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参照モデル活用の前提を考える
2012年7月7日
有限会社ジール
松本 巖
参照モデル活用の前提を考える
• 情報化時代への変革
– 情報化時代とは何か?
• 企業は大規模化
• 仕組は複雑化と高速化
• 政府や自治体組織も大規模・複雑化
– マネージメント・スタイルの変化
• トップダウン(欧米式)とボトムアップ(日本式)の対立から両者の融合へ
• 欧米は脱皮しつつあるが、日本はその自覚すらない
– 逐次開発ベースから再利用ベースへの転換
• 動詞中心から名詞中心へ
• オブジェクト指向技術の発展
• モデリング技術の必要性と拡充
• 情報活用(情報統合)に向けての取組み(1990~2010)
– 技術開発(情報技術、モデリング技術、イネーブリング技術の台頭)
– 意識改革(BPR、CALS)
– 各種国際標準化(参照モデルの充実)
– Enterprise Architectureの取組み
• 米国防省のEA活動(C4ISR→DoDAF1.0→DoDAF1.5→DoDAF2.0)
• 米連邦政府のEA活動(FEA)
• 民間のThe Open GroupのEA活動(TOGAF)
• 大規模・複雑システムを統治するには(根拠)
– 複雑システムの特徴とアーキテクチャ
• 複雑システムと利害関係者
• 利害関係者とビュー・モデル
• 複数ビュー統合の手段
– 統合フレームワーク(EAフレームワーク)の確立
– 各種標準化活動により充実した参照モデル
– 参照モデルを活用したモデリング活動(利害関係者の関心毎のビュー)
– 多面的ビューを統合された概念モデルの構築とカスタマイズ(タキソノミの拡充)
– 根底に横たわる『不可知論』
2015/1/28 2有限会社ジール
002 米国における【情報統合】の歩み
20102000199019801970
国防省
のEA活動
C4ISR
DoDAF
UJTL(戦闘参照モデル)
USDA RIDB
FEA DRM
連邦政府
のEA活動
情
報
統
合
を
考
え
る
CALS活動
コンピューティング
スタイルの転換
マネージメント
スタイルの変化
CALS活動
オブジェクト指向データ中心手続き中心
自律分散(現場力強化)大量生産
各種イネーブリング技術・情報交換技術
BPRの教育と実践
業務標準化
FEA活動
ネット中心
FEA CRM
FEA PG
品質低下 日本研究 社会的責任
背
景
トップダウン経営 現場力強化によるバランス経営
手作り主体 再利用主体
DoD EA活動
TOGAF 9.1The Open Group
のEA活動
2015/1/28
TOGAF活動
3有限会社ジール
110 『マネージメント・スタイル』の転換
• これは米国社会に特有化される内容ではあるが、米国社会は1980年代
までの『物づくり』において、労働問題や製品品質面で日本に負けている
ことが明らかとなり、『日本に追いつけ、追い越せ』の掛け声の下徹底的
な日本研究を行った。
• この日本研究の結果、日本の物づくりに見る労働者や製品の品質の高さ
は、全員参加による現場での改善活動にその原因があることを見出し、
それを米国社会に取り入れる手段を研究した。
• その結果、米国社会は元来優位性を持っていた事業の仕組み化やそれ
を実行に移すトップダウン力に加え、日本式の現場の力を養育し活かす各
種のイネーブリング技術や活動論を形式化しそれを普及させた。
• すなわち、米国社会は従来のトップダウン中心のマネージメント・スタイル
に日本から学んだ現場力を高める手段を加えた総合的なマネージメン
ト・スタイルに転換し、今日に至っていると想定される。
• 特に1990年代からのCALSによる企業統合活動や米国政府のEA活動は、
この『マネージメント・スタイルの転換』を機に活発化されたと推測できる。
2015/1/28 4有限会社ジール
120 『コンピューティング・スタイルの転換』
• コンピュータがフォン・ノイマン型計算機械として一般的に使われるようになってから、
命令中心の実行形態から徐々にデータ中心型、更に名詞中心のオブジェクト
指向型へとそのソフトウエア構築法が移行してきている。
– 1970年代以前は、動詞による処理手順が中心となった手続き型プログラミング中心時代
– 1970年代後半以降は、処理する対象(名詞)を中心としたデータ中心型のシステム構築法が
叫ばれた(クライアントーサーバー型システムとコンカレント・エンジニアリング)
– 1980年代以降に、ソフトウエア技術と理解されているがオブジェクト指向型アプローチが登場
(1980年代初期のSmallTalkやMacintoshの登場)
• すなわち、当初は動詞による処理中心のソフトウエア・モジュールのまとめ方から
名詞による対象物中心のまとめ方に移行してきた。
処理
対象
原油 半製品 製品
入手する
加工する
保管する
出荷する
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
対象中心
処理中心
• 名詞中心のまとめ方のメリット
– 再利用の促進(形容詞による汎化・特化)
– オープン化の促進(概念の共有)
– 段階的システム構築
• オブジェクト指向技術は情報統合を支え
る基本的技術
– 情報概念の共有
– 情報の再利用を促進する
2015/1/28 5有限会社ジール
121 従来型とオブジェクト指向型技術の違い
• システム構築において、従来型(手続き型およびデータ中心型)とオブジェクト指
向型では、その構築方法が根本的に異なっており、これを共存あるいは
併存させることは大変難しい。
– 従来型システム構築法は、仕様を決めてその仕様を実現する『作る』文化
– オブジェクト指向型システム構築は、土台から基盤を階層的に積み重ね、その基盤の特性
をうまく利用してアプリケーションへと繋げる『使う』文化
1970 1980 1990 2000 2010
1990年代中ごろの米DEC社マーケッティング部長の講演内容から
コンピューティング
のスタイル
ソフトウエアの
生産性とボリューム
?
MVS
VMS
Smalltalk
Macintosh
Windows 3.1
Windows 95
不連続
• 名詞中心のまとめ方のメリット
– 再利用の促進(形容詞による汎化・特化)
– オープン化の促進(概念の共有)
– 段階的システム構築
従来スタイル 併用スタイル 新スタイル
ハードウエア
オペレーティングシステム
ToolBox/SE
アプリケーション
テンプレート
個別
ハードウエア
オペレーティングシステム
ToolBox/SE
アプリケーション
テンプレート
個別
ハードウエア
オペレーティングシステム
アプリケーション
仕様
アプリケーション
仕様
MS-DOS
VMS
MVS
MS-DOS+Windows 3.1
UNIX+GUI
MVS+ACS
Macintosh
TDCS3000
Windows 95
不連続なコンピューティング・スタイルの変化 コンピューティング・スタイルによるシステム構築方法の違い
2015/1/28 6有限会社ジール
200 情報化時代に向けての取組み
• 1980年代の米国は製品の品質低下に悩まされ、日本研究に基づき全員参加型の仕組開発
に向けて各種のイネーブリング技術が開発された。
• モデリング技術は、1970年代に登場したIDEF手法を基にモデリング技法の体系を整備し、情
報活用の標準技術として整備した。
• 1970年代までの工業化社会から今後の情報化社会へ転換するに当り、パラダイムシフトを
伴うBPRで事業体の仕組基盤を整備しなおし、その延長線上で継続的改善(日本式改善)を進
める概念を構築した。(BPRは一度のみで、その整備された基盤の上でCPRで改善を継続す
る)。
• 1990年代は米国防省の予算圧縮策として連邦政府と国防省の連合でCALS活動が展開され
た。
• STEPやISO9000シリーズ等の国際標準化活動が活発に動き出した。
20102000199019801970
情報化に向けて
転換活動
情報化時代に
向けての技術開発
モデリング技術の標準化
CE、BPR、ABC、BSCなど
イネーブリング技術の開発
2015/1/28 7有限会社ジール
CALS推進活動
UMLはこのころ
STEPやISO9000などの
標準化活動
BPRの推進活動
210 各種イネーブリング技術の登場
• 1980年代後期から1990年代前期は、イネーブリング(Enabling)技術として包括
できる各種の企業統合に向けての技術が開発され標準化が進められた。
• イネーブリング技術とは、『管理されていない状態を管理可能な状態に転換す
るための技術』と定義でき、以下のような技術がそこに含まれる。(個人的
定義)
– IDEFのようなモデリング技術の見直しと連邦政府標準FIPSへの標準化
– ABC(活動基準原価法)やBSC(Balanced Scorecard)と言った経営指標の分析や統合技術
の開発と普及
– STEPを始めとするディジタル情報交換技術の開発と標準化
– PDMやERPと言った情報統合を推進するイネーブラーと称されるシステム製品の登場
– Process InnovationやBPR(Business Process Reengineering)、CPI(Continuous Process
Improvement)あるいは6シグマといった、業務改革方法論
– ISO9000や経営品質などの業務改革運動論の定式化と標準化
• これらのイネーブリング技術は、一つの論理的手段で出来上がっているもので
はなく、経営から現場までおよび機能横断的な全員参加を必要とする複合
的手段の集合体であることに特徴がある。
2015/1/28 8有限会社ジール
モデルとモデリングの活用場面
雛型
モデル
ドメイン
エンジニアリング
アプリケーション
エンジニアリング
現実世界 現実世界
適用化抽象化
パッケージ開発
システム開発
パッケージ導入
パッケージ適用
ビジネス・モデリングの役割
米国DODにおけるSRI(Software Reuse Institute)での定義
2015/1/28 9有限会社ジール
211 IDEF手法
• IDEF手法は、1970年代初期の米空軍のICAMプロジェクトで整備された利用者の
合意形成ためのモデリング手法群である。
– 当初のIDEFは、Icam DEFinitionの略であり、下記の3種類
• IDEF0(アクティビティ・モデリング)
• IDEF1(情報モデリング)
• IDEF2(シミュレーション・モデリング)
• IDEF1手法は1980年代に、リレーショナル・データベース設計手法としてIDEF1Xに拡張され
た。
– 日本ではこの拡張されたIDEF1Xを代表として、IDEF手法を情報システム開発の手段と受け止められて
いる。
• 1990年代初期に、新たなIDEF3手法が開発されるとともに、IDEF0及びIDEF1Xが米
国連邦情報処理標準(FIPS)に制定された。
– FIPSでIDEF手法は、Integration DEFinition Method(統合化のための定義手法)に改名された。
• 1990年代から国防省を中心とした連邦政府では、新しい情報化時代に向けての
業務改革活動(CALS、BPR)が展開され、それに続く政府機関の全ての情報投資
を規制するEnterprise Architecture(EA)活動が展開されてきており、IDEF手法はこ
れらの活動の【情報統合】を促進する枠組みと基本手段として今日も重要な役割
を果たしている。
– 一時期モデリング手段がすべてUMLに置き換えられるような期待感も持たれていたが、最近はIDEF
が利用者のためのモデリング手段であり、UMLはそこで描かれたモデルを情報システムのため統
合する手段であるとの棲み分けが出来てきた感じである。
2015/1/28 10有限会社ジール
2015/1/28 有限会社ジール 11
212 IDEF0:アクティビティ・モデリング手法
• IDEF0:アクティビティ・モデリング手法は別名機能モデリング手法とも呼ばれ業務
の仕組みを機能面からモデル化します。
• IDEF0はSADT(Structure Analysis and Design Technology)を起源としており、現在
もこれに勝るモデリング手法は存在しないと言われている。
• IDEF0は作業の流れを表す動的モデリング手法では無く、同時並行業務を含む機
能の相互関係を表す静的モデリング手法である。
アクティビティ
(A)
入力(I) 出力(O)
制約(C)
機構(M)
注文を
登録するA1
受注を
処理するA2
完成した
注文書
製品を
出荷するA3
出荷
指示書
顧客の
注文
出荷
製品
製品
を売る
A0
顧客の注文 出荷製品
A-0
A1
A0
A2 A3
活動を階層的に分割し表現し、機能の管理単位とそれらの
相互関係を明らかにする。
– ボックス・・・・アクティビティ(A)で動詞で表現する
– アロー・・・・・『もの』で名詞で表現する
• 入力(I)、制約(C)、出力(O)、機構(M)がある。
• アローを総称しICOMと呼ぶ。
– 5W1Hを明らかにする機能面で捉える。
– IDEF0ダイアグラムはシナリオを物語る。
• アクティビティ(A)は入力(I)を制約(C)に従い機構(M)
によって出力(O)に変換する。
2015/1/28 11有限会社ジール
2015/1/28 有限会社ジール 12
213 IDEF1X:情報/データ・モデリング手法
• IDEF1:情報モデリング手法はIDEF0同様に1970年代初期にICAMプロジェクトで発表さ
れた『もの』の存在とその関係を表すエンティティ・リレーション形式のモデル化手法で
あり、ボックスでエンティティ(名詞)を表し、ラインでエンティティ間の関係(動詞)を表
す。
• その後1980年代にデータベース設計手法としてIDEF1X:情報/データ・モデリング手
法に拡張され、データベース構造(スキーマ)の設計手段としてIT分野で幅広く使わ
れている。
• しかし、IDEF1Xはその最も詳細化したレベルとしてデータベース構築のための細か
い定義が出来る能力は備えているが、IT化に直接繋がらない事業レベルの経営資源
の存在とその関連をモデル化する手段として最も効力を発揮する。
希望イベント / 7
イベントID (O)
イベント_種類 (O)
イベント_種類
イベント_観光地 / 11
イベントID (FK) (O)
観光地_訪問先 (O)
観光地_訪問料 (O)
イベント_美術館 / 10
イベントID (FK) (O)
美術館_入館料 (O)
美術館_訪問先 (O)
イベント_マージャン / 9
イベントID (FK) (O)
イベント_テニス / 8
イベントID (FK) (O)
テニスコート_候補 (O)
テニスコート_料金 (O)
イベント_ゴルフ / 5
イベントID (FK) (O)
ゴルフ場
ゴルフ場料金 (O)
2015/1/28 12有限会社ジール
2015/1/28 有限会社ジール 13
214 IDEF3:プロセス記述獲得手法
• IDEF3は1990年代初期にIDEF0を補完するために開発された。
– IDEF0は手法として業務を機能的側面からモデル化する方法を提供し、その効果は大変わか
りやすく絶大であったがそのモデル化を行うには少なからず難しさがあった。
• 対象業務に対する幅広い知識を必要とする。
• 業務を作業として捉えるのは易しいが機能として捉えるにはそれなりのセンスが必要である。
• IDEF0のモデリングの難しさの一つである業務知識の獲得を支援
するためIDEF3:プロセス知識獲得手法を開発した。
– 開発意図はプロセス獲得手法であったが、その表現方式はビジネス・プロセスのモデリング
手法そのものである。
顧客が到着する
1
顧客が待ち椅子
座る
3
X
顧客が雑誌を
読む
8
Go-To
顧客が散髪用
椅子に座る
2/1
顧客が散髪用
椅子に座る
2
理容師が顧客の
髪をかる
4
顧客が料金を
レジ係に支払う
6
顧客が立ち去る
7
顧客はがっかり
して立ち去る
5
顧客が髪型を
確認する
9
X
顧客が満足する
11
顧客は
がっかりする
12
顧客は空いている
理容師を探す
10
ふるまいの単位
(UOB)
UOB#
UOBラベル:
UOB参照番号:
オブジェクト:
事実:
制約:
説明:
分割 詳述(エラボレーション)
& &
1
2
3
Aをする
Bの行動
Cをする
UOB は 階層的に分割できる
プロセス・フロー・ダイアグラム
プロセスの分割とエラボレーション(詳述)
2015/1/28 13有限会社ジール
2015/1/28
215 IDEF手法の種類と活用法
整合性を
高める
機能の階層
(IDEF0)
概念の体系
(IDEF1X)
作業の流れ
(IDEF3)
(マネージメントの視点)
(現場の視点) (スタッフの視点)
• As-Isモデルは何から始めるべきか
の順序はない。
• それぞれの立場での得意な専門知識
でAs-Isモデルを作成する。
• それぞれのモデルを関係者で共
通理解し、モデル間の不整合を調
整する。
• お互いにそれぞれの専門知識を理解
し、その間に存在する不整合を認識す
る。
• モデル間の不整合をそれぞれの
立場でモデルを手直しし、再度調
整する。
• お互いに自分のモデルを持ち帰り、新
たな知識を加えて不整合がなくなるよ
うに手直しする。
• この作業をモデル間の不整合が
無くまで繰り返して、結果的に概
念の統合度合を高める。
• レビュー、手直しの繰り返し(イタレー
ション)を行い、知識の共有化を図ると
ともに、自分たちの共通概念を作り上
げる。
1
I
D
E
F
手
法
14有限会社ジール
2015/1/28
Enabling Processの枠組み(定石)
パフフォーマンスの低下
変革後の自律
変革
運用のフォローアップ
改革目標の設定(トップのコミットメント)
実態調査、現状の把握
要因分析と因果関係
解決策の設計(ソリューションのデザイン)
新システムへの移行
新システムの準備
Enabling Processの定石
教育
システム構築
仕組み構築
新システム設計
教育・水平展開
新システムのトレーニング
指導
マネージメント
分析調査目標
昨年度拡張モデリングWGの報告書より
15有限会社ジール
2015/1/28
BPR(改革)とCPI(改善)
(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)
• BPRの定義
• BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)
• コスト、品質、サービス、スピードの様な重要で現代的なパフォーマ
ンス基準を劇的に改善するため、ビジネス・プロセスを根本的に考
え直し、抜本的にそれを設計し直すこと。(ハマーとチャピ)
• パラダイムシフトを伴う改革
• BPRではないもの
• CPI(連続的プロセス改善)
• BPI(ビジネスプロセス改善)
• IDEFはBPRの推進手段である
CPI
BPI
BPR
対象範囲
単一プロセス 複合プロセス
変化への戦略
段階的な変化
パラダイム・シフト
CPI BPI
BPR
17有限会社ジール
221 国防省におけるBPR教育内容
• 『DoDにおけるBPR』コースの最初のセクションは、3日間の『BPRの基礎』であり、
そこで以下の内容が論じられている。
– 第1章 情報資源マネージメント(IRM)の概要
• 今なぜBPRが必要か?を論理的に解説
– 第2章 ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)とは
• DoDにおけるBPRの定義とその統一的な進め方(BPRのフレームワーク)の解説
– 第3章 戦略計画を構築する
• BPRは、各組織の役割(ミッション)とその戦略に基づいて実践されるべきで、それなしでは意味を成さないことの解
説
– 第4章 ビジネスシステム計画を策定する
• これからの情報化社会では、ITシステムの支援が不可欠であるが、それはあくまでミッション遂行の補助手段である
– 第5章 プロセス分析手段
• BPRの基盤は日常のプロセスが主体であり、それのAs-Is分析及びTo-Beへの転換が必要で、IDEF手法がABCがそ
の標準手段である
– 第6章 プロセスを設計し妥当性評価を行う
• 分析し転換されたビジネス・プロセスを具現化する上での採用すべき手段群(ベスト・プラクティスやベンチマーク)利害損得
の解説(主体はあくまでミッション遂行が第1であること)
– 第7章 BPRと組織変革
• 設計されたプロセスを現場に適用し、現場を変革させる上での問題点とその対処法(変革は難しいものだ)
2015/1/28 18有限会社ジール
222 なぜ今(1990年)BPRを必要とするか?
• 『BPRの基礎』では、情報資源マネージメント(IRM)と称して、情報化時代には
情報資源管理が重要であると論じている。
– 時代変化に伴い情報資源の重要性が高まっている
• 出版本『第3の波』、『パワーシフト』を紹介し、情報化時代は『筋力、金力に代わって知力が力』と
なり、知力は知識によって醸成され、知識は情報によって得られる。
• ITシステムの役割は、業務の自動化から情報共有・再利用のため情報資源管理に移っている。
– 情報に支えられる水平組織
• 縦型階層組織から水平組織へ転換
• 水平組織による運営に必要な要件(オーケストラや映画製作の例)
– 個人能力の充実
– 共通の情報(譜面あるいは台本)
– 方向性を示す指導者
• ルール駆動型組織からミッション駆動型組織へ
– 共通情報が水平組織のプロセスを支える
– 水平組織に転嫁するプロセス管理とBPR
• ミッション依存のプロセスマネージメントへ
– 確りしたミッションの認識
– ミッションを遂行するプロセス
– ミッションに照らしたパフォーマンス評価
• この転換を作り上げるのがリエンジニアリング
2015/1/28 19有限会社ジール
223 BPRの共通フレームワークと主要技術
• BPRは転換への道具
– BPRに必要な必須条件
• 変化の必要性
• 変化への手段
• ビジョン
• 目的
– BPRに必要な共通基盤技術
• 戦略計画及びビジネス計画のプ
ランニング技術
• モデリング技術(IDEF)
• 活動基準原価法(ABC)
• 経済性分析技術(EA、FEA)
• ベストプラクティス
– BPRの基本概念
• プロセスマネージメント(BPM)
の概念
– BPRの方法論
• BPRのフレームワーク
– BPRのキー要件
• リーダーシップ
• 戦略と手順
• トレーニング
• プロジェクトチーム
BPRの基礎-米国防省のフレームワーク
2015/1/28
に
お
け
る
E
A
活
動
の
経
緯
20有限会社ジール
300 米国防省におけるEA活動の経緯
20102000199019801970
米国防省
のEA活動
C4ISR v2.0
DoDAF v1.0
DoDAF v1.5
DoDAF v2.0
UJTL(参照モデル)
• 国防省のEA成果物として発表された主な報告書
• 1997年12月 C4ISR AF v2.0 公開
• 2002年 2月 UJTL(CJCSM 3500.04C)公開
• 2003年 8月 DoDAF v1.0公開
• 2007年 4月 DoDAF v1.5公開 (DoDAF v2.0に向けての中間発表)
• 近い将来 DoDAF v2.0公開予定
C4ISR : Command, Control, Communications, Computers, Intelligence, Surveillance, and Reconnaissance
UJTL : Universal Joint Task List
DoDAF : Department of Defense Architecture Framework
2015/1/28 21有限会社ジール
310 最初のEA成果物C4ISR
• 国防省は1990年代中頃からEnterprise Architecture構想の下、軍事活
動支援のための情報システム構築のアーキテクチャを、運用面、システ
ム面、技術面から統合するフレームワーク作りを始めた。
• C4ISR v2.0はその最終成果物であり、1997年12月に発表されている。
• C4ISRは、システムの運用、システム、技術及び全体を表現する20種類
以上の図式表現のビューを定義し、それらのビュー間で登場するアーキ
テクチャ要素を『Sliced & Diced』の考え方で整合性を図り、統合するフ
レームワークです。
運用
ビュー
システム
ビュー
技術
ビュー
戦闘関係と情報ニーズを
識別する
運用要求への能力と
特徴を関係づける
標準と慣例を
規定する
情情報交換レベルとその他
の運用要求を満たすため
識別された特定の能力
実装/得あらばれた
システム能力の調達の
相互運用性を統治する
技術的基準
C4ISRのシンボル・マーク
2015/1/28 22有限会社ジール
311 C4ISRで定義されたビューの一覧
AV:全体ビュー
OV:運用ビュー
SV:システム・ビュー
TV:技術ビュー
2015/1/28 23有限会社ジール
312 アーキテクチャ・ビュー作成と洗練過程
2015/1/28 24禁無断転写(有限会社ジール)
OV-1 高度運用概念図
OV-2 ノード接続関係図
OV-3 情報交換マトリックス
OV-4 組織関係チャート
OV-5 アクティビティ・モデル
OV-6a 運用ルール・モデル
OV-6b 運用状態遷移図
OV-6c イベント追跡シーケンス
OV-7 論理データ・モデル
SV-1 システム・ノード記述
SV-2 システム・ノード間通信記述
SV-3 システム間データ交換マトリックス
SV-4 システム機能記述
SV-5 運用対システム機能追跡マトリックス
SV-6 システム情報交換マトリックス
SV-7 システム性能マトリックス
SV-10a システム・ルール・モデル
SV-8 システム進化ダイアグラム
SV-9 システム技術予測
SV-11 物理的データ・モデル
SV-10b システム状態遷移図
SV-10c システム・イベント追跡記述
TV-1 技術的アーキテクチャ・プロファイル TV-2 技術標準化予測
2015/1/28 24有限会社ジール
313 C4ISR時代のCADM
• CADMとはCore Architecture Data Model
– OV-5はIDEF0手法によるアクティビティ・モデルであり、ボックスがアクティビティで、上下左右に
ICOMと呼ばれる名詞で表わされる概念が接続される。
– C4ISRではこのICOMに下記の要素を割当ている。
• コントロール(C) :協定とガイドライン類
• 入力(I)及び出力(O) :情報と情報交換要求
• メカニズム(M) :システム、担当組織、及び施設
– CADMでは表現されたアクティビティ・モデルを分解し、それが表現する各種概念をエンティティ化
してデータ・モデルを構成している。
[PROC_ACTV](217.1):
A1
[PROC_ACTV](218.1):
A2
[PROC_ACTV](219.1):
A3:
Flow1
[INFO_ELEM](320.1) :Flow 2
[INFO_ELEM](321.1):Flow 3
Flow4
[ACTV_MDL](116.1):OV-5(Level 1 Decomposition)
[AMIER](425.1):Flow 2 Output
[AMIER ](426.1) :Flow 2 Input
[AMIER](427.1):Flow 3 Output
[AMIER](428.1):Flow 3 Input
AmPa01
AmPa02
AmPa03
[ OBR(AmPa) ](822.1):AmPa01
[OBR(AmPa) ](823.1) :AmPa02
[OBR(AmPa) ](824.)]: AmPa03
[OVA](522.1):A1 Connect AmPa01
[OVA](524.1):A2 Connect AmPa01
[OVA](523.1) :AmPa01 in OV-5 [OVA] (525.1):AmPa02 in OV-5 [OVA] (527.1):AmPa03 in OV-5
[OVA](528.1) :AmPa01 is part of Flow 2 Output
[OVA](530.1) :AmPa02 is part of Flow 2 Input
[OVA](532.1) :AmPa02 is part of Flow 3 Output
[OVA](532.1) :AmPa03 is part of Flow 3 Input
[OVA](526.1):A2 Connect AmPa03
PROC_ACTVTY / 486
PA_ID
PA_ALT_ID
PA_CREAT_CALDT
PA_DEF_TX
PA_NM
PA_VERS_ID
PRC_ACT_SCP_DSC_TX
PROC_ACTV_CAT_CD
PROC_ACTV_HIER_NM
PROC_ACTV_HIER_TX
PROC_ACTV_SRCDC_TX
PROC_ACTV_VALID_CD
CSC_ID (FK)
DOC_ID (FK)
SC_CD (FK)
PAFNTL_PROC_ID (FK)
ACTV_MODEL / 10
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
ACTV_MDL_AUT_NM
ACTV_MDL_CALDT
ACTV_MDL_SCP_TX
ACTV_MDL_TNS_CD
ACTV_MDL_TY_CD
ACTV_MDL_VALDTN_CD
ACTV_MDL_VWPT_TX
ACT_MDL_DV_ST_TX
ACT_MDL_ORG_CTX_TX
ACTV_MDL_PROC_ACTV / 23
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMPA_DESCR_TX
AMPA_DIAG_NM
AMPA_EST_CST_AMT
AMPA_LEAF_CD
AMPA_REF_ID_TX
ACTV_MDL_SPEC / 25
ACTV_MDL_SPEC.DOC_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
NODE_TREE.DOC_ID (FK)
ACTV_MDL_SYS_PA / 27
AMSPA_ID
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
SYS_ID (FK)
SPA_ID (FK)
ACTV_MDL_THRD / 28
ACMDLTH_ID
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
ACMDLTH_DESCR_TX
ACMDLTH_NM
ENDSTATE_OPCOND_ID
TRIGGER_EVT_ID
CSC_ID (FK)
ACTV_MDL_THRD_ELEM / 29
ACMDLTHEL_ID
ACMDLTH_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
ACMDLTHEL_PR_DL_QY
ACMDLTHEL_SEQNR_ID
ACTV_MDL_SPEC_EL / 26
AMSE_ID
ACTV_MDL_SPEC.DOC_ID (FK)
PRACTEXREQ_GUID_ID
ACTV_MDL_PA_ASSOC / 24
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMPAA_CREA_CALDT
AMPAA_REV_CALDT
AMPAA_ROL_DSCR_TX
AMPAA_SUBSEQ_ID
PROC_ACTVTY_TSK / 497
PA_TSK_ID (O)
PATSK_ROLE_CD (O)
TSK_ID (FK) (O)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
ACTV_MDL_IE_ROLE / 11
AMIER_ID
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIER_ALT_ID
AMIER_DESCR_TX
AMIER_EXT_CD
AMIER_MOD_CALDT
AMIER_TY_CD
ACTV_MDL_IE_ROLE_ASSOC / 12
AMIER_ID (FK)
AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIERA_ROLE_CD
AMIER_TY_CD
ACTV_MDL_IERL_CTRL / 13
CTRL.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIERC_DESCR_TX
ACTV_MDL_IERL_IER / 16
AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIER_IER_DESCR_TX
IER.GUID_ID (FK)
ACTV_MDL_IERL_INPT / 17
INPT.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIERI_DESCR_TX
AMIERI_TY_CD
ACTV_MDL_IERL_MECH / 18
MECH.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIERM_DESCR_TX
AMIERM_RESRC_TY_CD
AMIERM_TY_CD
ACTV_MDL_IERL_OUT / 22
OUT.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
INPT.AMIER_ID (FK)
AMIERO_ACTL_OCC_QY
AMIERO_PERFMEAS_ID
AMIERO_PRFMSVAL_ID
AMIERO_TY_CD
AMIERO_UN_CST_AMT
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AMIERM_TY_CD
ACTV_MDL_IERLM_FAC / 19
MECH.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
FAC_ID (FK)
FCT_CD
ACTV_MDL_IERLM_REF / 20
MECH.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
ORG_ID (FK)
ORGT_ID (FK)
MATI_ID (FK)
OPRL_ID (FK)
ACTV_MDL_IERLM_SYS / 21
MECH.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
SYS_ID (FK)
ACTV_MDL_IERLC_AGR / 14
CTRL.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
AGR_ID (FK)
ACTV_MDL_IERLC_GDN / 15
CTRL.AMIER_ID (FK)
ACTV_MDL.IA_ID (FK)
PA_ID (FK)
GUID_ID (FK)
PROC_ACTVTY_ACTION / 487
PA_ID (FK)
ACT_ID (FK)
PA_ACT_ROLE_CD
PROC_ACTVTY_ASSOC / 488
PAA_ID
PA_ID (FK)
PA_ID (FK)
PAA_ROLE_CD
PROC_ACTVTY_CAP / 489
IA_ID (FK)
CAP_ID (FK)
CSC_ID (FK)
PA_ID (FK)
PROCACTC_CALDT
PROCACTC_ID
PROCACTC_MEAS_QY
PROCACTC_TY_CD
PROC_ACTVTY_DOC / 490
PA_ID (FK)
DOC_ID (FK)
PROC_ACTV_EX_REQ / 491
SC_CD (FK)
PAER_TIMELINESS_CD
PAER_TRGR_TX
PA_ID (FK)
PA_ID (FK)
SC_CD (FK)
PROC_ACTVY_IT_STD / 493
ITSTD_AGR_ID
PAITSTD_ROLE_CD
PA_ID (FK)
is ordinate of
is subordinate
includes
Specifies
is included in
OV-5による各種概念要素の関係 OV-5に含まれる要素と
要素間の関係を表現したCADM
2015/1/28
650を超すエンティティ群で構成
されたC4ISR時代のCADM
25有限会社ジール
314 C4ISRを支える業務の標準化
• UJTLとはUniversal Joint Task Listの略であり、戦闘活動の標準タスクの定義リストである
• UJTLは、必ずしもEA活動の成果物ではないが、その存在によりC4ISR構想の出発点であるOV-5をその中核に位置付けること
が可能となっている。
– UJTLが何時ごろから整備されたかは定かではないがCJCSM 3500( Chairman of the Joint Chiefs of Staff Manual 3500)として統合参謀本部機長名
で発行されている戦闘に関する業務標準である。
– 2002年に公開されているUJTLはCJCSM3500.04Cの改番が付けられている。
• UJTLは、戦闘業務に関して4つのレベルに分かれて階層化された業務遂行の業務参照モデルを形成している。
• SN:国家レベル戦略のタスク階層、ST:戦域レベル戦略のタスク階層、OP:作戦レベル戦闘のタスク階層、TA:戦術レベル戦闘のタスク階層
• OV-5作成はUJTLを参照して行われる
– UJTLにおける階層化されたタスク群(約850)は、それぞれ固有のコードが付番されており、各組織・部隊は自分に与えられたミッションに関係するタスクを
UJTLから取捨選択し、個別の特定化されたOV-5(すなわちアクティビティ・モデル)を作成する。
– 各組織・部隊は与えられたミッション達成のためのOV-5を作成し、関係部署との業務の重複等を調整し、無理、むら、むだのないOV-5を完成する。
2015/1/28
UJTLの標準タスク体系 UJTLを参照したOV-5の作成
26有限会社ジール
320 C4ISRからDoDAFへの進化
• 2003年にC4ISRの延長線上で、下記のニーズにこたえるため、国防省のEA活
動をDoDAFへと改名し、その構想を発表した。(DoDAF v1.0)
• GIG(Global Information Grid)構想に備える。(1990年代後期に発表された世界中の何処にいても
必要な情報を取り出せるようにしようと言う構想)
• ITの世界もインターネットを中心としたネット中心に移行
• 国際情勢は、米国だけの行動ではなく多国間で連合した活動が必要になってきた。
• 2007年4月に、DoDAF構想を具現化するDoDAF v2.0(2009年5月完了)に向け
ての中間バージョンとしてDoDAF v1.5を公開した。
• C4ISR時代は、それぞれの組織内でのアーキテクチャの『統合』が主体であったが、DoDAFでは多国籍軍
を跨る複数の組織間でアーキテクチャ要素を共有或は再利用する『連合』へとその用途を拡大。
• C4ISR時代のCADMは、どちらかと言へはビュー単位に独立したデータモデルの色彩が強かったが、これ
をアーキテクチャ全体として統合された意味論的データモデル(オントロジ・モデル)へと更に抽象度を高める。
• これにより、ネット中心運用(NCO)のXMLベースの情報交換に対応できる仕組みを構築。
DoDAFのシンボルマーク DoDAFにおけるアーキテクチャ・ビュー 『連合』を支えるCADM『スーパー構造』
2015/1/28 27有限会社ジール
321 アーキテクチャの『統合』から『連合』への拡大
• DoDAFになってEA活動のスコープが、一つのドメイン内のアーキテクチャ『統合』か
ら、多国籍を含む複数のドメイン間でアーキテクチャ要素を共有し、かつ再利用
する『連合』へと拡大された。
• 複数アーキテクチャ間でのアーキテクチャ要素共有のため、『共有空間』と呼ばれ
るレポジトリに各ドメインで定義されたアーキテクチャ要素をカタログ化して登録し、
それらを他ドメインが検索して再利用する仕組みの構築を進めている。
アーキテクチャの統合 アーキテクチャの連合
アーキテクチャ・データ要素が、そのアーキテクチャ内
で、全ての成果物とビューを通して、固有に
識別され、かつ整合性がある一つのアーキ
テクチャ
情報交換標準(すなわちタキソノミ)を経て異
質なアーキテクチャを整理し、位置づけ、接続
するためのエンタープライズ・アーキテクチャの開
発、維持及び利用のフレームワークを提供する
OV-5
SV-5c
TV-1
運用アクティビティ X
サービス 機能 X
サービス Y
SV-4b
EA 参照モデル タキソノミ
WMA* BMA* DIMA* EIEMA*
サービス 機関 COCOM
C/S/AによるMAレベルにマップされる従属アーキテクチャ
MA承認者により管理される
OV-5:アクティビティ・モデル
SV-5c:運用アクティビティのサービス追跡マトリックス
SV-4b:サービス機能記述
TV-1:技術標準プロファイル
WMA*:戦闘ミッション領域
BMA*:ビジネス・ミッション領域
DIMA*:DoDインテリジェンス・ミッション領域
EIEMA*:エンタープライズ情報環境ミッション領域
COCOM:
C/S/A:コマンド/サービス/機関
Is part of Is equal to
アーキテクチャの『統合』と『連合』
構造的
メタデータ 発見的
メタデータ
カタログ
データ
内容
共有空間
ネット中心
データ戦略
の焦点
システム A システム B
他のシステム
データは設計されよく定義された
インタフェースを通して好感される
検索は、タイプ、情報源、あるいは内容をベースに探すため
カタログに送られる。システムは、カタログから発見メタデータを
ベースに共有空間からデータを取り出し、登録された
メタデータ構造ベースに適用する
既存のデータ管理の焦点
データは他のアプリケーション及び
システムで使用するため投函
される
発見メタデータは共有空間で
入手可能なデータ資産を解
説するカタログに準備される
構造メタデータはデータ構造と
定義を解説するDoD
Metadata Registryに登録
されている
複数ドメインでアーキテクチャ要素を共有する仕組み
2015/1/28 28有限会社ジール
322 CADM1.5におけるメタ化と『スーパー構造』
• DoDAFでは、複数ドメインでアーキテクチャ要素を共有或は再利用するため、CADMをより広範囲に(普遍的
な)適用できるよう意味論的モデル(オントロジ・モデル)へと抽象度合いを高めた概念抽象モデルを定義して
いる。
• この概念抽象モデルに従って各ドメインで抽出されたより具体的なアーキテクチャ要素を、複数ドメインで再利用
できるよう一元管理するためのCADMの『スーパー構造』を定義している。
• CADMの『スーパー構造』は、先の概念抽象モデルのガイドで各アーキテクチャ・ビューより抽出された各ドメインの
具象的概念を、複数ドメインで共有或は再利用するため一元管理する構造を定義したエンティティ・リレーショ
ン・モデルであり、分解された全ての構成要素が改番情報を持ち変更管理の基盤を形成する。
• CADMのスーパー構造の配下に、下記のアーキテクチャ要素をサブタイプとして独立に一元管理する。
– オブジェクト項目(Object Item):『ノード』や『活動』のようなERモデルで言う独立エンティティ
– オブジェクト参照(Object By Reference):『ノード別活動』のようなERモデルで言う従属エンティティ
– オブジェクト関連(Object Version Association):『ノード』と『ノード別活動』の関係のようなエンティティ間の関係
ノード 活動
ノード_ID 活動_ID
ノード
_ID活動_ID
実行する 実行される
オブジェクト項目(OI)
オブジェクト参照(OBR) オブジェクト関連(OVA)
2015/1/28 29禁無断転写(有限会社ジール)
CADMの『スーパー構造』『スーパー構造』の構成要素
活動ノード
イベント
機能
性能 標準
技術
システム
物理的 情報
データ
実行する
支持する
採用する 支援する
刺激する
起動する
保持する 要求す
る
要求する 依存する
要求する 要求する
割当てる
依存する遵守する
採用する
要素の意味論的『概念抽象モデル』
2015/1/28 29有限会社ジール
330 国防省EAの最終版 DoDAF 2.0
• DoDのおけるEA活動の最終版としてDoDAF2.0が2009年5月末に公開され、一通りの情報統
合の枠組みが完了した模様。
• DoDAF2.0では、各種の成果物(各種参照モデルのコンテンツ)が『スーパー構造』に基づい
てXML形式で整備され関係者に公開されている模様。(ユーザー登録が必要)。
• DoDAF2.0で特筆すべきことは:
– 略号UMLは、Unified Modeling Languageではなく、Unified Markup Languageに変わっている。(ソフトウエア開発手段
から、情報統合手段へ?)
Activity Modeling
System Function
Process Model
Data Model
2015/1/28 30有限会社ジール
400 米国連邦政府のEA活動
• 連邦政府でのEA成果物が以下の様に発表されている。
– 2005年 8月 国防省のEA成果物を連邦政府ワイドのDoD EAとして発表
– 2005年11月 連邦政府のデータ参照モデルをFEA DRMとして発表
– 2007年10月 連邦政府の各種参照モデル群をFEA CRMとして発表
– 2007年11月 連邦政府EAの実践ガイドをFEA Practice Guidanceとして発表
– 2007年11月 連邦政府の情報統合データベースのサンプルとしてUSDA RIDBを公開
FEA PG
FEA RIDB
FEA DRM
連邦政府
ワイドの
EA活動
FEA CRM
20102000199019801970
FEA :Federal Enterprise Architecture
DoD EA :DoD Enterprise Architecture
FEA CRM :FEA Consolidated Reference Model
FEA DRM :FEA Data Reference Model
FEA PG :FEA Practice Guidance
USDA RIDB :US Department of Agriculture Recreation Information Database
2015/1/28
国防省
のEA活動
C4ISR
DoDAF
UJTL
31有限会社ジール
410 連邦政府におけるEAの狙いと方法
• 先の連邦政府EAの成果物は、大統領府予算局(OMB)から発行されてお
り、連邦政府内のIT投資を行う際、事前にEAの枠組みに沿ってアーキテ
クチャを整備し、縦割り組織間での重複した機能やサービスを排除し、無
駄のないIT投資を行うことが最大の狙いである。
• 縦割り組織における重複したIT投資を排除する仕組みは、単純に論ずれ
ば組織と役務のマトリックス(従来から言われるプロジェクト組織)を定義し、
そのマトリックスに沿って組織間の機能の重複を排除することである。
• 連邦政府EAでは、各組織ごとに与えられた役務(ミッション)についてセグ
メントと言う単位を設定し、そのセグメント単位にアクティビティ・モデルを
整備し、それを役務の側面から各アクティビティの担当の主従関係を明確
にし、無駄のない役務の遂行体制を整備する枠組みを規定している。
– セグメントごとのアクティビティ・モデルは基本的にIDEF0手法に則ったアクティビティ・モ
デリングであるが、もはやこのアクティビティ・モデルがEAの基盤を成すことからほとん
どIDEF0と言う呼称は登場しない。(IDEFと言う表現はないものの中身はIDEF0そのもので
ある。)
2015/1/28 32有限会社ジール
420 連邦EAのフレームワーク
• 連邦政府EAは、各連邦機関におけるIT投資に先立って実施すべきアー
キテクチャ活動のフレームワークを定めている。
– 【性能改善ライフサイクル】
• 各機関がIT投資するため取り組むべき
活動群をライフサイクルとして定めている。
– 【セグメント】
• 連邦政府の各機関が【性能改善ライフ
サイクル】を実行する単位として【セグ
メント】として定義している。
– 【参照モデル】群
• 各【セグメント】が【性能改善ライフサイクル】を
統一的に行えるよう幾つかの【参照モデル】を
準備している。
– 性能参照モデル:PRM
– ビジネス参照モデル:BRM
– サービス参照モデル:SRM
– 技術参照モデル:TRM
– データ参照モデル:DRM
– 共有データベース・サンプル【RIDB】の公開
• 連邦EAでは、そのフレームワークに沿って構築
されたレクレーション施設の共有データベース
【RIDB】を、情報統合と実装に関するサンプルと
して一般に公開している。
2015/1/28
エンタープライズ
サービス
マッ ピング/静止軌道/高度/GPS
保全管理
記録管理
ビジネス
サービス
コア・ミッション領域
エネルギー省
国土安全省
司法省
内務省
国防省
財務省
HHS
EPA
SBA
財務管理
人事管理
健康
教育
経済発展
天然資源
国土安全
コミュニティ及び
社会的サービス
測定領域
測定分類
測定グループ
測定指標
PRM ビジネス領域
ビジネス・ライン
サブ機能
BRM
サービス・ドメイン
サービス・タイプ
コンポーネント
SRM サービス領域
サービス分類
サービス標準
TRM
住所 / 11
住所_ 識別子
住所_ 市
住所_ 国コード
住所_ 郵便コード
住所_ 州コード
住所_ 住所1
住所_ 住所2
住所_ 住所3
活動 / 7
活動_ 識別子
活動_ レベル
活動_ 名前
領域 / 4
領域_ 識別子
領域_ 記述
領域_ 電子メール
領域_ 使用可否
領域_ 使用費記述
領域_ イメー ジ見出し
領域_ イメー ジURL
領域_ 地図URL
領域_ 名前
領域_ 電話
領域_ 予約URL
領域_ URLアドレス
領域_ URLテキス ト
施設 / 5
施設_ 識別子
施設_ Adaアクセス
施設_ 記述
施設_ 電子メール
施設_ 使用可否
施設_ イメー ジ見出し
施設_ イメー ジURL
施設_ 緯度
施設_ 経度
施設_ 地図URL
施設_ 名前
施設_ 電話
施設_ 予約URL
施設_ タイプ記述
施設_ URLアドレス
施設_ URLアドレス2
施設_ URLアドレス3
施設_ URLテキス ト
施設_ URLテキス ト2
施設_ URLテキス ト3
施設_ 利用費記述
組織 / 1
組織_ 識別子
組織_ 略称
組織_ イメー ジURL
組織_ 管轄タイプ
組織_ 名前
組織_ タイプ
組織_ URL名前
組織_ URLテキス ト
組織領域役割 / 2
組織_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
組織領域役割_ 理由
組織施設役割 / 3
組織_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
組織施設役割_ 理由
FacAddr / 10
住所_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
施設活動 / 8
活動_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
施設活動_記述
施設活動_使用料記述
RecAreaAddr / 9
住所_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
領域活動 / 6
活動_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
領域活動_記述
領域活動_使用料記述
WSDLベース
アクセス手段群
連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関
EA推進のためのサンプル公開パス
連邦機関によるRIDBの実運用パス
RIDB
性能改善ライフサイクル
セグメントの単位
性能参照モデル ビジネス参照モデル
サービス参照モデル 技術参照モデル データ参照モデル
サンプル公開【RIDB】
33有限会社ジール
421 【性能改善ライフサイクル】
• 連邦政府の各機関がIT投資を行うため必要な活動群を【性
能改善ライフサイクル】として定め、それを各機関が継続的
に実践することで連邦政府全体の業務効率改善を図る仕掛
けとしている。
– 【アーキテクトする】
• 現状業務(ベースライン)から、連邦政府ワイドに整合性が取れた要素統合を図り、
将来のあるべき業務(To-Be)を描き出してその移行計画を明らかにする。
– 【投資する】
• 各機関は、IT投資案件について、移行計画や利害関係者の共有状況を含め
【アーキテクトする】の結果をまとめ、大統領府予算局(OMB)に予算申請する。
– 【実践する】
• 予算局からの承認に基づき、IT投資の実装を含めた業務の転換を実施する。
性能改善ライフサイクル
2015/1/28 34有限会社ジール
422 【アーキテクト】する
• 【アーキテクチャ】とは(国防省の定義)
– 【アーキテクチャ】とは、特定ドメインにおける広義のシステムの構成要素について、時
代変化に影響されない(普遍的な)、それら要素間、および要素とルールや制約との
関係を表したもの。
• 【アーキテクトする】の内容
2015/1/28
現在の業務実態をベー
スライン・ビューとして描
く
ベースライン・ビューで識別された
業務の関連要素を、(縦横の)関連
部門と調整し、連邦政府ワイドで整
合する要素に統合化する
統合化された関連要素
に基づき、ベースライ
ン・ビューを将来のある
べき姿のTo-Beビューを
描き直す。
ベースラインからTo-Beへ
の移行計画を作成する
これらの過程は、その業務に
関わる利害関係者で共有する。
35有限会社ジール
423 【セグメント】の概念
• 【性能改善ライフサイクル】を実行する単位として【セグメント】を定義して
いる。
– 【セグメント】とは、基本的に業務と機関で構成されるマトリックスの交点である。
– ここで業務は、政府のミッションを遂行するミッション業務とそれらのミッション業務を支
えるサービス業務に区分し、更にサービス業務には機関毎に行われるビジネス・サー
ビスと政府共通に提供されるエンタープライズ・サービスに分けられる。
エンタープライズ
サービス
マッ ピング/静止軌道/高度/GPS
保全管理
記録管理
ビジネス
サービス
コア・ミッション領域
エネルギー省
国土安全省
司法省
内務省
国防省
財務省
HHS
EPA
SBA
財務管理
人事管理
健康
教育
経済発展
天然資源
国土安全
コミュニティ及び
社会的サービス
連邦機関(省庁)
政府共通の
サービス業務
機関毎のサービス業務 政府ミッションの業務
交点セルがセグメント
【セグメント】の概念
2015/1/28 36有限会社ジール
430 FEAの参照モデル群
• 連邦政府EAの主要な成果物は、アーキテクチャを構築する際の複数側
面からなる参照モデル群で、FEA CRMに下記が含まれている。
2015/1/28
戦略成果
・市民へのサービス
・サービス提供の
サポート
・政府資源の管理
ミッションと
ビジネスの結果 ・顧客の利益
・サービスの幅
・適時性と応答性
・サービス品質
・サービス入手製
顧客の結果
・財務
・生産性
・サイクルタイム
と適時性
・品質
・安全と個人保護
・適時性と応答性
・管理と確信
プロセスとアクティビティ
・技術コスト
・品質保証
・効率性
・情報とデータ
・信頼性と入手製
・有効性
技術
その他固定資産人的資本
結果:ミッションとビジネスー重要な結果は
BRM のレベル1と3と整合します。
結果が顧客の観点から測定しました。
出力:日毎のアクティビティと幅広いプロセ
スの望まれる成果によって生出される測
定された直接効果。
BRMのレベル2と整合する。
入力:それらの出力への貢献を
通して、及びそれらの延長、結果
によって測定される主要なイネー
ブラー
測定領域
測定分類
測定グループ
測定指標
PRM
FEA PRMの分類体系
FEA PRMの分類内容(タキソノミ)
市民への
サービス
提供のモード
サービス提供
のサポート
政府資源の管理
FCS02_防衛と国家安全保障
FCS12_国土安全保障
FCS14_知性の提供
FCS08_法の執行
FCS15_国際問題と商取引
FCS09_告訴と裁判活動
FCS10_矯正活動
FCS05_教育
FCS06_エネルギー
FCS11_健康
FCS17_輸送
FCS13_収入保障
FCS07_環境管理
FCS16_天然資源
FCS03_災害管理
FCS01_コミュニティと
社会サービス
FCS04_経済発展
FCS18_労働力管理
FCS19_一般科学と革新
FBD04_市民への直接サービス
FBD01_知識創造と管理
FBD02_公共物創造と管理
FBD03_規制遵守と施行
FBD06_連邦の財務援助
FBD08_クレジットと保険
FBD07_州と地方政府へ
の支給
FBS03_立法関係
FBS06_社会問題に対応する
FBS04_規制開発
FBS05_計画と資源配分
FBS01_統制と監督
FBS07_歳入収集
FBS02_内部リスクの管理と緩和
FBS08_一般統治
FBR05_サプライチェーン管理
FBR03_人的資源管理
FBR02_財務管理
FBR01_行政管理
FBR04_情報と技術管理
政府の目的
目的達成に
使われる
メカニズム
政府の
オペレーション
をサポートする
機能
資源管理の
機能
ビジネス領域
ビジネス・ライン
サブ機能
BRM
FEA BRMの分類体系
FEABRMの分類内容(タキソノミ)
サービス・ドメイン サービス・タイプ
顧客サービス •Customer Relationship Management(顧客関係マネージメント)
•Customer Preference(顧客嗜好)
•Customer Initiated Assistance(顧客起動支援)
プロセス自動化
サービス
•Trackingand Workflow(追跡とワークフロー)
•Routing and Scheduling(経路とスケジュール)
ビジネス・マネージメント
サービス
•Management of Process(プロセス・マネージメント)
•Organizational Management(組織マネージメント)
•Investment Management(投資マネージメント)
•Supply Chain Management(サプライチェーン・マネージメント)
ディジタル資産
サービス
•Content Management(コンテンツ・マネージメント)
•Document Management(ドキュメント・マネージメント)
•Knowledge Management(知識マネージメント)
•RecordsManagement(記録マネージメント)
ビジネス分析
サービス
•Analysisand Statistics(分析と統計) ・Reporting(報告)
•Visualization(可視化)
•Knowledge Discovery(知識発見)
•BusinessIntelligence(ビジネス知性)
バック・オフィス
サービス
•Data Management(データ・マネージメント) ・Development and Integration(開発と統合)
•Human Resources(人的資源) ・Human Capital / Workflow Management
•Financial Management(財務マネージメント) (人的資産/ワークフロー・マネージメント)
•Asset/Material Management(資産/物質マネージメント)
サポート・サービス •Security Management(安全マネージメント) ・System Management(システム・マネージメント)
•Collaboration(コラボレーション) ・Forms Management(様式マネージメント)
•Search(検索)
•Communication(コミュニケーション)
サービス・ドメイン
サービス・タイプ
コンポーネント
SRM
FEASRMの分類体系
FEA SRMの分類内容(タキソノミ)
サービスのアクセスと提供
サービスのプラットフォームとインストラクション
アクセス・チャンネル
Webブラウザー
ワイヤレス/PDA
コラボレーション/通信
その他の電子チャンネル
提供チャンネル
インターネット
イントラネット
エキスラネット
Peer to Peer(P2P)
VPN
サービス要求
立法/遵守
認証/シングル・サインオン
ホスティング
サービス転送
ネットワーク・サービス支援
サービス転送
支援プラットフォーム
ワイヤレス/モバイル
独立プラットフォーム
依存プラットフォーム
ソフトウエア エンジニアリング
統合開発環境
ソフトウエア構成管理
テスト・マネージメント
モデリング
提供サービス
Webサービス
メディア・サービス
アプリケーション・サービス
ポータル・サービス
データベース/ストレージ
データベース
ストレージ
ハードウエア/インフラ
サーバー/コンピュータ
組み込み技術/デバイス
周辺機器
広域エリアネットワーク( WAN )
ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)
ネットワーク機器/標準
ビデオ会議
コンポーネント・フレームワーク
サービスのインタフェースと統合
セキュリティ
認証/ディジタル署名
セキュリティ・サービス支援
プレゼンテーション/インタフェース
静的ディスプレイ
動的サーバー側ディスプレイ
内容レンダリング
Web/モバイル/音声
ビジネス論理
独立プラットフォーム
依存プラットフォーム
データ・マネージメント
データベース接続性
報告と分析
統合
ミドルウエア
エンタープライズ・アーキテクチャ統合
相互運用性
データ・フォーマット/分類
データ・タイプ/検証
データ変換
インタフェース
サービスの発見
サービスの解説/インタフェース
データ・交換
データ・交換
サービス領域
サービス分類
サービス標準
FEA TRMの分類体系
FEA TRMの分類内容(タキソノミ)
エンティティ
供給者
消費者
交換
パッケージ
ペイロード
定義
紹介
ポイント
データ資産
データ共有
参照する
参照する
生成する
向かう
紹介
返却結果
アクセス
エンティティ 属性
関係
データ
タイプ
ドキュメント
非構造化
データ資源
セミ構造化
データ資源
構造化
データ資源
データ資産
ディジタル
データ資源
データ記述
含む
含む
定義する
構造を記述する
参加する
関係する
参照する
制約される
含む 含む
タイプの一つ
セミ/非構造化を記述する
タイプの一つ タイプの一つ
構造化
データ資源
データ
ステュワード
データ
源
データ資産
ディジタル
データ資源
タキソノミ トピックス
紹介
ポイント
他のFEA
参照モデル
関係
交換
パッケージ
データ文脈
関係する
分類する
管理文脈を準備する
タイプの一つ
分類する
含む
分類する
管理する
参加するタイプの一つ
凡例
他の標準領域の一つの
概念部分を示す
標準領域間のリンク
他オプション的関係を示す
照会ポイントと交換
データとデータ資産 タキソノミ
データ共有
データ記述 データ文脈
FEA DRMの体系
FEA DRMの抽象モデル
– FEA PRM :性能参照モデル
• PRMは、各セグメント・アクティビティの性能評価の指標を階層的に定義。
• PRMの性能評価指標には、ドメイン固有なBRMで定義される役割の達成度とト
゙メインに共通な一般的指標の2つの性能領域から成る。
– FEA BRM :ビジネス参照モデル
• BRMは、各セグメント・アクティビティの果たすべき役務を階層的に定義。
• 果たすべき役務はドメイン固有であり、ドメイン毎に準備される。
• FEA BRMは連邦政府の役務であり、DoD EA BRMは国防省の役務(UJTL)で
ありでFEA BRMの一部の詳細である。
– FEA SRM :サービス及びコンポーネント参照モデル
• SRMは、各アクティティ遂行のため利用する(ASP等で提供される)サービスやコン
ポーネントが提供する機能の階層的な定義。
• SRMの機能群は、ドメインに依存しない一般的なもの。
– FEA TRM :技術参照モデル
• TRMは、各アクティビティが依存する技術や標準の体系的な定義。
• TRMはドメインに依存しない一般的な技術や標準である。
– FEA DRM :データ参照モデル
• DRMは、そのセグメントで参照されるデータを表現するデータ・モデル構築のガイド。
• DRMでは、『データ記述』、『データ文脈』及び『データ共有』の3つの側面からの
考慮すべき内容を示している。
37有限会社ジール
431 FEA BRM(ビジネス参照モデル)の概要
市民への
サービス
提供のモード
サービス提供
のサポート
政府資源の管理
FCS02_防衛と国家安全保障
FCS12_国土安全保障
FCS14_知性の提供
FCS08_法の執行
FCS15_国際問題と商取引
FCS09_告訴と裁判活動
FCS10_矯正活動
FCS05_教育
FCS06_エネルギー
FCS11_健康
FCS17_輸送
FCS13_収入保障
FCS07_環境管理
FCS16_天然資源
FCS03_災害管理
FCS01_コミュニティと
社会サービス
FCS04_経済発展
FCS18_労働力管理
FCS19_一般科学と革新
FBD04_市民への直接サービス
FBD01_知識創造と管理
FBD02_公共物創造と管理
FBD03_規制遵守と施行
FBD06_連邦の財務援助
FBD08_クレジットと保険
FBD07_州と地方政府へ
の支給
FBS03_立法関係
FBS06_社会問題に対応する
FBS04_規制開発
FBS05_計画と資源配分
FBS01_統制と監督
FBS07_歳入収集
FBS02_内部リスクの管理と緩和
FBS08_一般統治
FBR05_サプライチェーン管理
FBR03_人的資源管理
FBR02_財務管理
FBR01_行政管理
FBR04_情報と技術管理
政府の目的
目的達成に
使われる
メカニズム
政府の
オペレーション
をサポートする
機能
資源管理の
機能
• BRMとは、業務遂行の目的、すなわち役務を階層的に体系化した枠組みと
参照モデルであり、連邦政府固有のものである。
– FEA BRMは、連邦政府の各組織が分担して遂行している国家としての役務(ミッション)を
大統領の立場で表現した業務体系モデルであり、ビジネス領域(大分類)、ビジネス・ライ
ン(中分類)、サブ機能(小分類)として階層化されている。
– 国防省のEAで紹介したUJTL(Universal Joint Task List)は、FEA BRMの『市民へのサービス』ビ
ジネス領域の『防衛と国家安全保障』ビジネス・ラインに位置付けられており、国防省の活動
が連邦政府における『市民へのサービス』の一部として整合性が保たれている。
ビジネス領域
ビジネス・ライン
サブ機能
BRM
FEA BRMの分類体系
FEA BRMの分類内容(タキソノミ)
2015/1/28 38有限会社ジール
432 【セグメント】と【参照モデル】の関連
• 【セグメント】は、連邦政府ミッション業務と連邦機関とのマトリックスに
よって定義される。
• 政府のミッション業務を体系的に整理し明確化した内容が【ビジネス参照
モデル】として階層的に定義されている。
2015/1/28
エンタープライズ
サービス
マッ ピング/静止軌道/高度/GPS
保全管理
記録管理
ビジネス
サービス
コア・ミッション領域
エネルギー省
国土安全省
司法省
内務省
国防省
財務省
HHS
EPA
SBA
財務管理
人事管理
健康
教育
経済発展
天然資源
国土安全
コミュニティ及び
社会的サービス
市民への
サービス
提供のモード
サービス提供
のサポート
政府資源の管理
FCS02_防衛と国家安全保障
FCS12_国土安全保障
FCS14_知性の提供
FCS08_法の執行
FCS15_国際問題と商取引
FCS09_告訴と裁判活動
FCS10_矯正活動
FCS05_教育
FCS06_エネルギー
FCS11_健康
FCS17_輸送
FCS13_収入保障
FCS07_環境管理
FCS16_天然資源
FCS03_災害管理
FCS01_コミュニティと
社会サービス
FCS04_経済発展
FCS18_労働力管理
FCS19_一般科学と革新
FBD04_市民への直接サービス
FBD01_知識創造と管理
FBD02_公共物創造と管理
FBD03_規制遵守と施行
FBD06_連邦の財務援助
FBD08_クレジットと保険
FBD07_州と地方政府へ
の支給
FBS03_立法関係
FBS06_社会問題に対応する
FBS04_規制開発
FBS05_計画と資源配分
FBS01_統制と監督
FBS07_歳入収集
FBS02_内部リスクの管理と緩和
FBS08_一般統治
FBR05_サプライチェーン管理
FBR03_人的資源管理
FBR02_財務管理
FBR01_行政管理
FBR04_情報と技術管理
政府の目的
目的達成に
使われる
メカニズム
政府の
オペレーション
をサポートする
機能
資源管理の
機能
【ビジネス参照モデル】 【セグメント】構造
39有限会社ジール
433 FEA PRM(性能参照モデル)の概要
• PRMとは、業務の性能を評価するための視点を提供する枠組みと参照モデルであり、
性能評価基準の大分類、中分類、小分類として階層的に体系化した評価項目を表現
している。
戦略成果
・市民へのサービス
・サービス提供の
サポート
・政府資源の管理
ミッションと
ビジネスの結果 ・顧客の利益
・サービスの幅
・適時性と応答性
・サービス品質
・サービス入手製
顧客の結果
・財務
・生産性
・サイクルタイム
と適時性
・品質
・安全と個人保護
・適時性と応答性
・管理と確信
プロセスとアクティビティ
・技術コスト
・品質保証
・効率性
・情報とデータ
・信頼性と入手製
・有効性
技術
その他固定資産人的資本
結果:ミッションとビジネスー重要な結果は
BRM のレベル1と3と整合します。
結果が顧客の観点から測定しました。
出力:日毎のアクティビティと幅広いプロセ
スの望まれる成果によって生出される測
定された直接効果。
BRMのレベル2と整合する。
入力:それらの出力への貢献を
通して、及びそれらの延長、結果
によって測定される主要なイネー
ブラー
– FEA PRMの特徴は、最上位の評価基準が業務結果を2つの側面から測定する点である。
– 一つはその業務に課せられた役割、すなわちBRM(ドメイン固有)に関する達成度であり、もう一つはそのサービス
についてのコストや品質、応答性、あるいはサービスの入手性のような一般的な評価基準である。
– これら2つの評価側面は、如何に一般的評価基準が高くてもその業務に課せられた任務の結果が良くなければ
評価できないことを示しており、業務単位にどの側面にウエイトを置くかを考えるべきであることを示している。
測定領域
測定分類
測定グループ
測定指標
PRM
FEA PRMの分類体系
FEA PRMの分類内容(タキソノミ)
2015/1/28 40有限会社ジール
434 FEA SRM(サービス参照モデル)の概要
サービス・ドメイン サービス・タイプ
顧客サービス •Customer Relationship Management(顧客関係マネージメント)
•Customer Preference(顧客嗜好)
•Customer Initiated Assistance(顧客起動支援)
プロセス自動化
サービス
•Trackingand Workflow(追跡とワークフロー)
•Routing and Scheduling(経路とスケジュール)
ビジネス・マネージメント
サービス
•Management of Process(プロセス・マネージメント)
•Organizational Management(組織マネージメント)
•Investment Management(投資マネージメント)
•Supply Chain Management(サプライチェーン・マネージメント)
ディジタル資産
サービス
•Content Management(コンテンツ・マネージメント)
•Document Management(ドキュメント・マネージメント)
•Knowledge Management(知識マネージメント)
•RecordsManagement(記録マネージメント)
ビジネス分析
サービス
•Analysisand Statistics(分析と統計) ・Reporting(報告)
•Visualization(可視化)
•Knowledge Discovery(知識発見)
•BusinessIntelligence(ビジネス知性)
バック・オフィス
サービス
•Data Management(データ・マネージメント) ・Development and Integration(開発と統合)
•Human Resources(人的資源) ・Human Capital / Workflow Management
•Financial Management(財務マネージメント) (人的資産/ワークフロー・マネージメント)
•Asset/Material Management(資産/物質マネージメント)
サポート・サービス •Security Management(安全マネージメント) ・System Management(システム・マネージメント)
•Collaboration(コラボレーション) ・Forms Management(様式マネージメント)
•Search(検索)
•Communication(コミュニケーション)
– SRMとは、業務遂行を支援するサービス及びコンポーネントのサービス機能
を階層的に体系化した枠組みと参照モデルである。
– FEA SRMでは、一般的に市場で入手可能なサービス機能を、サービス・ドメイン(大分類)、
サービス・タイプ(中分類)、コンポーネント(小分類)に階層化しタキソノミ化している。
– FEA SRMは、特に連邦政府独自の機能要素ではなく、一般的なSOA(Service Oriented
Architecture)あるいはASP(Application Service Provider)を意識した参照モデルと考えるこ
とができる。
サービス・ドメイン
サービス・タイプ
コンポーネント
SRM
FEA SRMの分類体系
FEA SRMの分類内容(タキソノミ)
2015/1/28 41有限会社ジール
サービスのアクセスと提供
サービスのプラットフォームとインストラクション
アクセス・チャンネル
Webブラウザー
ワイヤレス/PDA
コラボレーション/通信
その他の電子チャンネル
提供チャンネル
インターネット
イントラネット
エキスラネット
Peer to Peer(P2P)
VPN
サービス要求
立法/遵守
認証/シングル・サインオン
ホスティング
サービス転送
ネットワーク・サービス支援
サービス転送
支援プラットフォーム
ワイヤレス/モバイル
独立プラットフォーム
依存プラットフォーム
ソフトウエア エンジニアリング
統合開発環境
ソフトウエア構成管理
テスト・マネージメント
モデリング
提供サービス
Webサービス
メディア・サービス
アプリケーション・サービス
ポータル・サービス
データベース/ストレージ
データベース
ストレージ
ハードウエア/インフラ
サーバー/コンピュータ
組み込み技術/デバイス
周辺機器
広域エリアネットワーク( WAN )
ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)
ネットワーク機器/標準
ビデオ会議
コンポーネント・フレームワーク
サービスのインタフェースと統合
セキュリティ
認証/ディジタル署名
セキュリティ・サービス支援
プレゼンテーション/インタフェース
静的ディスプレイ
動的サーバー側ディスプレイ
内容レンダリング
Web/モバイル/音声
ビジネス論理
独立プラットフォーム
依存プラットフォーム
データ・マネージメント
データベース接続性
報告と分析
統合
ミドルウエア
エンタープライズ・アーキテクチャ統合
相互運用性
データ・フォーマット/分類
データ・タイプ/検証
データ変換
インタフェース
サービスの発見
サービスの解説/インタフェース
データ・交換
データ・交換
435 FEA TRM(技術参照モデル)の概要
• TRMとは、業務遂行に利用される技術や技術標準を階層的に体系化した
枠組みと参照モデルである。
– FEA TRMも、SRM同様に一般的に市場で活用されている技術及び標準を、サービス・ドメ
イン(大分類)、サービス分類(中分類)、サービス標準(小分類)として階層化し分類体系
を示している。
– FEA TRMは、特に連邦政府独自の技術要素ではなく、一般的なIT関連の支援技術につ
いての参照モデルである。
サービス領域
サービス分類
サービス標準
FEA TRMの分類体系
FEA TRMの分類内容(タキソノミ)
2015/1/28 42有限会社ジール
440 FEA DRM(データ参照モデル)の概要
• DRMは若干他の参照モデルとは趣が異なっており、業務遂行に必要な
あるいは生成される情報やデータを如何にデータ・モデル化するかのガ
イドを提供している。
– FEA DRMでは、データ・モデルを構築する際の視点を、『データ記述』、『データ文脈』、
及び『データ共有』の3つの側面から考察(アプローチ)すべしと規定している。
– データ・モデリングの手段は基本的にIDEF1Xによるエンティティ・リレーション方式によ
るモデリングが基盤となっているが、DRMではその基盤技術を補完する立場で上記3
つの側面からの考察内容を抽象モデルとして提供している。
エンティティ
供給者
消費者
交換
パッケージ
ペイロード
定義
紹介
ポイント
データ資産
データ共有
参照する
参照する
生成する
向かう
紹介
返却結果
アクセス
エンティティ 属性
関係
データ
タイプ
ドキュメント
非構造化
データ資源
セミ構造化
データ資源
構造化
データ資源
データ資産
ディジタル
データ資源
データ記述
含む
含む
定義する
構造を記述する
参加する
関係する
参照する
制約される
含む 含む
タイプの一つ
セミ/非構造化を記述する
タイプの一つ タイプの一つ
構造化
データ資源
データ
ステュワード
データ
源
データ資産
ディジタル
データ資源
タキソノミ トピックス
紹介
ポイント
他のFEA
参照モデル
関係
交換
パッケージ
データ文脈
関係する
分類する
管理文脈を準備する
タイプの一つ
分類する
含む
分類する
管理する
参加するタイプの一つ
凡例
他の標準領域の一つの
概念部分を示す
標準領域間のリンク
他オプション的関係を示す
照会ポイントと交換
データとデータ資産 タキソノミ
データ共有
データ記述 データ文脈
FEA DRMの体系
FEA DRMの抽象モデル
2015/1/28 43有限会社ジール
450 RIDB 情報統合サンプル・データベース
• RIDB( Recreation Information Database)は、連邦政府EA(FEA)に沿って構築されたレク
レーション地域情報に関する統合データベースで、FEAを推進するための雛型モデルとして2007
年11月に公開された。
– RIDBはUSDA(農務省)配下の情報資源マネージメント部門が主管部署である。
– RIDBには、全米3000ヵ所に上る連邦政府に属するレクレーション・サイトのイベントや活動情
報がリアルタイムで更新されている。
• www.recdata.gov
• RIDBはそれらの情報を連邦政府の関係機関がアクセスして共同活用することを意図して
おり、SOAPおよびWSDLによるアクセス手段を定義し、情報アクセスのためとFEA推進のひな
型としての参照することを目的に公開している。
– SOAP :Simple Object Access Protocol
– WSDL :Web Service Description Language
– SOAP及びWSDLのスタディ用サンプルのアクセス先
• https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBService.jws?WSDL
• https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceInsert.jws?WSDL
• https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceUpdate.jws?WSDL
• https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceDelete.jws?WSDL
住所 / 11
住所_ 識別子
住所_ 市
住所_ 国コード
住所_ 郵便コード
住所_ 州コード
住所_ 住所1
住所_ 住所2
住所_ 住所3
活動 / 7
活動_ 識別子
活動_ レベル
活動_ 名前
領域 / 4
領域_ 識別子
領域_ 記述
領域_ 電子メール
領域_ 使用可否
領域_ 使用費記述
領域_ イメー ジ見出し
領域_ イメー ジURL
領域_ 地図URL
領域_ 名前
領域_ 電話
領域_ 予約URL
領域_ URLアドレス
領域_ URLテキス ト
施設 / 5
施設_ 識別子
施設_ Adaアクセス
施設_ 記述
施設_ 電子メール
施設_ 使用可否
施設_ イメー ジ見出し
施設_ イメー ジURL
施設_ 緯度
施設_ 経度
施設_ 地図URL
施設_ 名前
施設_ 電話
施設_ 予約URL
施設_ タイプ記述
施設_ URLアドレス
施設_ URLアドレス2
施設_ URLアドレス3
施設_ URLテキス ト
施設_ URLテキス ト2
施設_ URLテキス ト3
施設_ 利用費記述
組織 / 1
組織_ 識別子
組織_ 略称
組織_ イメー ジURL
組織_ 管轄タイプ
組織_ 名前
組織_ タイプ
組織_ URL名前
組織_ URLテキス ト
組織領域役割 / 2
組織_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
組織領域役割_ 理由
組織施設役割 / 3
組織_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
組織施設役割_ 理由
FacAddr / 10
住所_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
施設活動 / 8
活動_ 識別子 (FK)
施設_ 識別子 (FK)
施設活動_記述
施設活動_使用料記述
RecAreaAddr / 9
住所_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
領域活動 / 6
活動_ 識別子 (FK)
領域_ 識別子 (FK)
領域活動_記述
領域活動_使用料記述
WSDLベース
アクセス手段群
連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関
2015/1/28 44有限会社ジール
500 連邦政府EAを元に【情報統合】を考える
• 【統合】とは
– 広辞苑では【統合】を『2つ以上のものを一つに統べ合わせること』と定義している。
– そして統べ合わせる対象によって、システム統合、組織統合、事業統合、あるい
は企業統合等様々な統合が存在する。
• 【情報】とは
– Wikipediaでは、『広義の【情報】とは、人の判断・意思を左右し・決定させる全て
の事象である。』と解説している。
• 【情報】と【データ】の違い
– 【データ】は、何らかの事象についての事実や観測結果を表現したもので特に受
け手がそれをどのように理解すべきかの記述を含まない存在である。
– データを準備した際の利用目的に依存したデータの存在
– 【情報】は、受け手がそのデータを使うとき自分の使用目的に適合した情報である
ことを判断するための付帯情報を伴ったものと解釈される。
– データを準備した際の利用目的から離れて、データ自体の存在定義により多様な用途に備え
られた情報
• 【情報統合】とは
– 【情報統合】は、受け手が使用目的への適合性を判断するための付帯情報が同
じものを一つに統合すること。
2015/1/28 45有限会社ジール
510 連邦政府EAの【アーキテクトする】と【参照モデル】
• 【アーキテクトする】とは、業務のベースライン・ビューを描き、識別された情報要
素を連邦政府ワイドに統合し、業務のTo-Beビューへと移行させる活動である。
– 業務ビューには、連邦政府標準(FIPS)の統合化定義手法(Integrated DEFnition Method)である、
IDEF0:アクティビティ・モデリング手法が、情報要素の統合化には、IDEF1X:情報モデリング手法が
その基盤技術(前提)となっている。
– 業務ビューの構築には、それぞれコンテンツを含む参照モデル群(ビジネス参照モデル(BRM)、性
能参照モデル(PRM)、サービス参照モデル(SRM)、及び技術参照モデル(TRM))が業務活動(アク
ティビティ)を統一的に均質化する役割を果たす。
– 連邦政府ワイドの情報統合には、データ参照モデルで定義されたガイドラインに沿って情報モデリ
ングが実施される。
2015/1/28
BRM TRMSRM DRM PRM
参照 参照 参照
組織管理
組織_ID
組織_解説 (AK1)
組織_名前 (AK2)
組織_CD (FK) (AK3)
物品管理
物品_ID
物品_CD (FK)
物品_解説 (AK1)
物品_名前 (AK2)
業務管理
業務_ID
業務_CD (FK)
業務_解説 (AK1)
業務_名前 (AK2)
組織業務管理
組織_ID (FK)
業務_ID (FK)
業務_CD (FK)
業務物品管理
業務_ID (FK)
物品_ID (FK)
業務_CD (FK)
物品_CD (FK)
製品案件
製品案件_ID
物品_ID (FK) (AK1)
物品_CD (FK) (AK2)
組織_ID (FK) (AK3)
業務_ID (FK) (AK4)
業務_CD (FK) (AK5)
部材_解説 (AK6)
部材_名前 (AK7)
物品組織管理
物品_ID (FK)
組織_ID (FK)
物品_CD (FK)
業務タイプ
業務_CD
業務タイプ (AK1)
配送
配送.業務_CD (FK)
TypeOperMake
生産.業務_CD (FK)
調達
調達.業務_CD (FK)
TypeOperPlan
計画.業務_CD (FK)
調達引渡
調達.業務_CD (FK)
調達受入
調達.業務_CD (FK)
調達注文
調達.業務_CD (FK)
調達計画
調達.業務_CD (FK)
生産引渡
生産.業務_CD (FK)
生産加工
生産.業務_CD (FK)
生産段取
生産.業務_CD (FK)
生産計画
生産.業務_CD (FK)
配送納入
配送.業務_CD (FK)
配送受入
配送.業務_CD (FK)
配送受注
配送.業務_CD (FK)
配送計画
配送.業務_CD (FK)
As-Isアクティビティ・モデル To-Beアクティビティ・モデル統合情報モデリング
抽象データ・モデル
要素分類体系
(タキソノミ)
ベースライン・ ビュー To-Be ビュー情報統合化
参照モデル群
【アーキテクトする】の流れと【参照モデル】の関係
46有限会社ジール
512 【参照モデル】とアクティビティ・モデルの関係
• 業務活動は、組織全体の役務を遂行するため、何らかの観点で階層的にモ
ジュール化されて実施されると捉えることができる。
– しかしながら、業務の単位は多面的であり様々な関連要素によって特徴付けられ、単純に一つの
側面からそれを識別することは難しい。
– 業務を特徴づける要素には、その業務の達成目標、担当範囲、必要な技能や専門性、必要な設備
や支援機能、関連する情報など、様々な要素が存在する。
• 連邦EAでは、業務を特徴づける要素の内、政府ワイドで体系化できる要素を【参
照モデル】として準備し、それを共通化することで間接的にモジュール化され業務
の整合性を高める方式を採用している。
2015/1/28
ビジネス領域
ビジネス・ライン
サブ機能
BRM
サービス・ドメイン
サービス・タイプ
コンポーネント SRM
サービス領域
サービス分類
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業務の役割 性能評価
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【業務】と【参照モデル】の関係とそのIDEF0表現
アクティビティ
(業務)
C C
M M M
I
O
O
(目標) (性能基準)
(性能実績)
(生成データ)
(サービス)
(技術)
(担当)
(参照データ)
47有限会社ジール
TOGAF
• The Open GroupのEAフレームワーク
– TOGAFは基本的にDoDAF、FEAの成果を踏襲した類似のEAフレームワークとなっている。
– 大きな違いは、FEAの場合の連邦政府固有のBRMは自前の参照モデルであるが、
TOGAFでは汎用のビジネス参照モデルは存在せず、各種の団体が進めている標準化
活動の結果を参照モデルとして活用するよう推奨している。
2015/1/28 48有限会社ジール
複雑・大規模システムを統治するには
• 複雑・大規模システムはもはや中央集権的な方法では統治
不可能である。
• システムを取り巻く多くの利害関係者の関心事を記述しそれ
らが充たされる基盤仕組を描かなければならない。(我欲→
統合)
– 利害関係者の関心が『ビュー』でそれを描いたものが『ビュー・モデ
ル』である。
– これら複数の観点からの機能的『ビュー・モデル』を統べ合せ、統合さ
れた概念的基盤『ビュー・モデル』を構築するのが『アーキテクトする』
である。
• 各利害関係者の関心事を整理したものが『参照モデル』であ
り、各種の標準化活動で様々な『参照モデル』が整備されつ
つある。
2015/1/28 49有限会社ジール
『複雑システム』とは
• 複雑システムとは
– 複雑システムは、全体としての特性が、構成要素個別の特性から明らかでなく、それら
が相互接続されて構成されたシステムである。
• 『複雑システム』の特徴
– 『境界』を定めることが難しい。
– 『オープン』である。
– 『記憶』を持つ(時間的に動的に振舞う)。
– ネスト化される(『階層』的に構成される)。
– 『多層』ネットワークで結合される。
– 『創発』現象を作りだす。
• 『創発』とは、構成要素の特性だけで捉えられない、システム・レベルでの新しい挙動を創出す。
– 要素間の関係は『非線形』である。
– 要素間は『フィードバック』関係を持つ。
• 『複雑システム』の例
– 化学プラント、航空機及び航空管制、ダム、海上輸送、核兵器、原発、あるいは、政府
や地方自治体の事業、等
• 『複雑システム』の2つのタイプ
– 組織化されていない複雑システム:構成要素の数が非常に多い
– 組織化されている複雑システム:構成要素数はさほど多くなくとも、創発現象がある。
2015/1/28 50有限会社ジール
『複雑システム』と『ビュー・モデル』
• 『複雑システム』は、境界が明らかでなくかつオープンであることから多く
の『利害関係者(ステークホルダー)』が関係する。
– 『システム』を取り巻く『利害関係者』は、その『システム』に対してそれぞれの立場
での『関心』を持って接している。
– 『システム』に対する『利害関係者』の『関心事』のセット(整理されたもの)を
『ビュー』と呼ぶ。
• 『ビュー』の目的
– 『ビュー』は、一人の人間では理解できない『複雑システム』を人間が理解でき管
理できるエンジニアリング可能な複数のモデルに分離する手段である。
– 『ビュー』で統一的に整理された『モデル』を『ビュー・モデル』と呼ぶ。
• 『ビュー・モデル』
– 『ビュー・モデル』は、複雑システムの情報統合を目指す各種『エンタープライズ・
アーキテクチャ(事業体仕組)』あるいは『EAフレームワーク』の基盤をなす概念で
ある。
• 『ビュー』と『ビュー・ポイント(視点)』の違い
– 『ビュー・ポイント』は、特定のモデリング活動でビューを統一して整える具体的手
段
2015/1/28 51有限会社ジール
『ビュー・モデル』
• 『複雑システム』の『ビュー・モデル』のタイプ
– 『三層スキーマ』
• 『外部的スキーマ』
– アプリケーション別スキーマ
• 『概念的スキーマ』
– 『概念体系(オントロジー)』
– 『分類体系(タキソノミ)』
• 『内部的スキーマ』
– 物理的スキーマ
– データベース・スキーマ
– 『4+1 ビュー・モデル』
• 『論理ビュー』
– クラス図
– IDEF1X
• 『開発ビュー』
• 『プロセス・ビュー』
– アクティビティ図、コラボレーション図、他
– IDEF3
• 『物理ビュー』
• 『シナリオ』
– ユースケース図
– IDEF0
三層スキーマのイメージ図
4+1 ビュー・モデルのイメージ図
2015/1/28 52有限会社ジール
『EA』及び『EAフレームワーク』
• 『EA』は、『エンタープライズ・アーキテクチャ』の略
– 『エンタープライズ』は、企業といった固定的組織体ではなく、一つの『事
業』を中心にした、その事業に関わる組織全体を意味し、一つの企業に
おいても複数の事業を行っていれば、複数のエンタープライズが存在す
る。このようなことからここでは『エンタープライズ』を『事業体』と表現する。
– 『アーキテクチャ』は、システムを構成する要素とその要素間の関係を明
らかにしたものであり、その要素は一時的現象ではなく、時空を超えて変
質しない(すなわち普遍的な)要素であることを求めている。そのようなこ
とからここでは『アーキテクチャ』を『仕組』と表現する。
• 最近急激に発展している『事業体仕組』の例
– 米国防省:DoDAF(Department of Defence Architecture Framework)
– 米連邦政府:FEA(Federal Enterprise Architecture)
– 民間団体:TOGAF(The Open Group Archtecture Framework)
• 『事業体仕組』及び『事業体仕組フレームワーク』は、基本的に次
の2つを提供する
– その対象とするドメインで有用な『参照モデル』
– そのドメインで『事業体仕組』活動を実践するための『ガイドライン』
2015/1/28 53有限会社ジール
『参照モデル』と『モデリング』
• 『参照モデル』とは、特定のドメインで骨格となるあるいは有用な仕
組みをモデルとして標準的に記述したもので、それに基づいて個
別の事業体が独自の仕組を構築する基準として活用できるもの。
• 『参照モデル』が共通に包含する概念
– 抽象的である。(時空を超えて変質しない、普遍的なもの)
– エンティティとその関係を含む。(明示的でなくともよい)
– 特定の環境で活用できる。問題領域が特定される。
– 『不可知論』が前提である。
• 『不可知論』は、『神の存在は神のみが知る』で代表される、知になりえないものの存在
を認める考え方。
• 類似の考え方に『非ー知』(知になっていないもの)の存在がある。
• すなわち『参照モデル』そのものはソリューションではなく、一般的
な知識となっていない、当事者のみが知っている知の存在を前提
として成り立っているものである。
– すなわち、『参照モデル』を活用するには、当事者のみが知る知識を補う
『モデリング』の活動があって初めて成り立つ。
2015/1/28 54有限会社ジール

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  • 2. 参照モデル活用の前提を考える • 情報化時代への変革 – 情報化時代とは何か? • 企業は大規模化 • 仕組は複雑化と高速化 • 政府や自治体組織も大規模・複雑化 – マネージメント・スタイルの変化 • トップダウン(欧米式)とボトムアップ(日本式)の対立から両者の融合へ • 欧米は脱皮しつつあるが、日本はその自覚すらない – 逐次開発ベースから再利用ベースへの転換 • 動詞中心から名詞中心へ • オブジェクト指向技術の発展 • モデリング技術の必要性と拡充 • 情報活用(情報統合)に向けての取組み(1990~2010) – 技術開発(情報技術、モデリング技術、イネーブリング技術の台頭) – 意識改革(BPR、CALS) – 各種国際標準化(参照モデルの充実) – Enterprise Architectureの取組み • 米国防省のEA活動(C4ISR→DoDAF1.0→DoDAF1.5→DoDAF2.0) • 米連邦政府のEA活動(FEA) • 民間のThe Open GroupのEA活動(TOGAF) • 大規模・複雑システムを統治するには(根拠) – 複雑システムの特徴とアーキテクチャ • 複雑システムと利害関係者 • 利害関係者とビュー・モデル • 複数ビュー統合の手段 – 統合フレームワーク(EAフレームワーク)の確立 – 各種標準化活動により充実した参照モデル – 参照モデルを活用したモデリング活動(利害関係者の関心毎のビュー) – 多面的ビューを統合された概念モデルの構築とカスタマイズ(タキソノミの拡充) – 根底に横たわる『不可知論』 2015/1/28 2有限会社ジール
  • 3. 002 米国における【情報統合】の歩み 20102000199019801970 国防省 のEA活動 C4ISR DoDAF UJTL(戦闘参照モデル) USDA RIDB FEA DRM 連邦政府 のEA活動 情 報 統 合 を 考 え る CALS活動 コンピューティング スタイルの転換 マネージメント スタイルの変化 CALS活動 オブジェクト指向データ中心手続き中心 自律分散(現場力強化)大量生産 各種イネーブリング技術・情報交換技術 BPRの教育と実践 業務標準化 FEA活動 ネット中心 FEA CRM FEA PG 品質低下 日本研究 社会的責任 背 景 トップダウン経営 現場力強化によるバランス経営 手作り主体 再利用主体 DoD EA活動 TOGAF 9.1The Open Group のEA活動 2015/1/28 TOGAF活動 3有限会社ジール
  • 4. 110 『マネージメント・スタイル』の転換 • これは米国社会に特有化される内容ではあるが、米国社会は1980年代 までの『物づくり』において、労働問題や製品品質面で日本に負けている ことが明らかとなり、『日本に追いつけ、追い越せ』の掛け声の下徹底的 な日本研究を行った。 • この日本研究の結果、日本の物づくりに見る労働者や製品の品質の高さ は、全員参加による現場での改善活動にその原因があることを見出し、 それを米国社会に取り入れる手段を研究した。 • その結果、米国社会は元来優位性を持っていた事業の仕組み化やそれ を実行に移すトップダウン力に加え、日本式の現場の力を養育し活かす各 種のイネーブリング技術や活動論を形式化しそれを普及させた。 • すなわち、米国社会は従来のトップダウン中心のマネージメント・スタイル に日本から学んだ現場力を高める手段を加えた総合的なマネージメン ト・スタイルに転換し、今日に至っていると想定される。 • 特に1990年代からのCALSによる企業統合活動や米国政府のEA活動は、 この『マネージメント・スタイルの転換』を機に活発化されたと推測できる。 2015/1/28 4有限会社ジール
  • 5. 120 『コンピューティング・スタイルの転換』 • コンピュータがフォン・ノイマン型計算機械として一般的に使われるようになってから、 命令中心の実行形態から徐々にデータ中心型、更に名詞中心のオブジェクト 指向型へとそのソフトウエア構築法が移行してきている。 – 1970年代以前は、動詞による処理手順が中心となった手続き型プログラミング中心時代 – 1970年代後半以降は、処理する対象(名詞)を中心としたデータ中心型のシステム構築法が 叫ばれた(クライアントーサーバー型システムとコンカレント・エンジニアリング) – 1980年代以降に、ソフトウエア技術と理解されているがオブジェクト指向型アプローチが登場 (1980年代初期のSmallTalkやMacintoshの登場) • すなわち、当初は動詞による処理中心のソフトウエア・モジュールのまとめ方から 名詞による対象物中心のまとめ方に移行してきた。 処理 対象 原油 半製品 製品 入手する 加工する 保管する 出荷する ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 対象中心 処理中心 • 名詞中心のまとめ方のメリット – 再利用の促進(形容詞による汎化・特化) – オープン化の促進(概念の共有) – 段階的システム構築 • オブジェクト指向技術は情報統合を支え る基本的技術 – 情報概念の共有 – 情報の再利用を促進する 2015/1/28 5有限会社ジール
  • 6. 121 従来型とオブジェクト指向型技術の違い • システム構築において、従来型(手続き型およびデータ中心型)とオブジェクト指 向型では、その構築方法が根本的に異なっており、これを共存あるいは 併存させることは大変難しい。 – 従来型システム構築法は、仕様を決めてその仕様を実現する『作る』文化 – オブジェクト指向型システム構築は、土台から基盤を階層的に積み重ね、その基盤の特性 をうまく利用してアプリケーションへと繋げる『使う』文化 1970 1980 1990 2000 2010 1990年代中ごろの米DEC社マーケッティング部長の講演内容から コンピューティング のスタイル ソフトウエアの 生産性とボリューム ? MVS VMS Smalltalk Macintosh Windows 3.1 Windows 95 不連続 • 名詞中心のまとめ方のメリット – 再利用の促進(形容詞による汎化・特化) – オープン化の促進(概念の共有) – 段階的システム構築 従来スタイル 併用スタイル 新スタイル ハードウエア オペレーティングシステム ToolBox/SE アプリケーション テンプレート 個別 ハードウエア オペレーティングシステム ToolBox/SE アプリケーション テンプレート 個別 ハードウエア オペレーティングシステム アプリケーション 仕様 アプリケーション 仕様 MS-DOS VMS MVS MS-DOS+Windows 3.1 UNIX+GUI MVS+ACS Macintosh TDCS3000 Windows 95 不連続なコンピューティング・スタイルの変化 コンピューティング・スタイルによるシステム構築方法の違い 2015/1/28 6有限会社ジール
  • 7. 200 情報化時代に向けての取組み • 1980年代の米国は製品の品質低下に悩まされ、日本研究に基づき全員参加型の仕組開発 に向けて各種のイネーブリング技術が開発された。 • モデリング技術は、1970年代に登場したIDEF手法を基にモデリング技法の体系を整備し、情 報活用の標準技術として整備した。 • 1970年代までの工業化社会から今後の情報化社会へ転換するに当り、パラダイムシフトを 伴うBPRで事業体の仕組基盤を整備しなおし、その延長線上で継続的改善(日本式改善)を進 める概念を構築した。(BPRは一度のみで、その整備された基盤の上でCPRで改善を継続す る)。 • 1990年代は米国防省の予算圧縮策として連邦政府と国防省の連合でCALS活動が展開され た。 • STEPやISO9000シリーズ等の国際標準化活動が活発に動き出した。 20102000199019801970 情報化に向けて 転換活動 情報化時代に 向けての技術開発 モデリング技術の標準化 CE、BPR、ABC、BSCなど イネーブリング技術の開発 2015/1/28 7有限会社ジール CALS推進活動 UMLはこのころ STEPやISO9000などの 標準化活動 BPRの推進活動
  • 8. 210 各種イネーブリング技術の登場 • 1980年代後期から1990年代前期は、イネーブリング(Enabling)技術として包括 できる各種の企業統合に向けての技術が開発され標準化が進められた。 • イネーブリング技術とは、『管理されていない状態を管理可能な状態に転換す るための技術』と定義でき、以下のような技術がそこに含まれる。(個人的 定義) – IDEFのようなモデリング技術の見直しと連邦政府標準FIPSへの標準化 – ABC(活動基準原価法)やBSC(Balanced Scorecard)と言った経営指標の分析や統合技術 の開発と普及 – STEPを始めとするディジタル情報交換技術の開発と標準化 – PDMやERPと言った情報統合を推進するイネーブラーと称されるシステム製品の登場 – Process InnovationやBPR(Business Process Reengineering)、CPI(Continuous Process Improvement)あるいは6シグマといった、業務改革方法論 – ISO9000や経営品質などの業務改革運動論の定式化と標準化 • これらのイネーブリング技術は、一つの論理的手段で出来上がっているもので はなく、経営から現場までおよび機能横断的な全員参加を必要とする複合 的手段の集合体であることに特徴がある。 2015/1/28 8有限会社ジール
  • 10. 211 IDEF手法 • IDEF手法は、1970年代初期の米空軍のICAMプロジェクトで整備された利用者の 合意形成ためのモデリング手法群である。 – 当初のIDEFは、Icam DEFinitionの略であり、下記の3種類 • IDEF0(アクティビティ・モデリング) • IDEF1(情報モデリング) • IDEF2(シミュレーション・モデリング) • IDEF1手法は1980年代に、リレーショナル・データベース設計手法としてIDEF1Xに拡張され た。 – 日本ではこの拡張されたIDEF1Xを代表として、IDEF手法を情報システム開発の手段と受け止められて いる。 • 1990年代初期に、新たなIDEF3手法が開発されるとともに、IDEF0及びIDEF1Xが米 国連邦情報処理標準(FIPS)に制定された。 – FIPSでIDEF手法は、Integration DEFinition Method(統合化のための定義手法)に改名された。 • 1990年代から国防省を中心とした連邦政府では、新しい情報化時代に向けての 業務改革活動(CALS、BPR)が展開され、それに続く政府機関の全ての情報投資 を規制するEnterprise Architecture(EA)活動が展開されてきており、IDEF手法はこ れらの活動の【情報統合】を促進する枠組みと基本手段として今日も重要な役割 を果たしている。 – 一時期モデリング手段がすべてUMLに置き換えられるような期待感も持たれていたが、最近はIDEF が利用者のためのモデリング手段であり、UMLはそこで描かれたモデルを情報システムのため統 合する手段であるとの棲み分けが出来てきた感じである。 2015/1/28 10有限会社ジール
  • 11. 2015/1/28 有限会社ジール 11 212 IDEF0:アクティビティ・モデリング手法 • IDEF0:アクティビティ・モデリング手法は別名機能モデリング手法とも呼ばれ業務 の仕組みを機能面からモデル化します。 • IDEF0はSADT(Structure Analysis and Design Technology)を起源としており、現在 もこれに勝るモデリング手法は存在しないと言われている。 • IDEF0は作業の流れを表す動的モデリング手法では無く、同時並行業務を含む機 能の相互関係を表す静的モデリング手法である。 アクティビティ (A) 入力(I) 出力(O) 制約(C) 機構(M) 注文を 登録するA1 受注を 処理するA2 完成した 注文書 製品を 出荷するA3 出荷 指示書 顧客の 注文 出荷 製品 製品 を売る A0 顧客の注文 出荷製品 A-0 A1 A0 A2 A3 活動を階層的に分割し表現し、機能の管理単位とそれらの 相互関係を明らかにする。 – ボックス・・・・アクティビティ(A)で動詞で表現する – アロー・・・・・『もの』で名詞で表現する • 入力(I)、制約(C)、出力(O)、機構(M)がある。 • アローを総称しICOMと呼ぶ。 – 5W1Hを明らかにする機能面で捉える。 – IDEF0ダイアグラムはシナリオを物語る。 • アクティビティ(A)は入力(I)を制約(C)に従い機構(M) によって出力(O)に変換する。 2015/1/28 11有限会社ジール
  • 12. 2015/1/28 有限会社ジール 12 213 IDEF1X:情報/データ・モデリング手法 • IDEF1:情報モデリング手法はIDEF0同様に1970年代初期にICAMプロジェクトで発表さ れた『もの』の存在とその関係を表すエンティティ・リレーション形式のモデル化手法で あり、ボックスでエンティティ(名詞)を表し、ラインでエンティティ間の関係(動詞)を表 す。 • その後1980年代にデータベース設計手法としてIDEF1X:情報/データ・モデリング手 法に拡張され、データベース構造(スキーマ)の設計手段としてIT分野で幅広く使わ れている。 • しかし、IDEF1Xはその最も詳細化したレベルとしてデータベース構築のための細か い定義が出来る能力は備えているが、IT化に直接繋がらない事業レベルの経営資源 の存在とその関連をモデル化する手段として最も効力を発揮する。 希望イベント / 7 イベントID (O) イベント_種類 (O) イベント_種類 イベント_観光地 / 11 イベントID (FK) (O) 観光地_訪問先 (O) 観光地_訪問料 (O) イベント_美術館 / 10 イベントID (FK) (O) 美術館_入館料 (O) 美術館_訪問先 (O) イベント_マージャン / 9 イベントID (FK) (O) イベント_テニス / 8 イベントID (FK) (O) テニスコート_候補 (O) テニスコート_料金 (O) イベント_ゴルフ / 5 イベントID (FK) (O) ゴルフ場 ゴルフ場料金 (O) 2015/1/28 12有限会社ジール
  • 13. 2015/1/28 有限会社ジール 13 214 IDEF3:プロセス記述獲得手法 • IDEF3は1990年代初期にIDEF0を補完するために開発された。 – IDEF0は手法として業務を機能的側面からモデル化する方法を提供し、その効果は大変わか りやすく絶大であったがそのモデル化を行うには少なからず難しさがあった。 • 対象業務に対する幅広い知識を必要とする。 • 業務を作業として捉えるのは易しいが機能として捉えるにはそれなりのセンスが必要である。 • IDEF0のモデリングの難しさの一つである業務知識の獲得を支援 するためIDEF3:プロセス知識獲得手法を開発した。 – 開発意図はプロセス獲得手法であったが、その表現方式はビジネス・プロセスのモデリング 手法そのものである。 顧客が到着する 1 顧客が待ち椅子 座る 3 X 顧客が雑誌を 読む 8 Go-To 顧客が散髪用 椅子に座る 2/1 顧客が散髪用 椅子に座る 2 理容師が顧客の 髪をかる 4 顧客が料金を レジ係に支払う 6 顧客が立ち去る 7 顧客はがっかり して立ち去る 5 顧客が髪型を 確認する 9 X 顧客が満足する 11 顧客は がっかりする 12 顧客は空いている 理容師を探す 10 ふるまいの単位 (UOB) UOB# UOBラベル: UOB参照番号: オブジェクト: 事実: 制約: 説明: 分割 詳述(エラボレーション) & & 1 2 3 Aをする Bの行動 Cをする UOB は 階層的に分割できる プロセス・フロー・ダイアグラム プロセスの分割とエラボレーション(詳述) 2015/1/28 13有限会社ジール
  • 14. 2015/1/28 215 IDEF手法の種類と活用法 整合性を 高める 機能の階層 (IDEF0) 概念の体系 (IDEF1X) 作業の流れ (IDEF3) (マネージメントの視点) (現場の視点) (スタッフの視点) • As-Isモデルは何から始めるべきか の順序はない。 • それぞれの立場での得意な専門知識 でAs-Isモデルを作成する。 • それぞれのモデルを関係者で共 通理解し、モデル間の不整合を調 整する。 • お互いにそれぞれの専門知識を理解 し、その間に存在する不整合を認識す る。 • モデル間の不整合をそれぞれの 立場でモデルを手直しし、再度調 整する。 • お互いに自分のモデルを持ち帰り、新 たな知識を加えて不整合がなくなるよ うに手直しする。 • この作業をモデル間の不整合が 無くまで繰り返して、結果的に概 念の統合度合を高める。 • レビュー、手直しの繰り返し(イタレー ション)を行い、知識の共有化を図ると ともに、自分たちの共通概念を作り上 げる。 1 I D E F 手 法 14有限会社ジール
  • 16. 2015/1/28 BPR(改革)とCPI(改善) (ビジネス・プロセス・リエンジニアリング) • BPRの定義 • BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング) • コスト、品質、サービス、スピードの様な重要で現代的なパフォーマ ンス基準を劇的に改善するため、ビジネス・プロセスを根本的に考 え直し、抜本的にそれを設計し直すこと。(ハマーとチャピ) • パラダイムシフトを伴う改革 • BPRではないもの • CPI(連続的プロセス改善) • BPI(ビジネスプロセス改善) • IDEFはBPRの推進手段である CPI BPI BPR 対象範囲 単一プロセス 複合プロセス 変化への戦略 段階的な変化 パラダイム・シフト CPI BPI BPR 17有限会社ジール
  • 17. 221 国防省におけるBPR教育内容 • 『DoDにおけるBPR』コースの最初のセクションは、3日間の『BPRの基礎』であり、 そこで以下の内容が論じられている。 – 第1章 情報資源マネージメント(IRM)の概要 • 今なぜBPRが必要か?を論理的に解説 – 第2章 ビジネス・プロセス・リエンジニアリング(BPR)とは • DoDにおけるBPRの定義とその統一的な進め方(BPRのフレームワーク)の解説 – 第3章 戦略計画を構築する • BPRは、各組織の役割(ミッション)とその戦略に基づいて実践されるべきで、それなしでは意味を成さないことの解 説 – 第4章 ビジネスシステム計画を策定する • これからの情報化社会では、ITシステムの支援が不可欠であるが、それはあくまでミッション遂行の補助手段である – 第5章 プロセス分析手段 • BPRの基盤は日常のプロセスが主体であり、それのAs-Is分析及びTo-Beへの転換が必要で、IDEF手法がABCがそ の標準手段である – 第6章 プロセスを設計し妥当性評価を行う • 分析し転換されたビジネス・プロセスを具現化する上での採用すべき手段群(ベスト・プラクティスやベンチマーク)利害損得 の解説(主体はあくまでミッション遂行が第1であること) – 第7章 BPRと組織変革 • 設計されたプロセスを現場に適用し、現場を変革させる上での問題点とその対処法(変革は難しいものだ) 2015/1/28 18有限会社ジール
  • 18. 222 なぜ今(1990年)BPRを必要とするか? • 『BPRの基礎』では、情報資源マネージメント(IRM)と称して、情報化時代には 情報資源管理が重要であると論じている。 – 時代変化に伴い情報資源の重要性が高まっている • 出版本『第3の波』、『パワーシフト』を紹介し、情報化時代は『筋力、金力に代わって知力が力』と なり、知力は知識によって醸成され、知識は情報によって得られる。 • ITシステムの役割は、業務の自動化から情報共有・再利用のため情報資源管理に移っている。 – 情報に支えられる水平組織 • 縦型階層組織から水平組織へ転換 • 水平組織による運営に必要な要件(オーケストラや映画製作の例) – 個人能力の充実 – 共通の情報(譜面あるいは台本) – 方向性を示す指導者 • ルール駆動型組織からミッション駆動型組織へ – 共通情報が水平組織のプロセスを支える – 水平組織に転嫁するプロセス管理とBPR • ミッション依存のプロセスマネージメントへ – 確りしたミッションの認識 – ミッションを遂行するプロセス – ミッションに照らしたパフォーマンス評価 • この転換を作り上げるのがリエンジニアリング 2015/1/28 19有限会社ジール
  • 19. 223 BPRの共通フレームワークと主要技術 • BPRは転換への道具 – BPRに必要な必須条件 • 変化の必要性 • 変化への手段 • ビジョン • 目的 – BPRに必要な共通基盤技術 • 戦略計画及びビジネス計画のプ ランニング技術 • モデリング技術(IDEF) • 活動基準原価法(ABC) • 経済性分析技術(EA、FEA) • ベストプラクティス – BPRの基本概念 • プロセスマネージメント(BPM) の概念 – BPRの方法論 • BPRのフレームワーク – BPRのキー要件 • リーダーシップ • 戦略と手順 • トレーニング • プロジェクトチーム BPRの基礎-米国防省のフレームワーク 2015/1/28 に お け る E A 活 動 の 経 緯 20有限会社ジール
  • 20. 300 米国防省におけるEA活動の経緯 20102000199019801970 米国防省 のEA活動 C4ISR v2.0 DoDAF v1.0 DoDAF v1.5 DoDAF v2.0 UJTL(参照モデル) • 国防省のEA成果物として発表された主な報告書 • 1997年12月 C4ISR AF v2.0 公開 • 2002年 2月 UJTL(CJCSM 3500.04C)公開 • 2003年 8月 DoDAF v1.0公開 • 2007年 4月 DoDAF v1.5公開 (DoDAF v2.0に向けての中間発表) • 近い将来 DoDAF v2.0公開予定 C4ISR : Command, Control, Communications, Computers, Intelligence, Surveillance, and Reconnaissance UJTL : Universal Joint Task List DoDAF : Department of Defense Architecture Framework 2015/1/28 21有限会社ジール
  • 21. 310 最初のEA成果物C4ISR • 国防省は1990年代中頃からEnterprise Architecture構想の下、軍事活 動支援のための情報システム構築のアーキテクチャを、運用面、システ ム面、技術面から統合するフレームワーク作りを始めた。 • C4ISR v2.0はその最終成果物であり、1997年12月に発表されている。 • C4ISRは、システムの運用、システム、技術及び全体を表現する20種類 以上の図式表現のビューを定義し、それらのビュー間で登場するアーキ テクチャ要素を『Sliced & Diced』の考え方で整合性を図り、統合するフ レームワークです。 運用 ビュー システム ビュー 技術 ビュー 戦闘関係と情報ニーズを 識別する 運用要求への能力と 特徴を関係づける 標準と慣例を 規定する 情情報交換レベルとその他 の運用要求を満たすため 識別された特定の能力 実装/得あらばれた システム能力の調達の 相互運用性を統治する 技術的基準 C4ISRのシンボル・マーク 2015/1/28 22有限会社ジール
  • 23. 312 アーキテクチャ・ビュー作成と洗練過程 2015/1/28 24禁無断転写(有限会社ジール) OV-1 高度運用概念図 OV-2 ノード接続関係図 OV-3 情報交換マトリックス OV-4 組織関係チャート OV-5 アクティビティ・モデル OV-6a 運用ルール・モデル OV-6b 運用状態遷移図 OV-6c イベント追跡シーケンス OV-7 論理データ・モデル SV-1 システム・ノード記述 SV-2 システム・ノード間通信記述 SV-3 システム間データ交換マトリックス SV-4 システム機能記述 SV-5 運用対システム機能追跡マトリックス SV-6 システム情報交換マトリックス SV-7 システム性能マトリックス SV-10a システム・ルール・モデル SV-8 システム進化ダイアグラム SV-9 システム技術予測 SV-11 物理的データ・モデル SV-10b システム状態遷移図 SV-10c システム・イベント追跡記述 TV-1 技術的アーキテクチャ・プロファイル TV-2 技術標準化予測 2015/1/28 24有限会社ジール
  • 24. 313 C4ISR時代のCADM • CADMとはCore Architecture Data Model – OV-5はIDEF0手法によるアクティビティ・モデルであり、ボックスがアクティビティで、上下左右に ICOMと呼ばれる名詞で表わされる概念が接続される。 – C4ISRではこのICOMに下記の要素を割当ている。 • コントロール(C) :協定とガイドライン類 • 入力(I)及び出力(O) :情報と情報交換要求 • メカニズム(M) :システム、担当組織、及び施設 – CADMでは表現されたアクティビティ・モデルを分解し、それが表現する各種概念をエンティティ化 してデータ・モデルを構成している。 [PROC_ACTV](217.1): A1 [PROC_ACTV](218.1): A2 [PROC_ACTV](219.1): A3: Flow1 [INFO_ELEM](320.1) :Flow 2 [INFO_ELEM](321.1):Flow 3 Flow4 [ACTV_MDL](116.1):OV-5(Level 1 Decomposition) [AMIER](425.1):Flow 2 Output [AMIER ](426.1) :Flow 2 Input [AMIER](427.1):Flow 3 Output [AMIER](428.1):Flow 3 Input AmPa01 AmPa02 AmPa03 [ OBR(AmPa) ](822.1):AmPa01 [OBR(AmPa) ](823.1) :AmPa02 [OBR(AmPa) ](824.)]: AmPa03 [OVA](522.1):A1 Connect AmPa01 [OVA](524.1):A2 Connect AmPa01 [OVA](523.1) :AmPa01 in OV-5 [OVA] (525.1):AmPa02 in OV-5 [OVA] (527.1):AmPa03 in OV-5 [OVA](528.1) :AmPa01 is part of Flow 2 Output [OVA](530.1) :AmPa02 is part of Flow 2 Input [OVA](532.1) :AmPa02 is part of Flow 3 Output [OVA](532.1) :AmPa03 is part of Flow 3 Input [OVA](526.1):A2 Connect AmPa03 PROC_ACTVTY / 486 PA_ID PA_ALT_ID PA_CREAT_CALDT PA_DEF_TX PA_NM PA_VERS_ID PRC_ACT_SCP_DSC_TX PROC_ACTV_CAT_CD PROC_ACTV_HIER_NM PROC_ACTV_HIER_TX PROC_ACTV_SRCDC_TX PROC_ACTV_VALID_CD CSC_ID (FK) DOC_ID (FK) SC_CD (FK) PAFNTL_PROC_ID (FK) ACTV_MODEL / 10 ACTV_MDL.IA_ID (FK) ACTV_MDL_AUT_NM ACTV_MDL_CALDT ACTV_MDL_SCP_TX ACTV_MDL_TNS_CD ACTV_MDL_TY_CD ACTV_MDL_VALDTN_CD ACTV_MDL_VWPT_TX ACT_MDL_DV_ST_TX ACT_MDL_ORG_CTX_TX ACTV_MDL_PROC_ACTV / 23 ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMPA_DESCR_TX AMPA_DIAG_NM AMPA_EST_CST_AMT AMPA_LEAF_CD AMPA_REF_ID_TX ACTV_MDL_SPEC / 25 ACTV_MDL_SPEC.DOC_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) NODE_TREE.DOC_ID (FK) ACTV_MDL_SYS_PA / 27 AMSPA_ID ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) SYS_ID (FK) SPA_ID (FK) ACTV_MDL_THRD / 28 ACMDLTH_ID ACTV_MDL.IA_ID (FK) ACMDLTH_DESCR_TX ACMDLTH_NM ENDSTATE_OPCOND_ID TRIGGER_EVT_ID CSC_ID (FK) ACTV_MDL_THRD_ELEM / 29 ACMDLTHEL_ID ACMDLTH_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) ACMDLTHEL_PR_DL_QY ACMDLTHEL_SEQNR_ID ACTV_MDL_SPEC_EL / 26 AMSE_ID ACTV_MDL_SPEC.DOC_ID (FK) PRACTEXREQ_GUID_ID ACTV_MDL_PA_ASSOC / 24 ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMPAA_CREA_CALDT AMPAA_REV_CALDT AMPAA_ROL_DSCR_TX AMPAA_SUBSEQ_ID PROC_ACTVTY_TSK / 497 PA_TSK_ID (O) PATSK_ROLE_CD (O) TSK_ID (FK) (O) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) ACTV_MDL_IE_ROLE / 11 AMIER_ID ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIER_ALT_ID AMIER_DESCR_TX AMIER_EXT_CD AMIER_MOD_CALDT AMIER_TY_CD ACTV_MDL_IE_ROLE_ASSOC / 12 AMIER_ID (FK) AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIERA_ROLE_CD AMIER_TY_CD ACTV_MDL_IERL_CTRL / 13 CTRL.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIERC_DESCR_TX ACTV_MDL_IERL_IER / 16 AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIER_IER_DESCR_TX IER.GUID_ID (FK) ACTV_MDL_IERL_INPT / 17 INPT.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIERI_DESCR_TX AMIERI_TY_CD ACTV_MDL_IERL_MECH / 18 MECH.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIERM_DESCR_TX AMIERM_RESRC_TY_CD AMIERM_TY_CD ACTV_MDL_IERL_OUT / 22 OUT.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) INPT.AMIER_ID (FK) AMIERO_ACTL_OCC_QY AMIERO_PERFMEAS_ID AMIERO_PRFMSVAL_ID AMIERO_TY_CD AMIERO_UN_CST_AMT ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AMIERM_TY_CD ACTV_MDL_IERLM_FAC / 19 MECH.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) FAC_ID (FK) FCT_CD ACTV_MDL_IERLM_REF / 20 MECH.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) ORG_ID (FK) ORGT_ID (FK) MATI_ID (FK) OPRL_ID (FK) ACTV_MDL_IERLM_SYS / 21 MECH.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) SYS_ID (FK) ACTV_MDL_IERLC_AGR / 14 CTRL.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) AGR_ID (FK) ACTV_MDL_IERLC_GDN / 15 CTRL.AMIER_ID (FK) ACTV_MDL.IA_ID (FK) PA_ID (FK) GUID_ID (FK) PROC_ACTVTY_ACTION / 487 PA_ID (FK) ACT_ID (FK) PA_ACT_ROLE_CD PROC_ACTVTY_ASSOC / 488 PAA_ID PA_ID (FK) PA_ID (FK) PAA_ROLE_CD PROC_ACTVTY_CAP / 489 IA_ID (FK) CAP_ID (FK) CSC_ID (FK) PA_ID (FK) PROCACTC_CALDT PROCACTC_ID PROCACTC_MEAS_QY PROCACTC_TY_CD PROC_ACTVTY_DOC / 490 PA_ID (FK) DOC_ID (FK) PROC_ACTV_EX_REQ / 491 SC_CD (FK) PAER_TIMELINESS_CD PAER_TRGR_TX PA_ID (FK) PA_ID (FK) SC_CD (FK) PROC_ACTVY_IT_STD / 493 ITSTD_AGR_ID PAITSTD_ROLE_CD PA_ID (FK) is ordinate of is subordinate includes Specifies is included in OV-5による各種概念要素の関係 OV-5に含まれる要素と 要素間の関係を表現したCADM 2015/1/28 650を超すエンティティ群で構成 されたC4ISR時代のCADM 25有限会社ジール
  • 25. 314 C4ISRを支える業務の標準化 • UJTLとはUniversal Joint Task Listの略であり、戦闘活動の標準タスクの定義リストである • UJTLは、必ずしもEA活動の成果物ではないが、その存在によりC4ISR構想の出発点であるOV-5をその中核に位置付けること が可能となっている。 – UJTLが何時ごろから整備されたかは定かではないがCJCSM 3500( Chairman of the Joint Chiefs of Staff Manual 3500)として統合参謀本部機長名 で発行されている戦闘に関する業務標準である。 – 2002年に公開されているUJTLはCJCSM3500.04Cの改番が付けられている。 • UJTLは、戦闘業務に関して4つのレベルに分かれて階層化された業務遂行の業務参照モデルを形成している。 • SN:国家レベル戦略のタスク階層、ST:戦域レベル戦略のタスク階層、OP:作戦レベル戦闘のタスク階層、TA:戦術レベル戦闘のタスク階層 • OV-5作成はUJTLを参照して行われる – UJTLにおける階層化されたタスク群(約850)は、それぞれ固有のコードが付番されており、各組織・部隊は自分に与えられたミッションに関係するタスクを UJTLから取捨選択し、個別の特定化されたOV-5(すなわちアクティビティ・モデル)を作成する。 – 各組織・部隊は与えられたミッション達成のためのOV-5を作成し、関係部署との業務の重複等を調整し、無理、むら、むだのないOV-5を完成する。 2015/1/28 UJTLの標準タスク体系 UJTLを参照したOV-5の作成 26有限会社ジール
  • 26. 320 C4ISRからDoDAFへの進化 • 2003年にC4ISRの延長線上で、下記のニーズにこたえるため、国防省のEA活 動をDoDAFへと改名し、その構想を発表した。(DoDAF v1.0) • GIG(Global Information Grid)構想に備える。(1990年代後期に発表された世界中の何処にいても 必要な情報を取り出せるようにしようと言う構想) • ITの世界もインターネットを中心としたネット中心に移行 • 国際情勢は、米国だけの行動ではなく多国間で連合した活動が必要になってきた。 • 2007年4月に、DoDAF構想を具現化するDoDAF v2.0(2009年5月完了)に向け ての中間バージョンとしてDoDAF v1.5を公開した。 • C4ISR時代は、それぞれの組織内でのアーキテクチャの『統合』が主体であったが、DoDAFでは多国籍軍 を跨る複数の組織間でアーキテクチャ要素を共有或は再利用する『連合』へとその用途を拡大。 • C4ISR時代のCADMは、どちらかと言へはビュー単位に独立したデータモデルの色彩が強かったが、これ をアーキテクチャ全体として統合された意味論的データモデル(オントロジ・モデル)へと更に抽象度を高める。 • これにより、ネット中心運用(NCO)のXMLベースの情報交換に対応できる仕組みを構築。 DoDAFのシンボルマーク DoDAFにおけるアーキテクチャ・ビュー 『連合』を支えるCADM『スーパー構造』 2015/1/28 27有限会社ジール
  • 27. 321 アーキテクチャの『統合』から『連合』への拡大 • DoDAFになってEA活動のスコープが、一つのドメイン内のアーキテクチャ『統合』か ら、多国籍を含む複数のドメイン間でアーキテクチャ要素を共有し、かつ再利用 する『連合』へと拡大された。 • 複数アーキテクチャ間でのアーキテクチャ要素共有のため、『共有空間』と呼ばれ るレポジトリに各ドメインで定義されたアーキテクチャ要素をカタログ化して登録し、 それらを他ドメインが検索して再利用する仕組みの構築を進めている。 アーキテクチャの統合 アーキテクチャの連合 アーキテクチャ・データ要素が、そのアーキテクチャ内 で、全ての成果物とビューを通して、固有に 識別され、かつ整合性がある一つのアーキ テクチャ 情報交換標準(すなわちタキソノミ)を経て異 質なアーキテクチャを整理し、位置づけ、接続 するためのエンタープライズ・アーキテクチャの開 発、維持及び利用のフレームワークを提供する OV-5 SV-5c TV-1 運用アクティビティ X サービス 機能 X サービス Y SV-4b EA 参照モデル タキソノミ WMA* BMA* DIMA* EIEMA* サービス 機関 COCOM C/S/AによるMAレベルにマップされる従属アーキテクチャ MA承認者により管理される OV-5:アクティビティ・モデル SV-5c:運用アクティビティのサービス追跡マトリックス SV-4b:サービス機能記述 TV-1:技術標準プロファイル WMA*:戦闘ミッション領域 BMA*:ビジネス・ミッション領域 DIMA*:DoDインテリジェンス・ミッション領域 EIEMA*:エンタープライズ情報環境ミッション領域 COCOM: C/S/A:コマンド/サービス/機関 Is part of Is equal to アーキテクチャの『統合』と『連合』 構造的 メタデータ 発見的 メタデータ カタログ データ 内容 共有空間 ネット中心 データ戦略 の焦点 システム A システム B 他のシステム データは設計されよく定義された インタフェースを通して好感される 検索は、タイプ、情報源、あるいは内容をベースに探すため カタログに送られる。システムは、カタログから発見メタデータを ベースに共有空間からデータを取り出し、登録された メタデータ構造ベースに適用する 既存のデータ管理の焦点 データは他のアプリケーション及び システムで使用するため投函 される 発見メタデータは共有空間で 入手可能なデータ資産を解 説するカタログに準備される 構造メタデータはデータ構造と 定義を解説するDoD Metadata Registryに登録 されている 複数ドメインでアーキテクチャ要素を共有する仕組み 2015/1/28 28有限会社ジール
  • 28. 322 CADM1.5におけるメタ化と『スーパー構造』 • DoDAFでは、複数ドメインでアーキテクチャ要素を共有或は再利用するため、CADMをより広範囲に(普遍的 な)適用できるよう意味論的モデル(オントロジ・モデル)へと抽象度合いを高めた概念抽象モデルを定義して いる。 • この概念抽象モデルに従って各ドメインで抽出されたより具体的なアーキテクチャ要素を、複数ドメインで再利用 できるよう一元管理するためのCADMの『スーパー構造』を定義している。 • CADMの『スーパー構造』は、先の概念抽象モデルのガイドで各アーキテクチャ・ビューより抽出された各ドメインの 具象的概念を、複数ドメインで共有或は再利用するため一元管理する構造を定義したエンティティ・リレーショ ン・モデルであり、分解された全ての構成要素が改番情報を持ち変更管理の基盤を形成する。 • CADMのスーパー構造の配下に、下記のアーキテクチャ要素をサブタイプとして独立に一元管理する。 – オブジェクト項目(Object Item):『ノード』や『活動』のようなERモデルで言う独立エンティティ – オブジェクト参照(Object By Reference):『ノード別活動』のようなERモデルで言う従属エンティティ – オブジェクト関連(Object Version Association):『ノード』と『ノード別活動』の関係のようなエンティティ間の関係 ノード 活動 ノード_ID 活動_ID ノード _ID活動_ID 実行する 実行される オブジェクト項目(OI) オブジェクト参照(OBR) オブジェクト関連(OVA) 2015/1/28 29禁無断転写(有限会社ジール) CADMの『スーパー構造』『スーパー構造』の構成要素 活動ノード イベント 機能 性能 標準 技術 システム 物理的 情報 データ 実行する 支持する 採用する 支援する 刺激する 起動する 保持する 要求す る 要求する 依存する 要求する 要求する 割当てる 依存する遵守する 採用する 要素の意味論的『概念抽象モデル』 2015/1/28 29有限会社ジール
  • 29. 330 国防省EAの最終版 DoDAF 2.0 • DoDのおけるEA活動の最終版としてDoDAF2.0が2009年5月末に公開され、一通りの情報統 合の枠組みが完了した模様。 • DoDAF2.0では、各種の成果物(各種参照モデルのコンテンツ)が『スーパー構造』に基づい てXML形式で整備され関係者に公開されている模様。(ユーザー登録が必要)。 • DoDAF2.0で特筆すべきことは: – 略号UMLは、Unified Modeling Languageではなく、Unified Markup Languageに変わっている。(ソフトウエア開発手段 から、情報統合手段へ?) Activity Modeling System Function Process Model Data Model 2015/1/28 30有限会社ジール
  • 30. 400 米国連邦政府のEA活動 • 連邦政府でのEA成果物が以下の様に発表されている。 – 2005年 8月 国防省のEA成果物を連邦政府ワイドのDoD EAとして発表 – 2005年11月 連邦政府のデータ参照モデルをFEA DRMとして発表 – 2007年10月 連邦政府の各種参照モデル群をFEA CRMとして発表 – 2007年11月 連邦政府EAの実践ガイドをFEA Practice Guidanceとして発表 – 2007年11月 連邦政府の情報統合データベースのサンプルとしてUSDA RIDBを公開 FEA PG FEA RIDB FEA DRM 連邦政府 ワイドの EA活動 FEA CRM 20102000199019801970 FEA :Federal Enterprise Architecture DoD EA :DoD Enterprise Architecture FEA CRM :FEA Consolidated Reference Model FEA DRM :FEA Data Reference Model FEA PG :FEA Practice Guidance USDA RIDB :US Department of Agriculture Recreation Information Database 2015/1/28 国防省 のEA活動 C4ISR DoDAF UJTL 31有限会社ジール
  • 31. 410 連邦政府におけるEAの狙いと方法 • 先の連邦政府EAの成果物は、大統領府予算局(OMB)から発行されてお り、連邦政府内のIT投資を行う際、事前にEAの枠組みに沿ってアーキテ クチャを整備し、縦割り組織間での重複した機能やサービスを排除し、無 駄のないIT投資を行うことが最大の狙いである。 • 縦割り組織における重複したIT投資を排除する仕組みは、単純に論ずれ ば組織と役務のマトリックス(従来から言われるプロジェクト組織)を定義し、 そのマトリックスに沿って組織間の機能の重複を排除することである。 • 連邦政府EAでは、各組織ごとに与えられた役務(ミッション)についてセグ メントと言う単位を設定し、そのセグメント単位にアクティビティ・モデルを 整備し、それを役務の側面から各アクティビティの担当の主従関係を明確 にし、無駄のない役務の遂行体制を整備する枠組みを規定している。 – セグメントごとのアクティビティ・モデルは基本的にIDEF0手法に則ったアクティビティ・モ デリングであるが、もはやこのアクティビティ・モデルがEAの基盤を成すことからほとん どIDEF0と言う呼称は登場しない。(IDEFと言う表現はないものの中身はIDEF0そのもので ある。) 2015/1/28 32有限会社ジール
  • 32. 420 連邦EAのフレームワーク • 連邦政府EAは、各連邦機関におけるIT投資に先立って実施すべきアー キテクチャ活動のフレームワークを定めている。 – 【性能改善ライフサイクル】 • 各機関がIT投資するため取り組むべき 活動群をライフサイクルとして定めている。 – 【セグメント】 • 連邦政府の各機関が【性能改善ライフ サイクル】を実行する単位として【セグ メント】として定義している。 – 【参照モデル】群 • 各【セグメント】が【性能改善ライフサイクル】を 統一的に行えるよう幾つかの【参照モデル】を 準備している。 – 性能参照モデル:PRM – ビジネス参照モデル:BRM – サービス参照モデル:SRM – 技術参照モデル:TRM – データ参照モデル:DRM – 共有データベース・サンプル【RIDB】の公開 • 連邦EAでは、そのフレームワークに沿って構築 されたレクレーション施設の共有データベース 【RIDB】を、情報統合と実装に関するサンプルと して一般に公開している。 2015/1/28 エンタープライズ サービス マッ ピング/静止軌道/高度/GPS 保全管理 記録管理 ビジネス サービス コア・ミッション領域 エネルギー省 国土安全省 司法省 内務省 国防省 財務省 HHS EPA SBA 財務管理 人事管理 健康 教育 経済発展 天然資源 国土安全 コミュニティ及び 社会的サービス 測定領域 測定分類 測定グループ 測定指標 PRM ビジネス領域 ビジネス・ライン サブ機能 BRM サービス・ドメイン サービス・タイプ コンポーネント SRM サービス領域 サービス分類 サービス標準 TRM 住所 / 11 住所_ 識別子 住所_ 市 住所_ 国コード 住所_ 郵便コード 住所_ 州コード 住所_ 住所1 住所_ 住所2 住所_ 住所3 活動 / 7 活動_ 識別子 活動_ レベル 活動_ 名前 領域 / 4 領域_ 識別子 領域_ 記述 領域_ 電子メール 領域_ 使用可否 領域_ 使用費記述 領域_ イメー ジ見出し 領域_ イメー ジURL 領域_ 地図URL 領域_ 名前 領域_ 電話 領域_ 予約URL 領域_ URLアドレス 領域_ URLテキス ト 施設 / 5 施設_ 識別子 施設_ Adaアクセス 施設_ 記述 施設_ 電子メール 施設_ 使用可否 施設_ イメー ジ見出し 施設_ イメー ジURL 施設_ 緯度 施設_ 経度 施設_ 地図URL 施設_ 名前 施設_ 電話 施設_ 予約URL 施設_ タイプ記述 施設_ URLアドレス 施設_ URLアドレス2 施設_ URLアドレス3 施設_ URLテキス ト 施設_ URLテキス ト2 施設_ URLテキス ト3 施設_ 利用費記述 組織 / 1 組織_ 識別子 組織_ 略称 組織_ イメー ジURL 組織_ 管轄タイプ 組織_ 名前 組織_ タイプ 組織_ URL名前 組織_ URLテキス ト 組織領域役割 / 2 組織_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 組織領域役割_ 理由 組織施設役割 / 3 組織_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 組織施設役割_ 理由 FacAddr / 10 住所_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 施設活動 / 8 活動_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 施設活動_記述 施設活動_使用料記述 RecAreaAddr / 9 住所_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 領域活動 / 6 活動_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 領域活動_記述 領域活動_使用料記述 WSDLベース アクセス手段群 連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関 EA推進のためのサンプル公開パス 連邦機関によるRIDBの実運用パス RIDB 性能改善ライフサイクル セグメントの単位 性能参照モデル ビジネス参照モデル サービス参照モデル 技術参照モデル データ参照モデル サンプル公開【RIDB】 33有限会社ジール
  • 33. 421 【性能改善ライフサイクル】 • 連邦政府の各機関がIT投資を行うため必要な活動群を【性 能改善ライフサイクル】として定め、それを各機関が継続的 に実践することで連邦政府全体の業務効率改善を図る仕掛 けとしている。 – 【アーキテクトする】 • 現状業務(ベースライン)から、連邦政府ワイドに整合性が取れた要素統合を図り、 将来のあるべき業務(To-Be)を描き出してその移行計画を明らかにする。 – 【投資する】 • 各機関は、IT投資案件について、移行計画や利害関係者の共有状況を含め 【アーキテクトする】の結果をまとめ、大統領府予算局(OMB)に予算申請する。 – 【実践する】 • 予算局からの承認に基づき、IT投資の実装を含めた業務の転換を実施する。 性能改善ライフサイクル 2015/1/28 34有限会社ジール
  • 34. 422 【アーキテクト】する • 【アーキテクチャ】とは(国防省の定義) – 【アーキテクチャ】とは、特定ドメインにおける広義のシステムの構成要素について、時 代変化に影響されない(普遍的な)、それら要素間、および要素とルールや制約との 関係を表したもの。 • 【アーキテクトする】の内容 2015/1/28 現在の業務実態をベー スライン・ビューとして描 く ベースライン・ビューで識別された 業務の関連要素を、(縦横の)関連 部門と調整し、連邦政府ワイドで整 合する要素に統合化する 統合化された関連要素 に基づき、ベースライ ン・ビューを将来のある べき姿のTo-Beビューを 描き直す。 ベースラインからTo-Beへ の移行計画を作成する これらの過程は、その業務に 関わる利害関係者で共有する。 35有限会社ジール
  • 35. 423 【セグメント】の概念 • 【性能改善ライフサイクル】を実行する単位として【セグメント】を定義して いる。 – 【セグメント】とは、基本的に業務と機関で構成されるマトリックスの交点である。 – ここで業務は、政府のミッションを遂行するミッション業務とそれらのミッション業務を支 えるサービス業務に区分し、更にサービス業務には機関毎に行われるビジネス・サー ビスと政府共通に提供されるエンタープライズ・サービスに分けられる。 エンタープライズ サービス マッ ピング/静止軌道/高度/GPS 保全管理 記録管理 ビジネス サービス コア・ミッション領域 エネルギー省 国土安全省 司法省 内務省 国防省 財務省 HHS EPA SBA 財務管理 人事管理 健康 教育 経済発展 天然資源 国土安全 コミュニティ及び 社会的サービス 連邦機関(省庁) 政府共通の サービス業務 機関毎のサービス業務 政府ミッションの業務 交点セルがセグメント 【セグメント】の概念 2015/1/28 36有限会社ジール
  • 36. 430 FEAの参照モデル群 • 連邦政府EAの主要な成果物は、アーキテクチャを構築する際の複数側 面からなる参照モデル群で、FEA CRMに下記が含まれている。 2015/1/28 戦略成果 ・市民へのサービス ・サービス提供の サポート ・政府資源の管理 ミッションと ビジネスの結果 ・顧客の利益 ・サービスの幅 ・適時性と応答性 ・サービス品質 ・サービス入手製 顧客の結果 ・財務 ・生産性 ・サイクルタイム と適時性 ・品質 ・安全と個人保護 ・適時性と応答性 ・管理と確信 プロセスとアクティビティ ・技術コスト ・品質保証 ・効率性 ・情報とデータ ・信頼性と入手製 ・有効性 技術 その他固定資産人的資本 結果:ミッションとビジネスー重要な結果は BRM のレベル1と3と整合します。 結果が顧客の観点から測定しました。 出力:日毎のアクティビティと幅広いプロセ スの望まれる成果によって生出される測 定された直接効果。 BRMのレベル2と整合する。 入力:それらの出力への貢献を 通して、及びそれらの延長、結果 によって測定される主要なイネー ブラー 測定領域 測定分類 測定グループ 測定指標 PRM FEA PRMの分類体系 FEA PRMの分類内容(タキソノミ) 市民への サービス 提供のモード サービス提供 のサポート 政府資源の管理 FCS02_防衛と国家安全保障 FCS12_国土安全保障 FCS14_知性の提供 FCS08_法の執行 FCS15_国際問題と商取引 FCS09_告訴と裁判活動 FCS10_矯正活動 FCS05_教育 FCS06_エネルギー FCS11_健康 FCS17_輸送 FCS13_収入保障 FCS07_環境管理 FCS16_天然資源 FCS03_災害管理 FCS01_コミュニティと 社会サービス FCS04_経済発展 FCS18_労働力管理 FCS19_一般科学と革新 FBD04_市民への直接サービス FBD01_知識創造と管理 FBD02_公共物創造と管理 FBD03_規制遵守と施行 FBD06_連邦の財務援助 FBD08_クレジットと保険 FBD07_州と地方政府へ の支給 FBS03_立法関係 FBS06_社会問題に対応する FBS04_規制開発 FBS05_計画と資源配分 FBS01_統制と監督 FBS07_歳入収集 FBS02_内部リスクの管理と緩和 FBS08_一般統治 FBR05_サプライチェーン管理 FBR03_人的資源管理 FBR02_財務管理 FBR01_行政管理 FBR04_情報と技術管理 政府の目的 目的達成に 使われる メカニズム 政府の オペレーション をサポートする 機能 資源管理の 機能 ビジネス領域 ビジネス・ライン サブ機能 BRM FEA BRMの分類体系 FEABRMの分類内容(タキソノミ) サービス・ドメイン サービス・タイプ 顧客サービス •Customer Relationship Management(顧客関係マネージメント) •Customer Preference(顧客嗜好) •Customer Initiated Assistance(顧客起動支援) プロセス自動化 サービス •Trackingand Workflow(追跡とワークフロー) •Routing and Scheduling(経路とスケジュール) ビジネス・マネージメント サービス •Management of Process(プロセス・マネージメント) •Organizational Management(組織マネージメント) •Investment Management(投資マネージメント) •Supply Chain Management(サプライチェーン・マネージメント) ディジタル資産 サービス •Content Management(コンテンツ・マネージメント) •Document Management(ドキュメント・マネージメント) •Knowledge Management(知識マネージメント) •RecordsManagement(記録マネージメント) ビジネス分析 サービス •Analysisand Statistics(分析と統計) ・Reporting(報告) •Visualization(可視化) •Knowledge Discovery(知識発見) •BusinessIntelligence(ビジネス知性) バック・オフィス サービス •Data Management(データ・マネージメント) ・Development and Integration(開発と統合) •Human Resources(人的資源) ・Human Capital / Workflow Management •Financial Management(財務マネージメント) (人的資産/ワークフロー・マネージメント) •Asset/Material Management(資産/物質マネージメント) サポート・サービス •Security Management(安全マネージメント) ・System Management(システム・マネージメント) •Collaboration(コラボレーション) ・Forms Management(様式マネージメント) •Search(検索) •Communication(コミュニケーション) サービス・ドメイン サービス・タイプ コンポーネント SRM FEASRMの分類体系 FEA SRMの分類内容(タキソノミ) サービスのアクセスと提供 サービスのプラットフォームとインストラクション アクセス・チャンネル Webブラウザー ワイヤレス/PDA コラボレーション/通信 その他の電子チャンネル 提供チャンネル インターネット イントラネット エキスラネット Peer to Peer(P2P) VPN サービス要求 立法/遵守 認証/シングル・サインオン ホスティング サービス転送 ネットワーク・サービス支援 サービス転送 支援プラットフォーム ワイヤレス/モバイル 独立プラットフォーム 依存プラットフォーム ソフトウエア エンジニアリング 統合開発環境 ソフトウエア構成管理 テスト・マネージメント モデリング 提供サービス Webサービス メディア・サービス アプリケーション・サービス ポータル・サービス データベース/ストレージ データベース ストレージ ハードウエア/インフラ サーバー/コンピュータ 組み込み技術/デバイス 周辺機器 広域エリアネットワーク( WAN ) ローカル・エリア・ネットワーク(LAN) ネットワーク機器/標準 ビデオ会議 コンポーネント・フレームワーク サービスのインタフェースと統合 セキュリティ 認証/ディジタル署名 セキュリティ・サービス支援 プレゼンテーション/インタフェース 静的ディスプレイ 動的サーバー側ディスプレイ 内容レンダリング Web/モバイル/音声 ビジネス論理 独立プラットフォーム 依存プラットフォーム データ・マネージメント データベース接続性 報告と分析 統合 ミドルウエア エンタープライズ・アーキテクチャ統合 相互運用性 データ・フォーマット/分類 データ・タイプ/検証 データ変換 インタフェース サービスの発見 サービスの解説/インタフェース データ・交換 データ・交換 サービス領域 サービス分類 サービス標準 FEA TRMの分類体系 FEA TRMの分類内容(タキソノミ) エンティティ 供給者 消費者 交換 パッケージ ペイロード 定義 紹介 ポイント データ資産 データ共有 参照する 参照する 生成する 向かう 紹介 返却結果 アクセス エンティティ 属性 関係 データ タイプ ドキュメント 非構造化 データ資源 セミ構造化 データ資源 構造化 データ資源 データ資産 ディジタル データ資源 データ記述 含む 含む 定義する 構造を記述する 参加する 関係する 参照する 制約される 含む 含む タイプの一つ セミ/非構造化を記述する タイプの一つ タイプの一つ 構造化 データ資源 データ ステュワード データ 源 データ資産 ディジタル データ資源 タキソノミ トピックス 紹介 ポイント 他のFEA 参照モデル 関係 交換 パッケージ データ文脈 関係する 分類する 管理文脈を準備する タイプの一つ 分類する 含む 分類する 管理する 参加するタイプの一つ 凡例 他の標準領域の一つの 概念部分を示す 標準領域間のリンク 他オプション的関係を示す 照会ポイントと交換 データとデータ資産 タキソノミ データ共有 データ記述 データ文脈 FEA DRMの体系 FEA DRMの抽象モデル – FEA PRM :性能参照モデル • PRMは、各セグメント・アクティビティの性能評価の指標を階層的に定義。 • PRMの性能評価指標には、ドメイン固有なBRMで定義される役割の達成度とト ゙メインに共通な一般的指標の2つの性能領域から成る。 – FEA BRM :ビジネス参照モデル • BRMは、各セグメント・アクティビティの果たすべき役務を階層的に定義。 • 果たすべき役務はドメイン固有であり、ドメイン毎に準備される。 • FEA BRMは連邦政府の役務であり、DoD EA BRMは国防省の役務(UJTL)で ありでFEA BRMの一部の詳細である。 – FEA SRM :サービス及びコンポーネント参照モデル • SRMは、各アクティティ遂行のため利用する(ASP等で提供される)サービスやコン ポーネントが提供する機能の階層的な定義。 • SRMの機能群は、ドメインに依存しない一般的なもの。 – FEA TRM :技術参照モデル • TRMは、各アクティビティが依存する技術や標準の体系的な定義。 • TRMはドメインに依存しない一般的な技術や標準である。 – FEA DRM :データ参照モデル • DRMは、そのセグメントで参照されるデータを表現するデータ・モデル構築のガイド。 • DRMでは、『データ記述』、『データ文脈』及び『データ共有』の3つの側面からの 考慮すべき内容を示している。 37有限会社ジール
  • 37. 431 FEA BRM(ビジネス参照モデル)の概要 市民への サービス 提供のモード サービス提供 のサポート 政府資源の管理 FCS02_防衛と国家安全保障 FCS12_国土安全保障 FCS14_知性の提供 FCS08_法の執行 FCS15_国際問題と商取引 FCS09_告訴と裁判活動 FCS10_矯正活動 FCS05_教育 FCS06_エネルギー FCS11_健康 FCS17_輸送 FCS13_収入保障 FCS07_環境管理 FCS16_天然資源 FCS03_災害管理 FCS01_コミュニティと 社会サービス FCS04_経済発展 FCS18_労働力管理 FCS19_一般科学と革新 FBD04_市民への直接サービス FBD01_知識創造と管理 FBD02_公共物創造と管理 FBD03_規制遵守と施行 FBD06_連邦の財務援助 FBD08_クレジットと保険 FBD07_州と地方政府へ の支給 FBS03_立法関係 FBS06_社会問題に対応する FBS04_規制開発 FBS05_計画と資源配分 FBS01_統制と監督 FBS07_歳入収集 FBS02_内部リスクの管理と緩和 FBS08_一般統治 FBR05_サプライチェーン管理 FBR03_人的資源管理 FBR02_財務管理 FBR01_行政管理 FBR04_情報と技術管理 政府の目的 目的達成に 使われる メカニズム 政府の オペレーション をサポートする 機能 資源管理の 機能 • BRMとは、業務遂行の目的、すなわち役務を階層的に体系化した枠組みと 参照モデルであり、連邦政府固有のものである。 – FEA BRMは、連邦政府の各組織が分担して遂行している国家としての役務(ミッション)を 大統領の立場で表現した業務体系モデルであり、ビジネス領域(大分類)、ビジネス・ライ ン(中分類)、サブ機能(小分類)として階層化されている。 – 国防省のEAで紹介したUJTL(Universal Joint Task List)は、FEA BRMの『市民へのサービス』ビ ジネス領域の『防衛と国家安全保障』ビジネス・ラインに位置付けられており、国防省の活動 が連邦政府における『市民へのサービス』の一部として整合性が保たれている。 ビジネス領域 ビジネス・ライン サブ機能 BRM FEA BRMの分類体系 FEA BRMの分類内容(タキソノミ) 2015/1/28 38有限会社ジール
  • 38. 432 【セグメント】と【参照モデル】の関連 • 【セグメント】は、連邦政府ミッション業務と連邦機関とのマトリックスに よって定義される。 • 政府のミッション業務を体系的に整理し明確化した内容が【ビジネス参照 モデル】として階層的に定義されている。 2015/1/28 エンタープライズ サービス マッ ピング/静止軌道/高度/GPS 保全管理 記録管理 ビジネス サービス コア・ミッション領域 エネルギー省 国土安全省 司法省 内務省 国防省 財務省 HHS EPA SBA 財務管理 人事管理 健康 教育 経済発展 天然資源 国土安全 コミュニティ及び 社会的サービス 市民への サービス 提供のモード サービス提供 のサポート 政府資源の管理 FCS02_防衛と国家安全保障 FCS12_国土安全保障 FCS14_知性の提供 FCS08_法の執行 FCS15_国際問題と商取引 FCS09_告訴と裁判活動 FCS10_矯正活動 FCS05_教育 FCS06_エネルギー FCS11_健康 FCS17_輸送 FCS13_収入保障 FCS07_環境管理 FCS16_天然資源 FCS03_災害管理 FCS01_コミュニティと 社会サービス FCS04_経済発展 FCS18_労働力管理 FCS19_一般科学と革新 FBD04_市民への直接サービス FBD01_知識創造と管理 FBD02_公共物創造と管理 FBD03_規制遵守と施行 FBD06_連邦の財務援助 FBD08_クレジットと保険 FBD07_州と地方政府へ の支給 FBS03_立法関係 FBS06_社会問題に対応する FBS04_規制開発 FBS05_計画と資源配分 FBS01_統制と監督 FBS07_歳入収集 FBS02_内部リスクの管理と緩和 FBS08_一般統治 FBR05_サプライチェーン管理 FBR03_人的資源管理 FBR02_財務管理 FBR01_行政管理 FBR04_情報と技術管理 政府の目的 目的達成に 使われる メカニズム 政府の オペレーション をサポートする 機能 資源管理の 機能 【ビジネス参照モデル】 【セグメント】構造 39有限会社ジール
  • 39. 433 FEA PRM(性能参照モデル)の概要 • PRMとは、業務の性能を評価するための視点を提供する枠組みと参照モデルであり、 性能評価基準の大分類、中分類、小分類として階層的に体系化した評価項目を表現 している。 戦略成果 ・市民へのサービス ・サービス提供の サポート ・政府資源の管理 ミッションと ビジネスの結果 ・顧客の利益 ・サービスの幅 ・適時性と応答性 ・サービス品質 ・サービス入手製 顧客の結果 ・財務 ・生産性 ・サイクルタイム と適時性 ・品質 ・安全と個人保護 ・適時性と応答性 ・管理と確信 プロセスとアクティビティ ・技術コスト ・品質保証 ・効率性 ・情報とデータ ・信頼性と入手製 ・有効性 技術 その他固定資産人的資本 結果:ミッションとビジネスー重要な結果は BRM のレベル1と3と整合します。 結果が顧客の観点から測定しました。 出力:日毎のアクティビティと幅広いプロセ スの望まれる成果によって生出される測 定された直接効果。 BRMのレベル2と整合する。 入力:それらの出力への貢献を 通して、及びそれらの延長、結果 によって測定される主要なイネー ブラー – FEA PRMの特徴は、最上位の評価基準が業務結果を2つの側面から測定する点である。 – 一つはその業務に課せられた役割、すなわちBRM(ドメイン固有)に関する達成度であり、もう一つはそのサービス についてのコストや品質、応答性、あるいはサービスの入手性のような一般的な評価基準である。 – これら2つの評価側面は、如何に一般的評価基準が高くてもその業務に課せられた任務の結果が良くなければ 評価できないことを示しており、業務単位にどの側面にウエイトを置くかを考えるべきであることを示している。 測定領域 測定分類 測定グループ 測定指標 PRM FEA PRMの分類体系 FEA PRMの分類内容(タキソノミ) 2015/1/28 40有限会社ジール
  • 40. 434 FEA SRM(サービス参照モデル)の概要 サービス・ドメイン サービス・タイプ 顧客サービス •Customer Relationship Management(顧客関係マネージメント) •Customer Preference(顧客嗜好) •Customer Initiated Assistance(顧客起動支援) プロセス自動化 サービス •Trackingand Workflow(追跡とワークフロー) •Routing and Scheduling(経路とスケジュール) ビジネス・マネージメント サービス •Management of Process(プロセス・マネージメント) •Organizational Management(組織マネージメント) •Investment Management(投資マネージメント) •Supply Chain Management(サプライチェーン・マネージメント) ディジタル資産 サービス •Content Management(コンテンツ・マネージメント) •Document Management(ドキュメント・マネージメント) •Knowledge Management(知識マネージメント) •RecordsManagement(記録マネージメント) ビジネス分析 サービス •Analysisand Statistics(分析と統計) ・Reporting(報告) •Visualization(可視化) •Knowledge Discovery(知識発見) •BusinessIntelligence(ビジネス知性) バック・オフィス サービス •Data Management(データ・マネージメント) ・Development and Integration(開発と統合) •Human Resources(人的資源) ・Human Capital / Workflow Management •Financial Management(財務マネージメント) (人的資産/ワークフロー・マネージメント) •Asset/Material Management(資産/物質マネージメント) サポート・サービス •Security Management(安全マネージメント) ・System Management(システム・マネージメント) •Collaboration(コラボレーション) ・Forms Management(様式マネージメント) •Search(検索) •Communication(コミュニケーション) – SRMとは、業務遂行を支援するサービス及びコンポーネントのサービス機能 を階層的に体系化した枠組みと参照モデルである。 – FEA SRMでは、一般的に市場で入手可能なサービス機能を、サービス・ドメイン(大分類)、 サービス・タイプ(中分類)、コンポーネント(小分類)に階層化しタキソノミ化している。 – FEA SRMは、特に連邦政府独自の機能要素ではなく、一般的なSOA(Service Oriented Architecture)あるいはASP(Application Service Provider)を意識した参照モデルと考えるこ とができる。 サービス・ドメイン サービス・タイプ コンポーネント SRM FEA SRMの分類体系 FEA SRMの分類内容(タキソノミ) 2015/1/28 41有限会社ジール
  • 41. サービスのアクセスと提供 サービスのプラットフォームとインストラクション アクセス・チャンネル Webブラウザー ワイヤレス/PDA コラボレーション/通信 その他の電子チャンネル 提供チャンネル インターネット イントラネット エキスラネット Peer to Peer(P2P) VPN サービス要求 立法/遵守 認証/シングル・サインオン ホスティング サービス転送 ネットワーク・サービス支援 サービス転送 支援プラットフォーム ワイヤレス/モバイル 独立プラットフォーム 依存プラットフォーム ソフトウエア エンジニアリング 統合開発環境 ソフトウエア構成管理 テスト・マネージメント モデリング 提供サービス Webサービス メディア・サービス アプリケーション・サービス ポータル・サービス データベース/ストレージ データベース ストレージ ハードウエア/インフラ サーバー/コンピュータ 組み込み技術/デバイス 周辺機器 広域エリアネットワーク( WAN ) ローカル・エリア・ネットワーク(LAN) ネットワーク機器/標準 ビデオ会議 コンポーネント・フレームワーク サービスのインタフェースと統合 セキュリティ 認証/ディジタル署名 セキュリティ・サービス支援 プレゼンテーション/インタフェース 静的ディスプレイ 動的サーバー側ディスプレイ 内容レンダリング Web/モバイル/音声 ビジネス論理 独立プラットフォーム 依存プラットフォーム データ・マネージメント データベース接続性 報告と分析 統合 ミドルウエア エンタープライズ・アーキテクチャ統合 相互運用性 データ・フォーマット/分類 データ・タイプ/検証 データ変換 インタフェース サービスの発見 サービスの解説/インタフェース データ・交換 データ・交換 435 FEA TRM(技術参照モデル)の概要 • TRMとは、業務遂行に利用される技術や技術標準を階層的に体系化した 枠組みと参照モデルである。 – FEA TRMも、SRM同様に一般的に市場で活用されている技術及び標準を、サービス・ドメ イン(大分類)、サービス分類(中分類)、サービス標準(小分類)として階層化し分類体系 を示している。 – FEA TRMは、特に連邦政府独自の技術要素ではなく、一般的なIT関連の支援技術につ いての参照モデルである。 サービス領域 サービス分類 サービス標準 FEA TRMの分類体系 FEA TRMの分類内容(タキソノミ) 2015/1/28 42有限会社ジール
  • 42. 440 FEA DRM(データ参照モデル)の概要 • DRMは若干他の参照モデルとは趣が異なっており、業務遂行に必要な あるいは生成される情報やデータを如何にデータ・モデル化するかのガ イドを提供している。 – FEA DRMでは、データ・モデルを構築する際の視点を、『データ記述』、『データ文脈』、 及び『データ共有』の3つの側面から考察(アプローチ)すべしと規定している。 – データ・モデリングの手段は基本的にIDEF1Xによるエンティティ・リレーション方式によ るモデリングが基盤となっているが、DRMではその基盤技術を補完する立場で上記3 つの側面からの考察内容を抽象モデルとして提供している。 エンティティ 供給者 消費者 交換 パッケージ ペイロード 定義 紹介 ポイント データ資産 データ共有 参照する 参照する 生成する 向かう 紹介 返却結果 アクセス エンティティ 属性 関係 データ タイプ ドキュメント 非構造化 データ資源 セミ構造化 データ資源 構造化 データ資源 データ資産 ディジタル データ資源 データ記述 含む 含む 定義する 構造を記述する 参加する 関係する 参照する 制約される 含む 含む タイプの一つ セミ/非構造化を記述する タイプの一つ タイプの一つ 構造化 データ資源 データ ステュワード データ 源 データ資産 ディジタル データ資源 タキソノミ トピックス 紹介 ポイント 他のFEA 参照モデル 関係 交換 パッケージ データ文脈 関係する 分類する 管理文脈を準備する タイプの一つ 分類する 含む 分類する 管理する 参加するタイプの一つ 凡例 他の標準領域の一つの 概念部分を示す 標準領域間のリンク 他オプション的関係を示す 照会ポイントと交換 データとデータ資産 タキソノミ データ共有 データ記述 データ文脈 FEA DRMの体系 FEA DRMの抽象モデル 2015/1/28 43有限会社ジール
  • 43. 450 RIDB 情報統合サンプル・データベース • RIDB( Recreation Information Database)は、連邦政府EA(FEA)に沿って構築されたレク レーション地域情報に関する統合データベースで、FEAを推進するための雛型モデルとして2007 年11月に公開された。 – RIDBはUSDA(農務省)配下の情報資源マネージメント部門が主管部署である。 – RIDBには、全米3000ヵ所に上る連邦政府に属するレクレーション・サイトのイベントや活動情 報がリアルタイムで更新されている。 • www.recdata.gov • RIDBはそれらの情報を連邦政府の関係機関がアクセスして共同活用することを意図して おり、SOAPおよびWSDLによるアクセス手段を定義し、情報アクセスのためとFEA推進のひな 型としての参照することを目的に公開している。 – SOAP :Simple Object Access Protocol – WSDL :Web Service Description Language – SOAP及びWSDLのスタディ用サンプルのアクセス先 • https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBService.jws?WSDL • https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceInsert.jws?WSDL • https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceUpdate.jws?WSDL • https://www.recdata.gov/RIDBWebService/RIDBServiceDelete.jws?WSDL 住所 / 11 住所_ 識別子 住所_ 市 住所_ 国コード 住所_ 郵便コード 住所_ 州コード 住所_ 住所1 住所_ 住所2 住所_ 住所3 活動 / 7 活動_ 識別子 活動_ レベル 活動_ 名前 領域 / 4 領域_ 識別子 領域_ 記述 領域_ 電子メール 領域_ 使用可否 領域_ 使用費記述 領域_ イメー ジ見出し 領域_ イメー ジURL 領域_ 地図URL 領域_ 名前 領域_ 電話 領域_ 予約URL 領域_ URLアドレス 領域_ URLテキス ト 施設 / 5 施設_ 識別子 施設_ Adaアクセス 施設_ 記述 施設_ 電子メール 施設_ 使用可否 施設_ イメー ジ見出し 施設_ イメー ジURL 施設_ 緯度 施設_ 経度 施設_ 地図URL 施設_ 名前 施設_ 電話 施設_ 予約URL 施設_ タイプ記述 施設_ URLアドレス 施設_ URLアドレス2 施設_ URLアドレス3 施設_ URLテキス ト 施設_ URLテキス ト2 施設_ URLテキス ト3 施設_ 利用費記述 組織 / 1 組織_ 識別子 組織_ 略称 組織_ イメー ジURL 組織_ 管轄タイプ 組織_ 名前 組織_ タイプ 組織_ URL名前 組織_ URLテキス ト 組織領域役割 / 2 組織_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 組織領域役割_ 理由 組織施設役割 / 3 組織_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 組織施設役割_ 理由 FacAddr / 10 住所_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 施設活動 / 8 活動_ 識別子 (FK) 施設_ 識別子 (FK) 施設活動_記述 施設活動_使用料記述 RecAreaAddr / 9 住所_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 領域活動 / 6 活動_ 識別子 (FK) 領域_ 識別子 (FK) 領域活動_記述 領域活動_使用料記述 WSDLベース アクセス手段群 連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関連邦機関 2015/1/28 44有限会社ジール
  • 44. 500 連邦政府EAを元に【情報統合】を考える • 【統合】とは – 広辞苑では【統合】を『2つ以上のものを一つに統べ合わせること』と定義している。 – そして統べ合わせる対象によって、システム統合、組織統合、事業統合、あるい は企業統合等様々な統合が存在する。 • 【情報】とは – Wikipediaでは、『広義の【情報】とは、人の判断・意思を左右し・決定させる全て の事象である。』と解説している。 • 【情報】と【データ】の違い – 【データ】は、何らかの事象についての事実や観測結果を表現したもので特に受 け手がそれをどのように理解すべきかの記述を含まない存在である。 – データを準備した際の利用目的に依存したデータの存在 – 【情報】は、受け手がそのデータを使うとき自分の使用目的に適合した情報である ことを判断するための付帯情報を伴ったものと解釈される。 – データを準備した際の利用目的から離れて、データ自体の存在定義により多様な用途に備え られた情報 • 【情報統合】とは – 【情報統合】は、受け手が使用目的への適合性を判断するための付帯情報が同 じものを一つに統合すること。 2015/1/28 45有限会社ジール
  • 45. 510 連邦政府EAの【アーキテクトする】と【参照モデル】 • 【アーキテクトする】とは、業務のベースライン・ビューを描き、識別された情報要 素を連邦政府ワイドに統合し、業務のTo-Beビューへと移行させる活動である。 – 業務ビューには、連邦政府標準(FIPS)の統合化定義手法(Integrated DEFnition Method)である、 IDEF0:アクティビティ・モデリング手法が、情報要素の統合化には、IDEF1X:情報モデリング手法が その基盤技術(前提)となっている。 – 業務ビューの構築には、それぞれコンテンツを含む参照モデル群(ビジネス参照モデル(BRM)、性 能参照モデル(PRM)、サービス参照モデル(SRM)、及び技術参照モデル(TRM))が業務活動(アク ティビティ)を統一的に均質化する役割を果たす。 – 連邦政府ワイドの情報統合には、データ参照モデルで定義されたガイドラインに沿って情報モデリ ングが実施される。 2015/1/28 BRM TRMSRM DRM PRM 参照 参照 参照 組織管理 組織_ID 組織_解説 (AK1) 組織_名前 (AK2) 組織_CD (FK) (AK3) 物品管理 物品_ID 物品_CD (FK) 物品_解説 (AK1) 物品_名前 (AK2) 業務管理 業務_ID 業務_CD (FK) 業務_解説 (AK1) 業務_名前 (AK2) 組織業務管理 組織_ID (FK) 業務_ID (FK) 業務_CD (FK) 業務物品管理 業務_ID (FK) 物品_ID (FK) 業務_CD (FK) 物品_CD (FK) 製品案件 製品案件_ID 物品_ID (FK) (AK1) 物品_CD (FK) (AK2) 組織_ID (FK) (AK3) 業務_ID (FK) (AK4) 業務_CD (FK) (AK5) 部材_解説 (AK6) 部材_名前 (AK7) 物品組織管理 物品_ID (FK) 組織_ID (FK) 物品_CD (FK) 業務タイプ 業務_CD 業務タイプ (AK1) 配送 配送.業務_CD (FK) TypeOperMake 生産.業務_CD (FK) 調達 調達.業務_CD (FK) TypeOperPlan 計画.業務_CD (FK) 調達引渡 調達.業務_CD (FK) 調達受入 調達.業務_CD (FK) 調達注文 調達.業務_CD (FK) 調達計画 調達.業務_CD (FK) 生産引渡 生産.業務_CD (FK) 生産加工 生産.業務_CD (FK) 生産段取 生産.業務_CD (FK) 生産計画 生産.業務_CD (FK) 配送納入 配送.業務_CD (FK) 配送受入 配送.業務_CD (FK) 配送受注 配送.業務_CD (FK) 配送計画 配送.業務_CD (FK) As-Isアクティビティ・モデル To-Beアクティビティ・モデル統合情報モデリング 抽象データ・モデル 要素分類体系 (タキソノミ) ベースライン・ ビュー To-Be ビュー情報統合化 参照モデル群 【アーキテクトする】の流れと【参照モデル】の関係 46有限会社ジール
  • 46. 512 【参照モデル】とアクティビティ・モデルの関係 • 業務活動は、組織全体の役務を遂行するため、何らかの観点で階層的にモ ジュール化されて実施されると捉えることができる。 – しかしながら、業務の単位は多面的であり様々な関連要素によって特徴付けられ、単純に一つの 側面からそれを識別することは難しい。 – 業務を特徴づける要素には、その業務の達成目標、担当範囲、必要な技能や専門性、必要な設備 や支援機能、関連する情報など、様々な要素が存在する。 • 連邦EAでは、業務を特徴づける要素の内、政府ワイドで体系化できる要素を【参 照モデル】として準備し、それを共通化することで間接的にモジュール化され業務 の整合性を高める方式を採用している。 2015/1/28 ビジネス領域 ビジネス・ライン サブ機能 BRM サービス・ドメイン サービス・タイプ コンポーネント SRM サービス領域 サービス分類 サービス標準 TRM 測定領域 測定分類 測定グループ 測定指標 PRM クエリ・ポイントと交換 データとデータ資産 タキソノミ データ共有 データ・ベースライン データ・コンテキスト DRMセグメントの 業務 業務の役割 性能評価 関連技術 関連データ 支援サービス 担当組織 【業務】と【参照モデル】の関係とそのIDEF0表現 アクティビティ (業務) C C M M M I O O (目標) (性能基準) (性能実績) (生成データ) (サービス) (技術) (担当) (参照データ) 47有限会社ジール
  • 47. TOGAF • The Open GroupのEAフレームワーク – TOGAFは基本的にDoDAF、FEAの成果を踏襲した類似のEAフレームワークとなっている。 – 大きな違いは、FEAの場合の連邦政府固有のBRMは自前の参照モデルであるが、 TOGAFでは汎用のビジネス参照モデルは存在せず、各種の団体が進めている標準化 活動の結果を参照モデルとして活用するよう推奨している。 2015/1/28 48有限会社ジール
  • 48. 複雑・大規模システムを統治するには • 複雑・大規模システムはもはや中央集権的な方法では統治 不可能である。 • システムを取り巻く多くの利害関係者の関心事を記述しそれ らが充たされる基盤仕組を描かなければならない。(我欲→ 統合) – 利害関係者の関心が『ビュー』でそれを描いたものが『ビュー・モデ ル』である。 – これら複数の観点からの機能的『ビュー・モデル』を統べ合せ、統合さ れた概念的基盤『ビュー・モデル』を構築するのが『アーキテクトする』 である。 • 各利害関係者の関心事を整理したものが『参照モデル』であ り、各種の標準化活動で様々な『参照モデル』が整備されつ つある。 2015/1/28 49有限会社ジール
  • 49. 『複雑システム』とは • 複雑システムとは – 複雑システムは、全体としての特性が、構成要素個別の特性から明らかでなく、それら が相互接続されて構成されたシステムである。 • 『複雑システム』の特徴 – 『境界』を定めることが難しい。 – 『オープン』である。 – 『記憶』を持つ(時間的に動的に振舞う)。 – ネスト化される(『階層』的に構成される)。 – 『多層』ネットワークで結合される。 – 『創発』現象を作りだす。 • 『創発』とは、構成要素の特性だけで捉えられない、システム・レベルでの新しい挙動を創出す。 – 要素間の関係は『非線形』である。 – 要素間は『フィードバック』関係を持つ。 • 『複雑システム』の例 – 化学プラント、航空機及び航空管制、ダム、海上輸送、核兵器、原発、あるいは、政府 や地方自治体の事業、等 • 『複雑システム』の2つのタイプ – 組織化されていない複雑システム:構成要素の数が非常に多い – 組織化されている複雑システム:構成要素数はさほど多くなくとも、創発現象がある。 2015/1/28 50有限会社ジール
  • 50. 『複雑システム』と『ビュー・モデル』 • 『複雑システム』は、境界が明らかでなくかつオープンであることから多く の『利害関係者(ステークホルダー)』が関係する。 – 『システム』を取り巻く『利害関係者』は、その『システム』に対してそれぞれの立場 での『関心』を持って接している。 – 『システム』に対する『利害関係者』の『関心事』のセット(整理されたもの)を 『ビュー』と呼ぶ。 • 『ビュー』の目的 – 『ビュー』は、一人の人間では理解できない『複雑システム』を人間が理解でき管 理できるエンジニアリング可能な複数のモデルに分離する手段である。 – 『ビュー』で統一的に整理された『モデル』を『ビュー・モデル』と呼ぶ。 • 『ビュー・モデル』 – 『ビュー・モデル』は、複雑システムの情報統合を目指す各種『エンタープライズ・ アーキテクチャ(事業体仕組)』あるいは『EAフレームワーク』の基盤をなす概念で ある。 • 『ビュー』と『ビュー・ポイント(視点)』の違い – 『ビュー・ポイント』は、特定のモデリング活動でビューを統一して整える具体的手 段 2015/1/28 51有限会社ジール
  • 51. 『ビュー・モデル』 • 『複雑システム』の『ビュー・モデル』のタイプ – 『三層スキーマ』 • 『外部的スキーマ』 – アプリケーション別スキーマ • 『概念的スキーマ』 – 『概念体系(オントロジー)』 – 『分類体系(タキソノミ)』 • 『内部的スキーマ』 – 物理的スキーマ – データベース・スキーマ – 『4+1 ビュー・モデル』 • 『論理ビュー』 – クラス図 – IDEF1X • 『開発ビュー』 • 『プロセス・ビュー』 – アクティビティ図、コラボレーション図、他 – IDEF3 • 『物理ビュー』 • 『シナリオ』 – ユースケース図 – IDEF0 三層スキーマのイメージ図 4+1 ビュー・モデルのイメージ図 2015/1/28 52有限会社ジール
  • 52. 『EA』及び『EAフレームワーク』 • 『EA』は、『エンタープライズ・アーキテクチャ』の略 – 『エンタープライズ』は、企業といった固定的組織体ではなく、一つの『事 業』を中心にした、その事業に関わる組織全体を意味し、一つの企業に おいても複数の事業を行っていれば、複数のエンタープライズが存在す る。このようなことからここでは『エンタープライズ』を『事業体』と表現する。 – 『アーキテクチャ』は、システムを構成する要素とその要素間の関係を明 らかにしたものであり、その要素は一時的現象ではなく、時空を超えて変 質しない(すなわち普遍的な)要素であることを求めている。そのようなこ とからここでは『アーキテクチャ』を『仕組』と表現する。 • 最近急激に発展している『事業体仕組』の例 – 米国防省:DoDAF(Department of Defence Architecture Framework) – 米連邦政府:FEA(Federal Enterprise Architecture) – 民間団体:TOGAF(The Open Group Archtecture Framework) • 『事業体仕組』及び『事業体仕組フレームワーク』は、基本的に次 の2つを提供する – その対象とするドメインで有用な『参照モデル』 – そのドメインで『事業体仕組』活動を実践するための『ガイドライン』 2015/1/28 53有限会社ジール
  • 53. 『参照モデル』と『モデリング』 • 『参照モデル』とは、特定のドメインで骨格となるあるいは有用な仕 組みをモデルとして標準的に記述したもので、それに基づいて個 別の事業体が独自の仕組を構築する基準として活用できるもの。 • 『参照モデル』が共通に包含する概念 – 抽象的である。(時空を超えて変質しない、普遍的なもの) – エンティティとその関係を含む。(明示的でなくともよい) – 特定の環境で活用できる。問題領域が特定される。 – 『不可知論』が前提である。 • 『不可知論』は、『神の存在は神のみが知る』で代表される、知になりえないものの存在 を認める考え方。 • 類似の考え方に『非ー知』(知になっていないもの)の存在がある。 • すなわち『参照モデル』そのものはソリューションではなく、一般的 な知識となっていない、当事者のみが知っている知の存在を前提 として成り立っているものである。 – すなわち、『参照モデル』を活用するには、当事者のみが知る知識を補う 『モデリング』の活動があって初めて成り立つ。 2015/1/28 54有限会社ジール