスの機能や性能、UIやUX 製品の機能や性能、UIやUX
データで現場の状況や顧客ニーズの変化を
迅速・的確に捉え、高速に改善を繰り返す
競争環境の変化とDX
80
業界という枠組み
は存在する
一旦確立された
競争優位は継続する
破壊
業界の枠組みの中で起こる変化に適切に対処できれば
事業は維持され成長できる
加速するビジネス環境の変化、予期せぬ異業種からの参入
ひとつの優位性を維持できる期間は極めて短くなっている
ハイパーコンペティション
市場の変化に合わせて、戦略を動かし続けるしかない
ハイパーコンペティションに対処する2つのアプローチ
81
加速するビジネス環境の変化、予期せぬ異業種からの参入
ひとつの優位性を維持できる期間は極めて短くなっている
ハイパーコンペティション
市場の変化に合わせて、戦略を動かし続けるしかない
オープン・イノベーション
組織内部のイノベーションを促進する
ため、企業の内外で技術やアイデアの
流動性を高め、組織内で生みだされた
イノベーションを組織外に展開し、そ
れを繰り返すことで大きなイノベー
ションを生みだすこと
Henry Chesbrough
ハーバード大学・経営大学院教授
Open Innovation
ダイナミック・ケイパビリティ
予測できない変化に対応するため、世
の中の変化に合わせて社内・社外にあ
る能力をうまく組み合わせを変化させ
ることができる適応力
David J. Teece
カリフォルニア大学バークレー校教授
Dynamic Capability
ハイパーコンペティションに対処する適応力
ハイパーコンペティション
不確実性の増大
ハイパーコンペティション
ダイナミック・ケイパビリティ
Dynamic Capability
世の中の変化に合わせて社内・社外にある能力を
うまく組み合わせることができる適応力
1. 従業員が素早く学び、新しい資産を構築する能力
2. 「ケイパビリティ(変化に対処できる適応力)」「技術」「顧客か
らのフィードバック」などの戦略的資産を統合する能力
3. 価値が低くなった現在の経営資源の変換や再利用をする能力
感知(sensing):環境変化による新しい事業機会を探し、フィルタリング
して分析する。研究開発やマーケティング調査など。経営者層によるビジネス環境
に対する洞察力が強く影響する。
捕捉(seizing):組織の最適化を行う。ビジネスモデルや人事評価の基準を
変更するなど、変えるべきことと変えないことを経営者層が決める。
変革(transforming):社内にある様々な資産を再構築・再構成。組織
構造を組み替えたり、有形・無形の資産が有効に使えるように社内ルールを変えた
りなど、企業を変化に対応できる状態へと最適化。
どのような活動を行うのか・・・
急速に変化する環境に対応する
ため、社内外の技能を統合・構
築・再構成する企業の能力
ハイパーコンペティションに対処する革新力
不確実性の増大
ハイパーコンペティション
オープン・イノベーション
Open Innovation
組織内部のイノベーションを促進するため、企業の内外で
技術やアイデアの流動性を高め、組織内で生みだされたイ
ノベーションを組織外に展開し、それを繰り返すことで大
きなイノベーションを生みだすこと。
オープン・イノベーションに相対する概念として、自前主
義や垂直統合型の取り組みを「クローズド・イノベーショ
ン」という。こうした手法は競争環境の激化、イノベー
ションの不確実性、研究開発費の高騰、株主から求められ
る短期的成果への要求から困難となり、社外連携を積極活
用するオープン・イノベーションが必要になった。
ハイパーコンペティション
ベンチャーたちは
この現実を逆手にとって
「既存」を破壊!
デジタル・トランスフォーメーションの定義
デジタル・トランスフォーメーションとは、デジタル技術(IT)の浸透が、
人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること
The digital transformation can be understood as the changes that the digital technology causes or influences in all
aspects of human life (原論文)
 デジタルトランスフォーメーションにより、情報技術と現実が徐々に融合して
結びついていく変化が起こる。
 デジタルオブジェクトが物理的現実の基本的な素材になる。例えば、設計され
たオブジェクトが、人間が自分の環境や行動の変化についてネットワークを介
して知らせる能力を持つ。
 固有の課題として、今日の情報システム研究者が、より本質的な情報技術研究
のためのアプローチ、方法、技術を開発する必要がある。
スウェーデン・ウメオ大学 Umeo University
エリック・ストルターマン教授 prof. Eric Stolterman
2004
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションの定義
IDC/2016
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム
(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビ
リティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサー
ビス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンス
の変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。
ガートナー/2014
企業内のIT利用は三段階ある。
1.業務プロセスの変革
2.ビジネスと企業、人を結び付けて統合する
3.人とモノと企業もしくはビジネスの結び付きが相互作用をもたらす
この第3段階の状態をデジタル・ビジネスと呼び、「仮想世界と物理的世界が融合され、モ
ノのインターネット(IoT)を通じてプロセスや業界の動きを変革する新しいビジネス・デザ
インのこと。
IMD/2019
デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること
1.企業業績を改善することが目的であること
2.デジタルを土台にした変革であることであり、一つ以上のデジタル技術が大きな影響を
及ぼしていること
3.プロセスや人、戦略など、組織の変化を伴うものであること
デジタル・トランスフォーメーション 2つの解釈
社会や経済の視点/社会現象
 2004年、エリック・ストルターマン(ウメオ大学)の定義「ITの浸透により、人々の生活が根底
から変化し、よりよくなっていく」に沿った概念
 デジタル・テクノロジーの発展によって社会や経営の仕組み、人々の価値観やライフ・スタイルが
大きく変化し、社会システムの改善や生活の質の向上がすすむという社会現象を意味する
経営や事業の視点/企業文化や体質の変革
 2010年以降、ガートナーやマイケル・ウェイド(IMD教授)らによって提唱された概念
 デジタル・テクノロジーの進展により産業構造や競争原理が変化し、これに対処できなけれ
ば、事業継続や企業存続が難しくなるとの警鈴を含む
 デジタル・テクノロジーの進展を前提に、競争環境 、ビジネス・モデル、組織や体制の再定
義を行い、企業の文化や体質を変革することを意味する
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
“デジタルを使うこと”ではなく “ビジネスを変革すること” が目的
デジタル技術とデジタル・ビジネス・モデルを用いて、組織を変化させ、業績を改善すること
1. 企業業績を改善することが目的。
2. デジタルを土台にした変革であること。組織を絶えず変化しているが1つ以上のデジタル技術が大きな影響を及ぼしているものでなければ、デ
ジタル・ビジネス・トランスフォーメーションには分類されない。
3. プロセスや人、戦略など、組織の変化を伴うものであること。
“ デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションには、テクノロジーよりもはるかに多くのものが関与する ”
「DX実行戦略(マイケル・ウェイドら)」 p.27
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションの解釈
企業が、
 不確実性の増大に伴うビジネス環境の厳しい変化の中で、
 データやデジタル技術を活用することで、この変化に俊敏に対応し
 競争上の優位性を確立し、業績に貢献するための取り組み
そのために、
 きめ細かな顧客のニーズや社会の期待(例えば、SDGs)に応えること
 製品やサービス、ビジネス・モデルを変革すること
 業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革すること
Digital Transformation / Digital Business Transformation
Digital Transformation をDTではなくDXと表記する理由
Transformationには上下を入れ替えるや、ものごとひっくり返すという意味があり、そのイメージを”X”で表現している。
既存を改善すること、あるいはデジタル技術を活用することではない
ビジネス・プロセスやビジネス・モデルの破壊・変革・創造
社内的:ビジネス・プロセスや働き方などの抜本的な変革
対外的:新たな顧客価値の創出、ビジネス・モデルの転換、新規事業分野への進出などのビジネスの変革
【参考】DXについての考察
DXの目的は、不確実性が高まる社会にあっても、
企業の存在意義/Purposeを貫くことである。
そのためには、企業を存続させ、事業を成長させなくてはならない。自ず
と、変化に俊敏に対処できる企業の文化や風土への変革は不可避だ。
そうなれば、デジタル技術を駆使することは、必然の手段となる。ただそ
れは、デジタル技術を使えば、できるという簡単なことではない。
デジタルがもはや前提となっている社会の新しい常識に合わせて、経営や
事業のあり方を根本的に変えること、すなわち、既存のビジネス・モデル
やビジネス・プロセスの「破壊・変革・創造」を行うことだ。
DXは、デジタル技術を使うことよりも、多くのことをしなくてはならない
だろう。それは、収益構造や事業目的、組織や体制、雇用制度など、広範
に及ぶ。DXとは、そんな取り組みの結果としてもたらされる「あるべき
姿」の体現に他ならない。
DXについての3つの解釈
デジタル技術を使って、業務の効率化や利便性を向上させること
RPA、オンライン会議、オンライン経費精算、ECサービス、ビジネスチャット、電子決済など
新しいデジタル技術を使って、新規事業で業績に貢献すること
スマートフォンやウェアラブルなどの行動データの活用、AIを利用した生産工程の自律化など
デジタル技術を前提に、企業の文化や風土を変革し、業績に貢献すること
ビジネス・プロセスのデジタル化と現場の見える化、現場への大幅な権限委譲、心理的安全性など
デジタル・トランスフォーメーション
日常的に繰り返すことができる
企業活動の土台
デジタル技術の活用
リアルが最も貴い
 デジタルはビジネスの手段である
 価値の源泉はリアルにある、デジタルはリ
アルの付加価値に過ぎない
 リアルとデジタルは別の仕組み、デジタル
はリアルを補間するもの
DXの常識とDXの実現
デジタルが前提
 デジタルはビジネスの基盤である
 デジタルとリアルが一体となって価値を創
出する
 デジタルとリアルを分けることなく、デジ
タルが統合する1つの仕組みとして捉える
「DXの実現」とは
「デジタルが前提」を当然のことと考え、実践する
企業の文化や風土を実現すること
DXは 既存の常識の転換が前提
デジタルにできることは徹底してデジタルに任せ
人間にしかできないことに人間の役割をシフト
新しい常識
新しい価値
の創出を実現
CXとEXを向上させるためのDX
データ
ビジネス・モデル
ビジネス・プロセス
CX : Customer Experience
お客様の事業の成果に貢献し
お客様の社員の幸せを支える
EX : Employee Experience
従業員のやり甲斐を与え
自己の成長の喜びを感じさせる
 競争原理
 収益構造
 業務手順
 組織・体制
 意志決定方法
など
DX
デジタルを前提に
ビジネス・モデルや
ビジネス・プロセス
を再定義する
デジタル
技術
 クラウド
 AI
 IoT など 変化に俊敏に対応できる
企業の文化や
風土への変革
UX
ユーザーの
体験価値を
高める
デジタル・トランスフォーメーションの構造
デジタライゼーション
Digitalization
デジタイゼーション
Digitization
変革のためのデジタル技術の活用
効率化のためのデジタル技術の活用
既存の改善
企業活動の効率向上と持続的な成長
既存の破壊
新たな顧客価値や破壊的競争力を創出
デジタル・トランスフォーメーション
Digital Transformation
デジタルを前提 に、ビジネス・プロセスや
ビジネス・モデルを変革し業績を改善すること
両方を日常的に行える企業の文化や風土への変革
技
術
DXとエッジ:改善から破壊と創造へ
デジタルは手段
価値は人間が生みだし
デジタルは支援する
人間が働くことを前提に作られ
たビジネス・プロセスやビジネ
ス・モデルの効率や利便性の
向上をデジタルが支援する
既存を前提に改善する
DXとはこのエッジ/境目を乗り越えるための変革
デジタルは前提
価値は人間とデジタルが
一体となって生みだす
デジタルにできることは徹底し
てデジタルに任せ、人間にしか
できないことに人間は
意識や時間を集中する
既存を破壊し創造する
時間感覚と価値観の変化が常識の転換を難しくしている
時間感覚の変化 価値観の変化
デジタル技術の急激な発展は
常識の転換を難しくしている
市場のニーズや顧客の
興味や関心がめまぐる
しく変わり、最適な手
段もあっという間に入
れ替わる社会へ
所有することで豊かさ
を追求する社会から、
共有/シェア/共感に
よって満足を追求する
社会へ
乗り越えるべき常識の
エッジ/境目を押し上げている
時間感覚の変化
 ビジネス・プロセスの徹底したデジタル化による現場の見える化
 オープンな情報共有と円滑なコミュニケーションによる相互信頼の醸成
 自立したチームである現場への大胆な権限委譲
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
時間感覚の変化
予測できない未来に対処するための能力が必要
不確実性の常態化により「既存の改善」だけでは市場の変化に対処できない
時間感覚の変化
 3年間の中長期計画
 1年に一度の年度計画
 半年に一度の設備投資
 月例の定例役員会
 週次の部門会議
中長期的な計画を元にPDCAを回し
確実に目標を達成する
 戦略を動かし続ける
 現場に権限委譲する
 現場での判断を重視
 結果を直ちに報告
 対話の頻度を増やす
圧倒的なビジネス・スピードで
変化に俊敏に対応する
社会環境の変化は緩やか
中長期的な予測が可能
社会環境が複雑性を増し
将来の予測が困難な状況
圧倒的なビジネス・スピードの獲得
時間感覚の変化
不確実性の常態化により「既存の改善」だけでは市場の変化に対処できない
価値観の変化
ビジネスの主役をモノからサービスへ転換
デジタルが前提の社会における新しい価値基準に対処しなければならない
価値観の変化
 環境や再生可能への関心や価値の重心がシフト
 サービスで利用でき範囲が拡大し、所有することの価値が低減
 常時接続・ソーシャルメディアの普及で共有や共感の価値が増大
つながることを前提にビジネスの破壊・変革・創造が必要
価値観の変化
ビジネスの主役をモノからサービスへ転換
デジタルが前提の社会における新しい価値基準に対処しなければならない
価値観の変化
「所有」で豊かさを追求する社会
大量消費と所有の増大が価値の重心
価値は、モノの機能・性能・希少性
「共有と再生」で満足を追求する社会
共有/シェアと再生可能が価値の重心
価値は、繫がりを前提に共有と再生可能
デジタルはモノの付加価
値を高める手段
デジタルはコネクテッド
な社会の基盤
エッジを越える方法
既存事業の技術や資産
DXとはこのエッジ/境目を乗り越えるための変革
デジタルを前提に再定義
 顧客や市場
 ノウハウや技術
 人材や文化 など
 新たな接点や関係
 製品事業から素材事業
 新たなビジョン など
ターゲットを
絞った多角化
既存事業の生産性
と付加価値の向上
既存資産×デジタル
近接領域×デジタル
デジタル・トランスフォーメーションの実際
World’s largest taxi
company,
Owns no vehicles.
World’s most popular
media owner,
Creates no content.
World’s most valuable
retailer,
Has no inventory.
World’s largest
accommodation provider,
Own no real estate.
世界最大のタクシー会社ですが、
車両は一台も所有していません。
世界一有名なメディアですが、
コンテンツは作りません。
世界で最も種類が豊富な商店ですが、
在庫は一切ありません。
世界最大の旅行代理店ですが、
不動産は一切所有していません。
自前の資産を
持たない/小さい
対象とする市場は
最初からグローバル
サービスが
プラットフォーム
デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
デジタル・ディスラプターの創出する新しい価値
コスト・バリュー
 無料/超低価格
 購入者集約
 価格透明性
 リバース・オークション
 従量課金制(サブスクリプション)
エクスペリエンス・バリュー
 カストマー・エンパワーメント
 カストマイズ
 即時的な満足感
 摩擦軽減
 自動化
プラットフォーム・バリュー
 エコシステム
 クラウド・ソーシング
 コミュニティ
 デジタル・マーケットプレイス
 データ・オーケストレーター
自前の資産を
持たない/小さい
対象とする市場は
最初からグローバル
サービスが
プラットフォーム
デジタル・ディスラプター(デジタル・テクノロジーを駆使した破壊者)
「スピード」と「俊敏性」に応えられるIT
ビジネス環境の不確実性の増大、加速する変化のスピードに
即応できないと生き残れないという危機感
 Infrastructure as Codeで運用管理から属人性を排除
 マイロサービスや自動化などによるCI/CDの実現
 コンテナ化による安定稼働と俊敏性の両立
DevOps
 予測不能なリソースや機能への対応
 インフラやネットワークの構築や運用管理を無くす
 最新のテクノロジーをビジネスに活かす
クラウド
コンピューティング
アジャイル開発
 ビジネス価値に貢献するプログラム・コードだけ
 計画通りには行かない・変更が前提
 バグフリーでリリース
現場のニーズにジャスト・イン・タイムで
サービス(システムではない)を提供できること
差し迫るSI/SES事業の限界
アジャイル開発
Agile Development
 ビジネスの成果に貢献するコードだけを
 変更に柔軟・迅速に対応して
 バグフリーで提供する
DevOps
Development & Operation
 運用の安定を維持しながら
 本番環境への迅速な移行と
 継続的デリバリーを実現
クラウド
Cloud Computing
 高速で俊敏な開発実行環境の調達
 経費化の拡大による不確実性への担保
 運用やセキュリティから解放と人材の再配置
SI/SES事業の収益モデルが限界
 技術力を伴わない工数ビジネスは利益が出なくなる
 物販は収益を下支えできなくなる
 何も手を打たなければ優秀な人材の流出が拡大する
事業会社におけるITの本業化
 外注対象の限定と内製化の拡大
 ウォーターフォール型開発の限界
 ITの評価基準がコストから投資へ転換
デジタル・トランスフォーメーションへの2つの対応
デジタル・トランスフォーメーション
開発すべき
プログラムが増大
あらゆる業務を
データとして把握
ビジネス・テーマが生まれる
業務がITへITが業務へとシームレスに変換される状態
デジタル
フィジカル
人間主導で展開される
ビジネス・プロセス
人間とITが一体化した
ビジネス・プロセス
ビジネス・プロセスのデジタル化
デジタル・トランスフォーメーションへの対応(IT)
デジタル・トランスフォーメーション
ビジネス・プロセスのデジタル化
あらゆる業務をITで行う
開発すべきプログラムが爆発的に増大する
超高速開発
開発の自動化
クラウド
コンピューティング
アジャイル開発
DevOps
増大する開発や変更
のニーズに即応
運用やセキュリティなどの
付加価値を産まない業務
に関わる負担を軽減する
ビジネスの成果に直結し
現場が必要とするサービスを
ジャストインタイムで提供
ビジネス・スピードの加速や変化への即応力が向上
デジタル・トランスフォーメーションへの対応(ビジネス)
デジタル・トランスフォーメーション
ビジネス・プロセスのデジタル化
あらゆる業務をITで行う
あらゆる業務がデータとして把握できる
「過去」対応 「現在」対応 「未来」対応
原因究明
フォレンジック
説明責任
見える化
ガバナンス
戦術的意志決定
予測
最適化
戦略的意志決定
改革・改善活動やセキュリティ対応の適正化
デジタル・トランスフォーメーションとは何か
人間を前提に最適化された業務プロセスをITが支援
人間の観察と経験値に基づく判断と意志決定
人間の制約を前提にビジネスを最適化
ヒトと機械が一体となって事業目的を達成する
データと機械学習に基づく判断の自動化
トランスフォーメーション
Transformation/置き換える
ビジネス環境への対応 競争優位の確立
不確実性の増大・スピードの加速 常識や価値基準の転換
人間の制約を排除しビジネスを最適化
ITに求められる価値の重心がシフトする
Before DX時代のIT After DX時代のIT
人間が働く・ITが支援する ITと人間が一緒に働く
ITにできることは徹底してITに任せ
人間にしかできない目的やテーマ
の設定に人間は集中する
人間が働くことを前提に作られた
ビジネス・プロセスの効率や利便性
の向上をITが支援する
ITと人間がビジネス価値を創出
スピードとスケールを重視
変更に俊敏・継続的に進化
予測する・最適化する
ITが学ぶ・ITが判断する
人間がビジネス価値を創出
コストとパフォーマンスを重視
固定的で長期・安定稼働
処理する・記録する
人間が学ぶ・人間が判断する
ビジネス
役割
構築・運用
機能
知見・ノウハウ
エコシステム/プラットフォームを支える社会環境
所有 共有
シェア
共感
「所有」で豊かさを追求する社会
大量消費と所有の増大が価値の重心
「共有/シェア」で満足を追求する社会
所有から共有/シェアへ価値の重心が移行
水平分散型/自律連係型
垂直階層型/管理制御型
「限界費用ゼロ」社会への移行
オープンイノベーション
エコシステム
囲い込み戦略
オープンイノベーション:組織内部のイノベーションを促進するため、企業の内外で技術やアイデアの流動性を高め、組織内で生みだされたイノベーションを
組織外に展開し、それを繰り返すことで大きなイノベーションを生みだすこと。Henry Chesbroughハーバード大学・経営大学院教授
モノが主役の時代 サービスが主役の時代
「限界費用ゼロ社会」とは
110
 経済活動をより効率的に管理する新しいコミュニケーション・テクノロジー
郵便制度、電信・電話/管理型
水力、蒸気、原子力/集中型
蒸気船、鉄道、自動車、航空機/人間制御型
再生可能エネルギー/分散型
インターネット/自律型
様々な輸送手段の自動運転/自律制御型
IoT=ビッグデータ×AI
効率・自律・分散の追求
垂直階層型/管理制御型 水平分散型/自律連係型
経済革命を特徴づけてきた三つの決定的に重要な要素から成り立っている。
 経済活動により効率的に動力を提供する新しいエネルギー源
 経済活動をより効率的に動かす新しい輸送手段
「限界費用ゼロ」社会
適切な初期投資を行えば
生産にともなう増加分の新たな費用が
限りなく「ゼロ」になる社会 デジタル・トランスフォーメーション
により実現される社会やビジネスの姿
ジェレミー・リフキン
「両利きの経営」とDX戦略(1)
111
新しいビジネスモデルや商品・サー
ビスを生みだすために、いろいろな
組合せを試し、知の範囲を拡げる。
いま業績のあがっている事業領域の収益の確保と増大に注力し、
知の範囲を深化させる。
知の深化
知の探索
サクセス・トラップまたはコンピテンシー・トラップ
「知の探索」には手間やコストがかかるわりに、収益に結びつくかど
うかが不確実。そのため、収益の確保が見通しやすい「知の深化」に
偏りがちになってしまう。
経営レベルで 知の探索 と 知の深化 のバランスを調整する
1. 探索チームには、ビジネスに必要な機能(たとえば
開発・生産・営業)をすべて持たせて「独立性」を
保たせること
2. トップレベル(たとえば担当役員レベル)では、そ
の新規部署が既存の部署から孤立せずに、両者が互
いに知見や資源を活用し合えるよう「統合と交流」
を促すこと新規事業部署にはなるべく「知の探索」
を好きなようにやらせて、他方で「知の深化」との
バランスを取り、既存事業分野との融合を図る
1. 自社の定義する「ビジネスの範囲」を狭め
ず、多様な可能性を探求できる広い企業ア
イデンティティーを持つこと
2. 「知の探索」部門と「知の深化」部門の予
算対立のバランスは経営者自身が取ること
3. 「知の探索」部門と「知の深化」部門の間
で異なるルール・評価基準を取ること
「両利きの経営(東洋経済新報)」を参考に作成
「両利きの経営」とDX戦略(2)
112
知の深化
知の探索
サクセス・トラップ
コンピテンシー・トラップ
経営レベルで「知の探索」と「知の深化」のバランスを調整する
支援
Before DX
After DX
1. 「探索事業」が新規の競合に対して競争優位
に立てるような、既存事業の資産や組織能力
を突き止める。
2. 「深化事業」から生じる惰性が新しい取り組
みの勢いを削がないように、経営陣が支援し
監督する。
3. 「探索事業」を正式に切り離して、成熟事業
からの邪魔や「支援」なしに、成功に向けて
必要な人材、構造、文化、資本を調整できる
ようにする。
成功しているほど知の深化に偏って結局は、イノ
ベーションが起こらなくなる。
成功すればするほど深化に傾斜
「両利きの経営(東洋経済新報)」を参考に作成
ビジネス創出ニーズ
即応力・破壊的競争力・価値の創出
Before DX
投資対効果
Befor DX / After DX におけるIT投資の考え方
Before DX
全IT資産=投資総枠
原価償却
20%/年
ビジネス支援ニーズ
生産性向上・コスト削減・期間短縮
年間で投資可能な予算 効果次第で投資拡大
DX事業・DX案件とは
顧客:事業部門
内容:内製化支援
目標:事業の成功
デジタル・トランスフォーメーション事業とは
人間とITが一体となってビジネスを動かす
変化への即応力・破壊的競争力・価値の創出
変化に柔軟・迅速に対応し
ビジネスを成功させる
After DX
変化に俊敏に対応できる企業文化・体質を実現すること
ITをコアコンピタンスと位置付け事業部門主体で内製化
共創 または 協創
業績評価基準の転換
売上や利益での業績基準では評価できず、現場のモチベーションを維持できないから。
変わるビジネスとITの関係
開発・運用 開発・運用
少ない生産量(工数)で開発・運用のサイクルを高速で回転させる
現場のニーズにジャストインタイムで成果を提供し続ける
お客様との新しい関係
要望
要請
検討
企画
要件定義
仕様書
設計
開発
納品
検収
運用管理
保守
事業
部門
情シス
部門
SIer
IT事業者
提案
提言
開発と運用(DevOps)
検討
対話 決定
合意
要望
対話
内製化支援
技術力+労働力
事業
部門
情シス
Sier
IT事業者
変更・追加への要望
継続的対話
変革の7ヶ条
第1条・業績評価基準を事業戦略/事業目標と一致させる
売上と利益に固定せず事業戦略/事業目標の達成基準と評価を連動させる
第2条・事実を正直に伝えて議論する
忖度無用、自分たちの現実を真摯に土俵に上げて議論する
第3条・時代にそぐわない手続きやルールを廃止する
暗号化してメールに添付し平文でパスワードを送る など
第4条・スタンダードとなっているツールを使う
時代の思想や文化をツールを通して浸透させる
第5条・仕事の生産性を落とさない環境を提供する
最新のPCやMac、デスクトップの仮想化は使わない など
第6条・服装を”オープン“にする
職場の空気が変わる、変革を身体で感じられる
第7条・Intrapersonal Diversity(個人内多様性) を高める
ローテーション、社外のコミュニティや勉強会、対外的の奨励など
言葉で「危機感」を
煽っても現場は変わらない
できる人材は
どこにもいない
技術力 = 少ない手間で最大のパフォーマンスを発揮できる力
 実現したい機能を可能な限り少ないステップ数でコーディングできる
 クラウドを駆使してシステム運用できる環境を1日にいくつも構築できる など
既存SIモデルから脱却するための3つのシナリオ
7371万人
6773万人
▲568万人
生産年齢人口の減少
内製化へのシフト
短期離脱 専門特化 サブスクリプション・サービス
技術力の高いエンジニアで内製化
のためのスキル・トランスファー。
少人数を短期集中投入して離脱。
このサイクルを高速で回す。
AIやIoT、クラウド・ネイティブ
といった需要の伸びている専門領
域の専門家集団として、スキルを
集中、内製化を支援。
新しいサービスや技術を目利きし、
フレームワークやプラットフォー
ム、ツールを整備して提供し、長
期継続的に収益を増やし続ける。
エコシステム(生態系)とは何か
119
共通・共用
秩序やメカニズム
時間:長期間
形成:自律的・自然発生的
参加者:相互依存的(生存)
主導者:なし
自然界におけるエコシステム
共通・共用
秩序やメカニズム
時間:短期間
形成:意図的(企業が主導)
参加者:共栄共存的(収益の拡大)
主導者:排他的利益
ビジネスにおけるエコシステム
自律的・自然発生的 意図的(企業が主導)
プラットフォーム・ビジネスを成功させる3つの要件
ビジネス価値の明確化:
 テクノロジーではなく、Purpose
 魅力的なVisionによる求心力
エコシステムの構築:
 調整力より、リーダーシップ
 囲い込みからオープン・イノベーション
圧倒的ビジネス・スピード:
 外注ではなく内製
 アジャイル開発×DevOps×クラウド
Purpose
Vision
Speed
プラットフォーム・ビジネス
ビジネス・モデル × ビジネス・プロセス × 事業戦略
共創とプラットフォーム
121
価値を生産 価値を消費
交換価値
購買
グッズ
ドミナント
ロジック
企業と顧客/パートナーが共創によって、価値を創り出す関係が築かれる
価値を共創
価値を共創
交換価値
文脈価値
使用価値
サービス
ドミナント
ロジック
顧客による使用情報の継続的入手
ソフトウェアの更新、新たなサー
ビスの提供による価値の拡大
January 2016 DAIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー別冊を参考に作成
ビジネス価値の明確化×エコシステムの構築×圧倒的ビジネス・スピード
プラットフォームの事例:エーザイ・認知症エコシステム
認知症データ・プラットフォーム
 研究開発・治験・臨床等で得た質の高いデータ
 気付きや意味を引き出すデータ・サイエンス
 使いやすさ(UI/UX)と組合せの容易さ(API)
認知症の当事者と家族
医療従事者等
当事者情報 予知・予防情報
大学・研究機関 ベンチャー企業
関係省庁 医師会
小売業
自動車メーカー
フィットネスクラブ
保険会社
診断ツール
介護サービス
医療機関
自治体
プラットフォームの事例:エムスリー株式会社
 日本最大級の医療従事者専門サイト「m3.com」を運営
 日本の臨床医の約9割にあたる28万人以上の医師会員と日本の薬
剤師の半数超にあたる16万人以上の薬剤師会員等に対し医療関
連情報を提供し、マーケティング支援サービス等を提供
 日本のみならず米国・英国・欧州・中国・インドなど海外への事
業展開を積極的に進めており、全世界の医師の50%程度となる
550万人以上の医師会員・パネルを有し、様々なサービスの展開
エムスリー株式会社
ハブ型社会からメッシュ型社会へ
124
メッシュ型社会 ハブ型社会
 情報の非対称性・権力の偏在
 情報伝達に伴うタイムラグの拡大
 仲介による情報伝達コストの増加
 情報の双方向性・権力の分散
 情報伝達に伴うタイムラグが発生せず
 仲介を無くすことで情報伝達コストが低減
シェアリング・エコノミー ホスティング・エコノミー
安い社会コストとフラット化 高い社会コストと階級化
DXを支えるテクノロジー
アプリケーション
プラットフォーム
インフラストラクチャー
デバイス
AR(拡張現実) / VR(仮想現実) / MR(複合現実)
Augmented Reality / Virtual Reality / Mixed Reality
ディープラーニング(深層学習)と関連技術(深層強化学習/DQN、敵対的ネットワーク/GANなど)
Deep Learning
ブロックチェーン
Block Chain
HTAP(OLTP/業務系・基幹系とOLAP/分析系の実行基盤を統合)
Hybrid Transaction and Analytics Processing
LPWAネットワーク
Low Power,Wide Area Network
5G通信
5th Generation
エッジ・コンピューティング(デバイス側での学習や推論/高機能演算)
Edge Computing
量子コンピュータ
Quantum Computer
〜2017 2018 2019 2020 2021〜
システム・アーキテクチャーの変遷
パブリック・クラウド
オンプレミス
エッジ
サイロ・システム
ハイブリッド・クラウド
3層アーキテクチャー
クラウド・テクノロジーをベースとしたシステム
Microsoft Azure Stack、Amazon Outposts、Google GKE-Onpemなど
CPUの高性能化
+AI機能(機械学習)
仮想マシン化による
システム資源の集約
DXを実現する4つの手法と考え方
デザイン思考
リーン・スタートアップ
アジャイル開発
DevOps
デザイナー的なクリエイティ
ブな視点で、ビジネス上の課
題を解決する
最小限の機能に絞って短期間
で開発しフィードバックをう
けて完成度を高める
ビジネスの成果に貢献するシ
ステムを、バグフリーで変更
にも柔軟に開発する
安定稼働を維持しながら、開
発されたシステムを直ちに・
頻繁に本番環境に移行する
イノベーションの創発
ジャスト・イン・タイム
での提供
イノベーションと
ビジネス・スピード
の融合
変化に俊敏に対応できる企業文化・体質を実現すること
最適な解決策を見つけ出すためのデザイン思考
128
共感
Empathize
定義
Define
概念化
Ideate
試作
Prototype
検証
Test デザインするときの
思考方法を使って
ビジネスや社会の問題を
解決するための思考方法
新規事業の成功確率を高めるリーン・スタートアップ
129
Idea
Code
Data
構築
Build
学習
Learn
計測
Measure
素早くコードを書く
素早く学習する
素早く計測する
アイデア検証のための
MVPを短期間で作成
MVP:Minimum Viable Product
MVPを顧客に提供して
その反応を観察しデータを収集
データを分析し
MVPを改善
新規事業開発の
成功確率を高めるための
マネージメント手法
Legacy ITとModern IT
DXのシステム実装
生産管理 販売管理
会計管理 人事管理
アプリケーション連携 ストリーミング処理 機器認証 個人認証
機械学習 ビジュアライズ 機器制御 ・・・
アプリケーション
DXプラットフォーム
ERPシステム
生産工程管理
機械制御
交通管制
自動運転
物流管理
自動倉庫 ・・・
店舗管理
在庫管理
統合データベース
DX事業の類型
プラットフォーム
ソフトウェア製品
ビジネス・サービス
コンサルティング
システム
インテグレーション
共同事業
内製化支援
コーチ・研修
IT
アウトソーシング
スキル提供
工数提供
個別受託 サービス
特化型SI
DX事業
従来型事業
SIビジネスの変革を牽引するトレンド
デジタル
トランス
フォーメーション
デジタル
ディスラプション
IoT/CPS
アジャイル開発
クラウド・ネイティブ
DevOps
サイバー・セキュリティ
インフラやプラットフォー
ムの構築や運用の手間や負
担を減らし、アプリケー
ション開発・変更のスピー
ドを加速
ビジネス環境の変化
に即応し、必要シス
テムをバグ・フリーで
開発
いまの事実をデータで捉え、
人工知能の技術で最適な答
えを見つけ出し、ビジネス
を動かす、これからのビジ
ネス・フレームワーク
開発→本番を繰り返しても
安定稼働が保証される開発
や運用についての取り組み
境界防衛モデルから信頼構
築モデルへの転換。認証基
盤、暗号化、セキュアプロ
グラミングなどによる対応
ビジネスの成果に直接・迅速に貢献
I
T
と
ビ
ジ
ネ
ス
の
一
体
化
を
推
進
共創
デザイン思考
働
き
方
改
革
業
績
評
価
基
準
の
変
更
製品やサービスの市場投入までのプロセス:これまで
134
研 究 開 発 事業化
市場
投入
 高度な専門性
 注力する技術領域の明確化
 仕様の確定と標準化
 生産工程の改革
 コストダウン・品質の改善
 仕様へのフィードバック
プロダクト開発 プロセス開発
製品やサービスの市場投入までのプロセス:これから
135
開 発
事業化
市場
投入
開 発
事業化
市場
投入
開 発
事業化
市場
投入
研究
研究
研究
タイムリーに最小単位の製品・サービス
を市場投入していく見極めと、それを可
能にする仕掛けが必要
アジャイル ← DevOps ← リーン・スタートアップ
プロダクト・イノベーション プロセス・イノベーション
研究を加速するためにライフサイクルの
シフトを視野に入れて多分野横断でプロ
ジェクトを推進
クラウド
モバイル
IoT
サイバー・フィジカル・システム
Ecosystem Enabling Platform
2000〜
2010〜
2015〜
人工知能
2015〜
インターネット 1990〜
テクノロジーが変えるこれからの社会基盤
136
社会 経済
文化
コンピューター
1950〜
インターネット
クラウド
人工知能
小型・高性能化
価格破壊
ITリテラシーの向上
・・・
・・・
常識崩壊の時代
137
これまでの常識
 リアルな人と人のつながり
 規模や資産による競争力
 地理的距離や時間の制約
これからの常識
 デジタルな人と人のつながり
 資産のオープンな共有
 地域を越えたリアルタイム性
デジタル技術
Digital Technology
ITとの正しい付き合い方
138
思想としてのIT
ビジネスの変革と創造
仕組みとしてのIT
業務プロセスの効率化と実践
道具としてのIT
利便性の向上と多様性の許容
商品としてのIT
収益拡大とビジネスの成長
ビジネス
経営と業務プロセス
ビジネス
プロフェッショナル
ITプロフェッショナル
商品としてのITの作り方
139
思想としてのIT
ビジネスの変革と創造
仕組みとしてのIT
業務プロセスの効率化と実践
道具としてのIT
利便性の向上と多様性の許容
商品としてのIT
収益拡大とビジネスの成長
ビジネス・モデル
使い勝手や見栄えの良さ
ビ
ジ
ネ
ス
・
プ
ロ
セ
ス
ITと一体化した「これからのビジネス」
“uberist”になるための実践のステップ
140
3つの原則
課題の実感 トレンドの風を読む 試行錯誤
ステップ
1 戦略:ビジネス・モデル
あるべき姿と
シナリオを示す
ステップ
2 作戦:ビジネス・プロセス ITの可能性を
最大限に活かす
ステップ
3 戦術:使い方や見栄え
新しい常識で
選択肢を模索する
戦略・作戦・戦術とIT
141
思想としてのIT
仕組みとしてのIT
道具としてのIT
商品としてのIT
革新
利便
効率 収益
戦略
strategy
作戦
Operation
戦術
Tactics
スマートフォン、ワープロ、
電子メールなど
販売管理、生産管理、PLM、SCMなど
ITを前提とした
 新しいビジネス・モデル
 ワークスタイル
 顧客創造 など
ITを駆使した
 オンライン・ゲーム
 証券・金融サービス
 クラウド・サービス など
ビジネス・モデル
ビジネス・プロセス
使い勝手や見栄え
「道具としてのIT」から「思想としてのIT」への進化
ビジネス
ビジネス
IT
IT
1960年代〜1980年代 1990年代〜2000年代 2010年代〜
道具としてのIT
仕組みとしてのIT
思想としてのIT
ビジネス+IT
(ITと一体化したビジネス)
商品としてのIT
ビジネスのデジタル化
ビジネス
ビジネス
IT
IT
1960年代〜1980年代 1990年代〜2000年代 2010年代〜
ビジネス+IT
(ITと一体化したビジネス)
商品としてのIT
SoR System of Record
結果を処理するシステム
SoE System of Engagement
結果を創出するシステム
文化
対立
DXによる新規事業創出組織に求められる資質
144
1. 企業会計の基本を理解しており、事業計画立案やレビューに際して貸借対照表および損益計算書を元に検討ができること。
2. 既存の製品・サービスとの比較検討に際して、ユーザー視点に立ち、中立的かつ客観的に考えることができること。
3. ユーザーが満足しよろこんでお金を支払う気になるレベルの製品・サービスの機能や品質を実現できる技術および体制を持つこと。
4. ゼロからイチを創るセンスを持ち、かつ事業が軌道に乗せるまでやり切るパッションと責任感をもつこと。
5. 既存のしがらみを一旦忘れ、物事をシンプルに考え、整理できること。その上で既存のしがらみを打破できること。
6. 正解がないことに挑むことを理解し、正解が誰もわからない前提で仮説検証サイクルを回すマインドがあること。自分の中に軸を
持って自分の頭で考えを整理することができること。
7. 過度な投資を志向するのではなく、リーンスタートアップを実践できること。
8. 市場規模の予測をリーズナブルにできること。また、予測した市場規模に対する獲得目標シェアを実現可能性を保守的過ぎずアグ
レッシブ過ぎずに考えらえること。
9. 売上だけでなく、むしろ利益を主眼に事業計画を検討し、事業が軌道に乗るまでのキャッシュフローを見積もることができ、また
損益分岐点を超えた後の営業利益率を高めるプランを描けること。
10.自社だけで製品・サービスを開発・提供できない場合には、必要十分かつ最適な最低限のパートナーを選び、交渉し、双方が十分
な利益を得られる事業構造を構築できること。むやみやたらにステークホルダーを増やさないこと。
11.開発だけでなく、維持保守および運用に関して、低コストで必要十分な体制を構築できること。
12.グローバル展開を視野に入れるが、まずは特定の市場において利益を得られる事業立ち上げを考え、実践できること。
13.現状の否定に終始することなく、自ら未来を切り開くことを志向し、その意気込みや構想、計画について、ステークホルダーから
共感および同意、賛同を得るための論理的説明ができること。
14.うまくいかないことを他責にしないこと。阻害要因がある場合、それを自ら取り除くことができること。
15.変化に柔軟に対応できること。間違いや失敗を早い段階で自ら認め、必要なピボットができること。
16.様々な視点を持つ多様なアドバイザーを持ち、様々な意見に対して真摯に耳を傾けられること。反論されても折れない心を持つこ
と。
17.焦らず余裕を持つこと。努力や自己犠牲をアピールせざるを得ない状況に追い込まれることのないように振る舞えること。
18.うまくいかない状況となった場合に、傷が浅いうちに止める決断ができること。あらかじめ決めた撤退要件に従うことができるこ
と。
19.プラットフォーマー、エコシステム、データを持つ者が勝ち、マイクロサービスが売れる、等の流行り言葉、バズワードに惑わさ
れることなく、事業計画を立案できること。
20.そして、人に好かれる愛嬌を持つこと。困った時に助けてくれる応援団を持つこと。孤軍奮闘とならないこと。あのひとのプロ
ジェクトに参加したい、あの人のためなら一肌脱ぎたいと思われる人間的な魅力を持つこと。
21.上記20項目を意識しながらも、それでも「人々のためになることを自分が信念を持って創る。」という強い想いを通すために必要
な場合には、キチンと「NO!」と言えること。
デンソー・MaaS開発室長・成迫 剛志
新規事業やイノベーションは「手段」に過ぎない
目的
問題を解決すること
深刻度×影響度×関心度
手段
ビジネスモデル
ビジネスプロセス
新規事業 イノベーション
合理的に目的を実現すること
「手段」と「目的」をはき違えるな!
 イノベーションの創出
 新規事業の開発
 ビジネス・モデルの転換
 AIを活用する
 IoTビジネスを実現する
 クラウドで稼ぐ など
手段
であって目的ではない
 何が問題なのか
 何を解決すべきなのか
 何を目指すべきなのか
あるべき姿
 10年後の自分たちの事業
 お客様が実現すべき事業
 解決したい社会課題 など
できること・できそうなこと
目的
は自分たちで作り出す
未来をどうするかは
自分で決める!
事業戦略を考える
自分たちの事業モデルを
破壊するものは何か?
自分たちの事業モデルを
どのように変革すればいいのか?
事業戦略
DX、共創、クラウドネイティブなど
自分たちの未来は
どうあるべきか?
まずは、何をすればいいのか?
生産性を高める
 VDIを使わない。最新・ハイスペックのMacやWindowsを使う。
 社内の電子メールをやめる。TeamsやSlackなどのチャットを使う。
 時間のかかる手続きや書類をなくす。日報や週報などの報告や管理書類を徹底して削減する。
世の中のデフォルトを普通に使う
 使えるクラウド・サービスを制限しない。Google Drive、Box、GitHub、Jiraなどを使う。
 MS Officeをやめる。Office 365 や G-Suite を使う。
 スポーク・アンド・ハブ・ネットワークをやめる。ゼロトラスト・ネットワークにする。
日常の当たり前を見直す
 時代にそぐわないルールを廃止する。ZIPファイルを暗号化して添付+平文でパスワード送付など。
 服装をオープンにする。適材適所、TシャツやGパンもOKにする。
 出社が当たり前をやめる。オンライン会議を前提にし議事録はオンラインでリアルタイムに共有する。
いま前提としている常識を新しい常識に置き換える
 アジャイル開発、DevOps、クラウドをデフォルトにする。
 業績評価基準が売上と利益だけというのはやめる。事業や顧客に合わせて評価基準を多様化させる。
 外部研修、コミュニティ、勉強会への参加を制限しない。積極的に支援し、自らも主導する。
働き方の新しいカタチ
職場 リモートワークの5段階
リモートワークできない職場
医療・介護従事者、運送業者・郵便局員などの流通に従事する
人、スーパーやドラッグストアなどの小売業に従事する人、公
共交通機関で働く人、電気やガス・水道・通信などインフラ業
に従事する人、消防員や警察官、公務員など
リモートワークをしない職場
コロナ禍でも出社を求める。仕事をすることと出社することは
同義。例え、在宅でできる仕事であっても、出社して仕事をす
ることを求める。リモートワークのための環境整備やルールー
作りの努力はしない。
リモートワークできる職場
自粛要請に対応すべく、リモートワークに対応。ただし、仕事
のやり方はオフィースと変わらない。書類の確認や捺印などの
ために出社せざるを得ない。PCに監視ソフトを導入、あるいは、
始業時と就業時に上司にメールで知らせる。
リモートワークへ移行する職場
コロナ禍を機にリモートワークの可能性を認識。リモートワー
クのための環境整備やルール作りを始める。会議や報告なども
オンラインで対応可能、ペーパーレスでも仕事が進められるよ
うに見直す。ただし、労働時間を管理する考え方はそのまま。
リモートワークに対応する職場
コロナ禍に関わらず、現場への権限委譲をすすめ、従業員への
信頼を前提に、時間に縛られることなく非同期に業務を行う。
評価は、仕事の成果であり、自分で目標を設定し、自からの行
動を管理する。
リモートワークであるかどうか
に無関係な職場
組織が示すビジョンやゴールの達成に向けて、その必要性や価
値観を共感・共有する従業員。完全に自律した個人や組織とし
て行動し、自らが目標を設定し、自らが管理して、共通の目標
の達成をめざし、その行動を楽しめる。
O
1
2
3
4
5
個人 自己完結能力の5段階
なにもできない
ひとりでは行動できない
状況報告はできる
このような状況でした(このような問題がありました)。
状況を客観的に把握し(ただし考察は浅い)、管理者に説明で
きる。ただし、対処の方法については、ひとつひとつ管理者の
指示に従い、共に行動する。
管理者が行動を決定し
管理者の指示を受けて行動
どのように対処すればいいのでしょうか。
ひとつひとつ管理者からの指示を受け、何をするかを管理者に
確認、意識しながら、自分で行動できる。自分で結果について
報告できるが、不十分。管理者との対話を通じて報告する。
管理者が行動を決定し
自ら実行して結果を報告
このような方法が考えられます。どれを選べばいいでしょうか。
未熟ながらも状況に対応するための選択肢を自分で提示できる。
また、管理者と相談して行動を決定し、管理者が行動を管理し、
自分で結果を報告できる。
管理者と相談して行動を決定し
自ら実行して結果を報告
この対応がいいのではないかと思います。
複数の選択肢の中から最良の選択肢を自分で選び出し、提示で
きる。また、管理者と相談し行動を決定し、自分で行動を管理
し、自分で結果を報告できる。。
自分の判断で実行し結果を報告
対応しておきました。結果は、○○○でした。
最良の選択肢を自分で決定し、自分で行動を管理し、自分で結
果を報告できる。
O
1
2
3
4
5
職場と個人のギャップ
O
1
2
3
4
5 個人
組織
保身
転職
満足
ジョブ型雇用とメンバーシップ型雇用
職務記述書で決定。専門的・限定的
業務の成果に応じる
自主的・自発的
流動性 高い(転職・解雇)
配属組織と現場判断で決定。総合的
勤続年数や役職などで総合的に決まる
会社が提供
低い(長期継続的な勤務を想定)
原則として転勤や異動はない
勤務場所が問われない場合もある
会社都合で転職や移動がある
勤務場所への出社が前提となる
職務内容・職務の目的・責任範囲・必要な
スキル経験などを、細かく具体的に定めた
職務記述書(ジョブディスクリプション)
に基づき業務を遂行する。それが達成でき
たかどうかで、報酬や処遇(継続や解雇)
が決まる。会社の事業方針の変更によりポ
ジションがなくなれば、解雇もあり得る。
職務内容
報酬
職場
教育
労働時間 本人の裁量(自己管理が前提) 会社が決定(会社の管理が前提)
職務内容や責任範囲は、配属組織のミッ
ションに応じ、現場の空気や管理者の期待
に依存して決まることが多い。原則として
時間で管理され、勤続年数や役職、管理者
の恣意的な評価などにより相互的に判断さ
れるが、透明性に欠く場合も多い。解雇は
犯罪行為や重大な規範違反を除けばない。
ジョブ型雇用 メンバーシップ型雇用
ナレッジワーカーの本質は創造的な仕事と主体性
https://kuranuki.sonicgarden.jp/2020/07/knowledgeworker.html
株式会社ソニックガーデン 代表 倉貫義人のブログ
ローコンテクスト文化
ハイコンテクスト文化
空気を読む文化
前提となる文脈(言語や価値観、考え方な
ど)が非常に近い状態のこと。コミュニケー
ションの際に互いに相手の意図を察し合うこ
とで、「以心伝心」でなんとなく通じてしま
う環境や状況のこと。
前提となる文脈や共通の価値観が少ない常態
のこと。コミュニケーションの際に、言語で
表現された内容が高い価値を有する傾向にあ
り、思考力や表現力、論理的な説明能力や
ディベート力といった能力が重視される。
言葉で伝え合う文化
アメリカの文化人類学者・エドワード.T.ホールが唱えた「ハイコンテクスト文化とローコンテクスト文化」
日
本
人
中
国
人
ア
ラ
ブ
人
ギ
リ
シ
ャ
人
ス
ペ
イ
ン
人
イ
タ
リ
ア
人
イ
ギ
リ
ス
人
フ
ラ
ン
ス
人
ア
メ
リ
カ
人
ス
カ
ン
ジ
ナ
ビ
ア
人
ド
イ
ツ
人
ド
イ
ツ
系
ス
イ
ス
人
聞き手の能力を期待する
 直接的表現より単純表現や凝った描写を好む
 立場や状況、人間関係などに配慮する姿勢を示す
 曖昧な表現を好む
 多く話さない
 論理的飛躍が許される
 質疑応答の直接性を重要視しない
話し手の能力を重要と考える
 直接的・明示的で解りやすい表現を好む
 言語に対し高い価値と積極的な姿勢を示す
 単純でシンプルな理論を好む
 寡黙であることを評価しない
 論理的飛躍を好まない
 質疑応答では直接的に答える
コンテクスト文化から考えるリモートワーク
五感を総動員
言語を駆使
自己管理能力
自律能力
セルフマネージメント
個人
心理的安全性
ミッションと成果
フラットとオープン
組織
DXと個人と組織
ビジネスをデジタル化し
現場をリアルタイムで見える化
大幅な権限委譲による
現場での即決・即断・即実行
圧倒的なビジネス・スピード
現場(顧客や従業員)からのフィードバック
高速に改善を繰り返す
自分たちの存在意義/顧客満足・従業員満足
を実現するために正しいことを行う
リモートワーク成功の3要件
セルフマネージメント
コミットメントと成果の管理
相互信頼を前提とした権限の委譲
労働時間の管理も含め、コミットした目標を確実に達成することを、外部の管理者
ではなく、自分自身で管理すること。
社員への徹底した情報の開示と十分な対話。これらを支えるビジネス・プロセスの
デジタル化(ERP、経営ダッシュボード、チャットなど)。
ジョブ型雇用への移行。ミッション・ステートメントの明確化と社員の個人事業主
化。自己責任と会社の役割の再定義。
求められるスキルの転換
SI事業者とお客様のカタチ
159
大手SI事業者
プロマネ、調達、いざというときの保険
できる中堅SI事業者
新しい取り組み、そのための技術支援
ベンチャー企業
新しい技術やアイデアの提供
従来型の中小SI事業者・SES事業者
工数の提供
未来型のIT 従来型のIT
お客様
事業部門・第2情シス 情報システム部門
売上・利益の拡大
SIビジネスに取り憑く3匹の“お化け”
160
稼働率の向上
人材不足
人材育成の停滞 新規事業開発の休止
新事業・新顧客
からの売上拡大
景気に関わらず成長できる
自分で自分の未来を
創り出せる
商品=労働力と調達能力 商品=技術力とチャレンジ力
景気の拡大
景気の変動に左右される
自分で自分の未来を
描くことができない
自動化
クラウド化
内製化
ビジネス価値と文化の違い
161
ユーザー部門のITへの期待の変化
顧客に製品やサービスを“いかに買ってもらうか”を狙う
顧客が製品やサービスを“買ってから”を処理、格納する
 ユーザー部門の要求は明確
 IT部門はその要求に応える
求められる価値:スピード
求められる価値:安定性
SoE/モード2
SoR/モード1
System of Engagement
System of Record
『キャズム』の著者Geoffrey A. Mooreの言葉を参考に作成
 ユーザー部門は要求が不明
 IT部門はその要求を一緒に探す
 ERP
 SCM
 販売管理など
 CRM
 MA
 ECなど
結果を処理するシステム
結果を創出するシステム
バイモーダルITと人材のあり方
162
ユーザー部門のITへの期待の変化
モード1 変化が少なく、確実性・安定性を重視するシステム
モード2 開発や改善のスピードや利便性を重視するシステム
 高品質・安定稼働
 着実・正確
 高いコスト/価格
 手厚いサポート
 高い満足
(安全・安心)
 そこそこ(Good Enough)
 速い・俊敏
 低いコスト/価格
 便利で迅速なサポート
 高い満足
(わかりやすい、できる、楽しい)
差別化→利益拡大
効率化→コスト削減
DevOps
ITIL
ビジネスの成功に貢献すること
開発要求に確実に応えること
スキルチェンジ・人材の再配置
ガートナーのレポートを参考に作成
モード1とモード2の特性
モード1 モード2
安定性重視 速度重視
ウォーターフォール アジャイル
IT部門が集中管理 ユーザー部門が分散管理
予測可能業務 探索型業務
武士:領地や報酬を死守 忍者:何が有効なのかを探る
運用者(オペレーター) 革新者(イノベーター)
効率性やROI 新規性や大きなリターン
統率力や実行力 機動力や柔軟性
月次〜年次 日次(or 時次)〜週次
性向
手法
管理
業務
例え
対象
期待
実践
期間
トップダウン ボトムアップ
経営
方針が確定した後に軍隊的統率力で実行する力 方向性が見えない状況での探索能力や機動力
モード1とモード2を取り持つガーディアン
モード1 モード2
落ち着きなくチャラチャラした
無責任で軽い存在だと煙たがる
古臭く動きが遅い足手まといの
恐竜の化石のように感じる
それぞれの強みがありながらも
文化的対立が起きやすい両者を共存させるために
双方に敬意を払いつつ間を取り持ち調整を行う
方針が確定した後に軍隊的統率力で実行する力 方向性が見えない状況での探索能力や機動力
ガーディアン
3つのIT:従来のIT/シャドーIT/バイモーダルIT
165
SIer/ITベンダー SIer/ITベンダー SIer/ITベンダー
モード1
SoR
モード1
SoR
モード2
SoE
情報システム部門 情報システム部門
事業部門 事業部門 事業部門
モード1
SoR
モード2
SoE
 堅牢性
 安定性
 正確性
 安全性
 完全性
 迅速性
 柔軟性
 スケーラビリティ
 低コスト
 そこそこ/使える
 堅牢性
 安定性
 正確性
 安全性
 完全性
情報システム部門
 迅速性
 柔軟性
 スケーラビリティ
 低コスト
 そこそこ/使える
 堅牢性
 安定性
 正確性
 安全性
 完全性
従来のIT シャドーIT バイモーダルIT
SIビジネスの現実と課題
プロジェクト企画 要件定義・仕様策定
SIビジネスの構造的不幸:ゴールの不一致と相互不信
ビジネス価値の向上
 売上・利益の増大
 新規事業への参入
 利便性の向上 など
納得するまで
改修要求
納得頂くまで
改修作業
SI事業者
エンドユーザー 情報システム部門
見積金額の提示
見積金額の評価
工数積算 × 単金
工数積算 × リスク%
客観的根拠を要求
低コスト開発の現場を支える
多重下請け構造
仕様通りのコード
誰が、何に、どう使うかが
見えないままに開発
瑕疵担保
ゴール
不一致
相互
不信
顧客の不満蓄積
開発現場の疲弊
従来型SI事業の構造的限界
168
クラウドや人工知能などのイノベーション
SaaS適用領域の拡大
SDI(Software Defined Infra.)
Infrastructure as a Code
運用の自動化・自律化
運用業務
の減少
受託開発業務
の減少
インフラ販売・構築
業務の減少
ライセンス販売
の減少
OSS
DevOps
アジャイル開発
ビジネス・スピードの加速
開発・運用方法
の変革
既存開発スキル
の限界
既存収益モデル
の崩壊
既存スキル・人材
の不適合
採用できる
若者人材の減少
これまでのSI事業が難しくなる理由
プロフェッ
ショナル
サービス
プロフェッ
ショナル
サービス
HW販売
メインフレーム
人月積算の歴史
169
プロフェッ
ショナル
サービス
受託開発
HW販売
メインフレーム
受託開発
HW販売
UNIX
プロフェッ
ショナル
サービス
受託開発
HW販売
PC
受託開発
クラウド
使用料
プロフェッ
ショナル
サービス
1960年代半ば〜 1980年〜 1990年〜 2000年〜 2010年〜
COBOL/ファンクションポイント法
 ファンクションポイント法は、ソフトウェアがもつ機能
数や複雑さによって重みづけした点数を付け、そのソフ
トウェアにおける合計点数から開発工数を見積方法。
 上から順に順次コードを入力する前提で工数を見積もる
と、単位時間当たりのエンジニアがコードを書く量は、
あまり差が出ない。
オブジェクト指向やWeb
 開発生産性が飛躍的に向上。一方で、設計次第で工数が
大幅に変動。
 そのためファンクションポイント法だけでは見積もりが
できず、ファンクションポイント法に過去の経験と勘で、
規模感を山積みして算出する方法で見積もりを作るよう
になり、見積もりの精度が低下。
ダウンサイジングと
オブジェクト指向の
普及により積み上げ
方式の見積算定が不
可能になった。
実態にそぐわない人月積算方
式が、そのまま続けられてき
た結果、生産性が上がるほど
に、工数需要が減少するジレ
ンマに陥っている。
メーンフレームの黎明期
プロフェッショナルサービスはハード
ウェア代金に含まれ実質無償。アプリ
ケーション開発は内製が基本。
受託開発全盛期
メインフレームからダウンサイジング
がすすみ、開発言語がオブジェクト指
向となりプログラマーによる生産性が
大きく異なるようになった。
メインフレームの普及期
メインフレーム価格低下とともにプロ
フェッショナルサービスが有償化。ア
プリケーション開発も需要の拡大と共
に外注依存度が拡大。
オープン化の時代
受託開発開発が主要な収益源。ハード
ウェアではほとんど売上利益稼げない
時代となった。
クラウドの時代
ハード販売は終焉し自宅開発規模も
パースの進化や開発ツールの普及によ
り縮小傾向にある。
売
上
規
模
根拠なき「工数見積」と顧客との信頼関係の崩壊
170
手続き型プログラミング
COBOLやPL/Iなど
オブジェクト指向プログラミング
JavaやC++など
シーケンシャル・コーディング
 上から順に書いてゆく
 1ヶ月に書けるステップ数は誰がやっても同じ
 工数算定の根拠/基準が明確でぶれが少ない
ファンクション・ポイント法
 シーケンシャル・コーディングを前提
 機能数や複雑さに応じて点数化
 点数→ステップ数→工数の一致
妥当な工数が算定可能
開発生産性の飛躍的向上
設計次第/エンジニアのスキル次第で
工数が大幅に変動
KKD(Keiken + Kan + Dokyo)法
 過去の経験と勘にもとづく規模感
 過去に経験が無い場合は類似例を元に推計
 赤字案件が増えコンティンジェンシを上乗せ
見積工数の積算根拠が曖昧
顧客との信頼関係を醸成 顧客との信頼関係が崩壊
利益確保と予測が可能 利益確保と予測が困難
瑕疵担保
責任
171
SI事業のコスト構造
人件費
(30%)
外注加工費
(40%)
経費(20%)
減価償却など
材料費(25%)
ハードウェア・ソフトウェア
の仕入れ
人件費(20%)
経費(10%)
販管費(10%) 販管費(10%)
経 費(10%)
販管費(10%)
アプリケーション ハード・インフラ 保守サポート
外注加工費
(20%)
人件費(20%)
外注加工費
(50%)
営業利益(10%)
営業利益(5%)
営業利益(10%)
付
加
価
値
領
域
付加価値領域はあるが、人件費が固定化されており、コストコントロールができない状況
で利益を出しにくい構造となっている
工数ビジネスの限界
172
人月単価
人件費
「働き方改革」による労働時間短縮
オフショア開発
利
益
の
減
少
予測困難な
需要の変動
自分で自分の
未来が描けない
自動化
クラウド
若者人口の減少と高齢化
ユーザー企業の内製化の拡大
高利益 高利益
業務要件 基本計画
システム
要件定義
設計 構築・開発
保守・
サポート
173
SI事業のスマイルカーブ
上流工程 下流工程
コンサル 上流SE SE PG CE
低利益
要件定義、保守サポートは利益率が高く、設計・構築・開発は低い利益率となっている
売上
売上
174
アドバンテージマトリクス
営
業
利
益
営
業
利
益
営
業
利
益
営
業
利
益
売上
売上
分散型事業 特化型事業
手づまり型事業 規模型事業
多
少
業
界
の
戦
略
変
数
の
数
競争優位性構築の可能性
小 大
分散型事業
手づまり型
事業
特化型事業
規模型事業
規模の経済は働かず、小規模なうちは儲かっても、大
きくなると収益性を保てなくなる。競争要因が多く、
優位性を構築できない。コンサル、SI業界がこのタイ
プ。
小規模企業がすべて淘汰され、残った大企業も決定的
な優位性を作れなくなった状態。規模型事業であった
鉄鋼業界もこれ以上大きくなれないという状態になっ
た結果、どこも収益を上げられない状況になった。
規模の大小が影響を及ぼす場合でも、特定分野で異な
る戦略を採ることで、優位性を築くことができる事業。
競争要因は2~5個程度で、医薬品業界はこのタイプ。
規模の大小しか競争要因が無く、規模の経済が働く事
業。シェアの拡大が高収益に直結する。自動車業界が
このタイプ。
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
14.0
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000
売上高営業利益率
(%)
売上高合計 (億円)
エヌ・ティ・ティ・データ 大塚商会 野村総合研究所 伊藤忠テクノソリューションズ
ITホールディングス SCSK 日本ユニシス 新日鉄住金ソリューションズ
富士ソフト JBCCホールディングス 電通国際情報サービス 兼松エレクトロニクス
シーイーシー
175
SI産業 現在のアドバンテージマトリクス
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
14.0
0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000
売上高営業利益率
(%)
売上高合計 (億円)
エヌ・ティ・ティ・データ 大塚商会 野村総合研究所 伊藤忠テクノソリューションズ
ITホールディングス SCSK 日本ユニシス 新日鉄住金ソリューションズ
富士ソフト JBCCホールディングス 電通国際情報サービス 兼松エレクトロニクス
シーイーシー
176
SI産業 将来のアドバンテージマトリクス
2010年以降
2005〜2009年
Politics
好景気に支えられ
国のIT投資増加
Technology
仮想化技術の安定
日本クラウドの導入初期
Economy
いざなぎ景気で
緩やかな景気拡大
Society
安全安心なシステム
Politics
不景気でIT予算も
メリハリをつけ投資
Technology
セキュリティーレベルも向上し
パブシッククラウドがメジャー
テクノロジーへ
Economy
リーマンショックから不景気へ
コスト抑制やビジネス
スピードアップ
Society
適正コストを模索
安全安心のメリハリ
PEST分析と5フォース分析で見るクラウド化
新規参入
代替品
売り手 買い手
競合
新規参入
代替品
売り手 買い手
競合
中
中
大
中
大
大
大
大
中
大
交渉力の強い
川上〜川下に挟まれる
圧
迫
2010年以降
2005〜2009年
SI事業者の成功要因の変化
安定的受注 稼働率 ? ?
営業力 標準化力 マーケティング力
イノベーション
事業開発力
ビジネス
テクノロジー
ノウハウ
長期的サポート
体制構築能力
最新テクノロジー
のキャッチアップ
能力
先行投資能力
変化に柔軟な対応
可能な組織能力
最新テクノロジー
目利き
最
低
限
の
ラ
イ
ン
最
低
限
の
ラ
イ
ン
品質
Quality
コスト
Cost
納期
Delivery
品質
Quality
コスト
Cost
納期
Delivery
179
世界のIT人材
941,419
1,452,000 1,445,809
49,024
128,000
100,000
0 0
771,426
0
500000
1000000
1500000
2000000
2500000
ITサービス企業技術者数
2,362,300
554,069
365,416
49,569
104,732
24,170 19,961 28,885
254,721
0
500000
1000000
1500000
2000000
2500000
ユーザー企業技術者
中国、インド、日本のみが、ITサービズ企業技術者数がユーザー企業技術者数に比べ多く
なっており、中国、インドはオフショア先としての需要が強い。日本はSI産業の需要で技術
者がITサービス会社に集中して
出典:IT JOBGATE(http://itjobgate.jisa.or.jp/trend/index.html)
180
SIのグローバル市場の現状
国名 内製or外注 国内需要向けIT
企業の数
コメント
アメリカ 内製 少 大企業およびITを戦略的に使用する企業は内製。中
小企業はフルアウトソース傾向
企業はエンジニアの長期有期契約をする
中国 内製、外注 中 ITを戦略的に使用する企業は内製。それ以外は外注。
インド 内製 少 米国同様 オフショア拠点としてのIT企業は多い
ベトナム 内製、外注 少 まだまだ市場は小さいが、SI的な外注業者はあり、
オフショア拠点としてのIT企業は多い
韓国 外注 多 日本と同じく多重構造あり
ロシア 外注 多 大手ベンダーが一時受けして多重構造あり
フィンランド 外注 少 大手ベンダーのフルアウトソースがほとんど
日本(参考) 外注 多 大小様々なベンダーが多重構造で仕事を請け負って
いる。
ロシア、韓国は財閥の下に多数の中小企業が群がる日本と同じような労働文化。中国は、共産主義の名残で仕事を分
配する文化がある。その土地により労働文化があり、SI市場は、世界の中でも地域によっては市場がある。また社会
公共系は、内製できないため大手ベンダーが参入している。
課題は市場が限定的、地元ベンダーは地元企業に強い(保護施策)、言葉の壁、などがある。
その国の労働環境により内製、利用状況が異なる。多重構造があるのは、ロシア、韓国、
日本のみ、その地域の労働文化によっての違いがある
181
産業構造
日本
産業構造
A国
産業構造
C国
産業構造
B国
提供
価値
①
提供
価値
②
提供
価値
③
グローバル化基本戦略
日本の産業構造と、各国の産業構造は違うため、日本での提供価値の型化、その
提供価値でどこの国のどの部分に適用可能かを検討する必要がある。
182
需要と供給の変化
ITの有効求人倍率は、右肩上がりで今後も需要方が予測される
0.0
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
ITサービス業 有効求人倍率
IT・ソフトウェア・通信 全体
出典:IT・ソフトウェア・通信業界の有効求人倍率(パソナキャリア調べ)から筆者が加工
ポストSIビジネスの可能性
最適化された
組合せの実現
人月単価の積算
+ 完成責任
従来型SIビジネスの因数分解
SIビジネス
収益モデルとしての
SIビジネス
顧客価値としての
SIビジネス
イノベーション
ビジネス > テクノロ
ジー
崩壊
テクノロジー
新たな収益モデル
ポストSIビジネス
拡大
ビジネス価値のシフト
185
いいモノを
作って売る
安く
作って売る
インテグレーション
して売る
 分業による効率化
 人間力による品質の作り込み
 安い労働力の確保
 自動化の推進
 顧客課題を起点
 最適な組合せの創出
「顧客価値」を実現する手段の提供から
「顧客価値」そのものを提供することへ
〜1990 〜2000 〜2010
クラウド
成果を
直接売る
 サービスの重視
 ソフトウエアの重視
 ビジネスのデジタル化
ポストSIビジネスの位置付け
186
国内SI事業者が取り組むには難しい領域
AWSやWindows Azure PlatformなどのIaaS、
Salesforce.comやBluemixなどの汎用PaaS
減少傾向にはあるが、今後とも存続する業務領域
 既存システムの保守や周辺機能の追加開発
 ユーザー企業の独自システムに関する運用管理
 特定業務・技術スキルを持つ個人に依存した業務
従来型SIビジネス ポストSIビジネス
受託開発・保守、運用
管理業務派遣などの工
数積算を前提したビジ
ネス・モデル
新しいテクノロジーや開発手
法を駆使し、工数積算にこだ
わらず、収益構造も工夫した
ビジネス・モデル
シフト
継続
インフラ・プラットフォーム
の構築・運用管理
ポストSIの4つの戦略と9つのシナリオ
187
特化型
SaaS/PaaS
ビジネス
サービス
業種・業務特化
インテグレーション
アプリケーション
クラウド
コンサルテーション
クラウド
インフラ構築
クラウド運用管理
内製化支援
シチズン
デベロッパー支援
アジャイル型
受託開発
汎用型
SaaS/PaaS
データセンター
インフラ
専
門
特
化
ス
ピ
ー
ド
アプリケーション
プロフェッショナル 戦略 ビジネス同期化戦略
クラウド
プロフェッショナル 戦略 インフラ提供戦略
IaaS
アウトサイド戦略とインサイド戦略
188
ユーザー企業 SI/IT企業
内製化支援
システム部門代行
アジャイル型請負開発
テクノロジーを使った
ビジネス・サービス
テクノロジーを
使いやすくするサービス
高度な専門性を
提供するサービス
インサイド戦略
アウトサイド戦略
ポストSIビジネスの3つのステップ
189
生産性の向上
ビジネスの差別化
オ
ン
プ
レ
ミ
ス
ク
ラ
ウ
ド
ビジネス・スピードへの対応
ビジネス安定への対応
収益モデルの転換
フローから
ストックへ
提供価値の転換
構築能力から
戦略策定能力へ
商材の転換
役割の転換
労働力からサービスへ
要求対応から共創へ
情報システム
の構築と運用
ITサービス
の提供
ITによる
イノベーションの創出
SI 1.0
System Integrator
SI 2.0
Service Integrator
SI 3.0
Solution Innovator
これからの「ITビジネスの方程式」
190
情報システムの
品質
成 果
生産量
スピード 最大
ビジネス
「共創」の3タイプ
191
共創
Co-Creation
提供者 顧客
?
? ?
双方向の関係 共有の関係 連携の関係
「共創」ビジネスの実践
共創
Co-Creation
お客様やパートナーと共に
オープン・イノベーションに取り組み
新たな顧客価値を生みだすこと
顧客の新たなコアコンピタンスの創出
情報システムの
内製化
ビジネス・プロセスの
近代化
ビジネス・モデルの
創 出
支援者として(当事者にはなり得ない)
スキル・トランスファー デザイン思考
リーンスタートアップ
クラウド利用の促進
アジャイル・DevOps
「あるべき姿」の提言
模範と実践
プラットフォーム
デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After
人間とITが一体となってビジネスを動かす
変化への即応力・破壊的競争力・価値の創出
ITは競争力の源泉、投資対効果で評価
新規性と俊敏性の確保
アジャイル+DevOps
プラットフォーム
After DX
事業を変革するIT
内製
主導
試行錯誤を繰り返し何をするかを見つける
正解が予め決められない
非連続的な打ち手の実践
高速な試行錯誤のループ
ITについての知識やスキルの不足
共 有
実 証
改 善
共創とはDX実践の伴走者となること
共創の実践サイクル
共 有
課題・知識・ビジョン
達成すべき事業の成果
実 証
仮説検証、試行錯誤
現場フィードバック
改 善
データによる評価
現場での即決即断
お客様とチーム
高速に繰り返す
デジタル・トランスフォーメーション
事業
経営
クラウド
資源
DevOps
運用
「共創」の目的
共 有
実 証
改 善
アジャイル開発
開発
お客様が
変化に俊敏に対応できる企業の文化や風土へ変革
できるように主導・伴走する
圧倒的な技術力 信頼される人格 お客様についての理解
「一緒に取り組みたい」と相手に惚れさせること
高速
回転
内製化の事例:クレディセゾンのサービス「お月玉」
開発費用:6人×3ヶ月=人件費 約1000万円
スピード:アップデート 10分〜
事業成果:利用者数・利用金額ともに劇的増加
 1億円以上?
 最低でも数日
 コミットなし
競合 or 共創?
内製化の事例:株式会社フジテレビジョン
数万人が同時に視聴できる配信環境を 3 週間ほどで構築
AWS Elemental MediaStore と Amazon CloudFront は、CMAF-ULL の超低遅延配信に必要な技術と
大規模配信に対応し、それをマネージドサービスとしてすぐに利用できる環境や、配信規模に応じたス
ケーリング、障害発生時の切り替え対応などの煩雑な運用業務からの解放してくれた。
https://aws.amazon.com/jp/solutions/case-studies/fuji-tv/?fbclid=IwAR3bdoRp-sdBrOe_1I6JcALo5vHFzzO-tBTQ1wL4us1FLhcOIpzXax7bY3o
競合 or 共創?
共創の事例:トラスコ中山 MROストッカー
工場内の生産現場や建設現場などで使用される工具やヘルメット、手袋などのプロツール(工場用副
資材)の調達サービス。
トラスコ中山の資産として、よく使用されるプロツールを予め現場に設置された棚に取りそろえてお
き、ユーザーが使用した分だけの料金を“富山の置き薬”のように請求する。在庫の補充、請求は販売
店経由で行うため、ユーザーは在庫を保有せずに、必要なときに必要な分だけ商品を利用することが
できる。しかも、注文をしなくても欲しいときに直ぐ手に入る利便性は、他社にはない圧倒的な魅力
となっている。
的確な需要予測とタイムリーな物量が不可欠であり、デジタル・テクノロジーを駆使しなければ実現
できないため、トラスコ中山が、ITベンダーであるSAPと一緒になって創り出した新しいビジネス・
モデル。SAPでは、このような取り組みを「Co-Innovation」と呼び、世界中で様々な企業と同様の
取り組みを行い、事業収益に大きく貢献している。
DX案件の獲得にソリューション営業は通用しない
 こののまでは大変なことになる
 ITの戦略的活用を推進したい
 ビジネスのデジタル化を実現したい
変革への意欲はある どう取り組めば
いいの分からない
 課題やテーマがはっきりしない
課題やテーマを教えて頂ければ、
解決策を提供します!
あなたは何を言ってるんですか?
提言
「あるべき姿」と実現の方法
お客様は、課題やテーマについての正解を教えて欲しいのではない。
自分たちは 何をすべきか=課題やテーマ そのものを教えて欲しい。
これからの営業とエンジニアに求められること
 お客様と業務や経営について対話できる
 お客様の「あるべき姿」を提言できる
 社外も巻き込み最適なチームを作ることができる
 できるだけコードを書かずにシステムを実装できる
 お客様のUX向上や事業の成果に結びつけて設計や実装ができる
 新しいテクノロジーに直ぐに飛びつき体験的に理解できる
 ITについての最新の常識について常にキャチアップしている
 心理的安全性に支えられた組織で働いている
 ジョブ型雇用を前提に成果で業績を評価されている
営業
エンジニア
徹底した情報の公開と共有、お互いの信頼を前提にした大幅な権限委譲
お客様の教師として、お客様の事業や経営に積極的に関与
できるだけ少ない手間で、できるだけ大きなビジネス成果を達成
DXと共創の関係
変化に俊敏に対応できる企業文化・体質を実現すること
DXとは
「あるべき姿」を提言する
その実現に向けて牽引する
教師/医師となって助ける
共創
お願いするな!
お願いされよ!
そのために、あなたは何をしますか?
 「営業」や「エンジニア」などの与えられた名前と役割
 自分たちが売っているもの、やっていること、信じていること
 自分とITとお客様との関係、ITのもたらす価値や働き方
そのためには、当たり前や常識を疑え!
「目利き力」の構造
実現可能性
顧客価値
社会的評価
 予算と費用・投資の関係
 既存システムの現状とお客様の成熟度
 意欲や姿勢(特に経営者や業務の現場)など
 お客様の経営/事業の戦略や意図
 全体のビジネス・プロセス
 現状の問題や課題 など
 世の中の実績や評判
 コミュニティの意見や議論)
 使った自己評価(UI/UX、機能/非機能要件)など
 分析ではなく直感を
 部分ではなく全体を
 絶対ではなく最適を
お客様の確信と決心を引き出す
提言
新しい常識を実践している企業
203
 MS Officeを使わない
 瞬時にドキュメントを共有できるGoogle AppsもしくはOffice 365 を
使っている
 社内のファイルサーバを使っていない
 Google Drive/BOX/Dropboxを使っている
 メールを使わない
 SlackやTeamsを使っている
 Excel/MS Projectのプロジェクト管理を使わない
 Redmine/Atllasian Confluenceを使っている
 自前のソースコード管理サーバを使っていない
 GitHub/Bitbucketを使っている
 社内検証サーバを使っていない
 パブリッククラウドを使っている
 私用のスマートフォンやパソコンで”どこでも”仕事ができる
 これはオフィスで、といった決まり事はない
うちも、IoTで何かできないのか?
“何か”て言われてもなぁ?
何をすればいいのだろう?
いまうちの抱える課題は何だろう?
競争力強化には何をすべきだろう?
現状のプロセスをそのままに
使えそうなところを探す
使えそうなところに使って
使えるかどうかを検証する
使えることは確認できたが、
これで何が実現できるの?
何かを解決/実現することではなく
“使ってみる”ことが目的となっている
何を解決すれば、
ブレークスルーできるのか?
業績を向上させられるのか?
そのための最適な手段は?
IoTは最適な手段なのか?
事業の成果(売上や利益)に
どれだけ貢献できたのか?
短期長期の経営課題や事業課題を
解決することが目的となっている
「使ってみた」という成果は残るだけで次に続かない!
「ビジネスの成果」で評価し改善のサイクルを回す!
失敗するPoCと成功するPoCの違い
PoCを成功させるための3つのこと
顧客価値(お客さまの事業価値)を明確にせよ!
「使えること」とか「新しいサービスを実現すること」ではなく、結果としてこうなって
いたいという「あるべき姿」を実現すること。
 お客様のお客様の業績を向上させたい。
 世の中の常識をひっくり返したい。
 社員に働きがいを感じてもらえる会社にしたい。
提言せよ!
「何をしたいかを決めてもらえれば、それを実現します」ではなく、こんな「あるべき
姿」を実現しましょうと提言する。
 テクノロジーやビジネスの常識、その先の未来について精通していること。
 「提言」に真摯に耳を傾けるだけの見識、そして信頼される人格や人徳を持つこと。
 「提言」をきっかけに対話し、議論を重ねること。
試行錯誤せよ!
何が正解か分からない。議論や検討はそこそこに試行錯誤して、その時々の最適解を作
り、実行し、確かめる。このサイクルを高速に回して、最適解をアップデートし続ける。
 外部に丸投げしないこと。自分で手を動かすこと。
 制約を排除すること。例えば、クラウド・ネイティブなテクノロジーを活かすこと。
 現物で確認し、ビジネスの成果で評価すること。
PoC成功のサイクル
206
事業課題の洗い出し
適用可否の見極め
適用
評価
チューニング
何を解決すべきか?
成果を出せるか?
この技術で
経営者が新規事業を失敗させてしまう7つの罠
1.沢山の関係者を入れる
新規事業には人が少ないくらいがいい
2.進捗の管理をしっかりする
事業として価値を生みだしていなければ、進捗はゼロである
3.結果よりも制約を重視させる
あらゆるものを逸脱したとしても、結果を出せば良い
4.既存事業と数字で比較する
どんな事業も最小は小さく始まる
5.新規事業の狙いが他にある
企業の思惑を入れてうまくいくほど、新規事業は甘くない
6.ロジカルにリスクを排除する
仮説検証こそ、新規事業
7.事業毎にチームを組み替える
継続させたチームの中でいくつもの事業を取り組む方がいい
ソニックガーデン・社長 倉貫義人
1.情シスへの依存がビジネスを萎縮させている(3)
インフラ
サーバー、ストレージ、ネットワーク機
器、データセンター、ネットワーク、電
源ほか附帯設備
プラットフォーム
OS、データベース、認証管理基盤、セ
キュリティ、運用管理、開発管理など
アプリケーション
ERP、SCM、PLM、CRM、オフィスなど
事業戦略・企画
ビジネス・モデル/プロセスなど
DX
企業文化の変革、ビジネスの再定義など
情報シス部門
事業部門
経営者
クラウドへの移行
自動化範囲の拡大
内製化
 SaaS利用の拡大
 アジャイル開発
 DevOps
デザイン思考
リーンスタートアップ
心理的安全性
 過去の実績や人間関係に依存した顧客との関係が維持できなくなる。
 インフラやプラットフォームの案件だけになってしまう。
 アプリケーション以上のパートナーの選択肢から外されてしまう。
事
業
の
主
軸
を
上
流
に
シ
フ
ト
さ
せ
る
2.新しいデマンドを開拓できていない
既存
既
存
新規
新
規
製品・サービス
市
場
・
企
業
マーケティング
の活躍する領域
営業がカバー
できる領域
生
身
の
営
業
の
限
界
「デマンド・センター」を中核とするマーケティング組織
市場調査
企業ブランド向上
案件創出
見込み客の
データ収集
見込み客の
啓蒙と育成
見込み客の
絞り込み
Lead Generation Lead Nurturing Lead Qualification
Data Management デマンド・ジェネレーション
マーケティング
の範囲を拡大
デマンド・センター
2.新しいデマンドを開拓できていない
ターゲット
の選択
案件の
開拓・育成
案件の定義
商談の推進
案件の
クローズ
納品と
代金回収
サポート
と関係維持
 時間の制約×肉体の制約
 「俺の客」問題
 古き良き時代のスタイルへの信仰
営業に過度に依存した
デマンド開拓の限界
2.新しいデマンドを開拓できていない
営業
マーケティング
3.「木こりのジレンマ」に陥っている
木こりが木を切っていた。
通りがかった旅人がその様子を眺めてい
ると、斧を振るう勢いの割に、木が切れ
ていないようだった。
よく見ると木こりの使っている斧が刃こ
ぼれしている。そこで、旅人は言った。
「斧を研いだほうがいいのではないです
か?」
すると、木こりはこう答えた。
「そんなことは分かっていますが、木を
切るのに忙しくて、斧を研ぐ時間がない
んですよ。」
ITビジネスのトレンド
短期的
な変動
 クラウド
 自動化
 モダナイゼーション
 課題提言
 共創
 内製化支援
コロナ禍後を見据えた3つの変革施策
既存事業 戦略事業
従業員
働き方
高収益化
 標準化・効率化のためのプロセス・リ・デザイン
 モダナイゼーション・クラウド化・自動化
 データ・ドリブン・マネージメント
 試行錯誤・非連続な探索
 投資・M&A
 既存事業からの分離(組織・評価・場所など)
成長基盤の確立
自律と自発の醸成
 HTRと心理的安全性
 ジョブ型雇用
 現場への権限委譲
変革
最低限の常識を維持する
PPAP(暗号化+zip添付とパスワード)の廃止、クラウド・サービス利用の制約を撤廃、VDIをや
め高性能なPCを使わせる、ゼロトラスト・ネットワークへの移行など
DX実践の土台を築く
業務プロセスのデジタル化を徹底、データによる進捗や評価の実現、オープンな情報共有とコミュ
ニケーション環境の整備、働く場所を問わないデジタル・ワークプレイスの実現など
DXを実践する
既存事業と戦略事業の定義と目標設定、現場への大幅な権限委譲と業績評価基準・KPIの設定、人
事・雇用制度の整備など
お客様のDXに貢献するためにやるべきこと
3
〜
6
ヶ
月
の
サ
イ
ク
ル
で
ア
ッ
プ
デ
ー
ト
を
繰
り
返
す
会社や個人の存在意義/Purposeを明確にする
実践ノウハウのメソドロジー化
実践で積み上げたスキルやノウハウを模範を通してお客様に提供する
DXを実践するとはどういうことか
VUCAの時代
時間感覚の変化
圧倒的スピード
存在意義/Purpose
お客様の幸せ(CX) 従業員の幸せ(EX)
HRT = 謙虚 (Humility)、尊敬 (Respect)、信頼 (Trust)
ビジネス・プロセスの徹底したデジタル化
アジャイル開発 & DevOps
クラウド・コンピューティング
ゼロトラスト・ネットワーク
現場への権限委譲
自律したチーム
HRTと相互信頼
オープンな情報共有
心理的安全性
活発な対話
ジョブ型雇用
・・・
新規事業の起ち上げ
新規事業を成功させるための6つのステップ
1.ニーズの見極め
2.「強み」の明確化
3.「中核的価値」の明確化
4.仮説検証
5.橋頭堡の確保
6.売る仕組みの構築
新規事業
「成功する事業計画を作る」ことを目的とせず
「事業を成功させること」を目的とする。
218
「シーズ起点」
このような技術があるから、コレを使ってビジネスを創る
 こちらに都合の良い市場の創造
 こちらの思惑通りに行動してくれる顧客の創造
 経営者が納得してくれる事業戦略の創造
「シーズ起点」から「ニーズ起点」
「ニーズ起点」
顧客の「こういうのがあったらいいなぁ」からビジネスを創る
 STP(Segment/Target/Position)を明確にする
 ペルソナを明確に描く
 ユーザーへのリーチも考えて描く
「シーズ起点」と「ニーズ起点」(1)
必ず失敗する新規事業
新規事業を行うことを目的にしている新規事業
お客様の幸せのためではなく、
× AIやIoTを使って、何か新しい事業を始めることが目的になっている。
× 3年後には、10億円くらいになる事業を作ることが目的になっている。
× 他社がやっていない、目新しい新しいビジネスをすることが目的になっている。
新規事業を成功させることではなく、
× 新規事業計画を作ることが目的になっている。
× 経営者を納得させることが目的になっている。
× 新しいことをやっていることを世間に知らしめることが目的になっている。
新規事業は目的ではなく手段
目的は事業課題の解決
自分たちには、
何ができるか?
自分たちには、
何ができないか?
お客様は誰?
「お客様」は誰か?
自分たちのできることに都合が良い
市場・顧客・計画
お客様の
あるべき姿?
自分たちのできることに都合が良い
お客様の「あるべき姿」
お客様のあるべき姿を実現するために
何をすべきか?
具体的にイメージできる
お客様の「あるべき姿」
ニーズ起点
シーズ起点
〇山 △男 39歳
▢▢株式会社
西日本営業部
営業業務課
自分たちには、
何ができるか?
自分たちには、
何ができないか?
「お客様」は誰か?
大きな市場(5000億円の5%)だが・・・
誰がどのように使ってくれるか
具体的にイメージできない
お客様は誰?
市場は小さいが・・・
誰がどのように使ってくれるか
具体的にイメージできる
ニーズ起点
シーズ起点
〇山 △男 39歳
▢▢株式会社
西日本営業部
営業業務課
自分たちのできることに都合が良い
市場・顧客・計画
お客様のあるべき姿を実現するために
何をすべきか?
自分たちには、何ができるか?
= 既存の事業資産をどのように守るか?
未来から今を逆引きする
自分たちは未来をどのようにしたいのか?
未来はどうなっているのか?
マイルストーン
マイルストーン
マイルストーン
顧客価値と競争優位(2)
224
お客様が
必要としていること
自分たちが
提供できること
競合他社が
提供できること
顧客価値
競争優位
お客様が必要とし、自分たちにできて競合他社にはできないコト
ふたつのイノベーション(1)
225
顧客は誰か?
現状に満足していない顧客 存在していない顧客
機能・性能の向上 新たな需要の創出
持続的イノベーション 破壊的イノベーション
ハイエンド戦略(足し算戦略)
高付加価値・高利益
ローエンド戦略(引き算戦略)
価値限定・低利益
新機能、高機能、多機能、省エネ、
高コストパフォーマンス、新デザイン
簡単、便利、低価格、新鮮、
画期的、面白い、これだったら使える
事業の拡大
ふたつのイノベーション(2)
226
市場規模
機能・性能
持続的イノベーション
既存顧客
現状に満足していない
存在していない顧客
消費していない(無消費者)
顧客の流失
顧客の流失
顧客の流失
衝突
既存事業基盤の維持
既存の顧客・スキル・収益構造
新規事業基盤の創出
新たな顧客・スキル・収益構造
過剰
満足
破壊的イノベーション
新規事業のふたつのタイプ
227
実施するチームを分ける
異なる業績評価基準で評価する
スポンサーシップを明確にする
持続的イノベーション 破壊的イノベーション
新規市場
での事業拡大
既存市場
での事業拡大
性能指標の連続性
〜価値指標の継続〜
性能指標の非連続性
〜価値指標の転換〜
性
能
指
標
の
向
上
投入する労力や時間
性
能
指
標
の
向
上
投入する労力や時間
性
能
指
標
の
向
上
性
能
指
標
の
低
下
資金シフトの進める(1)
導入 成長 成熟 衰退
資金
資金
採算ライン
新規事業が成功する条件は、
成功するまで失敗を
繰り返すことができる
資金力があること。
資金シフトの進める(2)
継続的成長のライン
初期投資のベースライン
事業1
事業2
事業3
「一時的競争優位」
の継続的確保
230
事業再構築の逆Cカーブ
1年後
現在
数年後
過去
利益率
事業規模
①収益の低下
②事業絞り込み
(勝てる事業)
③利益率向上
(体質改善)
④市場拡大
(利益額の確保)
事業が成熟し、利益率が低下したら、利益率の高い事業に絞り込み、それを高利益
事業へ成長させてから再度事業拡大を狙う!!
不採算
231
逆Cカーブ具体的ステップ
高
低
利
益
率
高
低
採算
売上規模
単体案件
SES
個別サービス
一括受託
アカウント化
特定顧客
専門サービス
集団客
汎用サービス
大口顧客
ITパートナー化
サービス、ソリューションを
付加価値の高い部分に特化。
顧客も特定セグメントに絞る
サービスを汎用化して拡t販。
特定セグメントでシェア
No.1を目指すことが重要
ビックアカウントに絞り、ITパートナー化す
ることにより、利益率を維持する。いずれ
は、利益率が落ちていく。
現状の
Siの戦略
ポストSI
の戦略
① ②
④
③
経営方針と業績評価
利益志向の収益基盤
例:「売上高1000億円・営業利益50億円の企業」から「売上高100億円・営業利益50億円の企業」へ
エンジニア 営 業
徹底した顧客価値の追求
「工数の追求」から「成果の追求」へ
高い技術力と生産性で
業績評価
経営・事業方針に一致した
業績評価
ITに関わる法制度と政策
法制度体系(改正個人情報保護法を例に)
234
個人情報保護法
法律施行令(政令)
法律施行規則(委員会規則)
ガイドライン/Q&Aなど
個人情報保護指針
ガイドライン(自主規制)
国会
内閣
個人情報
保護委員会
個人情報
保護委員会
その他の省庁
認定個人情報
保護団体
(業界ごと)
業界団体
法
律
民
間
強
制
力
日経コンピュータ 2017.2.2 を参考に作成
海外と日本での法律への取り組み方の違い
235
理念や目的
手段
法律の理念や目的、趣旨に沿
うかどうかを考え実行し、自
らがリスクをとろうとす
る。
 新たな手段が生まれる
 迅速に成果をあげられる
 イノベーションが生まれる
理念や目的
手段
行政機関のお墨付きを得た
手順を守ることで法的リス
クを回避しようとする。
 新たな手段が生まれにくい
 成果までに時間がかかる
 イノベーションが生まれにくい
海外の法制度対応 日本の法制度対応
日経コンピュータ 2017.2.2 を参考に作成
不都合があれば
対応する
不都合のない
手順で対応する
VeriSM
企業レベルでサービス管理を
行うための運用モデル
VeriSMとは何か
237
Value-driven (価値主導)
Evolving(発展、展開する)
Responsive(敏感に反応する)
Integrated(統合、結合された)
Service(サービス)
Management(マネジメント)
デジタル・トランスフォーメーションとは、全てのビジネスをサービス化すること
ITだけでなく企業レベルでサービス管理に取り組むことが必要
全てのビジネスが
サービス化
デジタル・トランスフォーメーションを実現するには、業種や業態によ
らず、すべての企業や組織が、IoTやAI、クラウド・ネイティブなどの
最新ITを活かしたサービスを提供するプロバイダーになることが必要と
される。
ITサービス管理から
企業レベルのサービス管理
が必要
全てのビジネスをサービス化すると企業レベルでサービスを管理するこ
とが必要となる。ITサービス管理のフレームワークであるITILでは不十
分でビジネス部門も含めた企業レベルのサービス管理としてのSIAM、
アジャイル開発やDevOpsなどを組み合わせる必要がある。
全ての企業が利用可能な
テーラーメイドアプローチ
が必要
サービスの種類、ビジネスにおける優先事項、業界の制約、組織の規
模、文化、人の能力・スキルなどに相違がある前提で、オーダーメイド
可能なサービス管理のアプローチを提供する必要がある。アジャイル開
発やDevOpsなどはその実現手段となる。
企業レベルでサービス管理を行うための
運 用 モ デ ル
VeriSMモデル
238
ガバナンス
サービス
マネージメント
原則
マネージメント
メッシュ
顧客
の要望
顧客
検証・評価・改善
定義
定義:SIAMの追加
制作:アジャイル
制作、提供、反応のサイクルを回す/DevOps
企業を統治・統制するための仕組みを確立す
る。COBIT5がベース。加えて、情報開示のあ
り方や、監査役や社外取締役を含む取締役会な
ど会社の機関のあり方等を定義。
企業全体として厳守しなければならない原則を
定義。すべてのサービスはこの原則に従って提
供される。例えば、セキュリティ方針、法的な
制限、財務的なルール、知的所有権、就業規則
などITだけでなく企業全体を範囲に検討する。
どうサービスを管理していくかを検討する領
域。企業の環境、リソース、利用するテクノ
ロジー、管理手法の最適な組合せを検討
企業環境
組織文化(保守的、リスク嗜好、サービスカルチャーな
ど)、競合他社(サービス比較、自社の市場ポジションな
ど)、法律の制約(内部統制や金融庁ガイドライン等)、
サービス提供のプロセス、KPI、ツール(既存のサービス管理
の仕組み)その他
リソース
人(配置、採用、人材育成、スキル等)
予算、資産、納期、ナレッジ、その他
革新的テクノロジー
コンテナ、IoT、ビッグデータ、クラウド、自動化、その他
管理手法
ITIL、COBIT5、CMMI-SVC、IT4IT、ISO/IEC20000,、
ISO/IEC27001、DevOps、 Agile、 Lean、Project &
Portfolio Management、SIAM、その他
制作
提供
反応
ガバナンスとサービスマネージメント原則の関係
239
ガバナンス
 基本は、透明性(Transparency)
 説明責任(Accountability)
 機敏に反応(Responsiveness)
 効果的、効率的(Effectiveness and Efficiency)
 公平、非排他的(Equitable and inclusive)
 誰でも参加(Participatory)
 持続可能(Sustainability)
ビジョン 戦略 コンプライアンス
方針展開
行動指針
企業文化
サービスマネジメント原則
 サービスとは『消費者(顧客)の明らかになった要望を満たす』こと
 ITSMが開発し成熟させてきたサービスマネジメントの概念や手法の活用
 BSM(Business Service Management)
 ESM(Enterprise Service Management)
 全ての製品(プロダクト)とサービスに適用される
マネージメント・メッシュとは
240
SIAM ISO/IEC20000
COBIT,CMMI,IT4IT
コンテナー
IoT
AI
ブロックチェーン
企業文化
競合状況
法規制
プロセス
ビジネスモデル
人(人工) 予算 期間 知識・経験
管理手法
革
新
的
テ
ク
ノ
ロ
ジ
ー
リソース
企
業
環
境
VeriSMのサービス・サイクル
241
定義
Define
制作
Produce
提供
Provide
反応
Responce
プロセスでの活動やプロダクトやサービスの
設計関連する結果(成果物)を明確に定義
顧客の要望:ステアリングコミッティーによるビジネス
ケースの承認&同意
要求される成果物:要求の収集整理と技術的検討
ソリューション:構成要素のパフォーマンス仕様、調達方
法、テスト仕様、計画立案
サービスブループリント:サービス・ソリューションの設
計、調達方針、制作条件、パフォーマンス
サービス・ブループリントからサー
ビスをコーディング、テスト、移行
準備までの作業の実施
ビルド:ブループリントから実装するサービスを作成
テスト:テスト仕様に基づくテストの実行
移行&検証:リリース可能なモデルに整える、移行計画の確認
プロダクトやサービスはすで
にパフォーマンスを含めて使
用可能な状態になっている
保護&保全:ポリシー、セキュ
リティー、リスク、継続性の確
保
測定と保守:日々の運用でサー
ビスパフォーマンスを継続的に
測定し、合意された品質に対す
る結果をステークホルダーに報
告
改良&カイゼン:最新のテクノ
ロジー採用、調達方法の変更、
社会秩序&世論
消費者との定常的な相互交流
記録:サービスデスク等が、
サービスに対する問い合わせ、
クレームや依頼事項(要望、課
題/問題、調達元からの変更)
等を受け付けて記録。これらは
サービス改善のインプットとし
て活用。
管理:問い合わせや依頼事項に
透明性をもって対応。顧客には
想定解決時間や現状のステータ
スなどを提示し、解決に向けて
コミュニケーション
求められる人材
デジタル・トランスフォーメーションを主導するクロスオーバー人材
ビジネス環境への対応 競争優位の確立
不確実性の増大・スピードの加速
製品やサービスをジャストインタイム
で提供できる即応力
常識や価値基準の転換
生産性・価格・期間における
これまでの常識を覆す破壊力
デジタル
トランス
フォーメーション
自社に
強みのある
テクノロジー
他社に
強みのある
テクノロジー
協力して
強みを創る
テクノロジー
ITの「凄さ」を語るのではなく、
ITがもたらす顧客価値の「凄さ」
を伝える。
「共創」によってお客様を主導
し、お客様の「あるべき姿」と実
現のための物語を描く。
新しい技術を顧客価値に転換する土台
これまでに培った技術やノウハウをも組み合わせて「バイモーダルSI」ができてこそお客様の期待に応えることができる
お客様のビジネスの成果に貢献する
お客様のデジタル・トランスフォーメーション実現を支える
常にテーマや問いを発し続けられる人材
未来に至る
筋道を示す
自らが
テーマを
決める
お客様の
未来を描く
お客様の
経営や事業
についての関心
経験から学んだ
気付きや教訓
自分たちが
生みだした優れた技術
社外で生みだされた
優れた技術
デジタル・トランスフォーメーションを
実現するための新たらしいビジネス価値
お客様
の教師
人間とAIの役割分担
人間にしかできないこと AIに任せた方がいいこと
 疑問や興味を持つ
 課題を持ち解決したいと思う
 目的やテーマを設定する
 結果をイメージできる
 行動に意味を与える
 最適な結果を高速に見つける
 大規模データを高速に計算する
 試行錯誤を高速に繰り返す
 膨大な選択肢を絞り込む
 膨大な組合せを検証する
意欲や興味、想像、意味付け 高速・大量な論理演算、検索と比較
マシンは答えに特化し、人間はよりよい質問を長期的に
生みだすことに力を傾けるべきだ。
“これからインターネットに起こる『不可避な12の出来事』” ケビン・ケリー・2016
デジタル・トランスフォーメーション時代求められる能力
246
テーマを見つける
問いを作る
正解を見つける
最適解を見つける
時間を重ね体験を繰り返し
経験値を蓄積する
テーマ
問い
正解
最適解
テーマ
問い
正解
最適解
テーマ
問い
正解
最適解
テーマ
問い
正解
最適解
テーマ
問い
正解
最適解
テーマ
問い
経験値
経験値
機械学習
シミュレー
ション
PDCAを高速で回し、新たなテーマや問いを高頻度で作り続ける
機械学習やシミュレーションで高速に正解や最適解を見つける
経験値
データの蓄積
性能の向上
新たな役割
知性の進化
経験値
役割の拡張
能力の向上
「マシンは答えに特化し、人間はよりよい質問を長期的に生みだすことに力を傾けるべきだ。」
“これからインターネットに起こる『不可避な12の出来事』” ケビン・ケリー・2016
働く現場で何が起こっているのか?
247
「モード1でも、まだしばらくは何とかなりそうだ。」
「世の中はモード2に向かっているのに大丈夫だろうか?」
自分の身を守らなくては!
人材流失
優秀な人材から
モード2企業
ユーザー企業
思考停止
指示待ち症候群
リスク回避症候群
他者依存症候群
ストレス
不安
メンタル問題
変革の騎手
を失う
「働き方改革」で何を目指すのか
248
働き方改革
AIや自動化が既存スキルの不良資産化を
加速し人生の「旬」の期間を短縮
ライフスタイルや医療・衛生・栄養
が改善し高齢化を助長
テクノロジーの進化
クロスオーバー人材
異なる分野の物事を組み合わせて
新しい物事を作り出せる人材
社会に必要とされる人材であり続ける
単一スキル/単一キャリアの限界を脱して
マルチスキル/パラレルキャリアへ転換する
環境づくり
法律や制度
労働時間
在宅・リモート勤務
業績評価・人事制度 兼業・副業
事業目的・経営理念
過去のしがらみで
ITベンダーやSI事業者を
選ばない
工数や期間、単価で値切らない
テクノロジーや方法で可能性
を探り妥当な金額を合意する
ビジネスの成果への意欲
発想の柔軟性と論拠
ビジネス合理性で判断する
ITベンダーやSI事業者への対応
事業会社の担うべき責任
249
経営者や事業部門が
主管であり全責任を負うことを
社内外に明示的に宣言すること
自分たちの課題の整理には
忖度を交えず真摯に向きあう
テクノロジーについて
難しい、分からないと逃げない
情報システム部門やITベンダー
に丸投げしない
テクノロジーの専門家と
納得の行くまで議論し
情報システム部門は自社の経営
や業務に当てはめて解釈する
事業会社に求められる自覚
変革のリーダーたるよき抵抗勢力とは
250
 ビジネスやテクノロジーのトレンドについて好奇心を絶やさず、情報
収集や勉強を怠らない。
 分析的に物事を捉え、自分の理屈を語れる。
 人の意見に耳を傾け、それについて自分の意見を示すことができる。
 社内外に人的なネットワークを持ち、特にコミュニティや勉強会など
で、社外との広い緩い繋がりを持っている。
 自分の職掌範囲を自覚し、その達成に誠実に向きあっている。
評論家やアウトロー、あるいは単なる批
判者ではなく、自分の与えられた職務の
中で批判的な精神を持ち、改善策を探
し、これを実践する人。
だめなITベンダー・SI事業者の行動特性
自分たちの「できること」でしか
解決策を示そうとしない。
これからのテクノロジーやその可能性について
分かりやすく説明できない。
機能や性能については説明できるが
経営や事業の成果にどのような貢献が
できるのか説明できない。
新しい方法論や見積を求めても
旧来のやり方で提案しようとする。
新しい方法論やテクノロジーの適用を求めると
保証できない、実績がない、時期尚早などの
ネガティブ・ワードで翻意を迫る。
注意すべきITベンダー・SI事業者の行動特性
 自分たちの収益を優先して考えている。
 新しいコトへのリスクを嫌っている。
 経営やリソースに余裕がない。
 勉強していない。あるいはその習慣がない。
 分かってもらおうという意欲が欠如している。
 自分たちのできないことに関心がない。
 お客様の立場で考える習慣がない。
 経営や業務に関心や知識がない。
 お客様の成果より自分たちの成果を優先してい
る。
 仕事のやり方を変えたくない。
 読めないリスクはできるだけ避けたい。
 自分たちの業績評価基準に反する。
 相手の想いを理解しようという意欲がない。
 そもそも知識がなく、学ぶ意欲も乏しい。
 新しいコトへチャレンジする意欲がない。
このような行動特性を示す理由
一緒に仕事をしたいITベンダー・SI事業者
自分たちの事業や経営の価値を意識しているか
 ITが自分たちの事業や経営にどのような価値を提供してくれるのかを具体的に説明してくれる
 売上増やコスト削減とIT活用をロジカルに分かりやすく結びつけて説明してくれる
 自分たちにできることだけではなく、他社も含めた「世の中常識」を客観的に説明してくれる
自分たちの個別の事情に配慮してくれているか
 自社の業種や規模などの個別事情を考慮した説明をしてくれる
 自社の個別の事情や課題、要件について理解し、営業やエンジニアの誰もが共有できている
 自社の業種や業態に関連した専門的知識やスキルを持った人が担当してくれる
一緒になって成功しようという意欲を持っているか
 専門用語を乱発することなく、難しいことでも理解できるようにわかりやすく説明してくれる
 ヒアリングシートなどが体系化されており、人に依存しない品質維持が確保されている
 標準の提案書を手直しするのではなく、自社向けに作る提案書を提示してくれる
 初期段階から技術や業務のわかるエンジニアが同席し、生産性の高い議論ができる
 自らのリスク・テイクする覚悟でコミットしてくれる
 「教師」あるいは「良き相談相手」となれるひとが、参加してくれている
スキルの再定義
253
「スキル」の再定義が必要!
今も昔もこれからも変わらないミッション
お客様を成功させ、成長させることで
自分たちも成功し、成長すること
変わらなければいけないのは知識・プロセス・スキル
「自分は○○系」と決めつけるな!
「変身資産」を積み上げる
独学力
学び続ける大切さ、それを支える学びの力
つながり力
アウトプット力
多様な価値観やロールモデルの発見
ビジネス・チャネルの開拓
共感と深い学び
陳腐化するスキルの新陳代謝
直感力の育成
客観性と論理性の醸成
インプットの増大
人脈の拡大
ストーリー化能力の強化
経験の蓄積に頼った「ベテラン」の不良資産化が加速する時代
「時間」を作る
時間を作る
朝のゴールデンタイム
「決心を固めてから行動する」はうまくいかない!
行動を起こす→習慣になる→決心が固まる
独学力:DXを理解するために読むべき3冊
来たるべき未来を知るための3冊 イノべーションを知るための3冊
新規事業の実践を知るための3冊
競争原理の本質を理解するための3冊
独学力:DXを理解するために読むべき3冊
これからの経営を考えるための3冊
日本と西欧の組織文化や思想を考える3冊
組織変革の実践を学ぶための3冊
歴史からいまと未来を知るための3冊
独学力:DXを理解するために読むべき3冊
ITのトレンドを味方にするための3冊
VUCA時代の思考法を考えるための3冊
これからのマーケティングを考える3冊
DXの実践を考えるための3冊
「営業力」は「大好き力」
259
営業目標の達成
お客様の事業の成果に貢献したい
「お客様が大好き」という気持ち
自社の製品やサービスを提供したい
「SAPが大好き」という気持ち
お客様の成功をこころより願い、
自分はそのために全力で尽くしたいというパッション
お客様の事業や経営、組織体制、課題などについての
広範な知識と徹底した考察
製品やサービスの思想、社会的価値や存在意義などについての
感動やそんな仕事に携わることへの誇り
製品やサービスの機能や性能の優位性、特徴、
コスト・ジャスティフィケーション
知
識
や
ス
キ
ル
マ
イ
ン
ド
セ
ッ
ト
営業目標達成を支える2つの要件
260
知識やスキル
お客様と良い関係を築く・提案のストーリーを描く・説得力を持つ
マインドセット
営業目標の達成
お客様が大好き×エーザイが大好き=もっと知識やスキルを向上させたい
自発性を引き出す
自律成長する
個人を育てる
継続的に成果を出し続ける営業組織
活動(action)
自発的な行為。
心からやりたくてやる
純粋な行動。活動の結
果として、自分が何者
であるかを他者に知ら
しめる行為。
仕事(work)
職人的な制作活動。
目的の達成をめざし、そ
の達成された目的の証と
しての最終生産物を残
す。
労働(labor)
生存という生物的目的の
ために行われる行為。他
者に強いられるものであ
り、苦役でもある。
内発的動機付け
趣味や興味
没頭・没入
誇り
自己目標
自己管理
経済的動機付け
ノルマ
組織管理
「活動的生活」の三分類
ドイツの哲学者であるハンナ・アーレント
ITビジネス・プロフェッショナルの条件
ITについての専門性
言葉を知っているかどうかではない。日々進
化するテクノロジーを顧客価値に結びつけ
て、それを説明でき、解決策の相談に応え、
実現できること。
経営や業務についての専門性
経営や業務についてお客様以上に考察し、ど
こに課題があるかを見つけ、その課題を解決
するためにテクノロジーをどのように使えば
いいかを考え、デザインできること。
世のため人のために役立とう
というパッション
自分の会社のためではない。世のため人のた
めに役立つために、自分は何をすべきかを考
え、ぶれずに行動する情熱。
同僚や遊び仲間だけではない
人のつながりとイニシアティブ
発信者になれ、起点になれ。そうすればそこ
に同じようなヒトたちが集まってくる。そう
いう人たちが知識をもたらし成長を支える。
お客様の成功に貢献すること
売上や利益の拡大
事業の変革や改革
新規事業・顧客の創出
人を幸せにし成長させることで
自分を幸せにし成長させる
263
「アウトプット思考」をしよう!
アウトプットし続けることで
インプットを増やし続ける
「アウトプット思考」とは?
264
ヒトに伝えるためのアウトプットを作る
 情報を集めなくてはならない
 取捨選択・整理整頓しなくてはならない
 分かりやすい表現をしなくてはならない
 インプットの絶対量が増える
 自分の知識体系に組み込まれる
 新たな組合せや発想が生まれる
“10”のインプットから
”1”のアウトプットを生みだす
インプット
思考
アウトプット
「アウトプット思考」とは?
265
「自 分」が「商 品」
人脈 の拡大!
どれだけの人を知っているかではなく
どれだけの人に知られているかが人脈
「商品力」は「自分力」
「自分力」は「アウトプット力」
マルチ・ステージ・ライフを生き抜くために
多様な価値観やロールモデルを知る
+ 信頼のネットワークを拡大する
「アウトプット思考」とは?
266
「伝えた」という自分の真実ではなく
「伝わった」という相手の真実が大切
アウトプット思考のすすめ
誰かに伝えることを前提に思考する
 興味を持ってくれるだろうか?
 この表現や説明で理解してもらえるだろうか?
 美しいだろうか?
「アウトプット思考」とは?
267
アウトプット思考
「アウトプット思考」とは?
268
「アウトプット思考」とは?
269
道具の操作に邪魔されるな!
想像の翼を拡げて飛び回れ!
道具はアウトプットを創らない
アウトプットを仕上げるだけ!
270
100年人生を生き抜くために!
自分の現状を
世の中の基準で客観視
不足や未熟を実感
成長への危機感
人との
つながり
を拡げる
動く・
始める
常に高いゴールを探す
機会を増やす
このままではまずい
成長を加速するメンタリティ
成長を左右する2つのメンタリティ
考えなくていい
新たに始めなくていい
居心地がいい
安全・安心
実績
がない
予算
がない
自分だけでは判断できない
言い訳を探す
このままでいたい
成長を阻むメンタリティ
抵抗勢力に打ち勝つ方法
「出すぎた杭は打てない!」
「出る杭は打たれる!」
中途半端にやるな! やるなら徹底的に!
「社会的価値」とは何か
社会的価値
会社や地域の文脈に依存せず
広く社会に求められる存在
移動力
客観力
発言力
どこに行っても通用する
社会的評価を知っている
自分の言葉で人を動かす
個人的資産
労働市場で高く評価される
知識やスキル
社会的資産
あの人なら任せられるという
社会的信頼と認知(人脈)
実践する
学ぶ
テーマは他者が与えてくれる 答えはある テーマは自分で見つける 答えを創る
試験の結果で評価 学ぶこと自体が楽しいかどうかで評価
勉強する
学ぶべき領域
基礎科学
数学・統計学・物理学など
コンピュータ・サイエンス
コミュニケーション(通信)
ハードウェア ソフトウェア
ビジネス・スキル
語学・ファシリテーション・プレゼンテーション・ロジカルシンキングなど
ビジネス知識
経営・マーケティング・会計など
業界・業種
業種・業態に特化した業務
業界・業種に共通した業務
教養
政治・経済・芸術・哲学などの社会常識
継続的
アップデート
蓄積と
対象範囲の拡張
支配型リーダーシップと支援型リーダーシップ
支配型リーダーシップ
 強い意思のもと、リーダー自身の考
え方や価値観を貫き、部下を強い統
率力で引っ張って行く。
 部下を管理・命令する事で、組織を
動かす。
支援型リーダーシップ
サーバント・リーダーシップ
 まず相手に奉仕し、その後相手を導
くという考え方に基づく。
 部下に対して、奉仕の気持ちを持っ
て接し、どうすれば組織のメンバー
の持つ力を最大限に発揮できるのか
を考え、その環境づくりに邁進す
る。
変化の緩やかな時代の
リーダーシップ
変化の激しい時代の
リーダーシップ
支配型リーダーと支援型リーダー
100年人生を生きるには学びつつけるしかない
277
引退
仕事
学び
85歳
65歳 100歳
25歳
常に社会で必要とされる存在であり続けるために!
これまで
3ステージ・ライフ
引退
仕事
仕事
仕事
学び
学び
これから
マルチ・ステージ・ライフ
「変身」し続けることで自分の価値を保ち続ける!
仕事
仕事
「学び」の歴史から考える、これからの「学び」
 すでに社会的にプロとして認められている親や親族のもとで、時間をかけて少しず
つプロになってゆく学びの形。
 常に学びのゴールが目に見える形で存在している。そのゴールを決めるのは親方。
 状況が制限される中で、できる役割を与えられながら徐々にプロになってゆく。
徒弟制時代(産業革命以前)
 仕事のやり方を新しく覚える知力、要求されれば対応できる「訓練可能性」が重
視。
 「訓練可能性」の高い若者を短期間に大量に排出できる社会ほど豊かになる。
 できるだけ短期間で基礎的な能力を身に付けさせるためには、国家が学校を統率
し、学びのゴールも国家が決める。
公教育制度時代(産業革命以降)
 公的教育制度の3つの限界
 基礎的な能力そのものが短時間で変わってしまう。
 何かを学びたいと言う時、頼れる先が学校以外にも色々と増えた。
 変化の速い時代に、頼れる教師がいないことも多い。
 いつでも何かを学ぶ必要性が出てきたら、あるいは単に学びたくなったら、たくさん
ある学び方の選択肢の中から自分で選んで学べば良い。
 学びのゴールは自分で決める時代の到来。
生涯学習時代(現在)
若い頃に「学び方」を学べるかどうか
が、
社会的格差を生む時代となった。
これからの時代を生き抜くための3ヶ条
第1条:相手の正解を当てに行くな!自分の正解を創り出せ!
 「正しいこと」が正解であり、それを貫くことが、成功の近道だ。
 その人の正解が「正しいこと」である保証はない。
 自分の理屈と感性で「正しいこと」を決める力を磨きなさい。
第2条:待遇や給与で選択するな!おもしろそうだからで選択せよ!
 5年先、10年先が読めない時代に、「いま」の好条件を選んでも直ぐに陳腐化する。
 「おもしろい」には感性が必要だ。感性を磨き続けるためにも「おもしろい」を突き進め。
 「おもしろい」は変わる。それこそが、いまの正解だ。
第3条:小さなコミュニティに閉じこもるな!ヒトのつながりを拡げよ!
 人生の選択肢は沢山ある。いろいろな生き様や価値観に触れて、自分の選択肢を拡げよ。
 社会的価値は他人が決める。だから、沢山の他人に評価してもらえば、自分の価値がよく分かる。
 世の中にはそれぞれの領域で凄い人がいる。そういうひとに教えを請えば、人生はさらに豊になる。
社会人における「学び」の3段階
素 人
一人前
プ ロ
ルーチン・ワークの手順を
意識しなければこなせない段階
ルーチン・ワークの手順を
意識しなくてもこなせる段階
要領よく仕事がこなせない段階
ひとつひとつ丁寧な仕事をすることで、
要領や仕事のコツ、ビジネスに必要な
基本的な常識を学んで行く。
意識せずに仕事がこなせる段階
経験を重ねることで、
いろいろな仕事のパターンを覚え
既存の仕事の延長であれば、
臨機応変に対処できる。
新しいことを創り出す。
新しいことや例外的なことに
対処できる。
新しいことや難しいことを任せられる段階
自社だけではなく、世の中についての常識
に精通し、変化に敏感で、未来を先読みし
ている。社内外に豊富な人脈を持ってい
る。
この段階で「学び」を
やめてしまう人が多い
常に未熟と
不足を感じ
続けている
“素人”である自分を自覚し
“素人”からの脱出を目指す
業務の8割はルーチン
ワークで成り立っている
100年人生を生き抜くための5つの原則
1.時間を作る
 「何をやろうかと考え、決心してから行動する」は失敗する。
 まずは「時間を作る」ことから始める。やってるうちに決心は固まる。
 朝の1時間を征すれば、人生を征す。
2.人的ネットワークを築く
 似たもの同士や同じ職場だけではなく、生き方の違う人たちとつき合う。
 多様な価値観や生き方、ロールモデルを知る。人生に沢山の選択肢を増やす。
 自分が「起点」になれ!そこに良き仲間や知恵が集まる。
3.失敗を積み重ねる
 「若気の至り」という一生に一度の時期に沢山失敗せよ。
 失敗しても殺されない。怒られるだけで終わる。
 成功は人様のおかげ、失敗は自分の責任と心得よ。
4.丁寧な仕事をする
 「要領よく」は考えるな。
 いまの自分にできる精一杯で最高の仕事をせよ。
 限界を知れば、自ずと要領は見えてくる。
5.想像力を働かせる
 相手の幸せのために働け。そうすれば自分も幸せになれる。
 相手の立場だったら自分はどのように考え、行動するかを想像せよ。
 相手のやりたいこと、でも自分にはできないことこそ、やるべき価値がある。
100年人生を生き抜くためには、マルチステージ/マルチキャリアしかない
計画された偶発性理論
好奇心:自分の専門分野だけではなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心
を持つことでキャリアの機会が増える。
粘り強さ:最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来
事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える。
柔軟性:状況は常に変化する。一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応
することでチャンスを掴むことができる。
楽観性:意に沿わない移動や逆境なども、自分が成長する機会かも知れない
とポジティブに捉えることでキャリアを拡げることができる。
リスティング:未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないこと
が当たり前。積極的にリスクをとることでチャンスを得られる。
成功した人のキャリア形成のきっかけは80%が「偶然」
中長期的なゴールを設定して頑張るのはむしろ危険。いい「偶然」を引き寄
せる努力が大切。
計画された偶発性理論/Planned Happenstance Theory
米スタンフォード大学 J.D.クランボルツ教授が提唱したキャリア理論
求められるスキルの転換
283
ビジネス
プロセス
知的力仕事の領域
 コーディング
 運用管理
 不正検知 など
デジタル・トランス
フォーメーション
代替手段への移行
 クラウド・サービス
 人工知能
 シチズン・デベロップメント など
特定領域での経験の蓄積
に依存した仕事しかできない人
ビジネス・プロセス全体を見渡し
ビジネスの成功に貢献できる
仕組みの設計ができる人
テクノロジー・アーキテクト
ビジネス・アーキテクト
セキュリティ・アーキテクト
データ・アーキテクト
ポストSI時代に求められるスキル
284
ビジネス・プロセス
SaaS
PaaS
IaaS
独自プラットフォーム
独自アプリケーション
統合認証基盤
オーバーレイ・ネットワーク
SDN(Software Defined Network) / NFV(Network Function Virtualization)
パブリック・クラウド/ホステッド・プライベート・クラウド
ビジネス・モデル
インターネット
IoT
モバイル/ウェアラブル ロボット
API
コンテナ
テクノロジー
アーキテクト
ビジネス
アーキテクト
セキュリティ・アーキテクト
アクティビティ・ログ
(いつ・何をした)
アイデンティティ・マネージメント
(誰が)
データ・アーキテクト
ビッグ
データ
ビジネス
285
ビジネス
アプリケーション
ミドルウェア
オペレーティング・システム
ハードウェア
ネットワーク
データセンター
ビ
ジ
ネ
ス
価
値
の
創
出
手
段
の
提
供
サービス
として利用
保守
運用
開発
導入
構築
プラットフォーム
インフラストラクチャー
人間の役割が拡大する領域
機械の役割が拡大する領域
 ITを活かした経営・事業戦略の策定
 ITを活かしたビジネスの開発
 システム全体の企画・設計
 クラウド・コンピューティング
 サーバーレス・アーキテクチャ
 人工知能を活かした自動化・自律化
運用技術者から
システム・アーキテクトやSREへの転換
アプリケーション開発者から
ビジネス・アーキテクトやコンサルへの転換
人材育成:エンジニア(1)
テクノロジーのコモディティ化
IT利用シーンの変化
 ITを前提としたビジネスの拡大
 ビジネスの加速と不確実性の増大
 グローバル化やクラウド化による競争の多様化
 ハードウェア支配からソフトウェア支配への移行
 OSSの普及
 学習コストの低下
 企画・設計・開発・保守・運
用が分離・分業できない。
 アーキテクチャ選定、イン
フラ構築、設計、開発、運
用を短サイクルで回しなが
ら完成度を高め、変化に
即応できなくてはならな
い。
 従来型PMは不要。
 企画・設計・開発・保守・運
用が分離・分業できる。
 生産性向上や効率化のた
めのITは既存システムが
前提。計画が立てやすく投
資対効果も計測しやす
い。
 PMの存在が重要。
 自分で探し、コミュニティに
参加・貢献できる知識やス
キルが重要。
 ベンダーが提供するテクノ
ロジーに対応する知識や
スキルが重要。
専門エンジニア フルスタック・エンジニア
ビジネスとテクノロジーの
同期化
単一システムの
小規模化
短納期・変更は前提
人材育成:エンジニア(2)
日本の高賃金に見合う仕事ができるエンジニア
オフショアとの差別化
業務の現場に近く、日本語やビジネス文化
や常識がわかる。
クラウドとの差別化
クリエイティブで、企画やデザインなどのビジ
ネスの最上流に関与できる。
人工知能との差別化
相手の事情への洞察、感情や感性への対
応ができる。
原理原則の追求
テクノロジーの原理原則を追求し、手段の変
化に対応できる。
トレンドの把握
ビジネスやテクノロジーの動向に明るく、お
客様をリードし、未来を約束できる。
応対力・交渉力の獲得
「テクノロジーの専門家として、お客様のビジ
ネスの相談にのる」ことができる。
専門エンジニア フルスタックエンジニア
ビジネスとテクノロジーの
同期化
単一システムの
小規模化
短納期・変更は前提
進化する営業
ソリューション
営 業
イノベーター
営業
プロダクト
組み合わせ=ソリューション
プロダクト
組み合わせ=ソリューション
プロダクト
「あるべき姿」の提言
プロダクト
営 業
人材育成:営業(2)
プロダクト営業 イノベーション営業
ソリューション営業
自分たちの製品やサービス お客様の変化
顧客の課題やニーズ
製品やサービスの性能や機能の優
位性、あるいはコストパフォーマンス
の高さ
顧客に新しい気づきやビジョンを与
えられること
課題解決やニーズを満たすためのテ
クノロジーやプロセスの組み合わせ
の適応性や優位性
購買担当や責任者 変革推進者
プロセス責任者
購買担当者や責任者の発見
↓
要求仕様の明確化
↓
競合優位な条件の設定と交渉
↓
調達とデリバリー
変革推進者の発見
↓
徹底した顧客理解と深い考察
↓
ビジョンと変革プロセスの提示
↓
プロジェクトへの貢献とプロデュース
プロセス責任者の発見
↓
ニーズや課題の収集と分析
↓
最適な組み合わせの設計と提案
↓
プロジェクト管理とプロデュース
 自分たちの製品やサービスにつ
いての知識
 競合の製品やサービスについて
の知識と差別化についての見解
 調達や購買の知識や有利な条件
を引き出すことができる交渉力
 経営やビジネスについての広範な
知識
 経営の課題やビジョンについての
分析力・考察力
 共感を引き出すコミュニケーション
能力
 テクノロジーやビジネスプロセスに
ついての知識
 意志決定プロセスの理解とプロセ
スを遂行・管理できる能力
 納得を引き出すドキュメンテーショ
ンやプレゼンのスキル
営業 1.0 営業 3.0
営業 2.0
バージョン
スタイル
活動起点
営業活動
プロセス
カウンター
パート
求められる
能力
提供価値
人材育成:営業(3) 営業力の構成区分構造
人間力
 お客様のあるべき姿の実現と、営業目標達成の両立を行う自立的行動力
 目標達成の為に自ら立てた活動プロセス計画に沿って活動を遂行する能力
 お客様に好かれる
 目標達成に強い意欲を持つ
 目標意識を持って積極的に行動する
 自分の役割を認識して責任を持って行動する
 案件毎に行動計画を立案し、活動プロセスに応じた行動ができる
 活動プロセスの段階に応じた業務が遂行出来進捗や結果を把握し、報告が出来る
 お客様/同僚との信頼関係を構築・維持できる
知 識 スキル
円滑な営業活動のための社会や顧客、自
社や他社、ITや業務についての知識
 お客様との会話を深める
 戦略立案や提案策定の基盤とする
 取引上の契約や手続きを円滑に進める
営業活動の効率向上や顧客満足度を高め
るためるための技能
 お客様との交渉を効率よく進める
 お客様との良好な関係を構築・維持する
 お客様の課題を発掘し、提案を策定する
活動プロセス遂行力
活動プロセスに沿って営業活動を遂行する能力
 案件ごとに活動プロセスに応じた行動を計画
 活動プロセスの段階に応じた業務を遂行
 活動プロセスの段階に応じた進捗や結果を把握
人間力が基盤となり、知識と
スキル、活動プロセス遂行力
を支える
人材育成:営業(4) 営業活動プロセス遂行力
管
理
者
組織運営
•組織戦略の策定
•目標の設定と管理
•進捗管理
•パフォーマンス管理
•リソースの調達と調整
個人育成
•育成目標の設定
•実行支援
•実行環境の整備
活動プロセスの管理
 課題の発掘
 ニーズの明確化
 ビジネススコープの確立
 プロジェクト要件の定義
 プロジェクト内容の具体化
 プロジェクト実施・採用条件の明確化
 ステークホルダーと意思決定プロセスの把握
 ステークホルダーの採用基準の明確化
 交渉と合意形成プロセスの実行
 デリバリー管理者の支援
 関係者との利害調整
 リソースや障害への対応
解決策の発見
解決策の具体化
解決策の採用
デリバリーの成功
 課題の把握
 対策の必要性を合意
 対策についての提案
担
当
者
活動プロセスに沿って営業活動を遂行する能力
人材育成:営業(5) 能力特性の定義
経済情勢、
市場動向、
I
T環境、
最新I
T技術動向、
最新アプリ
ケーショ
ン動向
自社製品・
商品、
他社類似製品・
商品
(
仕様、
特長、
価格、
プロモーショ
ン施策)
顧客業界動向、
顧客経営方針、
業界競合状況、
企業風土
インダスト
リ
ー知識、
顧客事業内容・
財務状況、
中・
長期経営計画、
デシジョ
ンプロセス、
組織・
系列状況
経営方針、
中・
長期経営計画、
組織/体制、
デシジョ
ンプロセス、
コンプライアンス方針、
業務プロセス、
関連法律、
目標管理制度、
自社文化
ビジネス上の礼儀・
作法、
ビジネス文書、
e-m ai
l
作法
報告・
連絡・
相談、
気配り
、
コスト
意識
ファ
シリ
テーショ
ン、
課題抽出、
仮説検証
問題解決技法、
情報収集力、
事実立脚型発想
交渉プロセス、
目標設定、
共通利益、
交渉技法
意思疎通、
傾聴、
プレゼンテーショ
ン、
コミ
ュ
ニケーショ
ン手法
状況判断、
論理性、
情報発信
リ
ーダーシッ
プの源泉、
チームワーク、
プロジェ
クト
マネジメ
ント
協調性
作業プロセスの優先順位、
実現性の判断、
情報収集・
分析
調整作業
新しい価値・
仕事の改善・
改革、
指示+α
目標設定、
着実な努力
社会的なテーマへの関心、
興味・
関心の分野の広がり
関心を持っ
たものへのこだわり
自分自身で考え判断、
目標を意識した主体的行動
自分の強み・
弱み、
自分自身の課題
ものおじ
しない会話力、
自然な対話力
困難なことにも立ち向かう気概
I
T業界で頑張るという意欲、
職務力の志向性
将来のキャ
リ
アに対する見通し
自分自身の責任を感ずる感性
約束を守る、
ビジネスマナーに沿っ
た行動
(
規律性)
意見/立場の違いの理解
新しい価値の創造
物事の本質を視る、
結果を予測し分析する
決断力
探究心・
好奇心
信頼感・
誠実さ
柔軟性
自律遂行力(
主体性)
スト
レス耐性
スキル
人間力
交渉力
コミ
ュ
ニケーショ
ン力
リ
ーダーシッ
プ力
(
指導・
育成力)
企画力
向上心・
目的意識
創造力
職務志向性
責任感
環境・
動向
製品・
商品
顧客
自社
ビジネス・
マナー
問題解決力
知識
テストやインタビューなど
による客観評価
上司や同僚の評価+自己評価
による客観化
お客様の評価+自己評価
による客観化
1. お客様に頼られる
2. お客様に好かれる
3. お客様に安心感を与える
1. 自分で判断し、結果を報告できる
2. 指示やアドバイスを受けて行動し、
結果を報告できる
3. 個々に指示を受けて行動できる
人材育成:営業(6) 能力特性と育成手段
教
育
効
果
環境効果
訓練や研修によって変化しやすい
生得的な性格や生活環境に依存し変化しにくい
指
示
や
命
令
な
ど
の
強
制
力
が
効
果
的
自
主
的
判
断
や
自
発
的
行
動
を
促
す
こ
と
が
効
果
的
製品・商品
自社 環境・動向 顧客
向上心
目的意識
探求心
好奇心
自立
遂行力
ストレス
耐性
業務
志向性
責任感
信頼性
誠実さ
柔軟性
決断力
ビジネス
マナー
問題
解決力
交渉力
コミュニ
ケーション力
リーダー
シップ力
企画力 創造力
コーチング
研修
OJT
マネージメン
ト
スタイル
生得的な性格や生活環境に依存するラ
イフスタイルや価値観は、外的な強制
力や指示・命令により、変化させるこ
とは困難
人材育成:営業(7) 生き残れない営業
294
1. お客様とお客様の経営や業務について会話できない営業
2. 自分がお客様の社長だったらと想像できない営業
3. お客様のビジネスに興味がない営業
4. 1つの商材に固執し、それ以外の選択肢を説明しない営業
5. カタログ通りの説明しかできない営業
6. お客様の役に立つ話ができない営業
7. 夢を語れない営業
8. テクノロジーを俯瞰し、自分たちの商材をその中に位置づけて説明できない営業
9. 自分の知っていることが正解だと思って、押しつけがましい話をする営業
10. やたら難しい言葉を駆使し、お客様にわかる言葉で説明しない営業
11. 自分の話ばかりして、相手に話をさせない営業
12. 相手の話を引き出そうとしない、あるいは引き出せない営業
13. 商品を購入させようとするが、お客様の目的を達成する気がない営業
14. お客様のためにNoを言えない営業
15. 社内や仕事関係者以外に付き合いがない営業
16. 相手の立場や状況について想像できず気が回らない営業
17. 新しい技術やツールで自分のワークスタイルを進化させられない営業
18. スケジュール調整や段取りが下手な営業
19. 作成資料が汚い営業
20. 電車の中で漫画やゲームに没頭している営業
変革のステージに立てるかどうかの3つの問いかけ
295
「違和感」を持っていますか?
「地図」を持っていますか?
「向かい風」を感じていますか?

LiBRA_210201/Biz Strategy