メディアの統廃合、オウンドメディアの流行、SNSやコミュニティの台頭、2014年にIT媒体業界に起こった変化を振り返りつつ、メディアの立場から読まれる記事、今後必要な広報・PRの姿を語る。

1. IT媒体業界大動乱！
～そのとき広報・PRは？～
株式会社KADOKAWA
TECH.ASCII.jp 大谷イビサ
ゲスト：Publickey 新野淳一
2015年3月10日

2. 自己紹介
• ASCII.jpのTECH・ビジネス担当。「イン
ターネットASCII」や「アスキーNT」
「NETWORK magazine」などの編集を担
当し、2011年から現職。「ITだってエンタ
テインメント」をキーワードに、日々新
しい技術や製品の情報を追う。読んで楽
しい記事、それなりの広告収入、クライ
アント満足度の3つを満たすIT媒体の在り
方について、頭を悩ませている。

3. 前回のプレゼン復習
• 広報・PR会社とIT記者には、お互い
の目的に決定的な齟齬がある
• 広報・PR会社を経由せずとも、情報
発信ができる時代に突入している
• Web記事の価値は「速い」「深い」
「希少性が高い」「原資がある」の4
つだけ
• 記者は「面白いこと」しか興味ない

4. （表）2014年に
IT媒体業界に起こった変化
• ITmedia、キーマンズネットを統合
– ＞リードビジネスの寡占化
• インプレス4社が経営統合。本社移転
– ＞リソース共有と編集部の統廃合
• ITマーケティング向け媒体スタート
– ＞情シスからユーザー部門への読者変化
• 紙媒体の休刊相次ぐ。ネット広告1兆
– ＞改めてIT系紙媒体の終焉

5. （裏）2014年
IT媒体業界に起こった変化
• オウンドメディアの台頭
– ＞長期投資型のサイボウズ式など
• 情報発信源はコミュニティ・SNSへ
– ＞広報・PR会社の存在意義はますます縮小
• ITエンジニアは自分で情報発信
– ＞DeveroperIOやQiitaはすでにメディア
• 記者いっぱい辞めたよね
– ＞著名ライター・編集者が在野化

6. パーソナライズド広報の時代
• 編集部は人が減っていて、仕事量が増え
ている
• 記者はより効率的に情報の取捨選択、記
者発表の取捨選択をしなければならない
• 記者ごとに得意分野、注目分野を把握し
て情報提供してくれるとうれしい！
• 広報もパーソナライズする時代へ

7. Publickeyの記事例
・米国の発表をその
ままリアルタイムに
記事にした。はてブ
100、ツイート200。
・日本の広報からは
特に事前情報なし
・日本での記者発表
は翌日
http://www.publickey1.jp/blog/15/vmwaredockerinstant_clone.html

8. コミュニティ担当広報の提案
• コミュニティからの情報発信が増えている。
記者は広報抜きでコミュニティと付きあって
いる。
• できれば「コミュニティの窓口としての広
報」として、コミュニティのポリシーを守る
（≠会社のポリシーを守る）広報として動い
てくれると嬉しい。
• いろんな記者がコミュニティとの信頼関係を
個別に作っていくと、広報の入り込む余地は
どんどんなくなっていくのでは？

9. TECH.ASCII.jpの記事例①
• 侍コスプレのJAWS-
UG連載の副産物
• AWS広報から依頼。
事前に記事仕込み
• 衣装、タイトル、構
成までかなり計算し
て作った
• はてブ310、いいね
2631

10. TECH.ASCII.jpの記事例②
• 飯田橋の飲み屋に
クラウド界隈の人
を呼んで、フリー
トーク
• 呑み会の話なので、
みんな言い放題ｗ
• しらふで記事を構
成して掲出ｗ

11. 面白い以外にはない
（もしくは相応のお金）
IT記者が労力を使うこと！