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進む
オープンアクセス
の動き
千葉大学附属図書館
三 角 太 郎
国内での取り組みと
海外の状況
第11回学術情報ソリューションセミナー
2015 in Fukuoka
2015.07.31
宇部市 常盤湖にて
サンメディアさん主催の第11回学術情報ソリューションセ
ミナー福岡(2015.07.31)で、講演する機会をいただきまし
た。当初のプランでは、機関リポジトリ推進委員会の委員と
して、オープンサイエンスへの取り組みの海外等の最前線の
話を大人しく?話すつもりだったのですが、福岡に先立って
開催された、東京・大阪会場の様子を聞いて、どうも「オー
プンサイエンスがなんで話題になっているのか?」「そもそ
もオープンサイエンスって何だ?」という話のほうが良さそ
うで、かなり迷った結果として、直前に路線変更しまして、
結局いつものみすみのようなブッチャケ本音トークになって
しまいました。直前に変更したのでプレゼンの体裁がガタガ
タです。しかし参加されていた複数の出版社さん、ベンダー
さんから「率直な意見が聞けて良かった」という感想をいた
だきました。「いままで率直な意見交換ができてなかったん
だろうか?」というのが、みすみの感想です。
以下、当日の使ったプレゼンを多少修正補足したものを公
開いたします。
千葉大CURATOR
正式公開
CSI事業開始
IRDB
ハーベスティング開始
JAIRO Cloud公開開始
機関リポジトリ推進委員会
JAIRO 公開開始
独自構築
機関数
JAIRO Cloud
利用機関数
JAIRO Cloud
公開予定
日本の機関リポジトリの発展
公開機関 525機関 (世界1位)
登録コンテンツ数 144万
2008 2009 2010 2011 2012 2013 20142007200620052004
日本最初の機関リポジトリサーバーの現在
本日のテーマは
オープンサイエンス
とは言っても、どうもサイエンスと
聞くとしり込みする図書館員が多
い。また、バリバリ理系のロジカル
な研究者を苦手にしている図書館
員も多いらしい。しかし、サイエン
スと言っても、実験を手伝えと言う
わけじゃないし、従来のオープン
アクセスと、そんなに変わるわけ
ではない。
図書館員が貢献でき
るところは、たくさん
あります!!!
最近の最大のトピック:オープンサイエンス?
国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検討
会の開催について
平成 26 年 11 月 13 日
内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)決定
1.趣旨 オープンサイエンスに係る世界的議論の動向を
的確に把握した上で、我 が国としての基本姿勢を明らか
にするとともに、早急に講ずべき施策及び 中長期的観点
から講ずべき施策等を検討するため、「国際的動向を踏ま
え たオープンサイエンスに関する検討会」(以下「検討会」
という。)を開催 する。
http://www8.cao.go.jp/cstp/sonota/openscience/setti.pdf
文科省でなく
内閣府!
この報告を受けて
○第8期学術情報委員会
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/0
36/index.htm
○オープンサイエンスの取組に関する検討委員会
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/openscience/open
science.html
この辺の動きは抑えておいたほうがいいと思いま
す。図書館以外のルートからいつ何がくるかわか
らないので。
また、科学研究においても多様な知識、視点等を持つ者によるチームの
重要性が増しており、最近では、インターネット等を活用し、専門家のみな
らず一般の人も含め様々な人の持つ知識を活用していく「オープンサイエ
ンス」の動きも出てきている。
こうした状況を踏まえると、我が国において、世界に先駆けて新しい知識
や価値の創出を図り、「世界で最もイノベーションに適した国」を実現してい
くためには、流動性の高い人材システム及び多様な人材が活躍できる環
境を整備し、個々の人材の能力を最大限に引き出すだけでは不十分であ
る。流動性と多様性を最大限に活(い)かし、それらの人材の持つ様々な
知識、視点、発想等が刺激し合い、融合し、個々の人材の能力を超えた画
期的な成果を共に創出していく「場」、すなわち「共創(きょうそう)の場」の
構築が不可欠となっている。
平成26年版 科学技術白書 pp.158-159より抜粋
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpaa201401/detail/1349322.htm
オープンサイエンス
って何だ?
1)公的研究成果の論文のオー
プンアクセス化
2)研究データのオープンアクセ
ス化
図書館員的には、以下の二つがトピックです。
# 研究者の視点ではなく、図書館員から見れば!です。
OpenAIRE/COAR conference
May 21-22, 2014
千葉大学附属図書館
三 角 太 郎
三角は2014年4月にCOAR-OpenAIRE2014というカン
ファレンスに出張してきましたが、オープンサイエンスの
話ばかりで驚きました。
EUでは、科学技術の基本計画のFP7が終了し、2014年
1月にHORIZON2020がスタートしたばかりでした。
日本では「オープンアクセス」は理念ですが、ヨーロッパ
では「オープンアクセス」さらには「オープンサイエンス」が
政策になっている、という印象をもちました。OpenAIREは
助成関連のプロジェクトということもあるのでしょうが、
オープンアクセスと経済振興が並べて使われていること
に驚きました。
「Science Set Free」がスローガンになっていました。
COAR-OpenAIRE2014(アテネ)
Science Set Free
科学を無料に?
ではなく、科学を自
由に使えるもの
に!という意味だ
と思います。
背景
FP7
2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
Horizon 2020
フ
レ
ー
ム
ワ
ー
ク
OA
プ
ロ
グ
ラ
ム
The OpenAIRE project
2009.12.1-2012.11.30
Total 495万€
from the EC: 416万€
The OpenAIREplus project
2011.12.1-2014.5.31
Total 515万€
from the EC: 420万€
2014.5
で終了
Horizon 2020では
より強いOA方針が出されて
いる
COARとOpenAIREは、本来は別のプロジェクトであるが、
OpenAIREのまとめのカンファレンスで、COARにも関連
があるので、共催とした
http://ec.europa.eu/research/science-society/index.cfm?fuseaction=public.topic&id=1294&lang=1
The Commission strategy is also to encourage national
initiatives at Member State level and contribute to their co-
ordination within the European Research Area. The
Commission also provides funds for research and supporting
activities in the area of open access. During the course of
Horizon 2020, the Commission will continue to engage with
stakeholders, while continuing to encourage a culture of
sharing scientific publications and, with due respect to the
rights of all concerned, research data.
2015.4.27
COAR-SPARC2015(ポルト)
今年の四月にポルトガ
ルに行ってきましたが、
図書館員のトレーニング
の話が一気に進んでい
ました。
http://www.slideshare.net/pedroprincipe/rdm
-librarians-skills-competencies-roles-training-
coarsparc-workshop
COAR-SPARCのワークショップでのペドロさ
んのプレゼン資料ですが、ライブラリアンの
スキルアップのコンテンツが多数紹介され
ています。
欧米では、公的助成に申請する際に、データ
管理計画(DMP)の提出が義務化されている事
が多く(内容は研究のなかで生成された研究
データをどのように管理するかを記述した計画
書)、そのDMP作成を図書館員が支援している。
日本でも、いずれDMP作成が義務化されるの
ではないか?その際に日本の図書館員はサ
ポートできるのか?
いろいろな場で、国内の研究者と話してみた
が、図書館がサポートしてくれるのならありがた
い!というコメントをいただいている。
需要は確実にある!
オープンサイエンスと
イノベーション
の関係は?
オープンサイエンスとは ~内閣府「国際的動向を踏まえたオープンサイエンスに関する検
討会」報告書から~ 真子 博(内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 参事
官補佐(国際 総括))
http://www.nii.ac.jp/csi/openforum2015/doc/20150611_Gene_Manago.pdf
オープンサイエンスという言葉に、
人文系切り捨ての匂いを感じると
いう人もいるし、切り捨てるという
より、視界に入ってないんじゃない
かと思うが、オープンアクセスの基
盤を作るということは共有の課題
だし、共闘すべきではないか。
シチズンサイエンスとか、新たな
科学の進め方が生まれる可能性
はあるし、オープンアクセス、オー
プンデータのインフラを整備する
のが、図書館員の役目だと思う。
知の伝達・継承
図書館の使命とは
と、みすみは信じてます
Five laws of library science
S. R. Ranganathan
1. Books are for use.
2. Every reader his [or her] book.
3. Every book its reader.
4. Save the time of the reader.
5. The library is a growing organism.
http://en.wikipedia.org/wiki/Five_laws_of_library_science
Bookを学術情報、libraryを学術情報基盤と読み換えてみる
では、具体的には
どう取り組むか?
連携・協力推進会議は,国公私立大学図書館協力委員会と国立情報学研究
所が構築してきたこれまでの連携・協力関係を踏まえ,我が国の大学等の教育
研究機関において不可欠な学術情報の確保と発信の一層の強化を図ることを
目的として設置されました。
本目的を達成されるために、以下の事項について連携・協力を推進します。
1.バックファイルを含む電子ジャーナル等の確保と恒久的な
アクセス保証体制の整備
2.機関リポジトリを通じた大学の知の発信システムの構築
3.電子情報資源を含む総合目録データベースの強化
4.学術情報の確保と発信に関する人材の交流と育成
5.学術情報の確保と発信に関する国際連携の推進
6.その他本目的を達成しうるために必要な事項
更に,下部委員会として,以下の委員会を設置しています。
・大学図書館コンソーシアム連合運営委員会
・機関リポジトリ推進委員会
・これからの学術情報システム構築検討委員会
連携・協力推進会議
http://www.nii.ac.jp/content/cpc/
1-2.IR推進会のとりくんでいること、めざしていること
http://www.nii.ac.jp/content/cpc/org/を基に作成
国公私立大学図書館
協力委員会
国立情報学研究所
連携・協力推
進会議
大学図書館コンソーシアム連合
運営委員会(H23-)
機関リポジトリ推進委員会
(H25-)
これからの学術情報システム構
築検討委員会(H24-)
通称JUSTICE
常設の事務局。交渉、調査、広報の
作業部会
通称これから委員会
通称推進委員会
コンテンツ、国際、技術の3つの
作業部会
○IR推進委員会:国際WG(H26.8~)
○JUSTICE :交渉WG(H26.4~H27.6)
○これから委員会:WG(H27.7~)
三つとも、かかわっているのは、実は日本中でみすみだけ
図書館
ネットワーク 図書館
電子ジャーナル
電子ブック
論文
学内発行
誌
報告書
教材
データ
データ自動
収集、ログ
解析、シス
テム連携
図書(紙媒体)
雑誌(紙媒体)
ERDB
紀要
科研
報告書
学協会誌
学術情報
システム
基幹
サービス
学
術
情
報
基
盤
研究者
図書館
図書館
論文
データ
研 究
論文
学術情報の
発信・交換
学術情報の流通
大学図書館全体のとりくみ
https://ir-suishin.repo.nii.ac.jp/
機関リポジトリ推進委員会
「大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立
情報学研究所と国公私立大学図書館協力委員会によ
り設立、「機関リポジトリを通じた大学の知の発信シス
テムの構築」に関する事項を企画・立案し、学術情報の
円滑な流通及び発信力の強化にかかる活動を推進す
ることを目的とする。
「竹橋宣言」は通称。正式名称は「大学の知の発信システ
ムの構築に向けて」、機関リポジトリ推進委員会のポジ
ションペーパー。
http://id.nii.ac.jp/1280/00000007/
大学の知の発信システムの構築に向けて
平成 25 年 12 月 13 日
機関リポジトリ推進委員会
本委員会は,学術情報流通に関する以下の現況認識と
将来展望に基づき,戦略的重点課題を定め,機関リポジト
リの一層の推進を通じてこれらの解決に取り組む。
少し横道にそれますが
そもそもオープンアクセスは
誰のためなのか?
出 版 者助成機関
図書館 ________
________
________
________
________
Journal
研究費
市 民
オープンアクセス
研究成果は市民に還元されているのか?
____学術雑誌
そもそも誰のため?
図書館
研究者 研究者
直接交換
研究者研究者
間接交換
学術成果流通の手段であって目的ではないが紙媒体の雑誌の流通手段
としては極めて有効であったし、そもそも不特定多数に学術成果を発
信するのは、図書館を使わないと困難
____学術雑誌
そもそも誰のため?
研究者 研究者
直接交換
研究者研究者
間接交換
セルフアーカイビングによる直接交換がイ
ンターネットにより可能になった
図書館
図書館の役割は
交渉人に変化
出版者
システム
出版に要する経費がリーズナブルであったら
(少なくともリーズナブルに思えるものであったら)
ジャーナル問題は発生しないだろう
そもそもオープンアクセスは誰のため?
○出版者は営利企業なのだから利潤を追求するのは当
然でハゲタカも何もない(法に触れる行為をしているわ
けではない、品質の問題でしかない)。
○電子ジャーナル化により、圧倒的に学術情報の利用
は容易になったのは事実であるし、学術情報自体は危
機ではなく、ますます活性化している?危機なのは、大
学の財政?
○商品としては極めて高額ではあるが、それがサービス
に対して不当に高いと言えるか?
〇しかしあたり前のように価格が上昇していくと足元を
見られている、としか思えなくなるのも確か。
そもそもオープンアクセスは誰のため?
○そもそも学術成果は誰のものなのか?
→ 研究者は金をはらって学術成果を譲りわたし、研
究機関がさらに金を払って研究者に提供するというモデ
ルを今後も続けるのか?
○論文について、「中身の評価」でなく「掲載された雑誌
のブランド」で評価するというシステムがある程度機能し
ていたんだと思うし、ブランド誌を購読していないと研究
にも評価にも支障がある、という権威づけができている。
○そのブランド依存が今後も続くだったら、ブランド化し
た雑誌の価格高騰が停まるわけがない。
そもそもオープンアクセスは誰のため?
○個々の大学の現場で観た場合は、日本の大学の予
算構造の場合、使途が決まっている外部資金では、電
子ジャーナルのパッケージの購入はほとんど不可能。
基本的に「色のついていない」運営交付金等で負担す
るしかない。
←しかし、運営交付金を減らし、使途が決まっている
外部資金等の戦略的経費を増やすのが、国の予算方
針。
←運営費が減り続け、購読費が上昇しつづければど
こかで破綻するのは必然。
← 外部資金の間接経費もしくはオーバーヘッドで充
当できるだろうか?
← APCであれば外部資金でも計上可能。
Print+sub
Online+sub
Print+sub
Online+sub
2000
Gold OA
(APC)
Green OA
Print+sub
Online+sub
Print+sub
Online+Sub
Green OA
Gold OA
(Offset)
Gold OA
(APC)
20152005 2020
購読者負担
著者負担
OA
拡大
電子ジャーナルの
コスト負担の
イメージ図
http://www.relx.com/investorcentre/reports%202007/Documents/2014/relxgroup_ar_2014.pdf
Elsevier社の2014年のFinancial Review
Scientific, Technical & Medical(p.14-17) のセク
ションは興味深い
コスト負担の購読者側から発信側への転換を
出版社側でも考えている!
APC問題
専門誌のコストモデルには様々なバリエーションがあるが、
従来は購読者がコストを負担している場合が多かった。ところ
がオープンアクセス誌の場合は、購読者にコストを要求するこ
とができないため、論文の投稿者側にコスト負担を求めるケー
スが多い。これをAPC(Article Processing Charge)=論文出版
加工料と呼ぶ。
・ 図書館や大学の購読予算はすでに限界
論文発表のニーズは、新興国の研究者増などもあり高まっている。またオープンアクセ
スを求める外部資金も増えてきている。
出版社によるオープンアクセス誌の
創刊ビジネスの出現。
・コスト負担を投稿者側に求めることに
より、研究者の研究費に財源をシフト
創刊される雑誌はみなオープンアクセス誌!
購読料
従来の購読誌
投稿料
研究者支払図書館支払
コスト
利益
ハイブリッド誌
購読料
投稿料
APC支払によりオープン
アクセスになった論文が
購読誌の中に混在
コスト
利益
オープンアクセス論文分は
購読料から値引きすべき
ではないか?
APC
APC
APC
出版社は二重取りして
いるのでは?
=二重取り問題
(Double Dipping)
APC分
投稿料
+APC
コスト
利益
Online+sub
現在のビッグディール契約では個々の雑誌の
定価がよくわからないという問題はあるが・・・
Online+sub
Online+sub
A大学 B大学 C大学
購読していることになっているジャーナル
実際に読めるジャーナル
同じものを購読
しているのに
価格が大学に
よって異なると
いう一般的に考
えると奇妙
な商品
どのタイミングで値引き(相殺=offset)するかは、技術的には難し
い点もあるが、しかし二重取りはオカシイ!というのは総意
例えば、以下を参照
https://www.jisc.ac.uk/blog/offsetting-agreements-for-open-access-publishing-13-apr-2015
ハイブリッド誌
購読
投稿料
みんながAPCを払えば
ハイブリッド誌が実質的にオープンアクセス
誌になる?
APC
APC
APC
購読
投稿料
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
APCAPCAPC
研究者支払図書館支払
SCOAP3モデル
購読
投稿料
図書館
支払
研究者
支払
購読料
をAPC
に転換
出版社サイドは制作費
用がペイすればオープン
アクセスにして
もよいはず。
→ 一定価格以上の売
り上げは出ないし、また
オープンアクセス雑誌の
購読者は普通に考えると
いない。
OA化
SCOAP3モデル
購読
投稿料
図書館
支払
研究者
支払
購読料
をAPC
に転換
1)出版社サイドは制作費用がペイす
ればオープンアクセスにして
もよい
→ 一定価格以上の売り上げは出な
いし、また一回オープンアクセスにした
雑誌の購読者は普通に考えるといない。
2)大学・研究機関の総購読価格と総
売上額がほぼ同じ。
→ 企業等に出資を求めるのは難し
いように思うし、それでは購読価格維
持ができないので出版社側は受けない
だろう。
基礎系の理学の研究であれば、研究
者は大学・研究機関以外には、ほ
とんど、居ないので、この関係がほぼ
成立する可能性がある。が、応用系で、
公的機関以外にも多くの研究者がいる
分野では、この関係が成立しないので
はないか?
OA化
素粒子論のようなビッグサイエ
ンスだと、研究者がどこで研究し
ているかわからないし、様々な
出自の研究者が研究成果を共
有するための手段としては、
オープンアクセスは極めて効果
的。
本当はAPCを払うのではなく、出版
部門ごと買い取って、コンソーシアム
で運用すれば、出版社の意向を気に
する必要もない筈であるがさすがに
それは無理だったのだろうか。
しかし、コミュニティが金を出し合っ
て出版をするって、それは「学会」
じゃないか?商業出版社はともかくと
しても、学会誌まで高騰し研究者の
母体である大学の財政を圧迫してい
るのはなぜか?
研究者のコミュニティは、自分たち
の雑誌の価格をコントロールしない
のか?できないのか?
最大の問題は、出版にいくらかか
るのかというコストの分析ができてい
ないこと。コスト分析なしにはビジネ
スモデルはたてられない。
Max Planck Digital Libraryの試算では、
現在の各国の研究機関が負担して
いる購読費用と投稿費用により、主
要な出版者の学術雑誌のオープンア
クセス化は可能であると言う。しかし
そこでもコスト分析が課題としてあげ
られている。
” Disrupting the subscription journals’ business model for
the necessary large-scale transformation to open access”
http://dx.doi.org/10.17617/1.3
(参照 2015-06-04)
では日本の大学ではどれ
ぐらいAPCを払っているの
か?
それを計算するのは
実はとても難しい
共通経費
部局経費
文部科学省 運営交付金
授業料等収入
大学
事務局
学部等
教育
研究費
現在は微々た
るもので本格
的な研究には
不足
科研費等 大学は預かっているだけなので、
具体的にどのようにつかわれてい
るかを分析する必要はない(大学
の経営分析の外)
経理は機関管理である場合が多く、ファウンダーへの
報告は生データでなく費目ごとにまとめた形で、かつ紙
ベースである事が大半で、ファウンダー側でマクロな統
計をとるのは困難。
教員
別会計
「国立大学法人会計基準」には、投稿料すら扱われていないため、勘定科目も通常は存在しな
い。そのため投稿料は、委託費や諸経費、私金立替え等に分散している可能性があり、会計シス
テム上でも見えにくい。外部資金の経費取扱区分でも投稿料の区分は設けられていない。
そのコストが各大学でどの程度かかってきているのかがわからないし、結果として、公的な資金
が学術情報発信にどれだけ費やされているのかを見るのは難しい。
旭川医科大の例
http://drf.lib.hokudai.ac.jp/drf/index.php?plugin=attach&refer=DRF10&openfile=DRF10_02-5.pdf
・平成12年の伝票を人力で確認したデータ。
・その結果を基に、投稿料・APC等を一括して図書
館で処理する業務体制を確立
2003 2004 2005 ち 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
BioMed
Central
194,250 0 388,500 388,500 1,165,500 777,000 1,165,500 3,302,250 4,467,750 4,079,250 6,216,000
Hindawi 0 0 0 67,500 135,000 202,500 0 337,500 540,000 337,500 1,012,500
Scientific
reports
0 0 0 0 0 0 0 0 448,875 149,625 1,795,500
PLoS ONE 0 0 0 0 0 729,000 243,000 850,500 2,551,500 2,430,000 5,467,500
PLoS (PLoS
ONE以外)
0 0 0 261,000 261,000 0 202,500 202,500 202,500 0 810,000
194,250 0 388,500 717,000 1,561,500 1,708,500 1,611,000 4,692,750 8,210,625 6,996,375 15,301,500
千葉大学の例
APC額の設定 (上の計算では,APC額に幅がある場合は中央値をとっています)
BioMed Central :£1,115-£1,475
Hindawi :$0-$1,500
PLoS ONE :$1350
PLoS(PLoS ONE以外) :$2,900(MedicineとBiology),$2,250(2誌以外)
Scientific Reports :142,500(消費税別)
OA誌への掲載数から推定した数字
ハイブリッド誌は計算できないので計算に入っていないが、それでも
この金額なので、この先どのようなペースで増えていくのか恐ろしい。
急激な伸び!
かなり大変な作業だが、今後の戦略
をたてるためには、公的な資金が学術
情報発信にどれだけ費やされているの
かを押さえることは重要。
Print+sub
Online
+sub
Online
+sub
Print+
sub
Online
+sub
2000 20152005 2020
Old and new “flippings”
Green
Gold
Print+Sub Print+Sub
Gold
Green
Online
+sub
イギリスでは、Gold OA路線が進んで
いる。ドイツ・オランダもその方向らしい。
では日本は?
オープンサイエンス
はひろがるのか?
図書館に期待できる役割とは?
現在の出版社にコントロールされている学術
情報ネットワークのなかで、図書館は何ができ
るのか?
1) 出版社になる
2) 投稿費用も含めた学術情報経費の一元的
なマネージメントをおこない、研究活動の
学術情報発信を支援する
3) 研究のプラットフォームをつくり、川下から
川上までをサポートする(現在は、川から
海に流れだしてからしかサポートできてい
ない)。
IRDBによる分析
author
(著者版)
publisher
(出版者版)
ETD
none
(その他)
計
Journal Article(学術雑誌論文) 28,916 164,385 0 495 193,796
Thesis or Dissertation(学位論文) 20,311 14,247 11,526 0 46,084
Departmental Bulletin Paper(紀要論文) 34,025 504,885 0 1,143 540,053
Conference Paper(会議発表論文) 2,489 16,086 0 111 18,686
Presentation(会議発表用資料) 2,396 2,037 0 258 4,691
Book(図書) 700 6,502 0 4,956 12,158
Technical Report(テクニカルレポート) 958 9,985 0 45 10,988
Research Paper(研究報告書) 3,695 18,333 0 578 22,606
Article(一般雑誌記事) 4,541 16,094 0 38 20,673
Preprint(プレプリント) 278 25 0 14 317
Learning Material(教材) 626 1,886 0 538 3,050
Data or Dataset(データ・データベース) 27 51,954 0 71 52,052
Software(ソフトウェア) 23 5 0 0 28
Others(その他) 8,759 77,995 0 13,991 100,745
2015年2月のデータより
日本の機関リポジトリは、グ
リーン論文のプラットフォームと
してよりも、圧倒的に紀要等出
版のプラットフォームとしての発
信量が多い。これは誇るべきこ
とだと思う。
リサーチデータのオープンアクセス化
先
行
研
究
調
査
仮
説
実
験
計
画
実
験
検
証
論
文
執
筆
論
文
発
表
一般的な研究サイクル
今までの
オープンアクセスの
ターゲット
ここで産み出される
膨大なデータも
オープンアクセスの
ターゲットに!
科学において、論文は研究の
エッセンスではあるが、あくま
でエッセンスに過ぎず論文中
のデータは一部でしかなく、
データが無ければ、その結果
を他の研究者が継承・発展さ
せるのは困難
ファウンダー側としては、発展性
が無い研究への出資は望ましく
ない
政策レベルでは、リサーチデータのオープン化が
進められている
しかし、分野によって文化が大
きく異なるので、一律に進める
のは無理だが、データのオー
プン化の方向で進むのは間違
いない
○G8科学技術大臣及びアカデミー会長会合(平成25年6
月)
→ 日本から原山優子CSTP議員及び大西隆日本学術会議会
長が出席
・科学的発見やイノベーション、科学の透明化や科学への国
民参画等を加速させるため、科学研究データのオープン化を
確約。
RDA:Research Data Alliance
研究データのオープンアクセス推進に関わる国際組織
総会には、データコミュニティの専門家や図書館員など多様な
バックグラウンドの専門家が集まる
←第二回総会では、JSTは参加しているが、大学図書館からの参加はなかった
JSTの先行事例
バイオサイエンスデータセンター:NDBC
省間連携によるポータルサイトintegbio.jp
様々なデータベースのカタログ、横断検索、アーカイブ等。
ジャパンリンクセンター
「研究データへのDOI登録実験プロジェクト」
実験目的
日本における研究データへのDOI登録の仕組みを新たに構築し今後の安定運用に
つなげるための検討、
参加機関
独立行政法人 科学技術振興機構
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立極地研究所
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
独立行政法人 産業技術総合研究所
独立行政法人 情報通信研究機構
千葉大学附属図書館
独立行政法人 物質・材料研究機構
独立行政法人 理化学研究所 脳科学総合研究センター神経情報基盤センター
まわりはバリバリの研究者ばかりで
思いっきりアウェーだった
大学図書館の使命は、学術情報の
流通です。論文だけでなく、研究データ
も含めた多様なコンテンツに対応して
いきたいと考えています。
図書館として何ができるのか?それ
を探るために、実験に参加させていた
だきました。
実験には図書館として参加
植物標本データについて、採集者/標本作成者/デジ
タルファイル作成者等の複数の人間が作成にかかわっ
ているが、それをメタデータへどのように記述するかで
苦慮した。実験データごとに、メタデータの記述方法に
大きなバリエーションはあることが予想されるが、最低
限の入力ガイドラインは必要。
実験結果
研究プロジェクトの成果物の登録シミュレーションについ
ては、検証が十分にできなかった。本センターで扱うデー
タは、基本的に利用者の個人情報が絡む。論文、報告書
等にもちいる場合には抽象化・統計化し、データの解析・
保存はスタンドアローンのPCで行うなどの、十分な注意
をはらっている。しかし研究データとして保存する場合に、
どの段階のデータを残すべきかは、まだまだ議論が必要。
おそらく社会科学系のデータについては同様の問題が生
じるが、調査結果を統計的に分析して公表する場合に、
分析した元データが個人情報を十分に抽象化してから統
計分析を行っているのか、統計分析を行った結果として
個人情報が抽象化されたのであって、元データは個人情
報が特定できる状態なのか?
実験結果
あらためて図書館の特徴を考えて見る
○ 学術情報のアーカイブをミッション
→ 大学内でアーカイブの文化をもつ組織は図書館・博物館・
記念室ぐらい。
○ 書誌情報(メタデータ)作成のノウハウ
→ まともな図書館員ならある程度の書誌作成のスキルはもっ
ている
○ 中身を理解できなくても扱うことができる
→ まったく理解できない専門的な数学書の書誌を作ったり、読め
ない外国語の書籍の書誌を作ったりを業務としてこなすようトレー
ニングされている
あらためて、図書館から
どうアプローチするかを考えてみる
1)最初に研究ありき
→ 最終的な研究成果物である論文が
あって、その添付物としての研究データ
がある
2)最初にデータありき
→ 博物館標本の画像・計測データとか
観測データとか、まずはデータがあっ
て、それがみな論文になっているとは
限らない
アプローチ1
1)最初に研究ありき
→ 最終的な研究成果物である論文が
あって、その添付物としての研究データ
がある
図書館員にはわかりやすいアプローチだが、しかし、
いつまで論文が最終的な研究成果物であるかもわか
らない。研究データ流通の構造そのものが大きく変わ
ろうとしているのでは?
論文は研究データのメタデータ?
アプローチ2
2)最初にデータありき
→ 博物館標本の画像・計測データとか
観測データとか、まずはデータがあっ
て、それがみな論文になっているとは
限らない
テキスト情報が付与されていないもののメタデータ
のスキーマを最初から作るのはさすがに困難。
しかしノウハウがあれば、サポートは可能。
課題:業務フロー検討案
1)一般的な研究データ登録フロー
図書館と研究者と連携した運営フローを想定。
機関
リポジトリ
研究者
論文、
研究
データ図書館
千葉大学
JaLC
DOI ハーベスト
Research
Map
登録
リンク
登録
DOI
ジャー
ナル
投 稿
課題:業務フロー検討案
2)外部資金の助成による研究
成果の登録フロー
・学内の研究推進部門と連携
した運営フローを想定。
・助成機関のOAポリシーや研
究不正対応のガイドラインも考
慮
機関
リポジトリ
研究者
研究推進部門
報告書、論文、
研究データ論文、
研究
データ
書誌
データ
作成
図書館
千葉大学
助成機関
JaLC
DOI ハーベスト
Research
Map
報告書
論文
登録
リンク
登録
DOI
ジャー
ナル
投 稿
課題:業務フロー検討案
機関
リポジトリ
データ
図書館
千葉大学
JaLC
DOI
メタデータ登録、アーカイブ登録
3) 観測データ等の
アーカイブ
メタデータ登録
どのようなデータ
があるかの実態
調査が必要
研究者
研究データそのものを機関リポジトリで
アーカイブすることは現実的ではない
かもしれないが、機関として
課題:業務フロー検討案
機関
リポジトリ
データ
図書館
千葉大学
JaLC
DOI
メタデータ登録、アーカイブ登録
3) アーカイブ
メタデータ登録
研究データそのものを機関リポジトリでアーカイブすることは現実的ではない
かもしれないが、機関としてリソースのカタログを作りDOIを付与することは重
要ではないか?
データセン
ター
作業負荷
○ 実はメタデータ付与、ファイルアップロードよりも、ライ
センス処理や研究者との連絡調整の前処理の負荷のほ
うがはるかに重い(研究データの著作権は?)。
○ メタデータ付与やファイルアップロードは、手順が整
理できれば、それほど大変ではない。
○ 本来は、研究者が自ら発信するものだが、待ってい
たら集まらないので、現実には図書館員が研究者に個
別にコンタクトして、登録発信を促している例が多い。
○ 研究業績データベースとの連携は一部の大学ではリ
ンク機能を実装済み。ただし標準ができていない(機関リ
ポジトリ側には著者IDが入っていない、業績データベー
ス側はそもそもメタデータ標準がない)ので、システム継
承は力技らしい(ResearchMapの利用は拡大すれば問
題はかなりの程度解決する?)。
課題:データマネジメントのポリシー
日本の大学図書館で作成しているところは、おそらく
まだないが、何を集めて何を集めないのか?データ移
行をどう考えるか?データ粒度をどう考えるか?などな
ど検討しなければならないことだらけ。
論文より明らかに複雑。そもそもデータとは何かの定
義からはじめなければならない。
個々の分野では参考例があるが、総合的に参考にす
る例がない。
課題:メタデータスキーマ
○機関リポジトリの国内のスキーマ:junii2
http://www.nii.ac.jp/irp/archive/system/junii2.html
○ JaLCのスキーマ
○ DataCite
https://www.datacite.org/
いずれを用いるにせよ、まともにやろうと思っ
たらシステムの改修が必要。しかしメタデータが
コンテンツマネージメントの肝ではある!
スキーマだけでは品質は保持できない
入力(記述)マニュアルは必要!
コンテンツのどこをどのように見て、どの
ように転記して、どのように転記するかは、
図書館員では判断できない。
しかし、マニュアルがあれば、それを守
るのが図書館員。
またDOIの取扱いは極めて重要。識別
子なしではデータの同定は困難、論文よ
りもはるかに困難。
助成団体や機関が研究成果を把
握するために必要なメタデータと、
研究者が研究するために必要なメ
タデータは異なる。
複数のスキーマの準備と複数の
マッピングが必要。
→メタデータのスキーマやマッピングは
図書館員が得意な分野
課題:システム
○ Dspace、CKAN等、何を選ぶのか?
○ ディスク容量はどれぐらい必要か?
○ メタデータスキーマは?
○ DOI付与システムは?
○ 既存の機関リポジトリシステムで
どこまで対応可能か?
○ ワークスペースとオープンスペースと
アーカイブスペースは一緒で良いのか?
(机と書架と書庫)
「図書館員は中身が理解でき
なくても、コンテンツを管理す
ることができる」
という宣言は、研究者側にも図書館員側にもウ
ケが良いです、図書館員はその方向を追及す
べき!
この実験の報告会も含めて何か所かで以下の宣言
(?)をしましたが
最後に現在、機関リポジトリ推進委員会で
とりくんでいることを紹介いたします
機関リポジトリ推進委員会の
オープンサイエンス班平成28年度活動計画
【1】OAポリシーの策定支援ツールの開発
【2】RDMトレーニングツールの開発
【3】研究データ対応メタデータスキーマの検討
【4】ケーススタディによる研究データ管理
ノウハウの蓄積
【1】OAポリシーの策定支援ツールの開発
平成27年5月に京都大学がOAポリシーを策定した
が、他大学にもポリシー策定が拡がることが期待され
る。本テーマではポリシー策定の支援ツールを開発す
る。具体的には京都大学や海外大学等の先進事例の
情報収集・分析を行い、ポイントを抽出する。またJST、
JSPS等の公的研究助成機関へのヒアリングも積極的
に行い、その結果もツールに反映させる。
平成27年度は支援ツールの素案を作成する。
【2】RDMトレーニングツールの開発
海外ではRDMRoseやMANTRA等、研究データマネジメ
ントのスキルを身につけるためのトレーニングコースが
数多く存在する。今年度はその調査を広く行う。その多く
は海外での研究助成の申請時に提出を義務付けられて
いるDMP(Data Management Plan)への対応を前提とし
ているため、申請システムの異なる日本にそのままの形
で適用できるわけではない。しかしデータの取り扱い方
法など参考になる部分も多く、その調査結果を基に日本
向けのデータマネージメントのトレーニングツールの開
発を目指す。
平成27年度は調査を実施・分析し、必要であれば翻訳
等も行い、基本設計までを行う。
http://rdmrose.group.shef.ac.uk/
RDMトレーニングツールの例
http://datasupport.researchdata.nl/en/
RDMトレーニングツールの例
http://datalib.edina.ac.uk/mantra/
RDMトレーニングツールの例
【3】研究データ対応メタデータスキーマの検討
研究成果の流通のためには、メタデータおよび識別
子は極めて重要である。しかし特に研究データのメタ
データは、海外事例などをみても多様で複雑である。
まずは国内外の研究データ用のメタデータスキーマを
我が国の事情にあわせて整理し、junii2のスキームで
どのように扱うかを検討し、最終的には図書館員向け
の運用マニュアルの整備およびjunii2の拡張案提案を
行う。具体的には図書館員が扱う可能性が高いJaLC
のメタデータスキーマに焦点を絞り検討をすすめる。
平成27年度中にJaLC対応のための提案を策定。そ
の上で研究データを扱うためのメタデータのスキーマ
を検討。
【4】ケーススタディによる研究データ管理ノウハウの蓄積
i) デジタル・ヒューマニティーズ
ii) 論文付随データ
iii) データジャーナル
最後に
オープンサイエンス時代の図書館員像はど
うあるべきか?
データキュレーターの需要は確実に増えて
いく。それぞれの機関でどのようにデータを
キュレーションしていくか?ポリシー策定、
DMP対応、メタデータ、識別子、ストレージ、
ライセンス、評価システム等との連携、課題
は多いし、機関内でそれを担うのは図書館
がもっとも適切ではないかと考えている。
LIBER(ヨーロッパの研究図書館の協議会)。
2012年に「Ten recommendations for libraries to get started with research data
management Recommendations」
http://libereurope.eu/wp-content/uploads/The%20research%20data%20group%202012%20v7%20final.pdf
より
焦らずに一歩一歩すすめていきたいと思います
There is no need for research libraries to start
with all recommendations or to try to deliver a
full spectrum of data services at once. Small
steps will do. Learn from others (successes as
well as mistakes), copy and adopt best practices.
Already there is a lot of experience within
research libraries worldwide.
Thank You!

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進むオープンアクセスの動き

Editor's Notes

  1. Thisy is typical publish flow of bulletin. Researcher submitt the paper to Editorial Board. Member of Editorial board are select from faculty member. Editorial board accept the paper, and order to printing company., not the publisher. Printing company dosen’t edit and have no light. Lbirary get the pdf file from printing company and register to CURATOR. Journal is made in Chiba university , and all lights are reserved in Chiba university., so easy to handle
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