1. 街と学校の間 /Design Stadio 6

2. SITE: 山形市立鈴川小学校
敷地は山形県の市街地に位置する。周りには住宅街が並ぶが、都会と違うのはその背景に見える自然の山々、受け継がれる伝統、そして地域の人々との深い交流である。
ここで小学生は地域の人々に見守られ指導され、一日の大半を過ごす。学校から帰っても学校の隣の公園で待ち合わせて、駄菓子屋へ向かう。グランドの部活動へ向かう。
この場所に小中一貫校を建築するならばもっと多くの生徒がここで過ごすので、そこはもっと地域を巻き込んで街の交流の場であるべきだと考えた。
S.1:1200
生徒のためだけでない、いろんな人々の居場所がある学校。

3. Diagram 1
学校の大きなボリュームから教室の小さなボリュームを配分すると無駄の少ない面積割りにすることが出来るが、教室や廊下は均一化、区画化される。
子どものアクティビティを内に閉じ込めやすいほか、大きなボリュームは学校と街との間に境界線を作り地域の人々は入りづらくなっている。
そこで学校を 教室の集合体 と捉え直し、小さなボリュームの集合から学校を構成する。
CR
CR CR Gymnasium
文
Media Library
CR CR
CR Lunch Room
大きな敷地は街に対しても大きな影響をもっている。
敷地の周りには大きな敷地のために遠回りしなければ行けない道が、学校に対してぶつかる T 字路に現れている。
このぶつかっている T 字路から、地域住民の動線を学校の地域解放施設へ引き込む道を延長させて十字路をつくる。
また先生の居場所を点在させて、不審者の侵入を抑制を計る。

4. Diagram 2
街と学校の境界とはどこだろうか。この学校ではその境界が軒下の空間でぼやけている。軒下の空間に、学校と地域の人々の居場所をつくる。軒下の空間は、広くなったり狭くなったりして、様々な
場所を作っている。小さなスペースはちょっと話し込んだり、雨宿りしたりする場所。大きなスペースはクラブ活動や地域の集会にも利用できる場所。
自然と生徒と先生と地域の人々が混じり合い、この街のみんなの学校になるのではないでしょうか。

5. Parking
Area
Teacher's
Room Closed
Classroom
North
Entrance
2-A 2-B
5-A
Ground
5-B
Work
Space Activity
Space
Activity
Space
2-C
2-D 5-D
WC 5-C
Teacher's
WC Room WC
Teacher's
Room
WC
Stage 1-B
1-A
6-A Closed
Classroom
Work Activity
Space Space
1-C
CB 8-B Home Home 6-B
Open Economics Economics
Nurse's Activity
Class CB 8-C Preparation Gymnasium Lunch Office 1-D Space
room Servery
CB 8-D Closed WC WC
Classroom Art
Preparation
GL-6500
Teacher's
Room
Closed
Classroom 6-C
Open 6-D
Class
room Closed
Activity Classroom Teacher's
Space Room Music Lunch
Preparation Music Teacher's
Atelier Room Room
WC
West
Entrance
WC
Teacher's 7-A
Room Open Materials
Principal's Room
Class Activity Office
room Space Printing
CB 9-A Closed Closed Room
Classroom Classroom WC WC Reception
Activity
Space
7-B
CB 9-B Media
Library
Closed Closed Announce
Open
Class Classroom Classroom
room Science 7-C
CB 9-C Preparation
CB 9-D Science 1 Science 2
Conference
Room
7-D
WC
Closed
Classroom
WC
3-A
Teacher's WC
Closed Room
Classroom
Swiming WC
Pool Work
Space Activity
Space
4-A
4-B
3-B
3-C
Work
Space
Teacher's
3-D Room
4-C
4-D
South
Entrance
1.2 年生、3.4 年生、5.6.7 年生、8.9 年生のまとまりを作る。それぞれ年齢に応じて少しずつ教室の構成を変化させ、多様な授業に対応する。
Plan S=1:500 GL+1500
Closed
Classroom
学年の間に水飲み場やトイレ、学校の中心に図書館、体育館、食堂、移動教室の多い高学年の近くに特別教室を配置し、分棟式だが孤立しない動線を計画した。

6. Class room
Special Class
Community use
Teacher s room
T 字路の延長から中央にまとめて配置している地域解放施設へ道が延びる。それぞれの道から生徒の様子が見え、軒下の空間は地域活動に貸し出すことも出来る。
先生の目を点在させ、セキュリティに対しても配慮する。 Use

7. 軒下の大きな空間。 軒下の小さな空間。
人々の溜まる場所となり、普段は生徒の遊びの場、時には地域活動の場と多様に使われる。 ちょっと一休み、気軽に入ってみる場所。人々が学校に寄り添う。

8. 開いた教室と入り組んだ軒下の空間が混じり合った内観。ふと生徒の様子が、地域活動の様子が、見える。

9. East Elevation S=1:300
0 1 2 5 10 20 100
Classroom Activity Space Classroom Classroom
AA SECTION S=1:200
0 1 2 5 10 20 100
DATA
敷地面積 21273 ㎡ 建築面積 8163 ㎡ 建ぺい率 0.383
生徒数 約 1100 人 先生数 約 70 人
地域解放施設 図書館 367 ㎡ 体育館 1000 ㎡
食堂 160 ㎡ ( 約 130 人利用可 )