Azure Contract, Support, License
ちょっと Dive
.NET ラボ 10 月
@yuiashikaga
自己紹介
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足利 惟 @yuiashikaga
株式会社 pnop 所属
Microsoft Azure だけでお仕事してます
Azure とはかれこれ8年くらいのお付き合い
Japan Azure User Group (JAZUG) 運営メンバー
勉強会の企画、運営、登壇などを通じてAzureの魅力を発信
Facebookで「JAZUG」検索!!
Microsoft MVP for Azure (2016年4月~2019年6月)
カメラ、釣り、レース観戦
OLYMPUS、バス釣り、F1、Super GT
このセッションの内容
意外と話されることがない Azure の契約、サポート、ライセン
ス (Windows関係に限定)についてちょっとだけ深堀してお話し
します
インフラ、プログラムの話はしません m(__)m
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注意点
本セッションは 2018年10月20日 現在の情報を基に作成してます
最新情報はWebで!!
ライセンスについては解釈に齟齬がある可能性があります
少しでも迷ったら Microsoft に確認を
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1. Azure の契約について
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Azure の契約プランて実はたくさん
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https://azure.microsoft.com/ja-jp/support/legal/offer-details/
従量課金制
使った分だけお支払い
基本はクレジットカード払い (請求書払いに変更可能)
Microsoft から直接購入
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• 会社のクレジットカードを作成しなければならない
• 請求書払いの場合、サードパーティと外部サービスは購入も支払い
もできない
• 別サブスクリプションをクレジットカードで契約する必要がある
Open License
前払いチケット制 11,200円(100ドル)単位のプリペイド方式
請求書払い可能
リセラーから購入
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• チケットの残りを意識した運用が必要
• 新規チケット発行にも時間がかかるので、直前の追加はダメ
• Marketplaceではサードパーティ製品の購入も支払いもできない
• 別サブスクリプションをクレジットカードで契約する必要がある
Azure CSP (Cloud Solution Provider)
サブスクリプション + パートナーが提供する付加価値
購入方法はパートナーの仕様に依存(基本は従量課金)
パートナー経由で購入
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• ASM (Classic)形式のリソースは作成できない
• Azure Marketplace の従量課金製品のほとんどは購入できない
• Microsoft のサポートは購入できない (パートナー提供のみ)
EA (Enterprise Agreement)
大企業向けの一括購入プラン
年間使用分を事前に購入 (Azure Monetary Commit)
LSP (ライセンスプロバイダー)経由で購入
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• 事前に年間金額を予測
• Azure Marketplace の購入は出来るがほとんどの製品は別請求
(Monetary Commit から消費されない)
• StorSimple 使いたいなら現状EA一択
https://www.microsoft.com/ja-jp/Licensing/how-to-buy/LSP.aspx
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しかし現実は厳しい・・・
上司に言っても検証用の Azure
サブスクリプションなんて契約して
くれないし・・・ 某社は無料試用版を勧めてくるけど、
長期的に自由に使える環境が欲しい
自分への投資として、
やはり自腹を切るしか・・・
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Visual Studio サブスクリプション
サブスクリプション特典として Azure クレジットが付与
Visual Studio Enterprise:¥17,000/月
MSDN Platforms:¥11,500/月
Visual Studio Professional、Visual Studio Test Professional:¥6,000/月
Visual Studio Dev Essentials:無料のサービスと 200 ドルのクレジット
サブスクリプションを有効化する際のクレジット登録不要
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https://docs.microsoft.com/ja-jp/visualstudio/subscriptions/vs-azure
Visual Studio サブスクリプションの注意点
年間プランと月間プランがあり、月間プランには特典はつかない
ソフトウェアの運用と同様、開発用途のみで運用はダメ
一部クレジット消費の対象外が存在する
サポート
Marketplace で販売されている製品
Azure とは別に販売されている製品 (Azure AD Premium など)
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Microsoft Partner Network (MPN)
パートナーのステータスに応じて Azure クレジットが付与
Microsoft Action Pack:¥11,500/月
コンピテンシーパートナー:¥11,500/月
Cloud Platform Silverコンピテンシー:¥672,000/年
Cloud Platform Goldコンピテンシー:¥1,344,000/年
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https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/member-offers/mpn-benefits/
Microsoft Partner Network 特典の注意点
コンピテンシーを維持し続けないといけない
内部アプリケーションや内部開発とテストにのみ使用可能
一部クレジット消費の対象外が存在する
サポート
Marketplace で販売されている製品
Azure とは別に販売されている製品 (Azure AD Premium など)
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https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/member-offers/mpn-benefits/
Visual Studio サブスクリプションもあるんです
取得したコンピテンシーによって付与される数が異なる
Silver コンピテンシー:Visual Studio Enterprise * 5
Gold コンピテンシー:Visual Studio Enterprise * 10
以下のコンピテンシー取得している場合は 25 ライセンス
Application Development
DevOps
Cloud Platform
Cloud Business Application
Cloud Customer Relationship Management
Cloud Productivity
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MPN 特典の Visual Studio サブスクリプション
通常のライセンスルールに加え、社内利用に限定
社内システム開発、プロトタイプ開発など間接的な収益はOK
コンサルやSIなど直接的な収益はNG
非永続化ライセンス
MPNの契約期間が満了したり、特典元のコンピテンシーが消滅した
場合は、すべてのソフトウェアの利用を停止しなければならない
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19http://download.microsoft.com/download/C/E/0/CE041DB1-BE60-4419-85E2-
A19018E29DC8/MS_Cloud_Enterprise_License_std_jp.pdf
2. Azure のサポートについて
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有償サポートは必ず契約しましょう
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有償サポートを契約する理由
課金やクオータ (コア数などの制限) 解除は無償サポートの範囲
テクニカルサポートは、有償サポート契約が必要
Azure に障害が発生した場合、24*7の緊急対応を要請するには
緊急度A(sev .A) に対応したスタンダード以上の契約が必要
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Visual Studio サブスクリプション特典
サブスクリプション特典としてテクニカル サポートインシデ
ントが使用できる
Visual Studio Enterprise:4インシデント
Visual Studio Professional:2インシデント
一部のサブスクリプションは対象外
Not for Resale (NFR) 版
Microsoft Partner Network (MPN) 版
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https://docs.microsoft.com/ja-jp/visualstudio/subscriptions/vs-tech-support
Microsoft Partner Network 特典
製品サポート
Silver コンピテンシー:15インシデント / 年
Gold コンピテンシー:20インシデント / 年
パートナークラウドサポート
特定のコンピテンシーを取得しているパートナーに対し、無制限の
クラウドサポートインシデントを提供
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https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4020188/technical-support-for-microsoft-partners
https://partner.microsoft.com/ja-jp/support/signature-cloud-support
プログラム特典のサポートを利用する方法
特典をアクティブ化し、契約
ID・アクセス ID を取得
サポート契約を Azure サブス
クリプションにリンク
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3. Azure のライセンスについて
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Windows Server のライセンスについて
運用環境では Windows Server にアクセスするために CAL
(Client Access License) が必要なイメージだけど、Azure はどう
なの?
Azure では仮想マシン利用料にWindows プロダクトライセンス
および CAL が含まれているので必要ありません
BYOL でオンプレミスから持ちこんだ仮想マシンも同様に必要あ
りません
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仮想マシンのライセンス
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Windows Server のライセンスの注意点
オンプレミスで Windows Server を使用する場合は、別途ライ
センスを取得する必要がある
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オンプレミス
Azure
オンプレミス
Azure
×
×
オンプレ AD + IaaS AD IaaS AD のみ
Windows Server のライセンスについて
自社で購入したライセンスがあるんだけど、これ使ったら仮想
マシン少し安くならないかな?
有効なソフトウェアアシュアランス(SA)を所有していれ
ば、Azure ハイブリッド特典が利用でき、仮想マシンの料金を最
大で年間40%節約可能です
(Reserved Instance と組合せば最大80%節約可能)
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https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/hybrid-benefit/
ソフトウェアアシュアランス(SA)とは
Microsoftがボリュームライセンスの利用者向けにオプション
として提供している、アップグレードや各種サポートに関する
サービス
特典の一つとしてライセンスモビリティがあり、特定の
サーバーソフトウェアを Azure もしくは認定サービスプロバイ
ダーの共有ハードウェア環境(クラウド環境)に導入することが
可能
一部のボリュームライセンスには付属 (追加購入も可能)
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https://www.microsoft.com/ja-jp/Licensing/licensing-programs/FAQ-Software-Assurance.aspx
Windows Server のライセンスについて
Microsoft のクラウドは説明した運用でわかるんだけど、その
ほかのクラウド(AWSとかGCPとか)でも普通にWindows が使え
るんだけど、ライセンス的にはどうなってるの?
そのほかのクラウド事業者はマイクロソフトから SPLA という
ライセンス形態で Windows を購入しているから Azure と同様に
CALは必要ありません
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SPLA とは
Microsoft Services Provider License Agreement
購入したライセンスを第三者であるエンドユーザー提供できる
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https://licensecounter.jp/spla/about/
クライアント OSについて
Windows 10 を Azure で使いたいのだけど・・・
Windows クライアントOSの製品使用権が、マルチテナント/共有
クラウド環境での使用を禁止しているので、原則使用不可です
ただ、いくつか例外もあります
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クライアントOS の展開について
Visual Studio サブスクリプション特典なら限定的にOK
Visual Studioサブスクリプション特典の Azure サブスクリプションでは
開発・評価用途に限りクライアントOSを展開可能
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Windows 10 on 認定クラウド
一定の条件を満たす場合に Microsoft Azure および 認定を受け
たマルチテナント ホスティング パートナー(QMTH)で
Windows 10 の稼働が可能
Windows 10 Creators Update 以降の Current Branch ソフトウェア
Windows 10 Enterprise E3/E5 または VDA E3/E5 Per User SL
Microsoft Azure および QMTH (Qualified MultiTenant Hoster
Program) パートナーのマルチテナント環境
• 日本だと IIJ, NEC, NRI, NTT Comware, Softbank が対象 (10/20時点)
Azure AD ベースのライセンス認証(=Windows 10
Subscription Activation)が必須
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https://blogs.technet.microsoft.com/jpaztech/2017/10/30/windows_10_on_azure/
Windows Virtual Desktop
Ignite 2018 で発表
Microsoft Azure 上で仮想デスクトップ環境を提供
Microsoft 365 E3/E5/F1にユーザーには無料提供予定
クライアントOS はWindows 10 Enterprise、Windows 7
Enterpriseを提供
Windows 7は無料の拡張セキュリティアップデートを提供する唯一の
サービスに
2018年中にパブリックプレビュー予定
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37
https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/virtual-desktop/
リモートデスクトップ接続について
Azure 上の仮想マシンにリモートデスクトップで接続している
けど、通常RDPで接続して作業を行うためには RDS CAL が必
要じゃないの?
該当のWindows Serverを管理する目的でリモートデスクトップ
を用いる場合は、2セッションに限り RDS CAL は不要
この「管理目的の接続」が重要です
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38https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/windows/it-pro/windows-server-2008-R2-and-
2008/cc725933(v%3dws.11)
管理目的の接続
2セッションで足りない場合や、RDPで接続したサーバを経由
(踏み台)して他の装置を保守したり設定したりする場合は、
RDS CALが必要
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管理のための接続はOK 開発や他のサーバーを踏み台にした
アクセスには RDS CAL が必要
RDP RDP RDP
RDP
Azure にはこんなイメージがあるけど・・・
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Visual Studio サブスクリプションは特別
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https://visualstudio.microsoft.com/wp-content/uploads/2017/05/Visual-Studio-2017-
Licensing-Whitepaper-March-2017_Japanese.pdf
Office について
Microsoft Office を Azure 上の仮想マシンで使うことってでき
る?
Microsoft Office は “デスクトップアプリケーション” に分類され
るため、ソフトウェアアシュアランス(SA)を介したライセンスモ
ビリティの対象外となり使用することはできません
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Office 365 について
Office 365 アプリケーション (Excel や PowerPoint) を Azure上
の仮想マシンで複数人と共有して使うことは出来る?
Office 365 ProPlus をアクセスするユーザー分購入すれば出来ま
す
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オンラインサービス条件にはこう書かれている
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http://www.microsoftvolumelicensing.com/Downloader.aspx?documenttype=OST&lang=Japanese
共有デバイス上、ネットワーク サーバー上に、または
Microsoft Azure 上のもしくは対象となるマルチテナント ホス
ティング パートナーとの共有サーバー上にソフトウェアをイ
ンストールし、共有コンピューター ライセンス認証によって
使用することもできます。
それぞれの意味は
ネットワークサーバー上
ネットワーク越しにアクセスする共有サーバーだが、ハードウェア
は自分たちで占有している必要がある
つまり Azure 以外のクラウドサービスで展開しているホスト共有型
の仮想マシンへのインストールはライセンス違反
Dedicated なインスタンスであれば問題ないかも (要確認)
マルチテナント ホスティング パートナー
QMTH (Qualified MultiTenant Hoster Program) パートナーのマルチテ
ナント環境
日本だと IIJ, NEC, NRI, NTT Comm, NTT Comware, Softbank が対象
(10/20時点)
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ライセンスで迷ったら・・・あれ
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ライセンスで迷ったら
カスタマーインフォメーションセンター
電話番号 : 0120-41-6755
受付時間 9:00 - 17:30 (土日祝日、弊社指定休業日を除く)
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まとめ
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まとめ
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契約、サポートについては通常の方法とは別に、開発者やパー
トナーの特典が用意されているので会社に確認してみよう
ライセンスについては今日紹介した以外にもグレーな部分がた
くさんあるので、少しでも疑問に思ったら問い合わせをしてみ
よう

Azure Contract, Support, License ちょっと Dive