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IFFIm
International Finance Facility for Immunisation
予防接種のための国際金融ファシリティ(IFFIm)




                                                  1
“先進国ではワクチン接種が当然と考えられておりますが、
途上国ではいまだに数百万の子供達が接種を受けられな
 いでいます。しかし、これは解決が可能なことなのです。”
                        -- メリンダ・ゲイツ, ビル&メリンダ・ゲイツ財団




                                                     2

 © UNICEF/Rasoka Thor
1   概要

2   GAVI アライアンスとIFFImの成果

3   IFFImの資金調達と世界銀行の役割




                           3
1   概要

2   GAVIアライアンスとIFFImの成果

3   IFFImの資金調達と世界銀行の役割




                          4
“IFFImが発行する債券への投資により、金融収益が得
られるだけではなく、人道的な貢献を行うこともできます。
投資により貴重な生命が即座に救われるのです。”
              -- Dr. アラン・ギレスピー, IFFIm 理事会会長




                                              5

              © Clinton-Gates/Sala Lewis
IFFImの概要
IFFIm は予防接種のための長期資金を円滑に
調達することにより、GAVIアライアンス(以下
GAVI)を支援しています。

多国間開発機構として2006年に設立されまし
た。

AAA/Aaa/AAA の高格付です。
(フィッチ/ムーディーズ/スタンダードアンドプアーズ)


BISリスクウェイトは0%となっています。

2007年、本邦資本市場でもソブリン発行体であ
ることが認定されました。
                              © WHO/Christopher Black

世界銀行が財務マネージャーとして、IFFImの
財務活動全般を管轄しています。


                                                        6
IFFImの2015年までの目標:
将来にわたって加盟国から寄付される総額40億ドルを、投資家の皆様から先に借
入れて、予防接種のために一気に拠出します。

予防接種により、5億人以上の子供
の命を救うことが目標です。そのた
めの資金は、2026年まで加盟国か
ら寄付されますが、債券発行によっ
て、その資金を前倒して借入し、大
規模な予防接種を早期に展開する
ことで、効果を最大限にすることが
可能となります。
                    © WHO/Marko Kokic




                                        7
IFFImの柔軟な資金調達
予防接種は、小規模なものを長期間実
施するよりは、大規模なものを短期間
で実行・完了させる方がはるかに効果
が高いのです。


IFFImの柔軟な資金調達により、各国
の寄付に先んじてGAVIの資金の前倒
調達が可能になります。


この資金で大規模な予防接種活動を実
行し、急速に進む途上国の罹患率や死
亡率を低下させることにより、多くの人
の命を救えるのです。
                      © UNICEF/HQ06-1033/Palani Mohan

                                                        8
GAVI アライアンスとは?
公的機関と民間機関のパートナーシップ:
予防接種、新しい医療技術を積極的に推進
することで、人々が健康的な生活をおくること
ができるよう、世界各地で支援活動を行って
います。

途上国主導の支援: 開発途上国が主体的に
事業に参加することにより、国ごとのニーズ
に的確に対応したサポートを行っています。

成果: GAVIは実績を重視しており、寄付金
は予防接種対象範囲拡大を実現した国々に
優先的に供与されます。              © GAVI/Olivier Asselin



計画的な長期支出枠: GAVIは支援対象国に
長期間安定的な資金供与を実現します。
                                                  9
IFFImは、70カ国もの途上国に於けるGAVIの保健・予防プ
ログラム のための資金調達を行っています。

                                                                                                                         Asia and Pacific Islands
                                                    Europe and
                                                    Central Asia                                                       アフガニスタン          モンゴル
                                                    アルメニア                                                              バングラデシュ          ミャンマー
                                                    アゼルバイジャン                                                           ブータン             ネパール
                                                    グルジア                                                               カンボジア            パキスタン
                                                    キルギス                                                               インド              パプアニューギニア
                                                    モルドバ                                                               インドネシア           ソロモン諸島
                                                    タジキスタン                                                             キリバス             スリランカ
 Latin America/Caribbean                            ウクライナ                                                              ラオス              東ティモール
       ボリビア                                         ウズベキスタン                                                                             ベトナム
       ガイアナ
       ハイチ
       ホンジュラス
       ニカラグア




                                                                              Middle East and Africa
             Countries eligible for IFFIm Funding
                                                                   アンゴラ       コンゴ民主共和国                 リベリア         セネガル
                                                                   ベナン        ジブチ                      マダガスカル       シエラレオネ
                                                                   ブルキナファソ    エチオピア                    マラウイ         ソマリア
                                                                   ブルンジ       エリトリア                    マリ           スーダン
                                                                   カメルーン      ガンビア                     モーリタニア       タンザニア
                                                                   中央アフリカ     ガーナ                      モザンビーク       トーゴ
                                                                   チャド        ギニア                      ニジェール        ウガンダ
                                                                   コモロ        ギニアビサウ                   ナイジェリア       イエメン
                                                                   コンゴ        ケニア                      ルワンダ         ザンビア
                                                                   コートジボワール   レソト                      サントメ・プリンシペ   ジンバブエ

                                                                                                                                                10
IFFImはどのように運営されている?

    寄付国                 投資家
  最長20年間に             資本市場で起債
   わたる寄付              し投資家が購入




                      国ごとに予防接
   財務管理               種プログラムを実
                         行
                            11
IFFIm 寄付国一覧
法的拘束力のある寄付金協定締結国。IFFImは新たな寄付国の参加を呼びかけています。

    寄付国               格付け             寄付額
    英国             AAA/Aaa/AAA     13億8000万ポンド

    フランス共和国        AAA/Aaa/AAA     12億3996万ユーロ

    イタリア共和国         AA-/Aa2/A+     4億7345万ユーロ

    スペイン王国         AAA/Aaa/AA+     1億8950万ユーロ    約53億米ドル

    スウェーデン王国       AAA/Aaa/AAA     2億7615万クローナ

    ノルウェー王国        AAA/Aaa/AAA      2700万米ドル

    南アフリカ共和国      BBB+/Baa1/BBB+    2000万米ドル




                                                   12
加盟各国からの寄付金はIFFImの借入資金の
       返済原資となります。
       (単位:百万米ドル)

        加盟各国は今後20年に渡り、寄付金を支払います。

$400

$350

$300

$250

$200

$150

$100

$50

 $0
       2006   2007   2008   2009   2010   2011   2012   2013   2014   2015   2016   2017   2018   2019   2020   2021   2022   2023   2024   2025   2026



              英国            フランス            イタリア               スペイン            ノルウェー                スウェーデン                    南アフリカ
                                                                                                                                                    13
前倒して調達する資金の価値
       寄付国キャッシュフローとIFFImの債券発行 (単位:百万米ドル)

           資本市場で債券を発行することにより、IFFImは20年に渡る各国の寄付金を前倒して調達するこ
           とができます。

IFFIm初回(グローバルに
発行)の債券発行による
借入額

                  IFFIm日本初の起債
                  による借入額                              IFFIm日本での第三回起債による借入額
$ 1, 000
  $ 900
  $ 800                                               IFFIm英国初の債券発行による借入額
  $ 700
  $ 600
  $ 500
                                                      IFFIm日本での第二回起債による借入額
  $ 400
  $ 300
  $ 200
  $ 100
    $0

           2006   2007   2008   2009   2010    2011    2012    2013     2014     2015   2016   2017   2018    2019      2020     2021   2022   2023   2024   2025    2026



                    UK      France     Italy     Spain        No rway          Sweden     Republic o f So uth A frica          IFFIm Funding



                                                                                                                                                                14
1   概要

2   GAVI アライアンスとIFFImの成果

3   IFFImの資金調達と世界銀行の役割




                           15
“我が子の健康は何物にも代え難いものです。是非子供達を
       診療所に連れてきて下さい。”
                              -- プリシラ・カルシー, 仕出し業を営む母親 ガーナのアクラにて




                                                             16
  © GAVI/Katerine Brisebois
GAVIの成果:子供の予防接種量の増加

 WHO 2000年-2008年 見通し:

     GAVIの活動の結果、新たに2億
     1300万人の子供達が新ワクチン
     で救われました。
     何種類かのワクチンを受けた子
     供もいます。

     340万人以上の乳幼児の早期死
     亡が予防されました。




                        © WHO/Torgrim Halvari
                                                17
GAVIの成果: 新種及び既存ワクチンを効率的に活用

    累積1億9200万人の子供た
    ちがB型肝炎の予防接種を
    受けました。

    累積4170万人の子供たち
    がヘモフィラス・インフルエン
    ザ菌b型(Hib)の予防接種を
    受けました。

    累積3560万人の子供たち
    が黄熱病の予防接種を受け
    ました。


                      © UNICEF/Rasoka Thor



                                             18
GAVI の成果: ワクチン価格の低下が実現する
「持続可能な支援」
GAVIの大規模な活動により、ワクチン需要増と新規製造業者を促し、ワクチン価格が大幅に下落

                                8                                                                        $1.40


                                7
                                                                                                         $1.20
                                    $1.11

                                6
                                                                                                         $1.00




                                                                                                                 Weighted average price (US$)
      Number of manufacturers




                                5
                                                                                                 $0.71
                                                                                             $0.71       $0.80                                  ワ
  製                                                                                                                                             ク
  造                                                                                                                                             チ
  業                             4                                                                                                               ン
  者                                                                                                                                             価
  数                                                                                                      $0.60                                  格
                                3

                                                                                                         $0.40
                                2


                                                                                                         $0.20
                                1


                                0                                                                        $0.00
                                    2001    2002   2003   2004   2005   2006   2007   2008       2009
                                                                                                                                                    19
      資金提供:ユニセフ (2007年)                                          Year
GAVI の支援活動の支出予定と概要                                                 (単位:百万米ドル)




 1400


 1200


 1000


 800


 600


 400


 200


   0
        2000   2001   2002   2003   2004   2005   2006   2007   2008   2009   2010   2011
                                                                                            20
    GAVIが資金供給するプログラム           IFFImが資金供給するプログラム           IFFImが提供する疫病対策プログラム
IFFIm が調達した資金の支出
(設立から2009年3月31日まで)

                             (単位:百万米ドル )
                                           はしかワクチン接種
            新規および十分に利                       キャンペーン
            用されていないワク                        $139.00, 12%
             チンに対する支援
              $279.40, 25%

                                                      ポリオワクチンの
                                                      備蓄 $191.28, 17%
      予防接種サービス
       支援 $22.70, 2%

                                                     妊産婦と新生児の破
     安全な予防接種支援
       $1.50, 0%                                      傷風ワクチン接種
                                                       キャンペーン
                                                        $61.47, 6%
           保健システムの強化
             $193.80, 17%                        黄熱病ワクチンの
                                                  備蓄 $50.97, 5%
                                五価ワクチンの普及
                                  $177.40, 16%
                                                                        21
インフルエンザ菌b型(Hib)とは?

インフルエンザ菌b型は髄膜炎や肺炎を引き
起こし、時には生命の危険も伴います。Hib
により、毎年37万人の子供たちが亡くなって
いると推定されます。仮に回復しても、麻痺、
難聴、精神遅滞、学習障害等の後遺症が残
ることもあります。




                        © GAVI/Christine Nesbitt   22
Hib ケーススタディ
インフルエンザ菌b型ワクチンの世界規模な増加
インフルエンザ菌b型ワクチン (Hib)は
GAVI設立当初から対象国に提供可
能でしたが、摂取率増加は2006年ま
では緩やかでした。今では54カ国が
GAVIよりHibワクチンの支援を受ける
ことが承認されています。
さらに、市場に多くの生産者が参入す
ることによって競争が活発になり、ワ
クチンの価格下落が見込まれていま
す。GAVIはIFFImで調達した資金を、
各国の個別プログラムにおける急速
なHib ワクチン接種率増加のために
                        © GAVI/Olivier Asselin
活用しています。

                                                 23
黄熱病

黄熱病とは、非常に強い感染力かつ致死性
のあるウィルス性疫病で、多くの人々が犠牲
になりました。
しかしながら、ワクチン接種は非常に有効で、
既に各地で定期予防接種が導入されていま
す。また、現在疫病集団発生のリスクが最も
高いとされる西アフリカの12カ国に対しては、
疫病集団発生や予防のための備蓄プログラ
ムを通じてワクチンが提供されます。同プロ
グラムはIFFImによって資金手当がなされて
います。                     GAVI/08/Olivier Asselin




                                                   24
黄熱病ケーススタディー
北ブルキナファソでの集団予防接種
ブルキナファソでは予防接種が順調に行
われていましたが、2008年10月、予防接
種を受けていなかった男児二人が疫病に
感染しました。

IFFImによって資金手当される備蓄プログ
ラムは、リアルタイムでのワクチンの提供
を可能にします。症例が確認された段階
で速やかに集団予防接種が導入可能で
す。.




                        © WHO/Marko Kokic   25
妊産婦および新生児の破傷風(MNT)とは?

妊産婦と新生児にとって恐ろしい破傷
風は、途上国の中でも最も貧困にあ
えぐ人々の命を奪っています。途上国
で発症する破傷風による致死率は非
常に高いのです。
世界規模での妊産婦・新生児破傷風
撲滅はワクチン接種で可能になります。




                     UNICEF Ethiopia/Indrias Getachew




                                                        26
MNT ケーススタディー
バングラデシュでの妊産婦・新生児破傷風撲滅対策

2008年には、IFFImが提供する資金
より、バングラデシュでの妊産婦・新
生児破傷風撲滅度に関する調査が行
われました。
バングラデシュでは、1,000人中40人
(およそ4%)であった子供の感染者数
が現在では1,000人中1人未満になり
ました。別の言い方をすれば、20-30
年前には50%であった新生児の破傷
風による死亡が、1%以下に減少した
ことになります。
                       © Dr Balvinder Singh




                                              27
“これまで予防接種を受ける機会に恵まれなかっ
   た多くの子供たちが救われました。”
                    -- ボニー・スマイリ, UNICEF, 保健担当オフィサー、コンゴ民主共和国




                                                              28
   © GAVI/Olivier Asseline
1   概要

2   GAVIアライアンスとIFFImの成果

3   IFFImの資金調達と世界銀行の役割




                          29
世界銀行によるIFFImの資金調達

財務マネージャー:IFFIm理事会は世
                               資金借入れ
界銀行を、財務運営を管理する財務マ              (資金調達)
                                               流動性資金
ネージャーとして任命しました。                  の実行
                                                 の管理



経験:60年以上にわたる資本市場での
経験
                        寄付金の                           資産と負債
                         管理                              の管理
堅実な財務方針に基づく着実な運営                                          注)1




最高位の格付:世界銀行はIFFImの
AAA/Aaa/AAA格付を支えています。          会計並びに           自己資本比
                                財務報告            率の管理


                              1 世界銀行はIFFImの各種ヘッジ取引の実行をサポートしています。




                                                                   30
IFFImの主な財務方針
寄付金・負債比率                                 最大プログラム許容額 2008-2015年
投資家の皆様からお借りした資金を確実に返済するために、              (単位:百万米ドル)1
IFFImはワクチン債の発行総額を厳密に管理しています。具体
的には、将来の全ての寄付金を現在価値に引き直し、その70%
                                  $600
を債券の発行総額上限としています。
プログラムを最大限活用                       $500
IFFIm は年間の最大許容額までプログラムを承認し、使用され
なかった額は翌年に追加されます。                  $400

必要最低限の流動性を維持                      $300
資金をワクチン事業に有効に活用するため、流動性資金を極力
少なくしています。(今後12ヶ月間の負債元利支払額)        $200

資産と負債バランスの総合管理                    $100
通貨スワップを活用し、資産(寄付金)、負債(債券発行)の市場
リスクを効率的に管理し、軽減しています。世界銀行はIFFImの     $0
財務関連の市場取引を責任を持って正確に代行しています。具              2008   2009   2010   2011   2012   2013   2014   2015
体的には、IFFImがまず世界銀行と通貨スワップ取引を行い、そ          1 2006-2007年のための最大プログラム承認額の残高5,530万米ドルは、
のあと世界銀行が市場で同じ取引を実行してフルカバーをしてい            2008年に繰り越されました。2008年の残高18,200万米ドルは2009年に
ます。                                      繰り越されました。

安全性を重視した流動性管理
手元の流動性資金は、高格付けのプレーンな債券でのみ運用してい
ます。


                                                                                             31
ワクチン債発行総額の厳密な管理について
IFFImは、今後寄付国より支払われる予定の寄付金総額の純現在価値内で資金調達をしています
。将来の寄付金総額を越える借金は返済が出来ないからです。
寄付金総額と借金総額(ワクチン債発行総額)の適切なバランスを保ち、投資家の皆様への返済を
確実にするために、IFFImは新しいワクチン債の発行を制限することもあります。寄付金総額・借金
総額比率(ギアリングレシオ)が上限(現状70%)を超えたり、少なくとも2つの格付け機関からのトリ
プルA格付けが保てなくなると、ワクチン債の新たな発行を停止します。
ギアリングレシオが上限に近い場合は、同比率が適切な水準に下がるまで、ワクチン普及プログラ
ムの資金提供を一時中止します。
IFFImは、予定している資金拠出、IFFImの支援対象国の適格性、寄付国の信用性を含む様々な
要因をベースに、ギアリングレシオの最適水準を算出し続けています。
格付機関は、ギアリングレシオの厳格な管理を、IFFImのAAA/Aaa/AAA格付の理由の一つに挙げ
ています。




                                                  32
寄付金支払い条件
    IFFImに支払われる寄付金も厳格に管理されています。
    IFFIm の支援対象国が、IMFに対し債務延滞に陥った場合は、寄
    付国からIFFImへ支払われる寄付金が減額されます。(IMF).1                                       IFFIm Reference Portfolio
                                                                                                        Country
    IFFImの資金で支援を受ける国々は「参照ポートフォリオ」の状況                                                                    Share of
    に準拠して寄付金を支払います。                                                Countries                            Portfolio   Total Share
                                            Afghanistan, Angola, Armenia, Azerbaijan, Benin,
    仮にIMFに対する延滞債務が増加すると、一定の算出比率に基づ          Bhutan, Bolivia, Burkina Faso, Burundi, Cambodia,
    いて、加盟国は寄付金を減額することになります。(IMF).2          Cameroon, Central African Rep. Chad, Comoros, Congo,
                                            Republic of Côte d’Ivoire, Djibouti, Eritrea, The Gambia,
    これにより、支援を受ける国々が、一方的に支援を受けるだけでは          Georgia, Ghana, Guinea, Guinea-Bissau, Guyana, Haiti,
    なく、こうした支援を通じて、「自らの責任と努力」によって、「持続可       Honduras, Kenya, Kiribati, Kyrgyz Republic, Lao PDR,
    能な発展」を実現し、最終的には途上国を「自らの力」で卒業するこ         Lesotho, Liberia, Madagascar, Malawi, Mali, Mauritania,       1%           62%
    とを即すのです。                                Moldova, Mongolia, Mozambique, Myanmar, Nepal,
                                            Nicaragua, Niger, Papua New Guinea, Rwanda, Sao
                                            Tome & Principe, Senegal, Sierra Leone, Solomon
    現在、ソマリア、スーダン、ジンバブエの3カ国がIMFへの債務が         Islands, Somalia, Sri Lanka, Sudan, Tajikistan, Tanzania,
    延滞しています。それぞれ、「参照ポートフォリオ」の1%を占めてい        Timor-Leste, Togo, Uganda, Ukraine, Uzbekistan,
    るため、現在のIFFImへ対する寄付金は3%減額されています。 こ       Yemen Rep., Zambia, Zimbabwe
    の延滞比率の予想値は常時モニターされ、最新の数字が算出され           Vietnam                                                       3%           3%
    ています。現時点で想定される最悪の事態での同比率を算出し、さ
                                            Bangladesh, Democratic Republic of Congo, Ethiopia,
    らに十分な余裕をもって「ギアリングレシオ」が算出されます。ギア         India, Indonesia, Nigeria, Pakistan
                                                                                                          5%           35%
    リングレシオの上限は現時点では70%に設定されています。
                                            Total                                                                     100%

    IMFへの債務延滞が回復すれば、将来的に寄付金は再び増額さ
    れます。

1   6ヶ月以上IMFへの返済が延滞すると、その額が「参照ポートフォリオ」に反映されます。返済がなされない間は当該国へのワクチン提供は一時ストップします。詳細に
    つきましてはIMFのホームページ www.imf.org をご参照ください。
2   IFFIm加盟国は、ここで説明する条件にしたがって、将来の寄付金支払いを確約しており、その支払いには法的拘束力があります。詳しくは 2005年8月発行IFFImプ
    レスリリース http://europa.eu.int/rapid をご参照ください。



                                                                                                                         33
IFFImはいつどのように資本市場で
借入れ-債券の発行・販売- を行うのか?

2015年までに40億米ドルが予定されています。

年次借入れ額はパートナー諸国の予防接種プログラムのニーズに左右されます。

IFFImは個人投資家から機関投資家の幅広い需要に応え、大型で流動性の高いも
のから、個別の投資家のニーズに対応したオーダーメードのものまで、様々な債券
を発行します。




                                    34
IFFIm 国際的な初回起債: 2006年

 2006年11月:10億米ドル、5年ベンチマ            投資家層別販売先
 ーク債、5%クーポン、2011年11月14日
 償還
                                           その他 3%
 共同主幹事:ドイツ銀行 ゴールドマン                銀行 6%

 サックス                     個人投資家                     中央銀行・
                            8%                      政府系機関
 AAA/Aaa/AAA格付け                                       35%


 1.75倍の超過需要:日本を含む15か国
 より54の投資家が購入              年金 23%


 地域別販売先:北アメリカ36%、英国
 12%、スイス8%、他ヨーロッパ21%、                       ファンドマ
                                            ネージャー
 中東とアジア23%                                    25%




                                                       35
IFFIm 日本でのワクチン債発行: 2008 – 2009年
    IFFImはこれまでに日本で6銘柄のワクチン債を発行し、
    多くの日本の個人投資家からご支援を頂いております。


    2008年ワクチン債発行
    2008年3月 年限2年 主幹事: 大和証券SMBC
    南アフリカランド: 17億ランド クーポン 9.9%


    2009年 ワクチン債発行
    2009年2月   年限3年   主幹事: 大和証券SMBC
    南アフリカランド: 31億7000万ランド クーポン 6.26%
    ニュージーランドドル: 1億7900万ドル クーポン 2.65%
    オーストラリアドル: 4500万ドル クーポン 2.60%
    2009年5月   年限3年   主幹事: 三菱UFJ証券
    米ドル: 1億5000万ドル クーポン 1.00%
    オーストラリアドル: 5000万ドル クーポン 3.51%


                                       36
世界銀行は、日本の資本市場で35年以上も世銀債を発行しています。世界銀行は、究極的
には同じ目標を持つIFFImのワクチン債発行を全面的に支援し、投資を通じて日本の投資家
の皆様に、多くの子供たちの命を助けていただけるのならば、これ以上の幸せはありません。
                                        -- 世界銀行 財務局駐日代表 有馬 良行




   © UNICEF/HQ06-0829/Shehzad Noorani
                                                           37
ウェブサイト

IFFIm:        www.iff-immunisation.org

GAVI アライアンス:www.gavialliance.org

世界銀行:         www.seginsai.org




                                         38
Disclaimer
This presentation has been prepared by the International Bank for Reconstruction and Development (“IBRD”), as Treasury Manager for International Finance
Facility for Immunisation Company (IFFIm) for information purposes only, and neither IBRD nor IFFIm makes any representation, warranty or assurance of
any kind, express or implied, as to the accuracy, completeness or reliability of any of the information contained herein. The information contained in this
material is subject to changes without notice and past performance is not indicative of future results. None of IFFIm, IBRD, or any of its affiliates, advisers
(including the lead managers) or representatives shall have any liability whatsoever (in negligence or otherwise) for any loss howsoever arising from any
use of this material or otherwise arising in connection with this material. The IFFIm board of directors has not approved this presentation. This presentation
is not an offer for sale, or a solicitation of an offer to buy, any notes or other securities of IFFIm.

This presentation and the information contained herein is not for publication, distribution or release, in whole or in part, in or into, directly or indirectly, the
United Statesor to a U.S. Person (as defined in Rule 902 of Regulation S under the Securities Act). Any Notes which have been or will be issued by IFFIm
under its Global Debt Issuance Programme or otherwise have not been and will not be registered under the Securities Act and have been, and will only be,
offered or sold (1) in the United States or to, or for the account or the benefit of, U.S. persons in a transaction exempt from, or not subject to, the registration
requirements of the Securities Act or (2) to non-U.S. purchasers in offshore transactions pursuant to Regulation S adopted under the Securities Act.

This presentation includes “forward-looking information” within the meaning of Section 27A of the U.S. Securities Act of 1933 (the “Securities Act”), and
Section 21E of the U.S. Securities Exchange Act of 1934. All statements other than statements of historical fact are, or may be deemed to be, forward-
looking statements. Statements that describe our objectives, plans or goals are or may be forward-looking statements. These forward-looking statements
involve known and unknown risks, uncertainties and other factors that may cause our actual results, performance or achievements to differ materially from
the anticipated results, performance or achievements expressed or implied by these forward-looking statements. Such forward-looking statements speak
only as of the date on which they are made.

Each recipient of this presentation is deemed to acknowledge that this presentation is a proprietary document of IFFIm and by receipt hereof agrees to treat
it as confidential and not reproduce, redistribute or disclose it, or permit reproduction, redistribution or disclosure of it, to third parties without the prior
written consent of the IFFIm. All content (including, without limitation, the graphics, icons, and overall appearance of the presentation and its content) are
the property of IFFIm. IFFIm does not waive any of its proprietary rights therein including, but not limited to, copyrights, trademarks and other intellectual
property rights.

Cover Photo Credits (from left to right):
© UNICEF/ HQ05-0374/Palani Mohan, UNICEF/ HQ05-0709/Christine Nesbitt, UNICEF/ HQ05-1796/Giacomo Pirozzi

                                                                                                                                                        39
IFFIm
International Finance Facility for Immunisation
予防接種のための国際金融ファシリティ(IFFIm)




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