Java利用の増大傾向

1. IDCJapan㈱の報告(2008 年 2 月 26 日発表)によると、国内 IT サービス市場（オンライン画面システムとバッチシステムに大別
される IT サービスシステムの開発・保守市場）規模は、2007 年は前年比 3.9%増の 5 兆 665 億円、2007 年から 2012 年の年平
均市場成長率は 3.4%で推移し、2012 年では 5 兆 9770 億円の市場規模になると予測しています。
この IT サービス市場では近年次の重大な変化が起こっています。つまり、約 10 年前にメインフレームからオープンシステム
化の流れで開発言語が COBOL からオープンシステム言語(C や VB など)へ、シフトが始まりました。ところが、4 年前からオブ
ジェクト指向言語の Java が圧倒的主流となってきており、Java 利用は、2003 年の 17%(売上構成比)から、2007 年で 37.6％に
急増しています（図４参照） 因みに、
。 2003 年から 2007 年で、COBOL は 26%から 14.5%に、 は 27%から 10.9%に夫々激減し、
VB
C は 10%から 15.3%で頭打ちになっています。この傾向が続くと、IT サービス市場規模が、約 6 兆円と予測されている 2012 年
で、Java でのシステム開発が 63.4%になると外挿されます。
この Java 利用の増大傾向は、
（社）日本情報システム・ユーザ協会（JUAS）の企業 IT 動向調査 2006（2006 年 4 月 5 日発行）
における基幹系システムの再構築での傾向分析でも同様であります。つまり、再構築前での Java の利用が 1％未満から、再構
築後では 17％と急増している一方、COBOL は再構築前では 69%であったものが再構築後は 22％と激減しています。
JISA 会報による開発言語の売上構成比(%)の推移
出典：(社)情報サービス産業協会
「情報サービス産業における受注ソフトウェアの実態アンケート調査」
（JISA 会報 No.74 No.79 No.83）