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1. 10年後、仕事で差がつく
『戦略思考』
2012年11月23日
スポーツ総合研究所 所長
広瀬一郎

2. 序
「覚悟」と「覚醒」を促す
① なぜ、ここで学べるのか？
（「教える」のは可能だが、「学ばせる」ことは可能か？）
②「構造的」な学び／理解とは？
③「当事者意識」と「当事者能力」
④「ロジカル」とは？
（頭の体操： ???）
⑤「正しい」とは？

3. Ⅰ.「なぜ」、
「戦略思考」が求められるのか？
21世紀は、
目先の現象／成功に捉われずに
ロングスパンで考えて生きることが
必要になった（ある意味で面倒な）時代

4. ・「戦略（＝Strategy）」とは・・・？
もともと軍事的な専門用語として使われていた
ドラッカーが、マネジメントの世界に援用
「勝つ」事や「目的を達成する」ための
ノウハウや思考法の事
目的/成果の定義が有り、初めて戦略が可能。

5.
Ⅱ．「戦略的思考」とは、
第一に「事実を客観的に把握」
¢
自分の実力を客観的／冷静に把握する。
⇒「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」
第二に、 「成果の定義」が適切 ⇒Goal Setting
¢
⇒「Why?」からの思考ができる。
「なぜ、勝たねばならないのか？」
¢ 第三に、 「課題設定」が的確 ⇒Frame Setting
⇒時間軸で考えられる ⇒Time Line
従って、物事の優先順位がつけられる ⇒Priority
注：「優先順位」こそが戦略である。
（cf:「しない事」を決める⇒「決断」）

6. リーダーやマネジャー以外の人も、
全員が「リーダーシップ」や「マネジメント」
を理解していると効率が良い
「戦略」にも同じことが言える
「知は力なり」

7. Ⅲ．「知は力なり」とは・・・？
知力
知識
知性
技術（スキル）
意味を 「意義」を 訓練で
理解する事
感じる能力
身につける！
・知力がある人間とは？
社会の「原理／原則」をわきまえている！！
（無原則＝無知性）

8. ・知性には・・・？
意義を理解し、「決断」「行動」する覚悟が必要
知識
知性
技術（スキル）
現実に対応した「知力」

9. Ⅳ．目先の人生に捉われないためには？
意識を持って考える癖が必要！
「どのように生きるか」の
「方法論＝How」に偏り、肝心な
「本質論＝なぜ？＝Why」を見失いがち。
自己客観化 !!
（Ｃｒｉｔｉｃａｌに考えることによって可能）
⇒「Ｗｈｙ？」「Ｒｅａｌｌｙ？」と自問せよ ! !

10. 自己客観化が出来ていない人が多い !!
それを避けるためには・・・？ （⇒「訓練」が必要な「知識」）
常日頃から「なぜ？」と自問する癖をつけること！
自己客観化ができ、
知力＝知識＋技術（スキル）が
「使える知」

11. Ⅴ．例題（頭の体操）
問題１． 相関関係と因果関係
¢ 「女性の識字率」と「国の平和志向」
の間には相関関係が見られる。
Ｑ：因果関係を類推せよ

12. 問題２． 「相関関係」と「因果関係」
¢ 世帯所得と子供の知的能力には、
比例関係がみられる。
では、子供の知的能力を高めるには、
所得をあげる必要があるか？

13. 問題３：自己客観化と当事者能力
「リーダーシップは、スポーツでしか養えない。
¢ 広瀬
これが欧米の常識だ。」
質問者Ａ（会社社長。
社員にリーダーシップを教え、身につけさせたい。）
「スポーツ以外でも、リーダーシップは
身につけられるのでは？」
¢ Ｑ：この質問のどこがおかしいか？

14. Ⅵ．課題解決の手順
¢ １）事実把握 ＝Ｗｈａｔ
（ファクト主義：極力「客観的」に事実を把握する。
最も一般的には「数値化」すること。
「データ主義」と言われることもある。）
¢ ２）課題発見／設定 ＝「Ｗｈｙ？」
¢ ３）成果の定義
¢ ４）シナリオの模索
¢ ５）Ｃａｐａｂｉｌｉｔｙの確認とアクションプランの決定
（注：ここが戦略策定の要）
¢ ６）アクション
¢ 7）フィードバック

15. 岡田ジャパンの課題解決
¢ １）問題点の事実把握 ＝「決定力不足」
（ファクト主義：「決定力」とは何か？
データで検証し、定義する。）
¢ ２）課題発見／設定 ＝「なぜ、決定力が乏しいの
か？」
⇒「攻撃力」に問題がある
¢ ３）成果の定義 「シュートの量と質」と「ゴール数」
¢ ４）シナリオの模索 人材／戦術／攻撃プラン
¢ ５）Ｃａｐａｂｉｌｉｔｙの確認とアクションプランの決定
（人材は？）
¢ ６）アクション ⇒色々と試した
¢ 7）フィードバック ・・・だけど「うまく行かなかった」の
で
⇒２）「課題」

16. 岡田ジャパンの課題解決 ーⅱ
⇒２）課題発見／設定に戻る： 「なぜ、うまく行かなかった？」
⇒問題は「攻撃力」ではなかった
⇒問題は「守備」
Fact／データ：
①アクチュアルタイム（90分中のイン・プレー時間）
平均48分／Jリーグ⇔平均60分／欧州CL
②ボール・ポゼッション：平均「60％／アジア」⇔「40％以下／Wカップ本
大会」
③走行距離と体力消費：守備時間は攻撃時間の1.5倍
⇒結論「「課題」：「守備時間」と「守備範囲」を少なくせよ
アクション～成果：
¢
初戦「対カメルーン戦」は、シュートの正確性は32チーム中トップに！！
⇒グループリーグ突破し、トーナメントに
ところで、この「成果」は、「成功か？」
成功とするなら、その要因は？

17. 岡田ジャパンの成功要因分析
¢ 問題解決の鉄則： 最初に手をつけるのは、
自分にとって最もコントロール可能な領域
から開始すべきである。
⇒１）「構造的」要因か？
２）「内的要因か？」「外的か？」
ところで、
「自分にとって、最もコントロール可能な領域」とは？

18. Ⅶ．結論
¢ 答えは「自分」である。
自分が今日から変われば、周囲も変わる。
問題の原因を他人のせいにするな！
「信頼に足る人間」になれば、
必ず「信頼に足る友人」が得られる。
「スポーツマン」とは
「冷静さ」「勇敢さ」「決断力」を持った
Reliableな人間
Be A Good Sport !