去年GPS/GNSSシンポジウムで発表した資料

1. GPSと音響ビーコンを使った来店検知
「スマポの来店検知の裏側」
Misato Takahashi
Spotlight,inc.

2. 本日の内容
• スマポのサービスの説明
• 音響ビーコンを採用課程など
• 音響ビーコンの技術的な中身
• 今後の展開について

3. スマポとは？

4. 「スマポ」はお店に行くだけで、
ポイントを貯める事ができる
無料iPhone/Androidアプリです。
!
アプリを立ち上げた状態で店舗に入ると
自動的に来店を検知。
!
それだけで、10-50スマポを獲得可能。

5. 貯めたポイントはお得な得点に交換
!
現在下記項目に交換可能
-
Bicポイント
-
大丸商品券
-
Itoyaメルシーカード
-
マルイ商品券
-
UnitedAllows商品券
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例えばBicカメラならば1スマポ-1ビックポイントに。

6. 35ブランド
188店舗で利用可能
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2012年10月現在
参加店舗は随時拡大中
※代表的な参加ブランド

7. 従来あったチラシやダイレクトメールなど
に変わる新しい集客方法として注目されています。
ちらし／DMなど
１来店当たりのコスト
効果測定
スマポ
3000円から10000円
数十円から数百円
不可
可能

8. なぜ音響ビーコンの採用課程など

9. ２０１１年４月
!
- 企画書だけが存在していた..
- 既にお客さんが取れているんだけど...
- リリースは夏頃に...
弊社代表より

10. 必要な要件
店舗にいる事を正確に検知する必要がある!
!
来店 = インセンティブなので正確さが必要
!
- スマートフォンだけで
- 素早く
- ユーザーに特別な操作をさせない
!

11. 既存の技術での問題点: GPS
• 精度が足りない。
店舗の入り口の外にいるのか？中にいるのか判断つかない
• 屋内では位置が測位できない。
極端に精度が落ちてしまう。
• 階層と判別できない
例えば1F、2Fの店舗の判別が難しい
foursquareなど

12. 既存の技術での問題点: Wifi
• iPhoneで利用できない
２０１０年頃にWifiの位置情報を利用
したアプリがことごとく公開停止に
Appleの審査基準が明確化され、非公
開APIを利用する事が出来なくなった
Wifi系のAPIは非公開に当たる物で
あっため公開停止になった。

13. 既存の技術での問題点: QRコード
店舗に置かれているQRコードやバーコードを読み取る方法
• 店内でカメラ撮影が必要
店舗に張ってあるQRを撮影する
商品のタグについているバーコードを撮影する
• コードを簡単に複製できる
カメラに映る＝複製が容易、簡単に不正利用ができる

14. 既存の技術での問題点: 赤外線通信
• 対応しているスマートフォンが少ない
- iPhoneで利用できない

15. 既存の技術での問題点: NFC
• 対応しているスマートフォンが少ない
- iPhoneで利用できない
- 現在日本で発売されているNFC搭載端末は６機種
• NFCの仕様に難あり？
- セキュリティレイヤーが未定義など
ただし、将来的に使える可能性はある

16. 他の来店サービスの事例
店頭に専用端末を設置、ポイントカード等を読ませる
!
• 設置場所に難がある
機器の設置場所、電源の確保などが難しい
• オペレーションコストが膨大
店舗スタッフが機器の操作を覚える必要がある。

17. 音を使うという選択

18. オーディオシグナル使った通信:Square
!
• ヘッドホンジャックを利用
オーディオ信号で通信
ハードウエア的な制限が緩い
検証したところ有線接続で、シリアル4,800kbps程度の
通信が出来た。
- マイク経由で出来ないか？
- 聞こえない超音波をつかえないか？
Square

19. 音を使うという選択
店内で計測したFFTスペクトラム BGMや様々なノイズが鳴っている
Freq
24kHz
16kHz
雑踏の中でも高音域は比較的静寂
赤い所ほどうるさい
0kHz
Time

20. 使える周波数帯
周波数
24kHz
マイクで捉えられ
人に耳に聞こえない、
かつノイズの少ない
この帯域をうまく使う
必要があった
16kHz
静かな帯域
人によっては20kHz以上の音が聞こえる場合がある
が、他の音と較べ聞こえ難いため、雑踏の中ではほと
んど気にならない程度になる
スマートフォンのマイクは通話品質向上のためローパ
スフィルタが掛かっている事が多い、さらに機種によっ
て特性が異なる
100Hz
0Hz
マイクで拾える範囲
人の耳で聞こえる範囲

21. 音響ビーコンの通信速度
・GPS信号 搬送波1.2/1.5GHz帯
4,800 bps
・音響ビーコン 搬送波18kHzから20kHz
数十bps
狭い周波数帯で通信を行わなう必要があるため、
通信速度にかなりの制約がある。
!
専用のプロトコルを開発する必要があった

22. スピーカー
一般的なスピーカーでは
一番使いたい帯域が
4,800 bps
減衰している
当初は既成のオーディオで音響ビーコンを発信する事
を検討していたが、可聴域を再生する目的の一般的な
スピーカーでは高音域の再生が苦手。
一般的なスピーカーの周波数特性
!
独自にビーコン発信デバイスを開発する事が必要

23. 自社開発のビーコン発信デバイス

24. 音響ビーコンのメリット
• 有効範囲の制御が容易
4,800 bps
音量を調整すれば有効範囲を調整できる
数メートルから30メートル程度
• 簡単に遮
できる
壁やガラスなどの遮 物で簡単に減衰す
る、左の写真のような場所では店内は検
知するがコンコースでは検知しない

25. 音響ビーコンのメリット
• GPSから店舗の候補を絞り込み
4,800 bps
• 来店を音響ビーコンで検知
認証する