2019年2月15日に開催されたイベント「踊らまい！徳山おどり 〜人々の記憶に生きる 岐阜県・旧徳山村の盆踊り〜」にて使用したスライド資料です。

1. 徳山
おどり
踊らまい！徳山おどり
〜人々の記憶に生きる 旧徳山村の盆踊り〜
（岐阜県揖斐郡旧徳山村）

2. あらためて
徳山村ってご存知ですか？

3. かつて1500の人が、徳山に住んでいた
朝日新聞岐阜市局編「浮いてまう徳山村」より
美濃の北西端に位置する木
曽三川の一つ揖斐川最上流
部の村。全８地区466世帯
（約1500名）が住んでいた。
南は清き 揖斐川よ
西は江州 国ざかい
北は越前に つながれる
冠山をば 境とし
（「徳山風景くずし」より）

4. 岐阜と福井の県境付近に位置する
日本最大級のダム「徳山ダム」
1957年(昭和32) 揖斐川上流部が電源開発株式会社の調査区域に指定される。
1983年(昭和58)村内約五百戸のうち、三百九十八世帯から委任状を集めた「同盟会」と水資源開発公団とが、
損失補償基準妥結協定書に調印。
1984年(昭和59)4月、村民の移転始まる。
2000年（平成12）本体工事に着手
2008年（平成20）ダム完成

5. ダムになるまでの約50年
さまざまな記録が残された

6. 偶然つながる徳山への道
2018年3月1日配信（Yahoo!）
「ふるさと」の記憶つなぐ―― 日本一のダムに沈んだ村で
↓
「かつては集団移転先の団地ごとに「徳山踊りの会」があっ
た。ところが、高齢化や「音楽がやかましい」という苦情な
どで次第にしぼんだ。なくなった会もある。」
ぜひ、踊ってみたい！

7. 徳山村と東京の、踊りを通じた交流！
●最初の訪問
2018年5月19日〜20日
たくさんのご馳走と、公民館で初の徳山お
どり体験！
●2回目の訪問
2018年7月22日
またまた、ご馳走に……。お食事しながら、
生歌でダンス！
●3回目の訪問
2018年10月20日〜21日
「徳山ふるさと会」に参加。徳山湖の上か
らかつての村の姿を想う。元住民の方々と、
踊りを通じて交流。

8. ふるさと会の様子が新聞記事に

9. 徳山おどりとは
どのようなもの
なのか

10. 驚くほどたくさんの唄と踊りが残っていた
・さよれ…「さあ寄れ」の意。盆踊りの初めに唄われる。
・ほっそれ…徳山の代表的民謡。学校でも習う。輪島系の唄。周辺地域に分布。
・しんころさい…根尾にも「しっこのさい」の名前で伝わる。
・松坂おどり…身体を左右に動かす軽快なおどり。
・おわら節…富山の越中おわら節と共通。由来は不明。
・江州音頭徳山風景くずし…戦後、繭の行商によって運ばれた。デレレンとも。
・草刈り…根尾の「草刈り」は、出だしが猫の子に似ているが。
・新草…根尾にも同名の曲がある。
・扇踊り…扇を持って踊る、本郷地区限定の踊り。太鼓もあり。
・しまだ…静岡県由来らしい。
・なたね…福井県の一部地域の婚礼の祝い唄として同名の曲がある。
その他確認されている曲…にがた、大門先（古代神）、どどいつ、ハッテコバイ、
ええぞ、夜這いの歌、あんどんの歌、うすひき歌、徳山追分、騒ぎ唄、土搗唄等

11. このままだとなくなってしまうかも……残したい
徳山おどりの保存状況と課題？
・徳山おどり保存会さんが、元住人の方中心に月一回の練習
会を実施している。
・唄い手の方3人（北村さん、小西さん、横田さん）
・踊り手は複数いるが、おそらく若い世代には伝わっていな
い。
・踊り方に関しては、いい意味で統一されていない。
・録音のCD２種類、踊りのDVD、歌詞集一式を確認。
・徳山おどり自体がほとんど知られていない。

12. ・徳山おどりの唄と踊りを練習
・徳山の方々との現地での交流（練習会やイベントなど）
・徳山おどりを周知させるためのZINEをつくる
・東京で徳山おどりのイベントを開催（小西さんを呼ぶ）
・徳山おどりのレコードを販売
・徳山で徳山の盆踊り大会を復活
これから、たぶんできること

13. 音頭取りに質問タイム

14. さ
よ
れ
歌
詞
（
サ
ー
ヨ
レ
サ
ヨ
レ
）
〇
さ
よ
れ
さ
よ
れ
と
踊
る
子
が
か
わ
い
過
ぎ
た
ら
今
宵
今
宵
過
ぎ
た
ら
く
や
し
か
ろ
（
サ
ー
ヨ
レ
サ
ヨ
レ
）
〇
さ
よ
り
街
道
を
鰯
が
通
る
出
て
見
よ
鯖
も
鯖
も
出
て
見
よ
鯵
ょ
連
れ
て
〇
さ
よ
れ
踊
り
も
御
繁
昌
と
な
り
て
一
人
と
二
人
一
人
二
人
と
増
し
て
く
る
〇
さ
よ
り
鯖
の
寿
司
ゃ
お
皿
で
開
く
お
前
さ
ん
は
わ
し
と
わ
し
と
お
前
さ
ん
は
寝
て
開
く

15. ほ
っ
そ
れ
歌
詞
（
ヤ
レ
ホ
ッ
ソ
レ
ホ
ッ
ソ
レ
）
○
憂
い
は
馬
坂
ヨ
イ
つ
ら
い
は
イ
ヨ
ー
（
コ
ラ
シ
ョ
イ
）
ヤ
レ
冠
（
か
む
り
）
ヨ
イ
ヤ
レ
ヨ
イ
法
（
の
り
）
の
長
い
は
イ
ヨ
（
コ
ラ
シ
ョ
イ
）
ヤ
レ
田
代
谷
ヨ
ー
「
越
卒
(
お
っ
そ
)
は
下
だ
よ
門
脇
ゃ
上
だ
よ
大
井
は
川
西
三
日
月
ゃ
拝
め
ぬ
ホ
ッ
ソ
レ
ホ
ッ
ソ
レ
」
〇
美
濃
の
徳
山
竹
箒
ゃ
い
ら
ぬ
踊
り
舞
う
娘
が
袖
で
掃
く
「
井
戸
端
水
仙
咲
い
た
か
見
て
こ
い
時
な
し
水
仙
な
ぜ
咲
く
も
の
か
よ
ホ
ッ
ソ
レ
ホ
ッ
ソ
レ
」
〇
ほ
っ
そ
れ
踊
り
が
習
い
と
う
て
見
と
う
て
今
朝
も
朝
飯
食
わ
ず
来
た
「
あ
り
ゃ
嫌
こ
り
ゃ
嫌
め
ん
ぱ
の
飯
ゃ
嫌
お
前
さ
ん
の
茶
碗
で
茶
漬
け
が
食
べ
た
い
ホ
ッ
ソ
レ
ホ
ッ
ソ
レ
」

16. お
は
ら
節
歌
詞
（
キ
タ
サ
ノ
サ
ー
ド
ッ
コ
イ
シ
ョ
）
〇
お
は
ら
お
は
ら
節
何
処
で
も
流
行
る
（
コ
ラ
シ
ョ
イ
ト
）
わ
け
て
こ
の
地
じ
ゃ
お
は
ら
な
お
流
行
る
（
キ
タ
サ
ノ
サ
ー
ア
ア
ド
ッ
コ
イ
シ
ョ
）
「
越
中
じ
ゃ
立
山
加
賀
で
は
白
山
駿
河
の
富
士
山
三
国
一
だ
よ
」
〇
竹
に
雀
は
品
よ
く
止
ま
る
止
め
て
止
ま
ら
ぬ
お
は
ら
色
の
道
「
三
千
世
界
の
松
の
木
ゃ
枯
れ
て
も
お
前
さ
ん
と
添
わ
な
き
ゃ
娑
婆
に
出
た
甲
斐
が
無
い
」
〇
差
し
た
盃
中
見
て
上
が
れ
中
に
ゃ
鶴
亀
お
は
ら
五
葉
の
松
「
ど
ん
ち
ゃ
ん
好
き
な
ら
お
茶
屋
の
娘
に
な
れ
朝
か
ら
晩
ま
で
ど
ん
ち
ゃ
ん
ど
ん
ち
ゃ
ん
」

17. 松
坂
お
ど
り
歌
詞
（
ア
ー
ア
ア
レ
ワ
サ
ー
ア
ノ
ヤ
ッ
ト
コ
サ
ッ
サ
イ
）
〇
松
阪
お
ど
り
（
ヤ
ッ
ト
コ
サ
ッ
サ
イ
）
枝
も
栄
え
る
ヨ
葉
も
繁
る
（
ア
ー
ア
ア
レ
ワ
サ
ー
ア
ノ
ヤ
ッ
ト
コ
サ
ッ
サ
イ
）
〇
お
も
て
来
た
か
よ
思
わ
で
来
た
か
来
て
も
思
わ
に
ゃ
甲
斐
が
な
い
〇
来
た
で
寄
せ
た
ぞ
寄
せ
た
で
来
た
ぞ
恨
み
ゃ
か
け
ま
い
ど
ち
ら
へ
も
〇
色
で
身
を
売
る
西
瓜
で
さ
え
も
中
に
ゃ
黒
う
の
種
が
あ
る
〇
入
れ
て
お
く
れ
よ
尻
か
ら
な
り
と
五
月
日
照
り
の
田
の
水
を
〇
若
い
時
じ
ゃ
で
一
度
や
二
度
は
親
も
大
目
に
見
て
お
く
れ
〇
ゆ
ん
べ
し
て
寝
て
朝
ま
だ
痛
い
痛
い
は
ず
だ
よ
箱
ま
く
ら

18. し
ん
こ
ろ
さ
い
歌
詞
（
ア
ー
シ
ン
コ
ロ
サ
イ
シ
ン
コ
ロ
サ
イ
）
〇
ヤ
ー
レ
め
で
た
ナ
ア
ヨ
ー
オ
イ
め
で
た
の
（
コ
ラ
シ
ョ
イ
ト
）
若
松
ヨ
オ
イ
様
よ
枝
が
栄
え
て
ヤ
レ
コ
リ
ャ
葉
も
茂
る
ヨ
ー
（
ア
ー
シ
ン
コ
ロ
サ
イ
シ
ン
コ
ロ
サ
イ
）
〇
枝
が
栄
え
て
葉
が
繁
り
ゃ
人
が
若
松
様
と
言
う
〇
固
い
約
束
青
田
の
中
で
稲
の
葉
結
び
し
て
お
い
た
〇
今
宵
来
る
か
と
裏
へ
出
て
待
て
ば
裏
の
狐
が
コ
ン
と
言
う
〇
盆
と
正
月
が
一
度
に
来
た
ら
こ
た
つ
枕
に
蚊
帳
を
つ
る

19. 江
州
音
頭
（
徳
山
風
景
く
ず
し
）
歌
詞
（
ア
ー
ラ
イ
ヤ
マ
カ
サ
ー
ノ
サ
ノ
ヤ
ッ
ト
コ
シ
ョ
イ
）
○
ア
ー
若
輩
者
の
私
が
（
ド
ッ
コ
イ
）
大
事
な
時
間
を
借
り
ま
し
た
暫
く
唄
う
こ
の
唄
は
（
ヤ
ッ
ト
コ
サ
ッ
サ
ド
ッ
コ
イ
シ
ョ
）
徳
山
風
景
く
ず
し
で
す
（
ア
ー
ラ
イ
ヤ
マ
カ
サ
ー
ノ
サ
ノ
ヤ
ッ
ト
コ
シ
ョ
イ
）
〇
さ
れ
ど
音
頭
は
初
め
て
で
合
わ
な
い
処
は
皆
様
の
上
手
な
手
足
に
気
を
利
か
せ
上
手
く
合
わ
せ
て
下
さ
い
な
〇
唄
う
文
句
は
皆
様
の
お
生
ま
れ
な
さ
れ
た
徳
山
の
風
景
に
み
ち
た
有
様
を
つ
た
な
い
な
が
ら
も
努
め
ま
す
南
は
清
き
揖
斐
川
よ
西
は
江
州
国
ざ
か
い
北
は
越
前
に
つ
な
が
れ
る
冠
山
を
ば
境
と
し