2013年のJOI夏季セミナーでの発表資料です

1. satashun

2. 長方形領域探索とは
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3

4. 1次元
つまり実数
X

5. 1次元
 実数の集合Sが与えられる
 [x, x’]に含まれる点を全て答える

6. output-sensitive
 各要素aがx<=a<=x’を満たすか調べると
Sの要素数をnとしてO(n)
 条件を満たす要素が少ない時はもっと高
速に答えたい
 計算量を考える時,集合の大きさだけで
なく報告すべき個数も考慮する

7. 1次元
 配列を使っても出来るが拡張しにくい
 2分探索木を構築(平衡が望ましい)

8. 1次元

9. 1次元
 木の中でx, x’をそれぞれ探索して下りて
いく経路を考える
 2経路の分岐点をv_splitとする
 v_splitからxを探索して下りていく際、
ある節点の左の子に進む時,右の子の部
分木に含まれる点を報告
 v_splitからx’を探索する時は逆
 葉に着いたらその要素を判定

10. 1次元
[61 : 90]

11. 1次元
 O(log n + k) (k : 答えとなる要素の個数)

13. 2次元
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
0 0.5 1 1.5 2 2.5 3

14. 2次元
 [x : x’] × [y : y’]に含まれるPの点を答え
る

15. 2次元
 言い換えるとax∈[x : x’]かつay∈[y : y’]を
満たすa∈P
 1次元の時に似ている
 普通に2分探索木を改造して頑張ればで
きる?

16. 2次元
 1次元の時,点集合(実数)を2つの集合に
分割(片方は分割値以下,もう片方は分割
値より大)
 今度は, x, y座標という2つの値

18. 領域木
 1次元の時みたいにやりたい

19. 領域木
 1次元の時の平衡2分探索木を応用
 まずx座標をキーとして構築
 各ノードにも,それに含まれる集合をy座
標をキーとして構築した平衡2分探索木
を持つ

20. 領域木

21. 領域木
 ある節点vを根とする部分木の葉節点に
含まれる点の集合を標準部分集合と呼ぶ
 1次元の時と同様にPx∈[x : x’]となる点P
たちを探す
 その点たちは,O(log n)個の標準部分集合
の和集合として表せる
 そのうちPy∈[y : y’]となるものを答えた
い

22. 領域木
 まず,1次元の時同様v_splitを求める
 v_splitからxを探索して降りて行き,ある
節点で左の子に行く時,右の子が持って
いるy座標についての2分探索木に関し
て,1次元で使った方法を適用して点集合
を報告
 x’へ探索していく時は逆

23. 領域木
 構築 - 時間O(n log n), 空間O(n log n)
 範囲質問にO(log^2 n + k)で応答できる

24. 領域木
 1->2次元の拡張と同様に,1つの座標に関
して構成した平衡2分探索木の各ノード
に,(d - 1)次元の領域木を持つことでd次
元の領域木が再帰的に構成できる
 d次元ではO(log^d n + k)で報告できる

25. 領域木
 フラクショナルカスケーディング
(fractional cascading)を用いて高速化
 d次元での応答がO(log^(d-1) n + k)に改
善
 この改善をした領域木を層状領域木と呼
びます(layered range tree)

26. sample code
 http://ideone.com/SiVLfM
 1次元版のコードを置いておきます