SlideShare a Scribd company logo
Submit Search
Upload
「伝わるチケット」の書き方
Report
onozaty
Follow
•
1 like
•
3,334 views
1
of
24
「伝わるチケット」の書き方
•
1 like
•
3,334 views
Download Now
Download to read offline
Report
Technology
第18回redmine.tokyo勉強会にて発表した『「伝わるチケット」の書き方』のスライドです。
Read more
onozaty
Follow
Recommended
View Customize Pluginで出来ること
onozaty
51.7K views
•
29 slides
Redmineをちょっと便利に! プログラミング無しで使ってみるREST API
Go Maeda
32.2K views
•
44 slides
View customize plugin for Redmineの紹介 (2019年版)
onozaty
10.9K views
•
26 slides
Redmine にいろいろ埋め込んでみた
Kohei Nakamura
26.9K views
•
20 slides
Redmineでメトリクスを見える化する方法
Hidehisa Matsutani
25.8K views
•
33 slides
Redmineの画面をあなた好みにカスタマイズ - View customize pluginの紹介 - Redmine Japan 2020
onozaty
9.8K views
•
61 slides
More Related Content
What's hot
いつやるの?Git入門
Masakazu Matsushita
434.9K views
•
204 slides
「情報」を「書く」ということ(仮) #RedmineJapan
Kazuhito Miura
2.5K views
•
81 slides
View customize pluginを使いこなす
onozaty
41.8K views
•
83 slides
プロジェクトを成功させるチケット管理
Makoto SAKAI
7.6K views
•
74 slides
工数把握のすすめ 〜WorkTimeプラグインの使い方〜
Tomohisa Kusukawa
35.3K views
•
32 slides
RedmineのFAQとアンチパターン集
akipii Oga
66.4K views
•
43 slides
What's hot
(20)
いつやるの?Git入門
Masakazu Matsushita
•
434.9K views
「情報」を「書く」ということ(仮) #RedmineJapan
Kazuhito Miura
•
2.5K views
View customize pluginを使いこなす
onozaty
•
41.8K views
プロジェクトを成功させるチケット管理
Makoto SAKAI
•
7.6K views
工数把握のすすめ 〜WorkTimeプラグインの使い方〜
Tomohisa Kusukawa
•
35.3K views
RedmineのFAQとアンチパターン集
akipii Oga
•
66.4K views
チケット駆動開発の解説~タスク管理からプロセス改善へ
akipii Oga
•
4.4K views
「Redmineの運用パターン集~私に聞くな、チケットシステムに聞け」
akipii Oga
•
152.5K views
ユーザーストーリーの分割
Arata Fujimura
•
6.4K views
Redmineとgitの 連携利用事例
Tomohisa Kusukawa
•
8.8K views
挫折しないRedmine (2022)
Go Maeda
•
1.2K views
Redmine 5.0 + RedMica 2.1 新機能評価ガイド
Go Maeda
•
1.5K views
Redmineを快適に使うためのおすすめ初期設定
Go Maeda
•
333.1K views
チケット駆動開発現場の最前線.pdf
Yokoba
•
323 views
オブジェクト指向エクササイズのススメ
Yoji Kanno
•
57.1K views
Git flowの活用事例
Hirohito Kato
•
50.5K views
Redmineの情報を自分好みに見える化した話
ToshiharuSakai
•
6.6K views
心理的安全性の構造 デブサミ2019夏 structure of psychological safety
Tokoroten Nakayama
•
188.3K views
挫折しないRedmine
Go Maeda
•
120.5K views
どうする計画駆動型スクラム(スクラムフェス大阪2023 発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
•
990 views
More from onozaty
Selenium入門(2023年版)
onozaty
58 views
•
30 slides
40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること
onozaty
32.3K views
•
18 slides
Java8から17へ
onozaty
722 views
•
61 slides
今からでも遅くないDBマイグレーション - Flyway と SchemaSpy の紹介 -
onozaty
3.1K views
•
30 slides
Redmine issue assign notice plugin の紹介
onozaty
2.2K views
•
13 slides
最近作ったもの
onozaty
1.4K views
•
41 slides
More from onozaty
(16)
Selenium入門(2023年版)
onozaty
•
58 views
40歳過ぎてもエンジニアでいるためにやっていること
onozaty
•
32.3K views
Java8から17へ
onozaty
•
722 views
今からでも遅くないDBマイグレーション - Flyway と SchemaSpy の紹介 -
onozaty
•
3.1K views
Redmine issue assign notice plugin の紹介
onozaty
•
2.2K views
最近作ったもの
onozaty
•
1.4K views
Selenium入門
onozaty
•
1.4K views
View customize1.2.0の紹介
onozaty
•
5.2K views
WebSocketでカメラの映像を共有してみた
onozaty
•
5.2K views
Lombokの紹介
onozaty
•
2.5K views
Spring Bootを触ってみた
onozaty
•
2.7K views
30歳過ぎてもエンジニアでいるためにやったこと
onozaty
•
2.2K views
技術書のススメ
onozaty
•
2.4K views
課題管理と情報共有のためのツール群
onozaty
•
3.3K views
お試し用のLinux環境を作る
onozaty
•
3.9K views
業務で使うIRC
onozaty
•
16.5K views
Recently uploaded
テストコードってすごい.pptx
cistb220msudou
71 views
•
16 slides
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
119 views
•
63 slides
マネージドPostgreSQLの実現に向けたPostgreSQL機能向上(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
197 views
•
33 slides
概念モデリングワークショップ 基礎編
Knowledge & Experience
18 views
•
71 slides
「概念モデリング自動化に向けた第一歩」 ~ ChatGPT・Open AI 活用による開発対象のモデル化
Knowledge & Experience
6 views
•
34 slides
さくらのひやおろし2023
法林浩之
24 views
•
58 slides
Recently uploaded
(10)
テストコードってすごい.pptx
cistb220msudou
•
71 views
pgvectorを使ってChatGPTとPostgreSQLを連携してみよう!(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
•
119 views
マネージドPostgreSQLの実現に向けたPostgreSQL機能向上(PostgreSQL Conference Japan 2023 発表資料)
NTT DATA Technology & Innovation
•
197 views
概念モデリングワークショップ 基礎編
Knowledge & Experience
•
18 views
「概念モデリング自動化に向けた第一歩」 ~ ChatGPT・Open AI 活用による開発対象のモデル化
Knowledge & Experience
•
6 views
さくらのひやおろし2023
法林浩之
•
24 views
01Booster Studio ご紹介資料
ssusere7a2172
•
186 views
概念モデリングワークショップ 設計編
Knowledge & Experience
•
10 views
JJUG CCC.pptx
Kanta Sasaki
•
6 views
DLゼミ: MobileOne: An Improved One millisecond Mobile Backbone
harmonylab
•
38 views
「伝わるチケット」の書き方
1.
「伝わるチケット」の書き方 2020-05-23 第18回redmine.tokyo勉強会 @onozaty
2.
自己紹介 • Hirokazu Onozato •
株式会社ユニスティ所属 • ソフトウエア開発者 • Redmine歴11年くらい • View customizeプラグイン作者 • https://github.com/onozaty/redmine-view-customize @onozaty https://github.com/onozaty
3.
本日のお題 「伝わるチケット」の重要性と 書き方のポイントについて リモートワークが進み 対面でのコミニケーションが 取りずらい今だからこそ
4.
「伝わるチケット」の重要性 • チケットは起票したら終わりではなく、そのチケットを確認する人 がいる。 • 起票者1名に対して、確認者が複数名という場合も多い。 起票時間
< 確認時間
5.
「伝わるチケット」の重要性 • 確認するのにかかる時間を減らすことが重要。 • 起票者が「伝わるチケット」を書くことによって、確認にかかる時 間を減らしたい。 チームの生産性向上へ
6.
個人の時間とチームの時間 チケットに限らず、チームで作業しているならば、常に個人(自分)の 時間とチーム(自分以外)の時間の両方を考えるべき。 【開発現場での例】 コーディングがとても速い人がいても、それを読む人(メンテナンスする他の人)にとって理解に 時間がかかるコードならば、結果的にチーム全体としての生産性を下げることになりかねない。 コーディングする人が少し時間取ってコードを見直すだけでも、見直しにかけた時間以上に他 のメンバの理解に要する時間を削減でき、チーム全体の生産性を上げることができる。 他の人の作業時間を減らすために、 自分に何ができるか常に考えていく
7.
「伝わるチケット」の定義 1. 必要な情報が揃っている 2. より短い時間で理解できる
8.
必要な情報が揃っている 必要な情報が揃っていないと、その情報にたどり着くために余計な時 間が発生する。 • 追加情報をチケット起票者に聞く • 自分自身で調べる その情報に一番近いのは起票者のことが多いので、起票者がチケット に書いていれば、もっと短い時間で済ませられることが多い。 必要な情報=チケットの確認者が欲しい情報
9.
必要な情報が揃っている • 必要な情報はプロジェクト毎に異なるので、Redmine運用開始時点 で考えるのは難しい。 • Redmineを運用していくと、このトラッカーならばこの情報が必要 といったことが見えてくるので、チーム内で相談しながら、必要な 情報として定義、追加していく。 チケット起票時に必要な情報を 入力することをチームの目標に
10.
必要な情報の入力を手助けするもの 必要な情報の入力漏れを防ぐため、入力の手助けをするようなものを 利用する。 • カスタムフィールド • Redmine
Issue Templates plugin
11.
カスタムフィールド カスタムフィールド(Redmineの標準機能)を使って、必要な情報を入 力項目として追加できる。 • 様々な入力形式に対応 • あらかじめ選択肢が決まっているものについては、 リストとして定義することで入力時の選択が楽に •
テキストや数字などでは、正規表現で入力制限を つけることによって、入力誤りを防げる • 必須/任意の指定や、トラッカーに応じた表示/非表示の制御も可 能 • フィールド単位での検索もできる
12.
Redmine Issue Templates
plugin Issue Templatesというプラグインを利用することで、チケットのテン プレートが作れるので、テンプレートとして必要な情報の入力欄を用 意することができる。 • https://github.com/akiko-pusu/redmine_issue_templates • チケット作成時のデフォルトテンプレートもトラッカー毎に指定す ることができて便利。 • 説明欄だけでなくフィールドにも 値を設定することができる。 @akiko_pusu
13.
カスタムフィールドとIssue Templatesの使い分け それぞれ得意なところがあるので、うまく使い分けると良い。 • 選択肢やフォーマットが決まっているようなもの →カスタムフィールド •
入力の手間や間違えをなくせるのと、後からフィールドごとに検索できるのも大きな メリット • 文章や画像として入力したいもの →Issue Templates • 自由度が高い • カスタムフィールドでも長いテキストという形式があるが、複数並べるとかなり場所 を取るのでしんどい
14.
カスタムフィールドとIssue Templatesの使い分け どっちにすればよいか迷う場合には、Issue Templatesで定義しておく のがおススメ。 •
カスタムフィールドで定義するより、Issue Templatesで定義する 方が手軽で時間もかからない • カスタムフィールドにしようとするために、事前に項目の定義に時間をか けるのはもったいない • カスタムフィールド追加にはシステム管理者権限が必要 • Issue Templatesで定義しておいて、規則性が見えてきたらカスタ ムフィールドにすればよい
15.
「伝わるチケット」の定義 1. 必要な情報が揃っている 2. より短い時間で理解できる
16.
より短い時間で理解できる より短い時間で理解できるものにするためには、情報がわかりやすい 形で書かれている必要がある。 情報に適した表現方法を使うことで よりわかりやすく
17.
チケット上での表現方法 チケット上での表現方法はいくつかあるので、それをうまく使うこと で、より分かりやすい形で表現することができる。 • 文章 • 画像 •
アニメーションGIF • 添付ファイルなど ついついなんでも文章で表現しようとしがちなので、他の方法も適宜 使い分けていくのが良い。
18.
画像 下記のような場合は、積極的に画像を使った方が良い。 • UI上(例えばブラウザ上)で発生した現象を説明する場合 • 色や形など、目に見えるものを表現する場合 画像の方が確認者に伝わりやすく、起票する側としても文章で表現す るより簡単なはず。
19.
画像 Redmineでは下記の2パターンで画像を添付できる。 • 画像ファイルとして保存済みのものを添付 • クリップボードにあるものを画像として添付 (Redmine
4.1 以降、またはプラグインが必要) 添付するだけではなく、インライン画像(!画像ファイル名!)として説明 欄で見える状態にしてあげるのが良い。
20.
clipboard_image_paste プラグイン clipboard_image_paste プラグインを利用すると、クリップボードから 添付する際に範囲を調整でき、とても便利。 •
https://github.com/peclik/clipboard_image_paste 本家サイトで提供されているものはRedmine4 への対応が行われておらず、Redmine4以降で 利用するには下記のような他の人がforkして修 正しているものを利用する必要あり。 https://github.com/Utopism/clipboard_image_paste
21.
アニメーションGIF • 画面の動きを説明するようなものは、画像ではなくアニメーション GIFにしてあげるとさらに良い。 • 特に操作手順が複雑なものは、 文章や細切れの画像だと伝わり ずらいので、アニメーションGIF にする効果が高い。
22.
アニメーションGIF 画面操作を記録してアニメーションGIFに変換できるツールがあるの で、それを使ってアニメーションGIFを作成し、インライン画像とし て添付する。 無償のツールで簡単にできる。 • ScreenToGIF (Windowsのみ) •
https://www.screentogif.com/ • LICEcap (Windows/Mac) • https://www.cockos.com/licecap/
23.
添付ファイル 他の方法で表現するのが難しいときには、添付ファイルも使うと良い。 • ログファイルのように、ファイルとして既に存在し、説明欄で書 ききれないもの • 重要と考える個所のみ抜き出して説明欄に記載しておき、全体もファイル として添付しておけば、後から前後を確認したい場合に再度ログを収集し なくて済むので良い •
Excelのような他のファイル形式で見た方がわかりやすいもの • Redmineでも表をかけるが、フィルタやソートができないので、 Excelで 見た方が見やすいものは、 Excelとして添付されていた方が良い
24.
最後に 「伝わるチケット」を書くためのポイントを説明したが、一番重要な のは 自分が他のメンバの立場だったら、 • どこがわかりずらいか • 何を疑問に思いそうか といったところ考えていくと、自然と「伝わるチケット」になってい くはず。 チームの他のメンバのことを考えること