漁獲量における⼼理尺度と
漁獲量予測器の最適化への利⽤
幸加⽊ 裕也 橋本 和夫 ⼩林 哲則 ⼩川哲司(早⼤)
福島 正義 井⼾上 彰 (KDDI)
1本研究開発は総務省SCOPE(受付番号172302010)の委託を受けたものです
予測器
過去の漁獲量
過去の気象情報
当⽇の漁獲量
2
3
800kgの誤差
3800を3000と誤る
300kgの誤差
1100を1400と誤る
機械学習では⼤きな誤差を重視する
実際には…
予測誤差は同じでも重要さは異なる
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100kgの誤差
100kgの誤差
1000を1100と誤る
100を200と誤る
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800kgの誤差
3800を3000と誤る
300kgの誤差
1100を1400と誤る
⼤きな誤差でもいつも重要とはいえない
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800kgの誤差
3800を3000と誤る
300kgの誤差
1100を1400と誤る
⼤きな誤差でもいつも重要とはいえない
漁師の誤差に関する感覚を
漁獲量予測器の最適化に
反映するには︖
今回お伝えすること
・ 漁師の誤差感覚を反映する⼼理漁獲量の構築⽅法
・ ⼼理漁獲量を⽤いた漁獲量予測器の最適化
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漁師の誤差感覚を反映する
⼼理漁獲量の構築⽅法
8
漁師の誤差感覚の調査
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調査対象︓東松島の⼩型定置網漁事業者(シロサケ漁)
過半数が許容する予測誤差幅をアンケート調査
※過半数︓4⼈ / 7⼈ (事業者に所属する漁師)
質問例︓
「漁獲量の予測値が1000kgで,実際の漁獲量が1400kg
あなたはこの差を許容できますか︖」
( 予測値:30種類,実際の漁獲量:22種類 ,計660問)
漁師の過半数が許容する誤差
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予測値が500kgのとき過半数が
175kgの予測誤差を許してくれる
漁師の過半数が許容する誤差
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⼼理漁獲量とは︖
漁師の漁獲量の差に対しての敏感さ を⽤いて,
漁獲量の⽬盛り間隔(kg単位)を振り直したもの
⼼理漁獲量は,
漁獲量の差に敏感な区間ほど⽬盛りは細かい
物理漁獲量は,
漁獲量の差に敏感な区間でも⽬盛り幅は⼀定
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漁獲量の差に対しての敏感さとは︖
許容予測誤差2倍
=差への敏感さ半分︖
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差に対しての敏感さ
予測誤差許容幅
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心理漁獲量 差に対しての敏感さ ・ 漁獲量
⼼理漁獲量
3000 kg
680 Yass
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物理漁獲量では⼤きな違い
⼼理漁獲量の差は漁師の視点からの差を表す
⼼理漁獲量を⽤いた
漁獲量予測器最適化
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心理漁獲量を用いた予測モデル最適化
↓
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物理軸上での誤差
⼼理軸上での誤差
物理漁獲量ではなく,⼼理漁獲量を⽤いれば
漁師の誤差に関する感覚に沿ってモデルを最適化できる.
漁獲量と推定値(2017年・東松島・⽩鮭定置網漁)予測モデルはGBDT
漁獲量と推定値(2017年・東松島・⽩鮭定置網漁)予測モデルはGBDT
漁獲が少ない
とき⼼理漁獲量
は有効
2乗誤差 [kg] (5カ年平均)
⼼理量最適化 物理量最適化
シーズン序盤
平均︓3495kg
1573.2 1546.2
シーズン中盤
平均︓2470kg
1186.7 1203.1
シーズン終盤
平均︓229kg
220.6 317.9
通年 1257.1 1256.7
まとめ
◎ 漁師の誤差感覚を反映する⼼理漁獲量の構築
・ 漁師は漁獲量が少ない場合の予測誤差に敏感
・ ⼼理漁獲量は漁師が差に敏感になる部分を強調する
◎ ⼼理漁獲量を⽤いた漁獲量予測器最適化
・ 漁獲量が少ないシーズン終盤で予測精度向上
今後の展望
・ シロサケ漁以外での許容予測誤差の調査
・ 同様の傾向が⼤型定置網漁でも成り⽴つかを調査
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漁獲量における心理尺度と漁獲量予測器の最適化への利用